通潤橋100530
投稿日 : 2010年07月01日
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九州・阿蘇の外輪山の南側に位置する熊本県山都町の「通潤橋」を見学してきました。
最寄の高速ICである御船ICからは45分程度でアクセスできます(※公式HPより)
通潤橋の目の前におあつらえ向きに「道の駅通潤橋」があり、そこに駐車可能であると同時に現地の特産品なども販売しています。
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この通潤橋、元々谷を挟んだ隣の大地に農業用の灌漑用水を送るための水路橋として建設されたもので、今なお現役で使用されていて、当時の石工の建設技術の高さを証明するものとして有名です。
(※現在では水需要の増大により、近くの地下に水道管も増設されているそうです)
時間帯の関係でどうしても逆光状態になっています(^^;)
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遠くで見てもその大きさは分かりますが、近づいてみると改めてそのスケールの大きさに圧倒されます。
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橋台部分。
高さ4メートルの岩盤の上に石橋を架設しているわけですが、その岩盤の表面が川の流れで侵食されないよう、熊本城の石垣「武者返し」の技術を用いて表面を石垣で覆っているそうです。
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橋の横の階段をよじ登り、橋の上部に来てみました。
石畳のように見えるのが石造りの水道管です。
この橋は2つの台地を水路で結んでいるワケですが、橋の高さはこの高さをもってしても、2つの台地よりも低い位置になってしまうため、水を通す時には噴水管(逆サイフォン)の原理を利用しています。
ゴムなどのシーリング材料などの無い時代の話で、石で作られた導水管の継ぎ目を特殊な漆喰で繋ぎ漏水しないように密封し、橋より高台の白糸台地まで水を押し上げているそうです。
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橋の上から遠方を見渡した図。
橋自体かなり高いのですが、周りの台地も高いので、遠方を見る限りはそれほど高くないような錯覚に陥りますが・・・
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直近の下を覗いてみるとやはりかなり高いです(笑)
ちなみに常時人が渡れる状態、しかも橋に手すり、欄干、フェンスの類は一切無いにもかかわらず、これまでに転落した人は一人もいないとか。
写真は橋中央部の放水口の部分。
灌漑需要が少ない時期には観光客用に放水を行っているそうですが、行った時は需要の多い時期でしたので放水はありませんでした(^^;)
(※元々この放水は、石管水路の内部にたまった泥や砂を取り除くためのものとのことです)
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通潤橋脇に見られる「棚田」。
ちょうど農家の方が手作業にて田植えを行なっていました。
橋と白糸台地一帯の棚田景観は、「通潤用水と白糸台地の棚田景観」として国の重要文化的景観に選定されているそうです。
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