ダイナミックマイクの高周波かぶりとの闘い
目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
中級 |
作業時間 |
6時間以内 |
1
もう何度目になるのか?
このダイナミックマイクを使うために幾多の闘いを繰り返した。
しかし、一向に攻略の糸口さえつかめないまま、少しあきらめていた。
加勢してくれる物達も増えたので、再び闘ってみることにした。
闘い方は、対策部品を入れて、無線機の送信モニターをヘッドホーンで聞いて戦況を確認する方法である。
2
実際には、アイコムの無線機では、コンデンサマイクを標準としていて、そのままではダイナミックマイクが使えないのでマイクのXLRコネクタから無線機へのモジュラーコネクタ間にマイクアンプを入れるのだがここらへんの無線機の仕様も困ったものである。
八重洲無線やJVC-KENWOODの無線機はダイナミックマイクが標準なので、外付けのアンプは不要でこういう問題は起こりにくいと思う。
写真はマイクケーブルの無線機側部分だが既にパッチんコア常設状態なのだ。
3
まずは、ローカル局のアドバイスでマイクライン根本の守りが甘いのではないかとの指摘をいただき、まずは、フェライトビーズ(通称:鼻くそ)に参戦してもらう。
マイクからのマイクアンプの入り口に、2人ずつ計4人配備した。
結果は、「うーーん」鼻くそ付けても変わりなしやなあ。
初戦から、暗雲がたちこめるがここでひるんではならん。
4
次に登場してもらったのは、3端子コンデンサである。
実は中にフェライトビーズ を2個づつ内蔵していて、間にコンデンサで高周波を逃がす構造である。フェライトビーズで高周波インピーダンスを上げておいて、コンデンサーでノーマル高周波分もショートしていい感じにならんかなあとマイクラインに各1個で部品のコモン端子を接続した。
こちらも全然効果なしや。
5
だんだんやけくそになって来て、AC電源用のコモンモードチョークコイルを引っ張り出してきて同一場所へ入れてみる。
こらあかんわ、コイルに高周波電流が誘起するのか、症状がひどくなった。コイルに寝返られてもこまるので そうそうにくびにした。
6
もしや、マイクアンプから無線機間のLANケーブルが百均の物だからダメなのか?
これは、もうエース級を投入するしかない。
小島電気福山店の閉店セールで購入した最新鋭LANケーブル(知らないメーカーのCAT7)である。
何といってもシールド内蔵と言う秘密兵器搭載。
閉店の見切り品とはいえ、購入価格は百均のケーブルの7倍はしたという。結構な投資である。なお、以前から使っているサンワサプライのCAT7は購入当時2千五百円もしたので投入するのを躊躇ったのは言うまでもない。
7
まあ、腐ってもCAT7である。外側に網線でシールドしてあり、中のペア線も2本ごとにアルミ箔でシールドしてある。シールドしてあるペアーは、LANのペアーであって、アイコムマイク配線と違うのがいまいちであるが、そんなことは関係ない。
早々に半分に切って投入。
結果は、あれ、高い割に全然効果なし・・・
8
結局、マイクからマイクアンプ間の線のコモンモード電流を測ったら1mAくらい流れているし・・・デカすぎ。
マイクアンプから無線機間は、CAT7ケーブルも100均のCAT5ケーブルも差が無い。
マイクロホンのXLRコネクタの電線を少しでも切り詰め、高周波の乗りを抑えて、マイクアンプで早めに増幅する物が勝利への近道のような方向性がうっすらと見えた闘いだった。
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