
皆様ご無沙汰しております。えとらんぜです。
愛車を選んだ理由すら語れない筆の遅い私のブログへようこそ(謎の開き直り)
ジュリエッタも納車から早くも2年。もうすぐ車検です。コロナ禍で相変わらず県外にも行けない不本意なカーライフが続いておりますが、元気でいればいつか思いっきり遊べる日も来るでしょう。
本日はダンガンちゃんでのドライブ日記です。先日気持ちのいいドライブしたのでブログにしたくなったんです。
今回も長々となりますが、お暇な時や眠れない夜のお供にで構いませんのでお付き合いください。色々解説チックなことも多いですが、知識不足故の間違いもあると思いますので、もし気づいた場合はこっそり教えてくださいね。
私の住む山形県という土地は4つのエリアに分かれており、それぞれが山で分断されている名の通りな場所です。

中でも県庁所在地のある山形市から海沿いのエリアである鶴岡市までの間には出羽三山という山々が存在しています。出羽三山は月山(1984m)・湯殿山(1500m)・羽黒山(414m)からなる山々で、古くから山岳信仰の修験場として信仰を集めております。西の伊勢参り、東の奥参りと言われた江戸時代には年間15万人ものの参拝者が江戸から歩いて出羽三山を目指したそうです。

江戸時代までは女人禁制の神域で、戦後前後までは参拝一週間前から菜食として穢れを落としてから行かなければならなかった場所だったと聞いたことがあります。
山形は山岳信仰の深い土地柄です。山に囲まれている土地ですから、恵みも災いも山からやってくるから信仰対象とした先人たちの考えもわからなくはないですね。

現在でも豊かな自然、温泉、公園、夏スキー、キャンプ、神社などの見所たくさんな場所で、人気の観光スポットとなっております。
それぞれ語りだすと止まらない推したいことだらけではありますが、それは是非後でググっていただいて…ここではその出羽三山を越えるために作られた「六十里越街道」についてご紹介させていただければと思います。

この街道は実に1200年の歴史があり、古くから参拝者や物流に、江戸時代には参勤交代にも利用された街道です。
明治時代に入ると初代県令である三島通庸により県内の各街道整備がなされました。土木県令と呼ばれた三島通庸は街道整備を特に重点においており、最上川を利用した舟運を主としていた山形の物流を抜本改革。立派な隧道(トンネル)や石橋が整備され、その姿は明治時代に北日本を旅したイギリス人のイザベラ・バードによって絶賛されています。
しかし六十里越街道は三島県令によって整備されることはなく、一度改修されたものの遠回りのルートとなっていたため、以前古からの旧道を徒歩移動する事が主だったようです。
時は流れ、昭和初期。自動車による物流も始まりつつあった世となり、再び街道整備ななされました。国道112号線として登録もされました。しかし九十九折の峠道は変わらず。実はこの区間、観測所がないだけで日本屈指の積雪を誇る程の豪雪地帯で、オールシーズンの物流はまだ不可能でした。アラサーおじさんの私的には親や祖父母の思い出話で聞く月山道はこちらの話で、九十九折の峠道を走って海水浴に行った話や、60年代の360ccでは厳しい道のりで、仕方なく新庄経由の47号線で海水浴へ行った話などはよく聞きました。

さらに時は流れ1981年、現在の月山新道が全線開通。ついに二車線の道路でオールシーズン通行が可能になったわけです。加えて2000年前後では手前のセクションまで高速道路が開通。今では山形〜鶴岡も1時間半あれば着く距離になりました。相変わらず冬場はデンジャラス区間ですけどw

そんな六十里越街道(国道112号線)は時代時代でアップデートされていった古からの街道。現在の国道の片隅で旧道が眠っていたり使われていたりするところに歴史を感じて大変エモいんです。かくいう私の先祖はこの街道で修験者の道案内をしていたり、祖父が月山新道に関わっていたりとありまして、自分のルーツにも繋がる部分でもあるので興味深い対象です。

街道の歴史は人々の思いの歴史です。より便利に、安全に、物流や人流のために尽くした人々の思いを感じることができます。また、旧街道は他の古いものに出会える近道です。興味ない方でもきっとハマると思いますよ。
※写真は旧国道113号線
まずは自宅にて下調べ。廃道隧道橋梁はマニアのページもありますが、それを参考にGoogleマップや国土地理院の航空写真を比較して旧道のアタリをつけます。道沿いに住宅が並んでいる、渓谷を迂回して道があるなど、見ていくと抑えるポイントがなんとなく見つかっていきます。こうなんじゃないか、ああなんじゃないかと、週末の旅を思い浮かべながら考えるのは平日の密かな楽しみですね。
しかし考えているだけでは仕方がありません。出かけないとわからないことの方が多いですから、とりあえず出発しましょう!
次はドライブ当日のお話です。
本日もお付き合いいただきありがとうございました。
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旧街道めぐり | 旅行/地域
Posted at
2021/09/18 17:42:23