科学技術未来戦略ワークショップ
「再生可能エネルギーの輸送・貯蔵・利用に向けたエネルギーキャリアの基盤技術」報告書
[平成24年7月28日(土)開催]
独立行政法人科学技術振興機構 研究開発戦略センター
※2012年7月に開催されたワークショップで土俵に上がった、主なキャリアやエネルギー変換方式
・マグネシウム
・有機ハイドライト
・アンモニア
・人工光合成
・再生可能エネルギーとCO2による炭化水素合成
・水素を介在しない、充電可能な有機ハイドライト燃料電池
という事で、このワークショップには、
内閣府・文部科学省・経済産業省も参加している。
また、
その後、エーオンやAudiによるe-Gas(再生可能エネルギーによる電力から、メタン合成)の商業稼働をはじめ、たった2年で当時から状況が進化している。
興味がある方は、リンクをはりましたので、読んでみてください。
※水素をそのまま使い続けましょう!という話しや、化石燃料から水素を作っていきましょう!という話しは、ございません。m(_,_)m
以下レジュメ
エグゼクティブサマリー
将来的な化石資源の逼迫に備えて、あるいは温暖化効果ガス排出削減のために、再生可能エネルギーの大幅導入が望まれる。
本ワークショップにおいては、再生可能エネルギーの大幅導入のために必要なエネルギーキャリアの生産、利用に関する科学技術に関する主要な研究課題について、専門家を招聘して講演を依頼し、戦略的に研究推進を行うべき重点課題について議論を行った。
本ワークショップでの主要な論点と議論のまとめを以下に示す。
1. 再生可能エネルギー導入に向けたエネルギーキャリア技術の必要性
有機ハイドライドなどのキャリアに基づいたエネルギー社会は、既存の石油施設などを利用しつつ市民の生活に普及すると考えられる。
再生可能エネルギーからエネルギーキャリアを生産し、長距離輸送や長期間貯蔵をし、必要な時に必要な場所で効率よく利用できるエネルギーシステムを世界に先駆け確立することは、今後のわが国の社会を支える上で極めて重要である。
2. 再生可能エネルギーまたはそれを基とした電力からのエネルギーキャリア生産
再生可能エネルギー等を基とした電力からの変換技術の研究が中心的課題のひとつである。
有機ハイドライドやアンモニアなどのキャリアは水素を経由して多段階で合成する技術がすでにある。しかし、最終的に望まれるのは、水と前駆体から電力によって直接電解合成すること。
だが、現状は基礎的研究段階にある。
3. エネルギーキャリアから電力・動力への変換
再生可能エネルギーまたはそれを基とした電力からエネルギーキャリアが得られても、それを効率よく電力、動力、熱などに変換できなければ利用できない。
水素は水素燃料電池や水素エンジンで利用する技術は実用に近いものが存在するが、有機ハイドライドやアンモニアから直接型燃料電池で発電をすることができれば効率のより良い発電プロセスとなる。
これらの直接型燃料電池の研究は、基礎研究の段階にありさらなる研究開発が求められている。
本ワークショップの討論を通じて、再生可能エネルギーを基としたエネルギーキャリアの生産・利用の研究開発の戦略的推進は、再生可能エネルギーを自由自在に輸送・貯蔵し、必要なときに用いることができる持続可能技術の確立に大きく貢献し得ることが再確認された。
こうしたエネルギーキャリアの基盤技術開発は、わが国のエネルギー安定需給を支え、化石資源の代替を可能とするものである。また、世界に先駆けてエネルギーキャリア技術の研究開発に集中投資することは、わが国の産業競争力を強化し、優れたエネルギー技術を世界に広めることにも繋がることも指摘された。
市川教授がお元気そうで嬉しい。ヾ(^^ )
こんなものも、実験段階に(^O^)v
Posted at 2014/09/18 13:16:04 | |
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