2014年07月10日
「温度差なしの摂氏100度以下で発電可能」、信州大学とエヌ・ティー・エスが発表、原理究明はこれから
「信州大学繊維学部 教授の村上泰氏とエヌ・ティー・エスは2014年6月18日、100℃の温度下で1.5V、数mAの電力を得られる発電素子を開発したと発表した。実際に信州大学繊維学部においてLEDを点灯させるデモンストレーションを実施した。」
村上 泰 教授と(株)エヌ・ティー・エスの共同研究成果をプレス発表【6月18日】
これまで、温度差を用いた方法は、数多く存在したのですが、
その温度差を確保するために、様々な工夫や設置コストを上げてきたため、
普及の障害になっていました。
※せっかくの火山列島で、温泉資源が豊富な国なのに、地熱発電が増えないのは、
温泉が湧き出るところが、既に開発されていて、
発電用に掘ることが、温泉資源に影響を与えることを恐れる事と、
国立公園になっているため。だそうだ。(T_T)
この新型素子は、亜鉛化合物、誘電体化合物、導電性高分子の組み合わせをアルミと銅の電極で挟み、加熱すると発電する仕組みであり、また起電圧が高い。
「起電圧が1.5V」もあった。
(1cm角で1gほどの量で、約100℃までセルの温度が上がった状態で、電圧が約1.56V、電流が約0.57mAの約0.88mWの出力を示していた。)
※すごいよネ\(^_^ )
という事は、制御や等価・安定化回路を作るにしても、
発生した電力からのロスを少なく、有効に使う事ができる。
(電気二重層キャパシタやLiイオン電池も電圧で苦労していた。している。)
そして、「極めて安く作れる」。という。(太陽電池の約1/60といわれている)
安く作れるということは、製造するために排出するCO2が少なくて済む。
太陽電池でも、特にシリコン単結晶型の太陽電池を作るには、
「シリコンの還元・精錬や単結晶化に、大電力を必要とする」ことは、広く知られており、
原料が安いのに、製品の原価が高いのは、このせい。
※大電力を使用すれば、その分 CO2を出しているのと、同じ。(T_T)
一方でこれは、亜鉛化合物と誘電体化合物(いわゆる特殊セラミックス)を作るのに、
高温が必要な程度。(レアな物質の使用もないらしい。材料も安価なモノ。)
※作るのに、CO2を大量に排出したら意味がナイですネ(^^;
※特に、「今のFCEV用」水素製造(メタン改質時)の様に。(^^;
ただ、
「現状では100℃程度の温度が必要なため、普及のためには必要温度を下げる必要がある。」
と、この研究チームは考えている様だ。
(60℃程度だと、温泉排水・工場排水など使える熱源が飛躍的に増える(^O^)v)
とはいえ、
100℃程度の熱であれば、地中や海中・宇宙にも沢山存在する。
また、温度差が必要ナイので、極端な話しだが、
熱い地中・熱水噴出孔などに、
「単純に、埋めっぱなし・漬けっぱなしで良い」ことになる。(^^;
ということは、「安く設置できる」(放熱が必要ナイのだから)。
ならば、「安定的な電源にもなり得る」。
いやぁ、原理がわかっていないが、現象が再現しているので、
原理の究明が望まれる。\(^_^ )
にしても、評価すればする程に、「実に、面白い!」
是非、今後の発展を期待したい。\(^_^ )
と、言いながら、コレでも得られるのは「電気」なんですネェ~。
Posted at 2014/07/10 17:36:13 | |
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