予約注文開始から2年になろうとしている、アウトランダーPHEV。
私は、2013年2月納車だが、既に34千kmを超えた。(^^;
実に、様々なことがあった。
しかし、まだまだ、このクルマの認知度が高いとはいえない。
最近納車された方には、このクルマがどんなモノなのか?
理解するのも、大変だと思う。
ここで、アウトランダーPHEVを振り返っておきたい。
今回は、発動編(^^;
発動機は、三種類用いられている。
ガソリンエンジン:4B11 MIVEC
前駆動モーター:S61
後駆動モーター:Y61・・・へ!、型式が違う!
あと、本当はもう一つ、モーターが搭載されている。
エンジンに直結された発電機がそれだ。
エンジンを始動し、前輪の回転数と同期させるのに、発電機をモーターとして使用するのだ。
だから、比較的簡単な仕組みでありながら、走行中のエンジン始動がスムースなのだ。
(たまに、ドン!とエンジンがかかることがアルが、逐次前輪の回転数が変化するのだから、ご愛嬌だべ(^^;)
1.エンジン
4B11 MIVEC は、ランエボにも搭載されているMITSUBISHIの普及型高出力エンジンで、
NAでも148ps/21kgmを出しているエンジンです。
しかし、アウトランダーPHEVに搭載された時に、だいぶ変更されました。
出力は、118ps/19kgm・・・へ、低くなっている。
これには、2つの理由があるそうです。
1)エンジンの静粛性を確保する。
一般的なNAエンジンの最高出力は、6千回転近くにありますが、
そんなに回したら、うるさいし、燃費も良くない!
一番トルクが出るところが、一番燃費が良い。
そこで、その回転数で発電すれば、発電効率が最高で、静かにすべし!
さらに、三菱自の十八番、サイレントシャフトを搭載して、トコトン滑らかに回している。
(フリクションロスが増えても、滑らかに回る方を優先した!)
というのだそうだ。
2)さらに、熱効率を高める。
アトキンソンサイクル(ミラー)エンジンにして、熱効率を高めた。
※バルブタイミングを変えて、アトキンソンサイクルっぽく使っているので、
ミラーエンジンという言い方が正しいそうだが(^^;
この時に、実効吸気量が減ることにつながるため、自ずからエンジン出力が下がることになった。
でも、最高速度が約170km/hだせるし、バッテリーへの充電もできる。
充分だと思う。\(^_^ )
これ以上に馬力があったとしても、そのパワーを使うシーンがなければ、無駄だ!
※公道ではダメよ~ダメダメ!(^^;

日本では、こういうところダケ\(^_^;
というのが理由だそうだ。(アウトランダーPHEVのすべて を見てネ)
従って、
「せっかくEVベースで静かで滑らかに走れるのを、エンジンの振動や音で台無しにしたくなかった」という。
・・・ありがとうございました。m(_,_)m
あと、
実は、PHEVだからこその、問題というか、課題があった。(^^;)
それは、
ガソリンを使わないEV走行だけも出来てしまうので、
ガソリンが腐ってしまう。場合がある。(^^;)
酷い場合には、インジェクタというガソリンを噴射する装置が、噴射圧力が小さいので壊れる。
というのだ。-_-#
モチロン!対策はこうじてある。(^_^)ノ
一定期間ガソリンエンジンが使われていなければ、PHEVシステムがエンジンを強制始動する!
これは、シボレーのボルトも、同じ対応をしている。
と、いうよりは、ボルトの方が先輩。(^_^)ノ
このアウトランダーPHEVは、新しいガソリンを15L以上給油するまで、エンジンが止まらない。
(モチロン!イグニッションをオフにすれば、エンジンは止まります(^^;))
注意してねぇ~!!
これだけ、様々な工夫が施してあって、
その総てが、安全安心で気持ち良く乗れるための工夫であり、仕組みだったりする。ヾ(^^ )
でもねぇ~、難を言えば、
エンジンやモーターの動力特性図が公表されないのです。(T T)
・・・リバースエンジニアリングされて、他社にはバレているハズなのに・・・(T T)
エンジン車なら、堂々と公表しているのに・・・企業秘密じゃナイでしょうに(T T)
2.S61,Y61永久磁石式同期型モーター
スペックは、
前:S61:82ps(60kW)/14kgm
後:Y61:82ps(60kW)/19.9kgm
これは、
減速ギアを経由して、タイヤに接続しているので、このギア比が違うのだ。
よって、前と後ろのモーターの有効回転数を、違えてある。
何故、後輪のトルクが太いのか?
これは、加速する時には、クルマの後ろに加重がかかるため。
前輪で引っ張るよりも、後輪で押した方が安定して走れる。
(クルマとしては、加速する気満々な設計なのだ。)
もちろん、そうは言っても、路面やさまざまな要件で、実際の駆動力は
100:0⇒0:100まで様々に変化する。
そして、この駆動モーターが、ブレーキをかける時に発電機となり、
運動エネルギーを電力に変換するのだ。\(^_^ )
※これが、「回生ブレーキ」と呼ばれているモノだ。
※エンジンにモーターが直結されて発電機として使用していると記したが、原理は同じだ。
そして、車両総重量が約2.1tの運動エネルギーを電力に変えるには、
これだけ強力なモーターが2つある事が生きてくる。\(^_^ )
つまり、この「クルマのサイズ」と「エンジン出力」「モーター出力」これらの全ては、
全体最適化が図られている!ということなのです。\(^_^ )
実は、バッテリーもこの全体最適化に含まれている。と、思われる(^^;。
現在、LEV50Nというi-MiEVが初期に搭載したLiイオン電池を改良して、
長寿命化とコストダウンを図ったモノが使われている。

※アウトランダーPHEVの搭載バッテリー
このLiイオン電池を基準に、全体最適化が図られている。とみている。
詳細は、後日。
次回は、走る編・・・とでもしましょうか?(^^;
乞ご期待\(^_^ )
蛇足
LEV50のアウトランダーPHEV搭載についての出所
電池セル不具合から巻き返す、「アウトランダーPHEV」は宇宙船みたいな乗り心地 (3/3)
リチウムエナジージャパン(LEJ、滋賀県栗東市)が生産する車載用セル「LEV50N」に統一
・・・LEV50N搭載記事は、再調査中(^^;