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DragonSpiritのブログ一覧

2014年11月11日 イイね!

エコカーカップに参戦します!ヾ(^^ )

エコカーカップに参戦します!ヾ(^^ )昨日、ようやく2015年のエコカーカップの開催予定が決まりました。ヾ(^^ )

ルールブックの中に、日程が書いてありました。(^^;)

2015年2月14日ヾ(^^ )



今年の6月14日の模様は
エコカーカップ2014参戦記にあります。ヾ(^^ )




↑Responseさんの記事に載った写真(予選での走行です(^^;))

基本的なレギュレーションは、今年と同じ。
3分15秒より早く周回してはならないが、3時間で50周以上回らねばならない。
で、5回以上ピットインして、ドライバー交代をせねばならない。
余裕は5周しかない。
という、キビシーものだ。ヾ(^^ )

今度は、3名で組みたい(^_-)-☆
※2人だと休めないのだ(^^;)

事務局からも、正式参加可能の連絡が来ましたので、
微力を尽くします!(^O^)v
Posted at 2014/11/11 22:10:57 | コメント(2) | トラックバック(0) | レース | 日記
2014年11月11日 イイね!

天然ガス車の普及に失敗したニュージーランド、成功したアルゼンチン

先般、#5カリフォルニア州のEV普及施策について、投稿しましたが、
カリフォルニア州では、環境対策の優遇車両として、
EV/PHEVの他にCNG車(圧縮天然ガス車)も含まれていることに反響が
ありましたので、世界でのCNG車普及についての状況を整理してみました。

また、CNG車の普及失敗・成功事例に透けて、
今後の環境対策車の普及課題も見えてくる様です。\(^_^ )

出所は、
日経テクノロジーONLINE
電気自動車普及に成功した国は何をしたのか?
第2回 天然ガス車で失敗したニュージーランド、成功したアルゼンチン


詳細は、上記リンクをご参照いただきたい。

天然ガス車の普及に成功した国は、アルゼンチンとブラジルくらいで、
ニュージーランドほかは、成功とはいえない。

天然ガス車は第2次オイルショックを機に、各国で積極的に普及が図られた。
特にニュージーランドは、政府が天然ガス車の購入に補助金を給付、さらに、ガス燃料にも補助金給付と税金減免を行った(最終価格はガソリンの約3分の1までに)ことから、1980年初頭に11%もの市場シェアを天然ガス車が占めることになった。
しかし、1985年に政府が各種補助金や優遇施策を打ち切ると、1995年には天然ガス車は市場からほぼ消えた。

一方のアルゼンチンは、燃料への税制優遇に加えて、天然ガス車向けのガススタンドを整備する民間事業者が確実に収益を出せるしくみを政府が提供した。

自動車用天然ガスは、公定卸価格をガソリンや軽油に対して3分の1となる様に圧倒的に安価で、ガススタンドが得られる利ざやを大きく確保したのだった。

ただ、こうした施策を実現できたのは、アルゼンチンが自国で天然ガス産出できるためであり、燃料補助金を給付せずとも、政策を持続することが可能だった。

そして、ニュージーランドは、天然ガス等の資源に恵まれなかったため、燃料給付金(国費)を永続的に給付するモデルが成り立たなかった。

世界での天然ガス自動車(NGV)の普及の推移
出所:Sonia Yeh “An empirical analysis on the adoption of alternative fuel vehicles:The case of natural gas vehicles” Energy Policy 35 (2007) 5865-5875

ここから読み取れることは、
環境対応車といえども、理想だけでは、消費者はクルマを買ってくれない。
消費者やインフラ事業者へのメリットも、必要条件なのだということです。

では、日本ではどうだったか?

東京ガスのうたい文句

 天然ガス自動車は天然ガスを燃料とする自動車で、代替エネルギー車(非石油燃料車)として、また、低公害車として世界で普及が進んでいます。
 黒煙の排出や排気臭がほとんどないことや、静かなエンジン音が評価され、特に街中を走るバスやトラックでの採用が進んでいます。
ガソリン車に近い燃焼方式を採用するものがほとんどですが、筒内直噴方式や、ハイブリッドシステムとの組み合わせなど、高い効率を目指した研究・開発が進められています。
 天然ガスを圧縮して高圧容器(ボンベ)に充填する方式が主流ですが、北米などでは長距離を走る大型車向けに低温断熱容器に液化天然ガスを充填する方式も実用化されています。


ということで、東京都がディーゼル車の運行制限を行った時に、バスや資源回収車などで普及しだした。
天然ガスの価格が日本では高いといわれているが、それでも、ガソリンやディーゼルよりは安い価格だったりします。
しかし車両価格が高いため、補助金があっての普及でした。

そうした状況下で、
仕分けで天然ガス車ピンチ[日経ビジネス 2010年6月24日(木)]

経済産業省が来年度から天然ガス車への補助金を廃止する。電気自動車の推進とは裏腹に、“仕分け”のあおりを食った。世界で急増する天然ガス車の需要への目配りも必要である。

ということがあり、

今は、ガス冷暖房やコージェネ等しか無くなってしまった。(T T)

近視眼的な発想から、梯子を外されてしまった。(T T)
これも、民主党政権後遺症の一つ。(T T)

今や、天然ガスステーションの数は、約300弱。・・・急速充電器の方が多くなってしまった。

天然ガス車の課題は、航続距離。約250kmぐらいだそうです。
それで、天然ガスステーションが少ないと、つらいものがあります。

従って、バスや資源回収車等の走行ルートが限られるクルマで、運用されている模様。

一方、ドイツでは、
e-Gasという、風力発電での余剰電力から水素を作り、その水素と大気中のCO2を合成したメタンを
商業生産しており、Audiなどが「g-tron車」と呼び、普及活動をしています。
これなら、天然ガスの輸入量がいくらか減り、また、カーボンニュートラルなメタンを使うので、
私には、究極の環境対策だと考えています。


以上から、
燃料やそのインフラ事業者を含むメリットが、継続的な普及に必要なことであり、
70MPa水素には、そのどちらもが欠けている。
EV/PHEVには、電気は安く作れていても、充電インフラが持続的に自立経営できないと、


天然ガス車の運命をたどりかねない!。ということを危惧しています。

ロシアから安い天然ガスが引ければ、もっと違う未来がアルかも知れません。\(^_^ )
Posted at 2014/11/11 13:19:52 | コメント(1) | トラックバック(0) | 次世代自動車 | 日記
2014年11月10日 イイね!

アウトランダーPHEVオーナー様限定企画第三弾!!チャレンジ!

と、言うわけで、参戦するヾ(^^ )

1件/日以上のペースで行く必要があるが、頑張ってみんべ。(^_^)ノ

ってわけで、
先日のTC2000での写真を頂いたので、
ここに掲載。ヾ(^^ )



(先行のリーフと時間帯がかぶっているので、バカ真面目に顔を向けて左後方をチェックちゅう(^^;)・・・バカでしょ~(*^_^*))



久々のTC2000で、ニヤけています。
これは、ピットアウトして直ぐの第一コーナー。(^^;)

で、一周しての第一コーナーで



でもー、このクルマは丈夫です。ヾ(^^ )

なんといっても、
200kg越えのバッテリーが床下にアルので、ハンパなセダンよりも重心が低い!
(アウトランダーシリーズは、天井が軽いの♡)
前後の重量バランスが、ランエボと一緒♡だから、第一コーナーでキレイに横滑りしてコースアウト。ヾ(^^ )
足まわりの強度も、ランエボ譲りでした。(^_-)-☆

マッドフラップのリベットが飛んだ程度で、ボディーや特に足まわりへのダメージはアリマセンでした。
コースアウトはコレッキリでしたが、今後も気をつけます。(^_-)-☆

今度は、FSWに来年参戦する予定デス(^O^)v
Posted at 2014/11/10 22:08:25 | コメント(1) | トラックバック(0) | イベント参加 | 日記
2014年11月10日 イイね!

三菱商事がEV拡販の調査報告書を経産省に提出していた。#5カリフォルニア州編

カリフォルニア州編

※カリフォルニア州は、米国の中で排出ガスの規制が厳しいことで有名だが、
 この地域での特徴をかみ砕いてみる。

※のところが、私のコメントなので、読む時間がナイ方は、図表とココだけ読んで下さってもわかる様に書いているつもり(^^;
※根拠が「~が言っていた」みたいな程度で、世を騒がせようとする方がいらっしゃるので、原文提示(補足つき)を行っていますので、トータルな文量が多くなっています。趣旨ご理解賜れれば幸いです。m(_,_)m
※図表は、入力し直しはせず、範囲指定のイメージ複写を行っています。(改竄なんてナシ\(^_^ ))
 よって、少々のボケ図は許してください。m(_,_)m

1.背景



カリフォルニア州は2000年代に入ってからEVの推進に積極的に取り掛かっている。
2006年9月にカリフォルニア州地球温暖化対策法(California Global Warming Solutions Act(下院(州議会)法案32号(通称Assembly Bill No.32, AB32)))を成立させた。
この法案は、同州のGHG排出量を2010年までに2000年と同等の水準に、2020年までに1990年と同等の水準に、2050年までに1990年比で80%削減することが政策目標として定められている。

AB32の目標達成に向けて、カリフォルニア大気資源局(CARB:the California Air Resources Board)は”Climate Change Draft Scoping Plan ”を2008年に発表し、省エネプログラムの強化やキャップ&トレード型排出量取引制度の導入、車の燃費基準、低炭素燃料基準などの州法や政策の実施強化などについて言及している。


※京都議定書は無視したアメリカだったが、
カリフォルニアでは数値目標を政策のなかに折り込んでいる。
 大事なのです。数値目標。
 ・・・って、オランダ・ノルウェーもそうでした(^^;・・・なぜ、日本では、できない?
 しつこい(^^;が、当然のことでしょうに?(^^;


2.EV/PHEVの普及に関する現状

1)推進体制
カリフォルニア州におけるEV/PHV普及の推進団体として、California Plug-In Electric Vehicle Collaborative (CPEVC)がある。
本団体は40の官民組織よりできており、メンバーにはカリフォルニアのAQMD、CEC、CARB(下段落参照)の規制機関のほか、自動車メーカのダイムラーや、フォード、トヨタ等が参加している 。

また、行政側におけるカリフォルニア州のEV/PHVの普及キープレイヤーはCARBと各地のAQMD(Air Quality Management District)とAPCD(Air Pollution Control District)である。CARBの主要な使命は、カリフォルニア州の大気汚染を改善することである。
その一環として、環境性の悪い車両をZEVまたはPZEV(Partial Zero Emission Vehicle)に代替させる。
EVがZEVに該当し、PHVがPZEVに該当する。CARBはホームページ で消費者に情報発信をしている。



2)車両普及状況
カリフォルニアにおける現在のEV普及を示す。2012年に、EV/PHVは20,733台購入され、全体市場の1.4%のシェアを獲得した。


次に市場シェアの推移を示す。2013年度上半期(1月〜6月)における電気自動車の新車販売台数は9,708台と2012年度の新車販売台数の6,197台を上半期ですでに上回った。




3)充電インフラ動向
充電インフラの現状について、以下に示す。

米国では、充電インフラ網を整備する取組みが民間企業によって行われている。たとえば、
「The EV Project」は2009年5月にカリフォルニア州の充電設備メーカであるECOtality社がエネルギー省(DOE)から9,980万ドルの助成を受けたことにより開始した。その後助成額は徐々に追加され、今までに総額2億3,000万ドルの助成を受け、事業を拡大している。

このプロジェクトでは、EVや充電設備に関する情報収集を行うために、最初の8,300台のシボレーボルトまたは日産リーフを所有している家庭に対して、無料で充電設備を配布し利用実態のデータを収集している。
プロジェクトの対象地域は以下のように10州及び1特別区である。




また、2010年6月、ChargePoint社は家庭用及び商業用充電器施設の設置事業のために、米国再生・再投資法 (ARRA: American Recovery and Reinvestment Act)によりDOEを通して1,500万ドル、さらにカリフォルニアエネルギー委員会より340万ドルの助成を受け、このプログラムを発足した。

2013年6月、ChargePoint社は米国内に計4,600の家庭用・商業用充電器の設置を完了したと報告し、ともにこのプロジェクトの終了を発表した。

ローカルなレベルでもインフラ整備が進んでいる。
パロアルト市で建築基準法が2013年9月に改正され、以降新たに市内で住宅を建設する場合、Level2の充電器の設置に対応した配線を引くことが義務付けられる。建設時での電気回路設置の費用は一戸当たり約200ドルである。



4)用途・ユーザ動向
CARBとCenter for Sustainable Energy Californiaは2013年にEVユーザ向けのアンケートを行った。アンケート回答者のうち、94%の人はエンジン車も保有しており、EVがセカンドカーとして利用されていることが推測できる。
なお、以下に示すように、EVの主な利用用途は個人的な用事や買い物や通勤であり、業務や長距離ドライブは相変わらずエンジン車で行われている。




3.EV/PHEVの普及に関する取り組み

1)経済的インセンティブ
・米国連邦政府によるEV購入に対する税還付。Internal Revenue Code (IRC:内国歳入法)に規定されている米国連邦税によると、2010年1月から2014年12月末までに販売される車両を対象に重量や電池容量に応じて2,500~7,500ドルの税還付を受けることができる。
税還付額の計算方法としては、基本額2,500ドル(5KWh以上の電池)に、5KWh以上で1KWh増える毎に417ドルが加算され、最大で7,500ドルの税還付となる。
ただし、対象車両は5KWh以上の電池を搭載し、総重量が14,000ポンド以下である必要がある。
また、税還付は新車の売買のみ発生し、米国国内での使用に限られる。
・電気自動車に対する税還付は自動車メーカー毎に車の販売台数が20万台に達すると段階的に税還付額は減額される。
・カリフォルニア州によるEV払戻金制度(Clean Vehicle Rebate Project) 。カリフォルニア州にてEV/PHVを購入した場合、カリフォルニア州によるEV払戻金制度も適用される。
払戻金のレートは以下の通りである。





2)その他のインセンティブ
・ドライバ含め2人以上乗車した自動車のみが走行できる高速道路相乗り車線(HOVレーン)をPHVやEVなどのZEVに走行許可を与えている。
許可されていない車がHOVレーンを走行していた場合は、違反チケットが発行され、罰金413ドル以上が課せられる。




※2011年7月からハイブリッド車は、HOVレーン走行可能車両ではなくなった。
  また、圧縮天然ガス車(CNG車)も環境保護車両として扱われていること、逆にディーゼル車は環境配慮車とは認識されていないことも、記憶にとどめていただきたい。m(_,_)m

4.EV/PHV普及施策の評価

4.1 購入動機
CARBが行った調査によると、経済的な要因より社会的な要因の方が購入動機になっていることがわかる。
以下にカリフォルニア州のEV購入者の購入動機について示す。
7割のEVユーザはエネルギー自立と環境改善への貢献を「非常に重要」と考えている。
一方、経済的な動機を「非常に重要」と考えている購入者は5割程度である。
EVが近年の米国におけるエネルギー自立へのシフトの重要な手段として位置付けられているようである。


※カリフォルニア州のEVユーザーは、経済的な観点よりも環境への意識が高いというアンケート結果を示している。したがって、ZEV法は住民の意志を反映した法律になっていると、いえるのではなかろうか?


総じて、日本以外は経済的なインセンティブ以外の普及施策をこうじている。
化石燃料からの脱却をはじめ、排出CO2の削減ほか、さまざまな課題があるなかで、日本でもできることはまだまだアルはずだ。
特に、EVやPHEVについての、一般市民の認知度があまりに低く感じるのは、気のせいだろうか?
Posted at 2014/11/10 17:34:25 | コメント(4) | トラックバック(0) | 次世代自動車 | 日記
2014年11月07日 イイね!

三菱商事がEV拡販の調査報告書を経産省に提出していた。#4エストニア編

エストニア編

※のところが、私のコメントなので、読む時間がナイ方は、図表とココだけ読んで下さってもわかる様に書いているつもり(^^;
※根拠が「~が言っていた」みたいな程度で、世を騒がせようとする方がいらっしゃるので、原文提示(補足つき)を行っていますので、トータルな文量が多くなっています。
趣旨ご理解賜れれば幸いです。m(_,_)m
※図表は、入力し直しはせず、範囲指定のイメージ複写を行っています。(改竄なんてナシ\(^_^ ))
よって、少々のボケ図は許してください。m(_,_)m

さて、 本調査報告書にある様に、三菱商事はエストニアでの次世代自動車普及政策に関わり、 実証したことの報告書なのだが、 そもそも、なぜエストニアなのか?(^^;

これは、三菱商事のサイトに記載があった。
エストニアから温暖化ガスの排出枠1000万トン分を購入した際に、その支払いの一部をなんと三菱自動車の電気自動車=EV『i-MiEV(アイミーブ)』507台の提供で賄おうというのである。
さらに、EVの普及に不可欠な急速充電器を165台同国内に設置、一般 消費者の購入補助制度も導入することで、エストニアにおけるEV普及に寄与しようというのだ。


※なぜ、三菱商事はエストニアと組んだのか?

エストニアもかつては、ほかの旧ソ連の国と同様、効率の悪い火力発電所がたくさんあった。
けれども、1991年に独立すると、北海道の約半分、人口130万人の小国であるエストニア単体にとって、大半の発電所が無用の長物となった。
こうした発電所を廃棄した結果、CO2の排出量が激減したのである。

2005年に発効した京都議定書で、エストニアは2012年までにCO2の排出量を1990年比で8%減らすように義務づけられているが、 そのための努力もほとんど必要ない。

一方、日本は環境先進国だったことが、こと排出権取引に関しては仇(あだ)となっている。
2008年から2012年の間で、CO2の排出量を1990年比で6%減らすことを義務づけられているのだ。
この削減は、自国で努力するのが原則だが、もともと日本は国際的な ルールができる前から、省エネルギーに取り組んできていたため、既に削減の余地がほとんどない。

他国からの排出権の購入が必須の日本と、文字通り売るほど持っているエストニア。

両国のニーズをつないだのが三菱商事だった。

エストニアと三菱商事が取ったのは、テクノロジースワップという仕組みである。
テクノロジースワップとは、CO2の排出権取引の方法の1つだ。
ひとことで言えば、CO2の排出権と、環境技術が盛り込まれた製品とを「物々交換」できるという仕組みである。

※まさにEV「i-MiEV」とエストニアの排出権枠とを交換したわけだ。
 だが、実効的なCO2削減策が限られる日本でも、経済力だけでなく、技術や製品を活用した手法が生かせることを、実証してくれたと思う。

1. エストニア国における電気自動車普及プログラムの成果の体系化

エストニア政府では、三菱商事株式会社と締結したグリーン投資スキーム(GIS)に基づく排出権取引契約で得た代金を原資として、 同国における電気自動車普及促進プログラムである「ELMO」(Electromobility in Estonia)プロジェクトを実施している。
同プロジェクトにおいては、以下に示す大きく3つの活動を実施しており、本章ではこれら主要活動の状況について、エストニア政 府・関係機関(エストニア経済通信省の外郭団体であるKredex等)からの情報・データ等を整理の上、取りまとめる。
・公的機関でのi-MiEV(507台)利用
・CHAdeMO仕様の急速充電器インフラ整備
・一般消費者向け補助金支給



2.EV/PHEVの普及に関する現状
補助金応募状況の分析 EV普及のための施策の一つとして、エストニア政府はEV/PHV購入補助金を支給している。

補助金の主要目的は
①交通による汚染を減らす
②運輸部門における再生可能エネルギー割合を増やす

補助金対象としては、以下が挙げられている。
・EV/PHVの購入またはリース ・1台当り 1基の普通充電器

補助金申請条件、並びに補助金支給額について以下に示す。






現在エストニアで発売されている車種について価格と補助金額を以下に整理した。
PHVについては、補助金支給条件が電池容量ベース になっていることからPriusは金額が少ないことに注目すべきである。




2014年1月6日時点での補助金利用状況並びにEVの市場シェアについて以下に示す。
これまでに、296件の申請が行われ、259件の申請が認可されている。
よって、補助金を通じて259台のEVが購入されている。
申請数が2013年に入ってから倍増しており、ともに新車販売シェアが上昇している。
2013年Q4に入ってから、EVの市場シェアは1%を超えた。




※補助金ありきでのEV普及ではアルが、この短期間でのEVシェア1%超えは、立派ではなかろうか?
 もちろん、今後の継続性が問われる。

レンタルの利用状況分析

2013年7月にELMOレンタルというカーシェアリングサービスが開始された。
本サービスでは日産Leaf 16台、三菱i-MiEV 8台利用可能となっている。
現在、レンタル場所はTallinnに4か所、Tartuに1か所ある。
レンタル料金プランを以下に示すが、この金額には車両レンタル費に加え充電電力費も含まれており、利用者は燃料費込のレンタル サービスとして利用することができる。




ELMOレンタルを利用するには、インターネット上の利用登録が必要である。
登録後、スマートフォンでレンタカーを予約し、ウェブ アプリケーションで車両の利用開始操作を行う。
レンタルセッション終了後、同じくウェブアプリケーションでレンタカーのドアをロックする。
ELMOレンタルの登録者の推移を以下に示す。
レンタルサービス開始直後は利用登録者が多く、7月には494件の登録があった。その後登録者は減っているが、11月でも200人はいる。
性別でみると、女性より男性の登録者が多い。




省エネルギー効果の分析 本節では、2012年9月2013年10月の13か月間のEV走行による省エネルギー効果について整理する。
当該期間におけるEV総走行距離は下表①に示すように、3,626,236㎞であった。

これをガソリン車で走行したとすると、 下表①×③の613.20tのCO2が排出されることとなるが、EVをグリーン電力で充電しEVのCO2排出原単位を0g/㎞と仮定(※)すると、その差分である613.20tがEV導入によるCO2排出削減効果として評価できる。

同様に、省エネルギー効果についても、EVとガソリン車のエネルギー消費量差分でもって評価することができ、625GJの省エネルギー効果が得られる。

(※)エストニアにおいては、ELMOプログラムで導入されたEVの消費電力については、政府使用のiーMiEV507台、補助金交付した EV/PHVのいずれにおいても、グリーン電力での利用が義務付けられている。
具体的には、政府使用のiーMiEVについては、社会福祉省が走行距離等をモニターしており、消費電力見合いのGreen Certificate を社会福祉省が毎年購入している。
補助金交付先のEV/PHVについては補助金交付の条件として消費電力見合いのGreen CertificateをEV/PHVオーナーの義務としている。




※走行距離のモニターが面倒かもしれないが、実効性の評価には極めて有効な手法と考えられる。
 グリーン電力の普及ともセットになっているユニークな手法ではなかろうか?

2. エストニア国へのEV/PHV導入戦略案

本章では、エストニア国の実施しているEV/PHV導入施策の効果を検証したうえで、EV/PHVのさらなる普及に向けた政策の改善案を策定する。
現在実施中の施策の効果はエストニア側より受領したデータ、具体的にはカーロガ・急速充電器・補助金のデータ並びに整理した一般アンケート調査のデータをもって検証を行った。
さらなる普及施策の改善案は、効果検証で使用したデータの他、第4章にて整理する優良事例やエストニア政府とのディスカッション 等で得た情報をもとに策定した。

2.1 各施策の効果検証 個別の施策効果を検証する前に、エストニアの一般消費者が望ましいと考える施策と実施されている施策が一致しているかどうかを確認する。
整理した一般アンケート調査において、EV普及に当っての有効な施策に対する国民の評価が示されている。
最も多い75.9%の支持を受けた施策は購入補助金であり、続いて、税制優遇、安価な電気料金、路上駐車の規制緩和、充電器の補助金が有効施策とみられている。
このうち、現在実施されている施策は購入補助金、安価な電気料金、充電器の補助金である。
なお、エストニアの場合、法人税は既に優遇されているため、EV普及のための税制優遇措置検討は劣後するとの政府見解であった。 従って、税制優遇を除いた主たる施策は既に実施されているのが現状であるといえる。




※エストニア国民から支持を受けたEV普及施策には、購入補助金、税制優遇、安価な電気料金、路上駐車の規制緩和、充電器の補助金が有効施策ということだった。
 現在実施されている施策は購入補助金、安価な電気料金、充電器の補助金ということだが、きちんと実施している。

2.1.1 急速充電インフラ構築

エストニアは2012年に全国を覆う急速充電インフラ網を構築した。
これは、電欠や航続距離に対する不安を和らげ、EV普及促進のために行われたものである。
急速充電インフラは政府(KredEx)によって運用されているが、現状の稼働状況では事業として成立しづらい状況である。
エストニアにて急速充電網の運営・管理の委託を請けているABBによると、充電インフラの事業化が実現するには1 日6回以上の利用がないと厳しいということであった。
現状、そのような稼働が実現できているのはタルトゥの一部の急速充電器のみであるが、急速充電器の利用自体は堅調に推移しており、今後EVユーザが増加してくれば、事業化に向けた展望も描けてくる可能性がある。
また、現在の急速充電インフラ設置状況については、ユーザは評価していることを考慮すると、課題は急速充電器の配置というよりは、EVユーザ(かつ急速充電利用者)が少なすぎることにあると考える。
次の課題として、EVユーザ、特に急速充電利用可能性の高い長距離ドライブを実施する個人ユーザの増加が挙げられる。


※充電インフラの事業化が実現するには1 日6回以上の利用がないと厳しとされるなかで、EVユーザー増加とのニワトリと玉子的な問題に対して、インフラ整備を精力的に進めている。


2.1.2 購入補助金
エストニア国で提供されている補助金は車体価格の最大半額補助であり、相当大きな支援措置となっている。
認可される補助金申請件数も確実に増えており、2013年4四半期目には61件の認可がおりた。
これは、同期間中に販売された新車の1.4%に相当する数値である。
シェアの観点ではエストニア国がカリフォルニア(1.8%: 2013年1~6月)にさほど劣らず、日本(0.9%:2013年度)より普及が進んでいることを意味する。




補助金の支給により、EV販売価格は相当程度引き下げられており、例えば、日産Leafの価格は:17,450に、三菱i-MiEVの価格は:14,450となっている。
エストニアの一般消費者のEVに対する価格感応度に対する回答結果では、価格が?15,000程度 であれば、半分以上の人はEVを購入してもよいとなっており、補助金支給でi-MiEVはその価格帯に入ってくる。




※ 一般消費者のEVに対する価格感応度が、エストニアでは調べられているが、日本ではどうだろうか?

2.2 エネルギー・環境政策、交通政策との親和性を考慮した各施策の重要度の決定

エストニアにおけるエネルギー・環境政策及び交通政策を俯瞰し、現地の状況とマッチしたEV/PHV普及施策を検討する必要がある。
ここでは、エストニアにおけるEV/PHV普及施策検討に必要な論点を抽出したうえで、現状の評価を行う。
まず、エストニアの基本情報並びに電源構成を以下に示す。






エストニア政府では、2009年に「National Development Plan of the Energy Sector until 2020」を発表しており、 2025年までに最終エネルギー利用における再生可能エネルギー比率を25%まで引き上げる(2005年時点では18%)としている。これは、欧州連合全体の2020年における再生可能エネルギー比率20%を上回っている。

今後、エストニアは、エネルギー安全保障とCO2排出削減のため、電源多様化と再生可能エネルギーのさらなる導入に向かって努力をするとしている。
また、2013年に電力小売市場の完全自由化も達成された。


※石炭火力発電が多いとは言え、再生可能エネルギー比率の向上目標は、極めて意欲的だと言える。

※日本での電力小売市場の自由化は、2016年に予定されているが、2016年。(^^;)
 しかも日本は、エネルギー安全保障施策やCO2排出削減策も策定されていない。
 何しろ、天然ガスやLPガスで作る超高圧水素を使うFCVで、化石燃料依存の解消とCO2排出削減を唱える始末だ。(T_T)
 経済大国の日本が、小国エストニアに及んでいない。・・・情けない。(T_T)

2.3 EV/PHVのさらなる普及に向けた政策改善案の策定
2.2で整理した論点を踏まえ、第4章で整理する先進地域優良事例を参考にしながら、エストニアにおけるEV/PHVのさらなる普及に向けた政策改善案を検討した。検討した施策一覧を以下に示す。




なお、政策改善案検討にあたっては、
・EV/PHVのエンジン車に対する経済性を向上させるための施策
・EV/PHVユーザに対する追加的インセンティブとなりうる施策
・EV/PHV導入に対する規制的施策
・EV/PHVの普及環境整備に資する施策
・エストニア独自の事情に対応した施策 といった観点で、考えられる施策をリストアップした。 これらの観点は、欧州EV導入先進国等の優良政策事例調査から導出した政策パッケージ を踏まえ抽出したものである。


※こうした報告書が、経済産業省に提出されたのが今年(2014年)2月だったが、半年以上経過した現在も、EV普及施策は大して増えていない。(T_T)
Posted at 2014/11/09 08:32:51 | コメント(0) | トラックバック(0) | 次世代自動車 | 日記

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「久しぶりのブログ投稿を、スマホからしようとしたら、画面が小さくって(^^;) タブレットも復活(^^;)」
何シテル?   07/28 04:13
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