ドット欠けＤＩＹ修理

今回使用した液晶フィルムリペアキットです。
先端がシリコンになっていますので樹脂が溶けず加熱接着できるようになっています。
付属のフィルムは基盤が印刷されていて、シール状です。

本体を分解します。ここまでは特に難しいことはありません。








問題の針抜きです。軸を裏から細いラジオペンチで固定して針を抜くのですが、この際ゼンマイには触らないようにしないといけません。
ゼンマイはコイルの軸にカシメてありますが、その位置やゼンマイの形などが重要です。

問題のフィルムです。
単に接点不良だけであれば加熱圧着しなおすことで直るようですが、ボクのはフィルム自体が熱でバリバリでフィルム基盤に何箇所も断線があるようです。屋内駐車の個体はドット欠けが少ないのもうなづけます。



リペア業者は数社あるようですが、圧着し直して補強する業者とフィルムを交換する業者があるようです。もちろんフィルム交換が○です。

フィルムを剥がし糊跡を取り除きます。細かいサンドペーパーで磨きます。





下図の左右で違いがおわかりと思います。左側が処理前で右側が研磨後です(ピンボケ･･)
液晶板の方はプラ？なのでシリコンオフでひたすら拭き取ります。

フィルムを液晶板に接着してコテで加熱圧着、次いで本体基盤にも同様です。ずれないように慎重に何度も確認しながらの作業です。

文字はわかるようになりましたが、横ラインのドット欠けが発生、全然ダメです。
さらに何度も加熱圧着を繰り返し、徐々に欠けが減っていきます。フィルムが溶けないか心配になるくらいコテをあてました。




そして見事にドット欠けなくなり液晶が復活しました。

あとは組み付けるだけですが、最大の難関が・・・針がうまく動きません。
こんなにキレイなゼンマイですが、針は途中で止まります。謎です・・・
いろいろと調整してみるも、結局どうすることもできず、業者にて修理です。


お亡くなりになったコイル達。

そして見事に復活しました。カケのないメーターは初めてでとっても新鮮です。
多くの貴重な情報をいただいたZiLLさんはじめ皆さん方には感謝です。
何といっても一連の精密作業はほとんどYamaさんにしていただきご苦労かけました。本当にありがとうございました。