
はーろーう。
トライズです。
ここのところずっと純正ECUの中身といろいろ戯れています。
燃調の流れとかはだいたいザックリ覚えましたが、ROMチューンはひと癖もふた癖もあって未だ勉強中です。
ちょっと真剣にROM弄る人用の内容なので、興味ない人は、ネコの画像でも眺めながら読み飛ばしてくださいw
あ、これ、こないだお客さんのバモスのエンジンルームから救出した子猫。
めっちゃかわいい。
さて、まず
「TP」について。
勉強したことをつらつらと。
日産ECUは、エンジン負荷をあらわすために、TPという値を用いている。
TPは、
Teoretical Pulse Width(標準通電時間)の略で、吸入した空気をストイキ(空燃比14.7)で燃焼させるために必要なインジェクター通電時間のことです。
エンジン負荷=時間というのが、不思議な感じですが、
エンジン負荷の大きい時=より多くの燃料を噴射する時なのでこのような値を用いているのだと思います。
エアフロで吸入空気量が正確に測れるとすれば、そこからTPを算出し、そのとおりの時間インジェクタを開くことで常に理論空燃費で燃焼させることができる。と。
なお、エアフロを通過する吸気量が同じでも、エンジン回転数が高ければエンジン負荷は小さくなります。当然インジェクター開弁時間も短くなるので、TPの式には回転数も項として含まれます。
TP = (VQafv / RPM) * Kconst
VQafvは吸入空気量、KconstはK定数と呼ばれるもの。
この2つは今後の日記で詳しく書きたいと思います。
TPは、1バイトの変数で、0~255までの範囲を取れます。
1TP = 1/8ミリ秒 = 0.125msec です。
TP=80なら、インジェクター通電時間は 10msec ってことですね。
実際のインジェクタ通電時間は、TPによって算出された時間に、無効噴射時間が加算されます。
無効噴射時間は、信号を送ってから実際に燃料を噴射するまでのタイムラグで、日産ECUでは、定数として設定します。
ちょっと脱線しますが、日産ECUで定義される無効噴射時間は、1バイト(0~255)の値で、1あたり10us(マイクロ秒)のようです。
値が &H46 ならば、&d70 = 700us = 0.7msec
無効噴射時間0.7msecのインジェクタで、TP=80で補正無し(目標14.7)であれば通電時間は、10.7msecとなります。
ついでに、インジェクタ通電時間をサイクル時間で割った値をデューティーサイクル(Duty cycle)と言います。インジェクター開弁率というのもこの数値のこと。
たとえば、エンジン回転数が8000RPMの時、1サイクル(2回転)にかかる時間は、
60/(8000/2) = 0.015s = 15msec
であり、
上記のインジェクタで、TP=80、目標A/F12.0とした時の通電時間は、
80*0.125*(14.7/12.0)+0.7 = 12.95msec
8000回転での、デューティーサイクルは
Duty= 12.95/15.00 = 0.86 = 86%
となります。
これはつまり、インジェクタの噴射タイミング(噴き終わり)が吸気バルブ開直前だとすると、その619度手前(1サイクル720度*0.86)、すなわち、排気工程も爆発工程も圧縮工程もすっ飛ばして、むしろ1サイクル前の吸気バルブが閉じきる前からずっと噴き続けてるってこと。。。なんですかね??よくわかりません。
もしそうなら、もうちょっとでかいインジェクタを使って、デューティー小さいほうが効率良い気がするー。
だれか詳しい人教えてくださいー。
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VEシルビア ECU編 | 日記
Posted at
2015/10/21 23:25:58