
おなかいたい(´・ω・`)
昨日おなか出して寝てたせいかな・・・
どうもトライズです!
冬の初めの冷たい雨の降る季節になると、なぜだか無性にエアフロ容量について考えたくなるものじゃないですかー。
そんな、需要に答えるべく、今回はエアフロの性能についての日記をば。
ROMチューンとかのすっごいニッチな日記ばかり書いて、だいぶ読者減ってるんじゃないかと思いますが、今回はちょっとだけ需要高め(予想)なんじゃないかと期待。
エアフロ、エアフロメーター、エアフロセンサーの最大容量については、約何馬力まで対応と言った呼び方が一般的です。
エアフロ自体は、吸い込んだ空気の量を計測するセンサーなわけだから、単位はL/sec(リッター毎秒)とか、g/secとかにしたいわけですよ。
なんとかならんもんですかねー。
方法1.排気量から推測する
そのエアフロが付いている純正車両のスペックから求める方法
S15 SpecRの場合、
排気量 1.998L 250馬力
レブリミット 7200rpm ブースト圧 0.6kg/cm2
エアフロ容量は、
1.998[L] * (7200/60/2)[cyc/sec] * (1+0.6)[kg/cm2] = 192[L/sec]
1秒間に192L以上は吸える計算になりますねー。
方法2.インジェクタ開弁時間から計算する。
ECUのパラメータを見れるのであれば、インジェクタ開弁時間から燃料がどれだけ噴かれているのか分かります。
それで、実際に噴いてる燃料からひたすら逆算していけば、どれだけの空気を吸っているのか分かるんじゃないかというアプローチで。
P11のSR20VEで、ログを切り取ると、
RPM = 6025rpm
AirFlow = 4.21v
injector time = 12.20msec
このエンジンのインジェクターは259cc 無効噴射時間は0.7msec です。
無効噴射時間を除いたインジェクタ通電時間は、11.5msecとなり、ECUが計算に使うTPの単位に直すと、92 になります。
1TP = 0.125msec
で、このログのタイミングのは、高回転高負荷時なわけで、目標A/Fを調べるために燃料マップを眺めながら電卓をぽちぽちやります。
右から2列目下から3段目。
おそらくこのあたりを読んでいます。
吸入空気量に対しA/F14.7を実現する標準通電時間を、TP=77くらいだとすれば、マップの右から2列目を読んでいるので、目標AFは12.3の領域。
とすれば、77*14.7/12.3 = 92
になるわけですな。
インジェクタ吐出量を 259[cc/min] とし、11.5msec噴いているとすると、
1サイクルで、
259 / 60 / 1000 * 11.5 * 4 = 0.199cc
の燃料を噴いていることになり、
これに、回転数/2 をかけると、時間あたりの燃料噴射量が求められます。
0.199 * (6025 /2)[cyc/min] /60[sec]
=9.99[cc/sec]
この燃料を噴いた時に、目標AF = 12.3 になる空気の量は、
9.99 * 0.75 * 12.3 / 1.16 = 79.4[L/sec]
ガソリンの比重 = 0.75g / 1cc
空気の比重 = 1.16g / 1L
さらに、AirFlow = 4.21v を、VQマップから変換すると、
54.18%の値なので、
最大計測吸気量は、
79.4 / 54.18 * 100 = 147L
ようやく出ましたよ。プリメーラのエアフロは、147L/sec くらいっす。
めんどくっさいわww
方法3.推奨インジェクタ容量の式から考える。
インジェクタに関しては、目標馬力→必要なインジェクタ容量の換算式というものが存在します。
であれば、エアフロも、対応馬力→エアフロ容量の換算ができてもいいんじゃないかと思うんですよ。
目標馬力から必要なインジェクタ容量を求める式はいくつかあるんですがー、
そもそも馬力と燃料噴射量は全く次元の違う数値なので、換算式もいろんな実車のエンジンの性能の統計から作られたものでしかありません。
ので、とりあえず一番シンプルな式を参考にすることにします。
必要インジェクタ容量[cc/min] = 目標馬力[ps] / 気筒数 * 車両係数 / 目標デューティ比
こうゆうやつですな。
車両係数はインジェクタ⇔馬力間の変換係数で、だいたい6.0前後にすると、現実的な数値が出せるようです。
この車両係数、某T名パワードの変換シートでは、5.9を採用していたり。
あと、燃料消費率とか燃料比重とかを係数にしている有名な変換式を上記式に当てはめると、
ハイオク仕様なら、ターボで6.9 NAで6.0とかになったりー。
さてさて。えー例えば、555cc/minのインジェクタを全噴きする場合、
4気筒 車両係数6.0
目標デューティーはとりあえず100%で計算するので省くとして、狙える最大馬力を求めると、
555[cc/min] = 目標馬力 /4 * 6.0
最大馬力 = 555 * 4 / 6.0
= 370[ps]
インジェクタ全噴きなら、このくらいを狙えるということです。
でー、ここから、エアフロの容量変換へと切り替えます。
555cc × 4本が、1秒間デューティー100%で吹き続けると、
555 * 4 /60 = 37[cc/sec]の燃料を消費する計算になります。
しかしすごいな、1秒で37ccですよ。
わずか30秒足らずで、1Lのガソリンを使うわけですよ。
アンチエコカーもいいところです。
で、その燃料に見合った空気の量に換算するのですが、燃料[cc] : 空気[L]の比率は、
0.75 : 1.16
であり、
インジェクタ全噴きしながらも理論空燃比目指しというのはありえないので、ちょっと濃い目の11.0を目標A/Fとするとー、
吸入空気量 = 37cc * 0.75 * 11.0 / 1.16
=263L
と、いうわけでですなー。
馬力370psを目指すためには、
インジェクタは、555cc/min以上(4気筒の場合)、
エアフロは、263L/sec以上、
のものを使いましょう!という計算になります。
めんどくさいので、このままエアフロ比率を算出すると、
エアフロ容量[L/sec] = 対応馬力[ps] / 1.4
こんなもんでいいと思います!!(笑)
つまり300馬力対応のS15エアフロは、約210[L/sec]の能力があると。
550馬力対応のZ32エアフロなら、390L/secくらいと。
どこぞの147L/secのエアフロは205psくらいまで対応していますよっと。
あくまでも目安程度ですが、てっきとーに選んだエアフロを取り付けてエンジンを動かすベースのマップを作る場合に、上記換算式はわりと重宝すると思ったり。どうかなー。