
漫画とかでよくある、悪い科学者が白衣で白髪でぐるぐるなメガネをかけてイヒヒヒとか言いながらフラスコを振ってるノリで、エンジンを組み立てています。
どうもトライズです。
カムシャフトいきましょう!!
最近、作業の内容とかパーツの紹介とかのブログばかりで、あんま解説文とか書かなかったのでちょっと反省。
カムとかはほんと大事なとこなので、今日の日記は解説メインでがんばります^^;
できるだけ分かりやすくやりますので、あまりエンジンのこと良く分からないって人もぜひ読んで。
さて、カムシャフト。
聞いたことありますか?カムシャフト。
こんなん。
写真はシルビアの、SR20DET用のカムシャフト。
見た目はごつごつした鉄の棒。
長さは50cmくらい。太さは細いところで3cm弱くらいでしょうか。
エンジンの割と上のほうに入っている部品です。
よく、DOHC(もしくはツインカム)とかSOHCとかの言うやつの「C」がカムの頭文字で、DOHCなら2本、SOHCなら1本のカムシャフトが入っていますってこと。
シルビアのSRエンジンはDOHC(ツインカム)のエンジンなので、カムシャフトは2本入っています。
で、カムシャフトはどういう仕事をしているかというと、エンジンに送り込むガソリン混じりの空気(混合気)と、爆発し終わった排気ガスをどのタイミングで出し入れするかというのを制御しています!
エンジンというものは、燃料を送り込む→一旦密閉する→爆発させる→排気ガスを外に出す。というのを延々繰り返してパワーを出していますが、それぞれのタイミングが良い状態にならないと、速いエンジンにはなりません。
そのタイミング(いわゆるバルブタイミング)を決定付ける重要な要素を、このカムシャフトさんが一
手に担ってくれてるわけです。
カムシャフト。だいじ。
えらい。カムシャフト。
で、改めて写真を見てください。
カムシャフトには、何箇所かこぶのように盛り上がった箇所があります。
カムシャフトのちょっと白く光っているところ、1本に付き全部で5箇所。これは、ジャーナルといって、ここは、エンジンに固定する部分です。
で、黒っぽい卵型の断面をしている部分。これが、カムと呼ばれる部分で、SRエンジンの場合4箇所あります。
カムシャフトの写真下側、太いほうから、ジャーナル、1番カム、ジャーナル、2番カム、ジャーナル、3番カム、ジャーナル、4番カム、ジャーナル。です。
カムシャフトが一回転すると、この「カム」のとがっている部分がロッカーアームを押し、さらにバルブを動かします。
4箇所すべて、カムのとがっている向きが違うことに注目してください。これは、4つあるシリンダ(4気筒)のバルブが別々に動き、各気筒順番に混合気を送り込んだり、出したりしているということを示しています。
そして次に、こっちのカムシャフトを見てください。
これは、SR20VEのカムシャフト。
20DEのものと違い、なんかぎっしりです。
ジャーナルの数は同じく5つですが、カムは3つ一組が4セット、全部で12個のカムが付いてます。
写真下の太いほうから、ジャーナル、1番低速カム、1番高速カム、1番低速カム、ジャーナル、2番低速・・・・てな感じ。
1気筒あたり3つのカムが付いているわけですね。
この3山こそが、日産、VVL機構の真髄となるところ!
3つあるカムのうち、エンジン回転数の低い領域では外側の2つが作動し、低回転時でもトルクのある、最適な給排気タイミングで動作します。
そしてレッドゾーン近くの、ヤヴァ目な回転数までぶん回すと、3つのカムの真ん中のカムに切り替わり、もう一押し搾り出すようなハイパワーを発揮してくれます!
いやーこういうメカニカルな変形機構って良いよねっ。ロマンだよねっ(笑)
ちなみに、ホンダのVTECのカムもこれとそっくりです。
日産VVLはそうでもないんですが、VTECは、このカムが切り替わる前後でエンジンの音が大きく変わるので、気分もかなり高揚します。
さー、次回。カム組み付けとかのレポート。っとその前にVEシリーズのスペックをまとめるかも。
乞うご期待。
Posted at 2013/10/27 22:53:07 | |
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