
こんばんは。トライズです。
前の日記、(前の前??)でヘッドを面研したときの燃焼室の減少についてちょいと触れましたけれど、これの計算について書いておこうと思います。
フルサークルな燃焼室ならともかく、スキッシュエリアのあるヘッドだと、何mm面研して体積がどれだけ減るのかという計算は少しややこしくなります。
一発で計算できる人はすごいっす。尊敬します。
で、備忘録がてら、計算方法を紹介します。
なんとなく数学がやりたいい気分だったのでお付き合いください。
SR20VEのヘッド側の寸法はこんな感じ。
要は、面研する部分の断面積が分かればいいんです。
スキッシュエリアの三日月状の部分の面積を求めるには、いろいろ方法はありますが、できるだけ簡単にということで、扇形から二等辺三角形を引く方法でやりたいと思います。
まず、三角形の面積ですが、真ん中に線を引いて直角三角形を作り、a の長さを求めます。
r=燃焼室直径/2
=42.8mm
h=燃焼室狭方向/2
=38.9mm
スキッシュの弦の長さ(b)を求めるため、三平方の定理を使って、
a^2=42.8^2-38.9^2
a^2=318.63
a=√318.63
=17.9mm
a=√(r^2-h^2)
b=a*2
=35.8mm
三角形の面積A=b*h/2
A=35.8*38.9/2
=696.3mm2
次に扇形の面積を求めます。
扇形の面積を求めるにあたり、角θを求めます。
これは三角関数を使って・・
sinθ=a/r
sinθ=17.9/42.8
θ=sin-1(17.9/42.8)
θ=sin-1(a/r)
出ましたsin-1(アークサイン)
懐かしいなー
関数電卓の出番です。Windows標準の電卓を使っている人は、表示を関数電卓にして、Invボタンを押すと、sin-1が現れます。
続けます。
θ=sin-1(17.9/42.8)
θ=sin-1(0.42)
=24.7°(度数法)
扇形の内角
β=θ*2=49.4°
全円面積
R=π*(85.5/2)^2=5741.5mm2
扇形の面積
C=R*β/360
C=5741.5*49.4/360
=787.9mm2
※ラジアン角で計算の場合は、C=R*β/2π
スキッシュエリアの面積
S=C-A
S=787.9-696.3=91.6mm2
燃焼室断面積
D=R-(S*2)
D=5741.5-(91.6*2)
=5558.3mm2
=55.6cm2
やっと出ました!
55.6cm2
以上の計算よりVEヘッドは、1mm面研で5.56cc燃焼室が狭くなります。
0.1mm面研なら、0.56ccです。
同様の計算で、DEヘッドも計算すると、
0.1mm面研で、0.53ccくらいです。
共に2Lで、圧縮比が11前後だとすると、0.1mm面研で約0.1圧縮比が上がります。
覚えておくと便利です。たぶん。
■一発(2式)計算用の公式
b=スキッシュエリアの弦の部分
b=2*√(r^2-h^2)
を先にもとめて、
D=面研断面積
D=r^2*(π-2*sin-1(b/2r))+bh
r=半径
2h=狭方向幅
もしくは、スキッシュエリアの角度を先にもとめて、
β=2*cos-1(h/r)
D=r^2*(π-(β-sinβ))
でもよし。
Posted at 2013/09/20 01:14:03 | |
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