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トライズのブログ一覧

2013年10月12日 イイね!

VEシルビア用カムシャフトの選択肢

VEシルビア用カムシャフトの選択肢どうも。トライズです。

昨日に引き続き、カムネタをひっぱります。



タイトル画像は、いわゆるバルブタイミング図というもの。
P11プリメーラ用SR20VEのインテーク側のタイミングです。

カムが2つあるので、図の都合上、VEのタイミング図はIN、EXが別々ですが、ふつうのエンジンならば、ひとつの図に描かれているのでもっと見やすいです。



このタイミング図というのが実に面白い。

なんかこー見てるだけでエンジンの特性が思い浮かんだりしてわくわくしませんか?

しますよね?

私はします。



ま、そんなこと言っていると大概周囲の人に白い目で見られるので、今回タイミング図にはあまり触れないことにしてー。




あ、でも一応P11のデータだけ置いておきます。

P11 SR20VE 吸気側バルブタイミング



P11 SR20VE 排気側バルブタイミング








VEシルビアに搭載するためのカムシャフトですが、VEヘッドに搭載できるカムは、純正でもいくつか種類があります。

それぞれ、作用角、リフト量、中心角が違うので、比較してみます。


1.P11プリメーラ用SR20VE
2.P12プリメーラ用SR20VE
3.N15パルサー用SR16VE
4.N15パルサーN1用SR16VE
5.T30エクストレイル用SR20VET


数値は、作用角-リフト量-中心角 です。

1.P11
低速 IN220-8.4-110 EX244-6.6-122
高速 IN264-10.7-104 EX268-10.34-114

2.P12
低速 IN228-10.1-114 EX244-8.3-106
高速 IN278-12.0-114 EX280-11.15-108

3.N15
低速 IN200-7.1-100 EX244-7.95-122
高速 IN280-11.1-100 EX280-11.1-110

4.N15N1
低速 IN220-8.4-110 EX244-7.95-122
高速 IN288-12.0-104 EX288-11.9-110

5.T30
低速 IN212-8.0-112 EX244-11.3-116
高速 IN248-11.0-117 EX-



ついでに、VEヘッドには詰めませんが比較用にS15のカム情報も。

6.S15NA
IN248-10.0-115 EX240-9.2-113

6.S15TC
IN240-9.2-118 EX240-9.2-113



パルサーのエンジンは排気量が違いますが、カムは流用可能です。

また、エクストレイルはターボ付きですが、これもカムだけなら流用可能。
プロフィール的には魅力に欠けるので使わないでしょうけど。




やっぱ、テンロクで200馬力というパルサーN1カムが一番パンチがありそうです。288度とか社外カムでも珍しいレベルですし。

今回は、テストスケジュールの都合上用意できませんが、次にエンジン開けるときはぜひ使ってみたいですね~


あと、バランス的にはP12のカムもなかなか。
低速側の作用角とリフト量が多めなので、低速カム多用するならP12用も悪くない。
しかし、リフト量も純正カムでいきなり12mmとか、シルビアエンジンからしたら目を疑うレベルですな。




他にもこのカムデータからはいろんなことが分かりますね。
高回転用だと作用角広いなー。とか
ターボは作用角少なめなんだなーとか。
計算すると分かるのですが、低回転で効率を求めるならばやっぱオーバーラップゼロだよなーとか。
中心角も意外とバリエーション豊かだなーとか。




ま、カムの選択肢はそんな感じです。
Posted at 2013/10/29 00:11:17 | コメント(1) | トラックバック(0) | VEシルビア製作日記 | 日記
2013年10月11日 イイね!

続・カムシャフト考察

続・カムシャフト考察あーさっき書いた日記がなぜか確認ボタンで消えてしまったー、、、

覚えているうちにものすごい速さで打ち直す。。

あと、前回日記を日付間違えてUPしちゃったので再UP。紛らわしくてすみません。


さあ!気を取り直して!どうもトライズです。





昨日に引き続き、楽しい楽しいカムの話いきます。


カムシャフトの性能を決定付ける重要な要素は次の3つです。

・作用角
・リフト量
・中心角


この3つの様々な組み合わせで、エンジン自体が燃費重視だったりパワー重視だったり高回転型だったりトルク型だったりいろいろ変わります。


では、それぞれの要素について説明します。



まず、「作用角」

これは、カムの出っ張ってるところの開始から終わりまでの角度です。
カム断面図を見ていただくと、360°中、120°くらいがでっぱっています。
ただ、この角度をそのまま作用角と呼ぶことはほぼありません。

このへんのお約束がカムプロフィールを難しくしている一因だと思うのですが、昔のエライ人を呪う他やりようがないので、なんとか覚えましょう。


作用角の表記の仕方は2種類あり、
ひとつはクランク角基準で、バルブの開いている角度を表すもの。
220°とか260°とかが、この表記です。


もうひとつは、カムそのものの角度のうち、でっぱり初めから中心までを作用角と呼ぶもの。
60°とか72°とかは、こちらの表記。

換算としては、クランク角式÷4=カム表記式となるんですが、最近はほぼクランク角式で統一されつつあるので、そっちで話を進めます。



作用角は、チューンドエンジンやレース用になるほど、大きくなります。

最近のエコエンジンでは作用角は200°くらい
AE86のレース用カムなんかは300°越えとかもあります。





次に、リフト量。

カム断面から見て、でっぱってないところの直径(ベースサークル)から飛び出している量がリフト量です。
ロッカーアーム式のエンジンの場合、カムリフト量とバルブリフト量が異なる点に気をつけなければいけません。

例えば、SR20DEのロッカーアーム比は1.43なので、
バルブリフトが10.0mmなら、カムリフトは1.43で割って、6.99mmとなります。





そして、中心角。

クランク角ゼロ度(ピストン上死点)を基準として、カムの中心がどれだけずれているかを、クランク角基準で表記したもの。

これは、だいたいどのエンジンも110°前後。設定範囲も極端に大きいわけではなく100°~120°くらいになるはず。

カムプロフィールのうち、作用角とリフト量は、カムシャフトの製品そのものに左右されますが、この中心角はスライドカムスプロケットを導入することで多少調整できます。

後々、必要に応じて中心角は調整したいと思います。





さて改めて、今回搭載するカム。
P11用カムシャフトの拡大写真。



3つ山1組になっていて、手前のとがっているカムが低速用。奥の高速用カムは、とがりが鈍く、一回り大きくて明らかに作用角が大きいのが分かると思います。





えっと。
次にSR20系のカムプロフィールを一覧にまとめてようと思うんですが、それはまた明日がんばります。

それではまた。
Posted at 2013/10/28 00:10:00 | コメント(1) | トラックバック(0) | VEシルビア製作日記 | 日記
2013年10月10日 イイね!

カムシャフト考察

カムシャフト考察漫画とかでよくある、悪い科学者が白衣で白髪でぐるぐるなメガネをかけてイヒヒヒとか言いながらフラスコを振ってるノリで、エンジンを組み立てています。

どうもトライズです。


カムシャフトいきましょう!!




最近、作業の内容とかパーツの紹介とかのブログばかりで、あんま解説文とか書かなかったのでちょっと反省。

カムとかはほんと大事なとこなので、今日の日記は解説メインでがんばります^^;


できるだけ分かりやすくやりますので、あまりエンジンのこと良く分からないって人もぜひ読んで。






さて、カムシャフト。
聞いたことありますか?カムシャフト。



こんなん。

写真はシルビアの、SR20DET用のカムシャフト。
見た目はごつごつした鉄の棒。
長さは50cmくらい。太さは細いところで3cm弱くらいでしょうか。

エンジンの割と上のほうに入っている部品です。

よく、DOHC(もしくはツインカム)とかSOHCとかの言うやつの「C」がカムの頭文字で、DOHCなら2本、SOHCなら1本のカムシャフトが入っていますってこと。


シルビアのSRエンジンはDOHC(ツインカム)のエンジンなので、カムシャフトは2本入っています。





で、カムシャフトはどういう仕事をしているかというと、エンジンに送り込むガソリン混じりの空気(混合気)と、爆発し終わった排気ガスをどのタイミングで出し入れするかというのを制御しています!


エンジンというものは、燃料を送り込む→一旦密閉する→爆発させる→排気ガスを外に出す。というのを延々繰り返してパワーを出していますが、それぞれのタイミングが良い状態にならないと、速いエンジンにはなりません。




そのタイミング(いわゆるバルブタイミング)を決定付ける重要な要素を、このカムシャフトさんが一
手に担ってくれてるわけです。


カムシャフト。だいじ。
えらい。カムシャフト。



で、改めて写真を見てください。



カムシャフトには、何箇所かこぶのように盛り上がった箇所があります。

カムシャフトのちょっと白く光っているところ、1本に付き全部で5箇所。これは、ジャーナルといって、ここは、エンジンに固定する部分です。

で、黒っぽい卵型の断面をしている部分。これが、カムと呼ばれる部分で、SRエンジンの場合4箇所あります。

カムシャフトの写真下側、太いほうから、ジャーナル、1番カム、ジャーナル、2番カム、ジャーナル、3番カム、ジャーナル、4番カム、ジャーナル。です。




カムシャフトが一回転すると、この「カム」のとがっている部分がロッカーアームを押し、さらにバルブを動かします。

4箇所すべて、カムのとがっている向きが違うことに注目してください。これは、4つあるシリンダ(4気筒)のバルブが別々に動き、各気筒順番に混合気を送り込んだり、出したりしているということを示しています。






そして次に、こっちのカムシャフトを見てください。



これは、SR20VEのカムシャフト。

20DEのものと違い、なんかぎっしりです。

ジャーナルの数は同じく5つですが、カムは3つ一組が4セット、全部で12個のカムが付いてます。


写真下の太いほうから、ジャーナル、1番低速カム、1番高速カム、1番低速カム、ジャーナル、2番低速・・・・てな感じ。

1気筒あたり3つのカムが付いているわけですね。







この3山こそが、日産、VVL機構の真髄となるところ!

3つあるカムのうち、エンジン回転数の低い領域では外側の2つが作動し、低回転時でもトルクのある、最適な給排気タイミングで動作します。

そしてレッドゾーン近くの、ヤヴァ目な回転数までぶん回すと、3つのカムの真ん中のカムに切り替わり、もう一押し搾り出すようなハイパワーを発揮してくれます!





いやーこういうメカニカルな変形機構って良いよねっ。ロマンだよねっ(笑)




ちなみに、ホンダのVTECのカムもこれとそっくりです。
日産VVLはそうでもないんですが、VTECは、このカムが切り替わる前後でエンジンの音が大きく変わるので、気分もかなり高揚します。




さー、次回。カム組み付けとかのレポート。っとその前にVEシリーズのスペックをまとめるかも。
乞うご期待。
Posted at 2013/10/27 22:53:07 | コメント(0) | トラックバック(0) | VEシルビア製作日記 | 日記
2013年10月09日 イイね!

ヘッドガスケット加工

ヘッドガスケット加工こんばんは。トライズです。

アルミエンジンは加工が楽で好きです。





エンジン組み立てはようやくヘッド載せるとこまできました!


今回、ヘッドガスケットはSR20DE用の社外を使います。
DE用のほうが社外も種類豊富ですからね。

FF用VEヘッドを縦置きブロックに載せる際、ガスケットはVE用でもDE用でも良いのですが、どちらにせよ少し加工が必要です。



ガスケットの違いは、過去の日記を見ていただくことにしてー。

SR20VE ヘッド詳細2 燃焼室等



加工箇所はここ。



フロントカバーのど真ん中のボルト。

フロントカバーとヘッドはP11用で、ボルト穴位置は同じですが、DE用のガスケットはここに穴はありません。

かつ、リベットがダメな感じにひっかかってしまうので、そのままじゃ使えません。



ごっそり切り落としてもいいんですが、なんとなくリベットを残すことにしました。
ボルト穴はガスケット側を削り、リベット部分は、ヘッド側を少しだけ加工します。

最近、エンジンにヤスリを当てるのに抵抗がなくなってきました(汗


ブロック側も同じように逃げを作ってあります。






ちなみに今回使ったガスケットは、東名の1.0mm
ヘッド容量の実測値を元にした、推定圧縮比は約11.3~11.4




当初、圧縮比は12前後に設定する予定だったんですが、ちょっといろいろとありまして。

新しく入手したいくつかの情報により、SRエンジンは12という圧縮比もかなり危険なレベルなのではないかと思われます。


ま、テスト段階でいきなりエンジン壊しても面白くないので、やってみてまだ大丈夫そうならそれからまた圧縮比を検討することにします。
Posted at 2013/10/24 20:11:48 | コメント(0) | トラックバック(0) | VEシルビア製作日記 | 日記
2013年10月08日 イイね!

TAARKS タイミングピン移設キット

TAARKS タイミングピン移設キットいやー、流用っておもしろいよねー。


どうも。トライズです。







VEシルビア用社外パーツ第2弾

TAARKS(タークス)社 タイミングピン移設キット

http://www.taarks.com/product_p/taark-timingrelo-ve.htm


SRエンジンのオイルポンプはいくつか種類があります。

大きい順に
N14パルサーGTi-R用>P11プリメーラ用>シルビア用
てなラインナップがあります。

今回、P11用のSR20VEのヘッドを使用するに当たりフロントカバー&オイルポンプもP11用を使うことにしました。




で、パルサー&P11プリメーラ系とS15シルビアでは、クランクプーリーとタイミングピンの位置が違います。
クランクプーリーはシルビアのSR20DE用を使い、フロントカバーをP11用を使うので当然タイミングピンがおかしな位置になります。



それを解消するのがこの移設キット。



作りは特に凝ったものでもなく、なんならプーリーのタイミング刻印を削りなおせばそれでも良かったんですが、割と安かったので買ってしまいました。

質感は悪くないです。





また、組み上げるときに改めて気づいたのですが、フロントカバーの上のほう、ブロックとの接合面のボルトが、一箇所穴が合いませんでした。


ここ



タップを切りなおそうかと考えましたが、DEのブロックは、この穴位置の後ろに、チェーンテンショナー用の油圧ラインがあるので、あんまり深い穴はあけられ無そうです。


貫通してしまうのもいやですし、フロントカバーなら一本ぐらいボルトが無くても性能には関係ないだろうということで、放置に決定。





次回に続く




追記:
フロントカバー左上のボルトですが、S13用のフロントカバーは、S14&15系とボルト位置が違うとの情報を入手しました。
写真で見た限りでは、S13と、P11が同じ位置にボルトがあるのではないかと。

ということは、S13ブロック+P11フロントカバー+P11ヘッドの組み合わせならばより加工箇所が減りそうです。
Posted at 2013/10/21 23:27:44 | コメント(3) | トラックバック(0) | VEシルビア製作日記 | 日記

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「コンロッドの件 http://cvw.jp/b/1963409/47817414/
何シテル?   07/02 18:34
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