2023年07月25日
ルノー メガーヌR.S.に乗ってみた。
<SPECIFICATIONS>
☆R.S.
ボディサイズ:L4410×W1875×H1435mm
車両重量:1480kg
駆動方式:FF
エンジン:1798cc 直列4気筒 DOHC ターボ
トランスミッション:6速AT(デュアルクラッチ式)
最高出力:279馬力/6000回転
最大トルク:39.8kgf-m/2400回転
価格:440万円
正直、すごく積極的に乗ってみたかったわけではないので、ほとんど前情報を得ることないまま、メガーヌR.S.(前期)に乗ってみることとなった。
4気筒1.8リッター279馬力。
前回に乗ったGRヤリスに近いスペックではあるものの、車体の小ささと軽さはGRヤリスのほうが小さくて軽い。
そのため、大きくなった(ダルな)GRヤリスみたいなイメージかと考えて試乗することに。
まず乗り込む前にクルマをぐるっと見ると、扁平タイヤ&ホイールの中にブレンボが光っていて、まずはブレーキを安心して使えそうだなと確認する。タイヤはダンロップSPスポーツマックスだ。
そしてセンター出しのマフラーと右後ろフェンダーに貼ってあるニュルブルクリンクのステッカーが只者ではない雰囲気を醸し出している。ニュルブルクリンクを神聖視しているわけではないがあの荒れた路面を猛スピードで走れるというなら日本の舗装路なんぞはなんの問題もないだろう。。。
クルマに乗り込むとそもそもナビというものが無く、AppleCarPlayが使えるディスプレイがあるのみ。行きはよくわからなかったので、Googlemapで移動したが、帰りはCarPlayを使うことができた。細かいところでよくわからないところはあるが、ナビはこれで十分じゃないかという気はしないでもない。ただ日本のナビはよく作りこまれているなとは思う。メーターはフル液晶で走りのモードによって全然違うメーター構成になる。走りのモードは「コンフォート」「ナチュラル」「スポーツ」「レース」となんとかというのがあって、日本語と英語とフランス語がまじっているのかわかりづらいところもあるが、コンフォートとスポーツがわかればまーなんとかなる。
センターコンソールのタッチパネルでモードを変えられるほか、シフトのところに物理ボタンもある。
目で見なくてもモードが変えられるようになっているのだろう。
また、パドルシフトがあって、コラム固定式になっている。個人的にはステアリングと一緒に回るタイプより、コラム固定式のほうが使いやすそうだなと思っていたが、このメガーヌで初めて固定式を使ってみて、こりゃダメだと思った。MTだとステアリングを切りながらシフトを変えるというのはあまりやらないのだが、パドルシフトなら簡単にできちゃう。ということでステアリングを切りながらパドルシフトでシフトを上げようとしたらスカっちゃった。どうも、パドルの形もよくないみたい。後期型ではシフトノブのほうでも変速できるらしいので、よりMTチックに使えそうではある。
肝心のDCT(ルノーのいうところのEDC)についてだが、これは本当にすごい。アクセル踏みっぱなしで「ボッ」くらいのスピードでシフトアップする。しかもなんか壊れそうとかそういう感じはいっさいなくカチっとしていて、安心してベタ踏みできてすごい。これはMTはどうやってもできない。トルコンATよりも回転が落ち込まないでシフトアップして加速していくし、運転のテンポも良くなって自分がうまくなったような気がする。すごいとしか言いようがない。そういえば、他にDCTに乗ったのって、E36のM3のSMGかな。あれはなんか不安になる出来だったが、さすがに30年近くもたてばこうなるか。目から鱗が落ちた。
さて、その超絶ミッションを持ったエンジンだが、これはもう少しパワーがあってもよいような気がした。マイチェン後はトロフィーと同じ300馬力だそうなので、こっちを試してみたいものではある。GRヤリスと比べると、GRヤリスのほうがエンジンは上まで回るような気がした。メガーヌは引っ張って苦しい感じになるのが早い気がする。ここでもう少しだけ伸びがあると、パワー不足かなって思わなくて済むのかもしれない。しかし、質感がとても良く、カチっとしていて遊びが無く安心して踏める感じは、少しポルシェに似ているような気もした。FFのポルシェと言っても言い過ぎではないような。ポルシェでまともに試乗したのはティプトロしか無いのだが、PDKがEDCなみに使えるならATの素カレラでもいいんじゃないかというような気がする。(それでもとんでもなく値段が高いが。。。)
FFといえばこいつの足回りがまたすごい。それなりにパワーがあるFFなのにまずトルクステアが無い。ラフに踏んでもハンドルそのまままっすぐ走りだす。リヤもめちゃくちゃどっしりしていて道路をガシッとつかんでいる感じはFFらしからぬ。FFじゃなくて4WDなんじゃないかと錯覚するくらい。これが4コントロールか。トーションビームとは思えない、跳ねない。これまた本当にすごい。ブレーキは信頼と実績のブレンボ。当然ちゃんと効くし、踏んでいった先の効き具合なども不安感は無し。
乗り心地は、道路の凹凸やザラザラは正直に拾うし、ごつごつする感じもあるけれど、全体的にはそれほど悪くはないという感じ。コンフォートにするとなぜかちょっとマイルドになるような気がする。ファミリーカーとして使ってもそれほど文句は出ないのではないだろうか。
そんなこんなで、新東名で長泉沼津から修善寺方面に向かう。途中は海老名まで渋滞なのはいつも通りだ。修善寺でインターを降りて西伊豆スカイラインを走るのが今回のルート。が、西伊豆スカイラインはともかく、その先にある仁科峠を越えるルートは道幅がせまくて対向車とすれ違うのに気を使って参った。こいつ、幅1875で結構でかいんだよね。ルート自体もツヅラ折れの下り坂が延々と続くので、結構疲れた。
でもこいつ横幅1900近いんだけど、ふと思えば山道のような狭い道を走っているとき、そんなに気を使っていなかった気がする。全般的に小さく軽く感じるのである。やっぱりボディからエンジンから足回りからミッションからカチっとしているからなのかな。とても運転しやすいクルマだなと思った。
ドライブコースとしては、ターンパイクからの伊豆スカイラインのほうがよかったかな。ただこっちは通行量が少し多いけれど。そんなこんなで堂ヶ島温泉に一泊して、下道で沼津方面に帰るのであった。
まとめとしては、以下のような感じ。
・エンジンは気持ちよく精度よく回るがもうちょい伸びたらイメージもっといいかも。後期300馬力エンジンに期待。
・見た目は思ったより派手。オレンジの車体は高速道路で前のクルマが結構よけてくれる。
・エンジン音、排気音はほどよく大きく結構よい。やる気になる。
・ミッションは超絶いい。これならマニュアルじゃなくてもいいんじゃないかと思うほどに。
・モードセレクトはスポーツだけで十分だと思う。
・足やボディは文句なしによい。塊感はGRヤリスより良い。車体が小さく感じる。(本当は結構でかい)
・多少スキール音が鳴ってもこわくない。曲がらないということが無さそう。(タイヤはSPスポーツマックス)
・ナビは無い。内装はふつうのファミリーカー。シートはめちゃくちゃ良い。
うーん、個人的にはGRヤリスより楽しいんじゃなかろうか。。。
当然ながら、普段使いにはメガーヌのほうが向いている。
4枚ドアじゃないとダメな人はメガーヌR.S.、2枚でもいい人はGRヤリスを選ぶと幸せになれるんじゃないかな。
そういえば、アルピーヌA110もこのエンジンとミッションが載っているはず。それで超軽量。こちらも少し試してみたいものだ。
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Posted at
2023/07/25 10:36:04
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