2016年1月17日から21日まで厳冬の北海道をドライブした旅行記です。白銀・快晴・極寒・吹雪、いろいろ体感し楽しめた5日間の思い出となります。長文なのでごゆるりとお楽しみくださいませ。
1月19日(火曜) 大荒れ吹雪編
※この日は大荒れの天気で運転するのが必死、景色を撮っている状況ではありません。ほぼ状況説明な内容となっています申し訳ありません。
一度だけ目が覚めて窓の外を見たくらいで、比較的グッスリと眠れた夜でした。スマホのアラームで起床したのは
4時過ぎ。
まずは
天気予報を確認です。
道東全般に雪。気温も高めで、釧路には傘マークが。
それほど荒れていないのでしょうか。安堵しかけて。窓の外を見てみると、
昨夜とは打って変わって結構な量の雪が積もっていました。
歩道と車道の段差がなくなるレベル!
一応のところ除雪車が動いていますが、どうも積もってから車が通った形跡は無いようです。
数十センチ以上は積もったみたいです。
むむむ。
やはり天気は荒れる一方な感じですね。
朝風呂が5時からなので、それまでの時間に朝ごはんを食べながら今日の行動を慎重に考えます。
まずは
連泊は出来ないので、必ずチェックアウトしないといけません。
そして、天気予報と窓から見える現状から推察するに、
天気はコレからさらに悪くなるでしょう。現実問題として、
斜里町を始め道東一帯には暴風雪警報が発令されています。
これは早めに行動して、
オホーツク海側より離脱するのが賢明と判断。
遭難のリスクも考えて、運転が困難な状況になる前に引き返すor助けを呼ぶ覚悟を。
とりあえずの
目的地は釧路に決定。だめなら帯広に向かうことにします。
5時直後に温泉に入り気合を入れたら宿をチェックアウトしました。
16年冬 北海道ドライブ3日目スタート!!!
宿のロビーから駐車場に出るまでに雪の吹き溜まりがあり、足が真っ白になりながらヴィッツ君の元へ。ヴィッツ君の周囲にも雪の吹き溜まりが出来ているので、暖気をしながら除雪作業をしました。

ヘッドライトの高さまで雪が積もっていたので、除雪も一苦労です。
強風も吹いていて、なんだか既に心が折れそうな今日の始まりとなりました(苦笑)
なんとか駐車場から出ると
国道まで向かいます。
積雪量と降雪量が多く、視界は良くありません。それでも市街地はまだ運転できました。
R224との交差点から
R334を使って
清水町方面に進み出したところ、
いきなり積雪路に!降り積もった新雪と、強風に寄る吹き溜まりができている国道を走りました。
なんだかんで
小清水町市街地手前まで来ました。その時の写真が
コレ。
走行車線側には降り積もった雪が・・・この状態で走ってきたのです。
除雪作業が行われた感じではありますが、雪の降ってくる量が多くて意味をなしてない感じです。
R334から
R391に進んだら、営業していた
コンビニにピットイン。不測の事態に備えて食料と水分を補給しました。
リアは雪まみれ。これだけでどれだけ降り積もった雪道を走ったのか一目瞭然ですね(苦笑)
コンビニから出発し国道を南下します。
釧路方面に向かうので、昨日も通った
野上峠へ。
小清水町の市街から郊外へと進みます。
道路に積もった雪は深さを増していく一方です。
吹雪いているので視界は悪く、対向車線側には自動車の走行した跡はない状態となりました。唯一、走行車線には轍があるので、それを追従する形で運転していますが、その轍も降り続く大雪で消えかけています。
マズい。非常にマズい。
郊外でこの状態ですので、
おそらく峠区間は未除雪でしょう。消えかけの轍を走ってはいるものの、
積雪深的に腹下を擦るくらいまで道路に雪は積もっています。
・・・野上峠攻略は断念!
ところが、吹き溜まりが多く下手な場所に停車するとスタックしかけない状態です。
Uターンしたくても出来ません(滝汗)
涙目になりかけながらしばらく走っていると、辛うじて除雪した場所があったのでそこで
方向転換に成功です!たぶん地元の農家さんが除雪した後のような感じですね、ありがたや。
再び小清水の街に戻りました。
小清水市街からは
R334を使って
美幌町へ向かうことにしました。オホーツクの海沿いに戻ると風が強くて地吹雪状態と判断したので、
内陸側を西に移動します。
R334は地図で見るように結構くねくねした道路です。

ここまでの移動はこんな感じになっています。まだまだオホーツク海側からは離脱できていません。
くねくねの
R334。北からの横殴りな強風に耐えながら運転します。

除雪はされている様です。まだなんとか走れますね。
大空町東藻琴の集落を通過。

少し先が真っ白で見えませんよ(汗)
奥に信号機があるのがわかりますか?
7時を過ぎて明るくなるに連れて、
吹雪の中を激走していることに気付かされます。
やっとの思いで
美幌町に到着すると、交通量は一気に増え、少しだけホッとしました。
ここから改めて釧路に向けて南下をします。
R240に進路を変えて。

当たり前ですが
ヘッドライトは点灯したまま走りますよ!
少し進むとトラックに追いつきました。

真っ白ですねぇ。
灯火類は見えません。
そして美幌市郊外へ。内陸に進んでいるのに強風レベルに変わりありません。
雪も降り続いていて一番厄介なのは、大型トラックや大型車とすれ違う際に巻き上げられた雪により一瞬視界がホワイトアウトになることです。
時間にして1秒弱ですが、
気を抜くと道路脇に落ちる可能性もあります。ホワイトアウト直前に「
矢羽根」を見ながら
道路状況(直線かカーブか)を脳内演算で仮想しながらドライブを続けました
。
矢羽根とは道路脇から生えたポールの先端に着いた下向きの矢印の事です。
※写真は過去のドライブより

道路の"
端"はここまでですよ、と示しているのですね。
そうこうしながら
津別町に到着。
もはや吹雪なのか大雪なのか、どちらが原因で視界が悪いのかわからなくなってきました。
津別町のコンビニで休憩します。ホットコーヒーとドーナッツを食べて気力をチャージです。

吹き付ける風と雪でコンビニの側面に雪が付着してますよ。
駐車場からの眺めは"
オールホワイト"

電線の奥が農地、手前に国道がありますが、見分けがつきません。
運転に集中していた方が、見えなくてイイ現実に気が付かなくて楽なのかもしれません。
そしてコンビニを出発。津別町から
R240を
釧路を目指して延々と走りました。
・・・ここからの1時間10分、阿寒町の道の駅手前まで前走車に追いつくことも、後ろから追いつかれることもありませんでした。
ただひたすらに圧雪・積雪路を激走。対向車の大型車によるホワイトアウトを何度も何度も経験しながらドライブし続けました。
心が折れるとかそう言う次元ではなく、ココで停車したら遭難できる自信があるぞ!それくらいの降雪と視界不良の世界を、コレでもかって位に体験できましたとさ。
阿寒町の道の駅手前で前を走る車に追いつくことが出来た時は、大きなため息と共に思わず「
やっと追いついたぁ」と言ってしまいましたよ。

パジェロに追いつきました。
クロカンがコレほどまでに羨ましいと思った日は今にも過去にもありません(苦笑)
そうして
道の駅 阿寒丹頂の里に到着。休憩です。
無事に釧路地方まで来られました。とりあえず一安心でしょうか?
小清水町ではリアが雪まみれだったヴィッツ君。その雪も大方落ちていました。

それでも激走っぷりが分かる感じですね。
しかしながら駐車場の除雪も間に合っていない、そんな状態の道の駅。
果たして釧路方面来て正解だったのでしょうか・・・。
道の駅を出発し国道を
釧路市方面に走り出します。
阿寒町市街を越えた辺りから風が強く吹くようになり、雪は少ないものの地吹雪状態へと事態は変わっていきました。
途中で工事現場から出てきた2tトラックが前を走ってくれたので、それに追走。
R38との交差点まで来ました。
オホーツク海側を運転していた頃と変わらないか、それ以上に視界が悪いです。
右方向に視線を移すとコンビニがあります。

15年初夏のドライブでプチオフしたコンビニなのですが、その奥は
真っ白で見えなくなってますよ。
低気圧に近い太平洋側の釧路。想像以上の荒れっぷり。
道の駅での一安心は吹雪によって吹き飛ばされた感じです。
R38を釧路市街地中心部へと進みだします。当然視界は悪いのですが、交通量があるので
なんとか運転が出来ています(苦笑)
写真でわかると思いますが、R38を含め釧路市街は
片側2車線の道路が多くあります。しかし、
右側車線は走る車が少なくて圧雪されず轍だらけでグチャグチャでした。
無事に釧路に到着できたのでコンビニにピットインして宿を予約。あとはチェックインの時間までこの吹雪を耐えるだけとなりました。
・・・耐えるだけとなりましたが、悠長に構えていられないほどに天候は荒れていきます。とりあえずピットインしたコンビニから出て適当にドライブしてみるものの、かなり状況は悪いです。
少しでも郊外方向に向かうと、途端に交通量が激減。そして視界不良・・・
ぐるぐる周り、ホームセンターの駐車場で待機していましたが、あまりの悪天候でホームセンターが臨時閉店してしまう始末。
どうしようもない中、燃料も減ってきたのでスタンドでヴィッツ君に給油を試みます。
吹雪の給油。セルフですが営業していてくれるだけありがたいです。
天気は悪くなる一方。
先ほども通った信号で停止。

明らかに視界が無くなってきてます。
吹雪か地吹雪か大雪か、そんな定義なんてどーでもイイくらいに荒れ果ててきました。
ここで問題となってきたことがあります。コンビニなど商業施設に避難しようとしても、道路から駐車場に入るまでの間でスタックしている車を多数目撃する様になってきたのです。
軽自動車から普通車、チェーンをまいたトラックさえもスタックして行動不能状態となっています。
マジで危険です(汗)
除雪も追いついていない状況で、道路がボコボコ・グチャグチャ。車も真っ直ぐ進みません。
苦肉の策で見つけ出したのは繁華街から近い1階が駐車場になっている家電量販店さんでした。
ここなら遭難することもないでしょう。
家電量販店さんには申し訳ないのですが、避難させてもらいました。
今朝出発した斜里から釧路に至る道中、
大雪・吹雪の
長時間ドライブで疲れたのか
車内でお昼寝です。
・・・30分くらい寝たでしょうか。建物の外の景色は相変わらず吹雪いていました。
車内でラジオを聞きながら待機。時間だけが過ぎていきます。
チェックイン予定が15時です。多少早く着いてもチェックイン出来るので
14時20分になった段階で家電量販店さんの駐車場から出ました。
かなり視界が回復してきました!風も多少弱まってます!
大荒れのピークは過ぎた様ですねε-(´∀`*)ホッ
大通りは除雪車が入って走りやすくなっていましたので、難なく予約していた宿に到着出来ました。ふぅ、なんとか本日終了ですよ。
15時前にチェックインしちゃいました。
今回お世話になるのは
天然温泉 幣舞の湯 ラビスタ釧路川さんです。

過去に1度利用させてもらったことがあり、今回も泊まってみたいなと思っていたのです。
低層階の海側の部屋を用意していただけました。

同系列ドーミーインより
少しリッチで広いお部屋♪

窓の外は未だに荒れている世界が。
心身共に疲れたので温泉につかりリフレッシュです。
ほとんど運転しかしてこなかった1日でしたね(苦笑)
部屋に戻ったら
椅子に腰掛けてひと息。
テレビをつけると、夕方なので北海道ローカルな番組を放送
しています。そのすべての番組がいわゆる"L時放送"で警報や気象情報、交通機関の乱れなどをテロップで流していました。
16時になるとだいぶ薄暗くなってきました。窓の外は小雪で風も収まりかけているように見えたので散策兼晩ご飯を食べに出かけることに。
宿から出てスグが
幣舞橋になるのですけれど
いろいろ真っ白。
歩道は1.5人分しか除雪されていませんし、道路標識も雪で見えません。
横断歩道を渡りながら撮影。
なんだか大変です。
繁華街の方へと向かってみましょう。
幣舞橋は国道なのでまだ"マシ"な状態でした。ひと度奥へと進みますと、
除雪作業によって道路脇に雪山が。
場所によっては歩道すら雪で埋まってます。
こんな状況ですので「
臨時休業」の張り紙が貼ってあるお店もチラホラ。
なかには除雪すらしていないお店まで。
入り口が雪だまりで塞がってますやん(苦笑)
雪かきを黙々とする人と、シャッターの閉まったお店ばかりの繁華街をうろうろ。
17時も過ぎたので晩ご飯を、と思っても営業していない店ばかりです。
そもそもこんな天気では集客も見込めませんよね(苦笑)
で、結局は昨年もお世話になった居酒屋の
旬鮮ろばた もりやさんにおじゃまします。

ホテルパコさんの1階にあるお店で、こんな雪の状態でしたがちゃんと営業していましたよ!
店内に入ると先客が既に2人も。カウンターの隅案内されて料理を注文します。
ビールを片手に、店主さんや隣の席でビジネスで釧路に泊まっているオジさんとお話しました。
話の内容は当然ですが今日の天気のこと(笑)なんでも隣の席のオジさんは1日ホテルで過ごしたそうです。流石にやることが無くて退屈だったと愚痴っていました。
もし斜里に連泊出来ていたら、このオジさんの様に
1日宿に缶詰だった事でしょう。
吹雪にヒィヒィ言いながらドライブするのと、どちらがイイのでしょうね。
あ、宿に居たほうが安全でしたか(笑)
あまり身体を動かしていないので軽めに料理をいただきました。
ごちそうさまです。もりやさんが営業していてくださり助かりましたよ。
もりやさんから出た後は一度宿に戻りました。スーツケースから三脚を取り出したら再び屋外へ。夜景を撮りながらお散歩です。
まずは
幣舞橋の東にある
ラウンダバウト式交差点の撮影を!そう思い、去年と同じ
ぬさまい公園へ向かいましたが
雪が深くて立ち入れず(涙)交差点近くより撮影で我慢です。
ロータリー式、車両が弧を描いて走行します。
毎回、
これで事故が起こらないのが不思議で仕方がありません。何度も走っているので慣れましたが、最初の時は前の車についていくだけでドキドキでしたよ。
幣舞橋より眺める釧路川。

はるか上流には
屈斜路湖があります。
幣舞橋から
釧路駅方面へザクザク雪を踏みながら歩きました。
右手側に繁華街があるのですが、営業している数少ないお店を探す人たちの姿が見えました。

こんな日でも接待をしないといけなかったりすると大変ですよね。
そして
一際広い交差点に到着です。昨年も撮影した
道路標識の串刺しがある場所ですね!
"オニギリ"と"ヘキサ"の串、粉雪和えになります♪
この交差点が釧路と根室をつなぐR44の始点(終点)になります。ちなみにR38は先程撮影したラウンダバウトの交差点が始点(終点)ですよ。
満足満足。宿に戻りましょう。
おまけ。
積もったポストは集配されるのでしょうか?

なんだか涙を流している様にも見えますね。
宿に戻ったら2度目の温泉につかって、散歩で冷えた身体を温めました。
部屋に戻ると、いつもの
独り宴会の時間だぁ♪

今宵はサッポロのPREMIUMなビールで乾杯ですよ!!
グビッとひと口、そして漏れるため息。
ふぅ~
一気に肩の力が抜けていきます・・・。
それにしても、
大荒れ天気な1日でした。吹雪や大雪、そして強風に視界不良。気温は0度前後で刺すような寒さでは無かったのが救いだったと思いますね。
道路事情を検索してみたところ、
道東地方のいたる所が通行止めとなっていました。
今朝方運転してきたR334が通行止めになってます!!
この現状を見る限りオホーツク海側に留まらずに正解だったのかもしれません。ウトロに至ってはアクセスする道路が寸断されて陸の孤島になってますし(汗)
ともあれ、
無事に釧路に到着出来たことは良かったってことですね!
美味しくビールを飲めて幸せを感じるのでした(笑)
明日もオホーツク海側は大荒れがつづく予報なので、引き続き太平洋側をドライブしようと思います。おそらく
帯広に泊まるでしょう。
※重要
今回は完全なる自己責任のもと暴風雪警報が発令されている状況下で運転して来ました。結果的に無事だったものの、場合によっては事故や遭難の危険性も十分に考えられる、そして起こりうる状態だったのも事実です。決して真似をしないでください。
詳細な走行ルート。
4日目につづく!