林檎のカリスマ〜Steve Jobs氏に哀悼の意を表します（悲

　ニュース等でも大々的に取り上げられているので皆様ご存じかと思いますが、米Apple社の創業者でありつい先日までCEOを勤めていたSteve Jobs氏がお亡くなりになりました。

享年56歳という若さで、この世を去ることになってしまいました。
（写真は、iPhone版の日経新聞のCEO引退時の記事より拝借）


個人的に20年以上のAppleユーザーでもあり、その低迷期から奇跡の復活劇・・・そして、今日の絶頂期に至るまで、長い間Macを愛用しつつ見守ってきたコトもあってか（予測できたこととはいえ）想像以上にショックが大きいです（泣

やはり膵臓ガンと肝移植を乗り越えることはこんなにも難しいのかと思いつつ、絶対的なカリスマを失ったApple社の今後どころか、IT業界でイノベーションを起こし続けていられる才能の損失を愁いております。

彼の人となりには幾ばくかの問題はあることは否定しませんが、徹底的にユーザーの方向を向いてデザイン、操作性（というより操作フィーリング）、それを支えるサービス全般、さらには理想とするサービスが世に無ければ作ってしまった上でそれまでそのサービスを行ってきた企業をも納得させていつの間にか従わせてしまうという、技術者とデザイナーと経営者とマーケティング能力（世の中にあるホントのニーズ）と評論家と宗教家の全ての能力を兼ね備えている希有な存在だったことは言うまでもありません。

※個人的には、挫折（一度Apple社を追い出されている）を味わってもなお、そのバイタリティとモチベーションを持ち続け、自分の理想とする技術に信念を持ち続けられるだけの自信があったから、それに必要な努力はいとわなかったんだと思ってます。
　だからこそ、自分の理想とするレベル（技術、フィーリング、デザイン全てにおいて）に達していない部下には満足できなかったのかなと・・・（多分、「オマエ、自分の仕事に誇りを持ってるのか？」と考えてたんでしょうか！？）・・・部下はたまらんでしょうが、結果（現在Apple社は世界最大の時価総額の企業）が示していると思います。


これらをひと言で書くと、『日本の企業を始め、世界中のライバル企業で働くの全ての技術者が、Jobsたった一人のセンスに勝てなかった！』と言うコトになると思います。


えぇ、技術者やデザイナーの中には、その分野において勝っている人は多くいると思いますが、そーゆー人は（特に日本で）出世できないでしょうから・・・・

これらはiPhone というメチャクチャ分かり易くてイイお手本があるにもかかわらず、一つとして並ぶ製品が出てこないコトだけを見ても良く分かります。
（iTunes や App Storeはまだしも、未だにまともな電子書籍が出てこないのは、業界大手がくだらない独自規格にこだわってわざわざ使いづらくして目先の小金を取ろうとするから・・・そんな場合ではないだろと・・・）


あまり自分のBlogでは主義主張を書かないようにしてきましたが、今の日本企業で決定権を持っている方々に言いたい！

自社の技術や製品の強みをホントに理解してますか？
マーケティングの本質を理解してますか！？
ユーザーの方をむいていますか！！？
新しいことはリスクでしかないと勝手に思ってませんか！！！？
自分が理解できないモノは抹殺しようとしてませんか！！！！？

Jobs氏のマネをする事なんかダレにも出来ませんが、なぜ彼がイノベーションを起こすことが出来たかくらいは考え尽くして欲しい（経営手法や部下への叱責ではなく、自社の製品とウリは何であるかを本気で理解すること）、それこそが技術革新に繋がるハズだから・・・。


そして、日本から第２第３のJobsが育つことを祈って、Jobs氏に重ねて哀悼の意を表します。


あぁ、悲しみが怒りに転嫁してしまいました・・・お恥ずかしい・・・でも、本音でもあります。