
先日購入したDCDモニタで、EVゼロ発進なのにいきなり7速と表示される現象についてメーカーとやりとりしている最中ですが、メーカーはそれが正常との回答でした。
自分が不具合と指摘している内容は
停車時は「1」
EV発進で「7」
その後の加速でエンジンがかかるまでずっと「7」
例えば20km/h手前あたりでアクセルをフッと緩めると「カチャッ」という音ともに「1」→「3」にギアチェンジしていると思いますが、DCDモニタではずっと「7」のままです。
そのままゆっくり加速していってエンジンがかかると「2」とか「3」と表示されますが、走行中EVに切り替わるとどんな速度でも「7」になってしまいます。
この事を指摘したやりとりが以下になります。
自分の質問
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1.左側のモーターアシスト表示の目盛が2を超えないよう
アクセルをゆっくり踏んでゼロ発進させます。
(速度上昇に伴い、モーター音が甲高くなっていきます)
2.純正メーター読みで17~20kmあたりでわずかにアクセルを抜きます。
(モーター音が低くなります)
3.再び目盛2を超えないようにゆっくりアクセルを踏んでいきます。
(バッテリー残量が十分にあれば60km以上までEV単独で加速します)
疑問というのは上記2の現象です。
自分はこの現象をギアのアップと判断しており、それを前提に問い合わせさせていただきました。
この点について再度ご回答いただきたく。
よろしくお願い申し上げます。
メーカー回答
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お世話様です。
少し構造の話しをかいつまんでします。
今回のホンダのDCTについては、恐らく国内では初の小型車向けの、ツインクラッチトランスミッションです。
クラッチ毎の変速ギアの組みとしては、3-5-7の奇数ギアと2-4-6の偶数ギアのに分かれていて、
走行用のモーターは7速時に直結となる構造です。
(1速は通常のギア自体はなく、プラネタリーギアでの変速比)
従って、フルEV走行時は、7速を使用します。
全てのギアに、モーターアシストが入りますが、その際は、奇数ギアの一つ上のギアが噛んでアシストするようです。
よって、フルEV(モーターのみでの走行)時は、7速ギアでの走行になります。(エンジンかかっている7速時もあります)
因みに、リバースは、7速のモーター逆回転で、リバースギアはありません。
従い、走行時のギア変化は、停止時は、1速でEV発進だと、1-7-エンジンかかると2-3-4~ と変化します。
停止時から、ドンとアクセルを踏むと、ほぼEVでの発進はないので1-7(一瞬表示がでるかどうか)-エンジンかかる2-3-~ の変化になります。
また、たとえば4速などで走行中でも、フルEVの条件が整うと、エンジン停止し一気に7速迄変化します。
また、減速時のフル回生時も7速になります。
コンバートEV(ガソリン車の改造EV車)では、トランスミッションを外してモーターとデフを直結するか、トランスミッションを残す場合はトップギアに固定して使用することを考えると、何故7速かという理由が分かりやすいかと思います。
今回のホンダDCTが、ツインクラッチなのにコンパクトなので非常に興味がわき、また当初リコールなどでギアスタックなどの情報もあり、どのような変速制御をしているのかを知りたくて、MFD2-HYを企画した部分もあり、現状結論としては、非常に煩雑な変速のプログラムとなっとおり、こんなに頻繁にギアシフトしていると、機械的に少しでも不具合があるとシフトがうまくいかないなどで大変だなとリコール自体は褒められる訳ではないですが、少しばかりエンジニアに同情する部分もありました。
また、実際のギアポジを常時表示すると、この様な煩雑なシフト変化が見えてしまうことになり、興味のないひとにはかえって判りづらくなるから敢えて常表示をしないようになっているのではと勘ぐるトコロもあります。
※当方ブログにて、検討中の記事を書いています。宜しければ、ご覧下さい。
http://ark-inside.cocolog-nifty.com/blog/2014/07/fit3gp5--12-dea.html
この辺りはディラーでもよほど興味がある人でないと知らないかもしれません。
商品の紹介案内箇所にこの辺りを判りやすくあらかじめ記載しておけばとも思いますが、DCT自体の説明からの話しになり、当方もホンダの設計者ではないので、100%は判っていない事もあるので難しいところです。
以上より、ご指摘の表示変化については、EV走行時の7速時の表示ではないかと思われます。
以上、ご理解頂けると幸いです。
続けて2通目の回答。
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純正メーター左下の READYの右側のEV(フルEV走行時)が点灯しているときは、基本的に7速の表示になります。(停止時は1表示)
全般の表示変化として、http://youtu.be/BcvcHU3GvjYを参照いただけるとありがたいですが。
※試作品故、表示レスポンスなどは若干異なる場合があります。
また、一般に言われるモーター音のヒューンとかウィーンとか表現される音は、実際には、駆動電流/電圧を制御しているインバーター音かと思います。
モーター自体も音がしないわけではないですが、インバーター音の方が遙かに大きく、回転(車速)とある程度同調するため勘違いされる事が多いです。
従い、モーター制御の中でインバーター音は変化しますので、音変化だけでは判断が難しいかとも思います。
トランスミッションの構造上、エンジン停止時のEV走行時は、7速の状態しかなく、
また、MFDはミッション制御上のギア判定(表示)用の情報を表示しています。
(複数パラメーターでの、状況判断でのギア判定ではない)
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3通目。
本題の変速関係ではないリバースについての訂正が主でしたが、変速についても。
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一部修正があります。
本題の変速関係ではないのですが、リバースギアが無いと記載しましたが、
よく調べると、存在することが判明しましたので、ここで修正します。
ギア組み合わせの説明の簡略図からは、リバースギアが省かれており
無い物と勘違いしたままで、記載してしまい、誤解を与えてしまってスイマセンでした。
あと、MFDのギアポジ表示は、ECUとTMコントロールユニット間の通信をみており
行きか戻りかのギア位置情報を表示しています。
この通信情報とは別で、実際の変速等がなされているとしたら、いずれにしても
ECU外には情報が出ておらず、現状の方法では判読することは不可能になります。
また、シフトマップ並びにシフトスケジュールの類について、メーカーからは情報が
出ていませんので、"EV走行=7速固定" と言うのは、当方の状況にての判断です。
実際に、当方車両に於いては、EV走行時のシフトショック的な物はあまり気にしたことは無いのですが、実際の制御しては、バッテリ残量(SOC)および走行状況に応じて、
アイドリング ストップ、EV発進、EV走行の禁止/許可およびA/C使用の許可/制限/禁止を行っています。
又、バッテリ残量(SOC)が規定の範囲内の場合、
1.発進はモータのみでのEV走行を行う。
2.緩加速で、クラッチの接続によりエンジンを始動し、エンジンでの走行をモータがアシスト。
3.中低速クルーズで、モータのみでのEV走行を行う。
になりますが、暖加速でエンジンをかけようとしたときに、アクセルを少し緩める事により、
一瞬クラッチの制御が入るもののエンジン始動せず、そのまま中低速クルーズでのEV走行に入ると考えると、ここで若干のショックが出るのかな とも思います。
当方の運転スタイルだと、たぶんEVが続けられる位でアクセル固定で、そのまま車速が上がりますが、20~30キロで駆動トルク不足によりエンジン始動してしまうので、あまり上記の様な状況にはなっていないのではと思います。
いずれにしても、制御内容については、i-DCDのエンジニアではないので、実際のところは判らないので、当方の記述については、あくまで当方の考えであります事、ご留意下さい。
リバースギアの件については、誤った情報をお伝えしてしまって、申し訳ありませんでした。
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変速については納得出来ないのでみん友さんに尋ねてみたら自分と同じでした。
そこで教えていただいたホンダの説明動画がこちら。
http://www.honda.co.jp/tech/auto/i-dcd/topic2/
DCDモニタに似た商品である「ハイブリッドモニタ」はホンダの説明どおりの表示かと。
メーカーは不可能と言ってますが、ハイブリッドモニタでは可能。
http://www.youtube.com/watch?v=GUiTg96AMKM#t=57
ただいま、ホンダのお客様相談センターにも問い合わせ中。
http://www.honda.co.jp/customer/inquiry/faq-form1/agreement01.html
さてさて、どうなることでしょうか。
14.11.10
:メーカーにハイブリッドモニタやホンダ公式サイトの動画情報を提供しましたが、認めず他の仕事で忙しいので当面調査すらしないとの事。
結局、返品としました。
サイテ~~~!!!