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2025年03月31日 イイね!

【最新版】バッテリー2種+性能ランクって信頼できるの?


バッテリーネタ連発で恐縮ですが、アマゾンで見つけたバッテリーを2つ紹介します。

(1)アイシン レッドレーベル

いつの間にか、あのアイシンがバッテリーを販売していたようです。
とにかく安いので、始めは「実は豊田通商ではなく豊田商事」みたいなパクリ物かと思いましたが、本物のAISINでした(笑)



・・・ですが、要は自社製造ではなく、韓国製のOEM商品。

ググってみたところ、関西バッテリーが販売するアクアドリームと同一の筐体を使っており、委託先はDNオートモーティブという韓国資本の会社のようです。

関西バッテリーのHP


DNオートモーティブのHP



「世界のトヨタグループ、安心・安全のアイシンブランド」とありますが、過去にアトラス(※1)で痛い目に会った自分としては、ちょっと・・・ホムセンのPBバッテリーも一時期は韓国製でしたが、いつの間にか日本製に戻ってますし(例えばカインズの地球1周バッテリーはパナ製)

なので、オススメは☆一つだけにしておきます(自分なら日本製のスタンダードモデルを買う)


なお、ゴールドレーベルというアイスト対応の上位機種もありますが、そちらはD23サイズで約14千円でした。

因みに、アイスト対応バッテリーって主に充電受け入れ性能を上げているのですが、各社とも「自社旧モデル比○○%アップ」とか、よく解らない数字を並べているだけで、実際のところ性能がどの程度なのかは不明です。
ついでに言うと、サイズ表記の頭に付く性能ランクも各社で決めた「自社認証」のため、目安でしかありません(※2)

なので、他メーカーで充電制御車用を謳っているバッテリーの方が、実は性能が高いかもしれません(勘違いしている人がいますが、「アイスト車はアイスト対応バッテリーじゃなきゃダメ」って訳ではない)

いずれタイヤのようにラベリング制度ができるかもしれませんが、トヨタ系販売店で安いバッテリーを欲しがるお客さん、あるいはネットで「安心のトヨタグループ」に釣られて買う層向けの商品でしょうか(ちなみにタイヤの場合、BS系販売店で売っているセイバーリングなどは、OEMではなくれっきとしたBSの自社工場製です)


(2)FB アシエス ISウルトラ



鉛バッテリーとキャパシタの機能を融合させたという、オカルト臭がプンプン漂うバッテリー(笑)

アマゾン専売モデルですが、エクノISウルトラとほぼ同じ物のようです。

ほぼというのは、実はエクノの方は2年ほど前に負極のキャパシタ材料である活性炭をリニューアルしたそうで、こちらは値段が安い分、型落ち品相当と考えられるからです。
実際に細かく見比べると、アシエスは旧エクノと同じで充電回復性能130%、耐久性200%を謳っているのに対し、新エクノは160%、210%に向上しています。
(ちなみに新エクノの方だと、アマゾンのマケプレで約25千円)


なお、構造などは新旧とも同じで、マイナス極板をキャパシタ層で覆っていて、要は充電電流を多く受け入れられる(=充電受け入れ性能が高い)という事のようです。



結果、化学反応が促進されるので、サルフェーションの成長を抑制=必然的に寿命も延びるという事なのだと思いますが・・・寿命が2倍はちょっと胡散臭いかも?
(追記)
寿命2倍とは、恐らくクラリオス・デルコア社のEFBバッテリーを意識してのものだと思う。


ただ、このバッテリー、見た目が安バッテリーと同じなんですね。



他社のように、ボディを青や赤紫にしたりした方がプレミアム感が出て売れると思いますが、フラッグシップモデルなのに何の変哲もない半透明ケースのまま。
もっともこの方が液面が見易く、そこが(実益に拘る)FBらしさなのかもしれません。

という訳で、オススメ☆☆☆☆にしておきます(っていうか、次はこれを買おうかと)


(※1)
ちなみに、日本で売られているボッシュやACデルコなども韓国製(委託生産によるOEM品)ですが、製造元はVARTAで知られるクラリオス・デルコアコーポレーション(元々はジョンソンコントロールズの一部門、事業売却で分社独立)であり、同社は鉛蓄電池では製造数世界シェア1位の企業です。

一方、アトラスはハンコック&カンパニー製です(DNオートモーティブと同じく韓国資本)
そのアトラスですが、日本に事務所等を置いておらず、(日本語の)保証書に書かれている連絡先は韓国国内の住所&電話番号なので、「保証対応はお客様ご自身で」が基本のアマゾンで買うと事実上保証が受けられません。

余談ですが、日本で大々的に商売してる割に、日本法人はおろか事務所も置かないのは、昔のアマゾンと一緒で法人税等を払いたくないからだと思いますが、韓国に国際電話しろって、いくら何でも日本のユーザーを馬鹿にしてませんか?

(※2)
性能ランクは、以前は規格もなくメーカーが勝手に(?)謳っていましたが、2006年版「JIS D 5301 始動用鉛蓄電池」で次のように定義されました。
・性能ランク =(CCA×RC)^1/2/2.8
 CCA:定格コールドクランキング電流
 RC:定格リザーブキャパシティ
例:CCA 370A(定格値),RC 64分(定格値)の場合
 性能ランク =(370×64)^1/2/2.8=55

ですが、多くのメーカーはCCAもRCも公表していませんので、果たして信頼できる数値なのかどうかは解りません。
この件については、またの機会に。

(掲載画像はアマゾン及びFB他、各社のHPより引用)

Posted at 2025/03/31 16:45:46 | トラックバック(0) | 日記
2025年03月28日 イイね!

充電制御のすべて(3)損益計算編


で、充電制御やアイストでいったいどれだけ燃費が向上するのかですが、ハイブリッドやマツダi-ELOOP(※1)などのように回生エネルギーを使っている車で、概ね10%だそうです(メーカー公表値)

それ以外の一般的な充電制御だと、充電制御車なら5%前後、アイスト車(アイスト付充電制御車)なら7~8%だと考えられます。
根拠)
アイストをキャンセルした場合の燃費悪化率(ネットで拾ったもの)
・前回書いたアーシングや、市販のアイストキャンセラーを装着した場合
 →(充電制御もキャンセル)実用燃費で7~8%の悪化
・ボンネットフードキャッチャーのセンサーをアースさせるなどした場合
 →(アイストだけキャンセル)同じく2~3%の悪化


では、年間何キロ走ると元が取れるのかを計算してみます。

モデルケース(HVでないコンパクトカー、整備はディーラー等にお任せ)
・バッテリー交換費用(4年に1回)
標準車:10,000円
充電制御車:25,000円(差額:3,750円/年)
アイスト車(i-ELOOPを含む):40,000円(差額:6,250円/年)
・実用燃費
標準車:14km/l
充電制御車:14.7km/l(+5%)
アイスト車:15.1km/l(+7.8%)
i-ELOOP車:15.4km/l(+10%)
・燃料代
リッター175円(レギュラー)
・新車価格上乗せ分
不明のため考慮しない

ずばり、損益分岐点は、
・標準車 VS 充電制御車 約6,170km
・標準車 VS アイスト車 約6,860km
・標準車 VS i-ELOOP車 約5,500km


ところで、一般ユーザーは年間どれぐらい走るのかというと、

『一般社団法人日本自動車工業会が公表している「2021年度乗用車市場動向調査」によると、1ヶ月あたりの走行距離の平均は370kmでした。つまり、年間走行距離に換算すると4,440kmとなります。内訳は次のとおりです。
【月間走行距離】・〜300km:58%・〜600km:19%・〜1,200km:19%・1,201km〜:4%
調査結果では、1ヶ月あたりの走行距離300km未満のユーザーが約6割であることがわかります。つまり、年間走行距離が3,600km未満のユーザーが多いということになります。』(以上、日産のHPより引用)


ということは、過半数のオーナー、特に都市部に限定すれば、
殆どのオーナーは元が取れません(※2)

つまり、充電制御やアイスト(i-ELOOPを含む)って、地球環境にはいくらか優しいのでしょうが、
オーナーの懐に対しては少しもエコではなく、メーカーのエゴでは?


(※1)
「減速エネルギー回生システム」と銘打っているが、要は充電制御の一種で、発電電圧を12~25Vに調整できるオルタ+キャパシタ+DC-DCコンバーター+バッテリーで構成されている。

フューエルカットが働く減速時に25Vで発電して一気にキャパシタに溜め(数秒で溜まる)、加速時やアイスト時などにDC-DCコンバーターで電圧調整して供給するため(90秒ほど持つ)、通常の充電制御と違い、加速時に発電を完全に止める事もできるので、エンジンの回転負荷(燃料消費)を更に減らせるメリットがある。
一方、キャパシタで電力を賄えない時は、バイパスリレーが働きオルタとバッテリーが直結されるため、一般車と同じくオルタからバッテリーや各電装品へ電気が供給される。

そのため、メーカーも「頻繁に加減速がある実用走行時で約10%の燃費改善効果が見込めます。」と謳っているように(原文ママ)、加減速頻度が少ない場合は、通常の充電制御車と同じ5%程度の燃費向上に留まるため、高速や郊外路では効果が少なく、ゴー&ストップの多い都市部ユーザーでかつ上記のように年間走行距離が多い人でない限り、このシステムを選択するメリットは殆どない。

参考資料)
https://www.mazda.com/content/dam/mazda/corporate/mazda-com/ja/pdf/innovation/monozukuri/technology/tech-review/2012/2012_no009.pdf

(※2)
新車購入して初回車検時(バッテリー交換前)に乗り換える場合にはこの計算は当てはまりませんが、新車価格に相応の上乗せはされているはずです。
ちなみに、マツダ2のi-ELOOPのオプション価格は66,000円もするそうです。

機械は複雑になればなるほど、値段だけでなく故障の確率も上がりますが、そもそもi-ELOOPは過去にも何度かリコールしていますが、ネットを見ると今でも不調を訴える人が目につきます。
これはマツダに限った話ではないですが、自動車メーカーには、技術屋の独善やメーカー側の思惑ではなく、ユーザー本位の車作りをお願いしたいものです。

Posted at 2025/03/28 10:01:02 | トラックバック(0) | 日記
2025年03月27日 イイね!

充電制御のすべて(2)作動条件編


さて、充電制御とは前回書いたように、そもそもバッテリーが満充電なのに、高い発電電圧を維持するのはムダだという考え方に基づいているため、当たり前ですがバッテリーが放電している時には、充電制御を作動させない仕組みになっています。

で、バッテリーが放電しているかどうかを判断するのは、カレントセンサーと呼ばれる電流センサー(温度センサーも内蔵)で、車によってバッテリーの上流側(+側ケーブル)か、下流側(ー側、純正アースケーブル)のどちらかにあります。

これで充電電流の値を読み取って、温度等のデータと併せて数値補正したうえで、ECUが充電が必要ない(ほぼ満充電である)と判断すれば、充電制御を作動させる仕組みになっています(※)


なお、「アーシングしたらアイストがキャンセルされた」のを偶然発見した人が、つべに動画を上げたのを契機に、アイストキャンセル目的でアーシングをする人が多くいますが、なぜキャンセルされるのかは当の本人も解っていないので、理屈を解ってやっている人は殆どいないと思います。

解説すれば、ボディ(バルクヘッド辺り)と繋ぐようにアーシングを1本施工すると、そのケーブルを通じてバッテリーのマイナスターミナルに集まった負荷電流が、充電電流と共に純正アースケーブルを流れるので(=センサー上の電流が増える)、ECUが充電率が低いと判断し、充電制御が働かなくなるからです。
なので、この方法はカレントセンサーがマイナス側に付いている車にしか通用しません。


(※)
バッテリーへの充電電流は、電位差で決まります。
具体的には、充電が進むにつれバッテリー電圧も徐々に上がっていくため、次第に電位差が縮まり、満充電になると~1Aしか流れなくなります。

仮に、満充電になっても更に電圧を上げて無理に電位差を与え続けると(=過充電)、化学反応できる物質(極板に付着したPbSO4)がなくなり、水が電気分解され水素が発生→電解液が減少→下手すりゃ爆発💣か、発熱による高温など最悪の条件が重なるとH2S☠が出来ます。

Posted at 2025/03/27 11:31:49 | トラックバック(0) | 日記
2025年03月26日 イイね!

充電制御のすべて(1)歴史編


充電制御ですが、何となくしか解っていない人も多いと思うので、一応解説します。

充電制御車は、簡単に言えば、加速時などに発電電圧を下げて(即ち充電を制御して)、エンジンの回転に対する負荷を減らす事でスロットル開度を抑えて、燃費を向上させています(更にアイスト車なら、停車時にエンジン自体を切る)

つまり充電制御とは、「バッテリーが満充電なのに、高い発電電圧を維持するのはムダ」という考え方に基づき、発電電圧をHI(充電時)とLOW(充電制御時)の2段階に調整しているのですが、実はコレ、偶然に生まれたシステムなのです。

というのも、今の充電制御車が登場したのは今世紀に入ってからですが、実はそれ以前、具体的には90年代の車にも似たシステムがあったのです。




↑画像はデンソーサービス技報より引用


当時のシステムは、あくまで「加速性能を上げるため」のものでしたが、これを電スロが普及したために「燃費向上に転用」したのが、今日で言う充電制御車の始まりです。


Posted at 2025/03/26 18:23:17 | トラックバック(0) | 日記
2025年03月11日 イイね!

【保存版】 誰でも解る!バッテリーの充放電の仕組み(サルフェーション編)


(続き)

(5)よく聞くサルフェーションって?

サルフェーションとは、極板表面に付く白っぽい粉のようなもので、正体は硫酸鉛の結晶化が進行してこびり付いたものです(サルフェート=硫酸塩。ちなみに、鉛は灰色、酸化鉛は褐色で、硫酸鉛は白色)

放電した際に極板に付着した硫酸鉛は、通常は充電により逆反応を起こして溶解しますが、充電せずに長い間放電状態が続くなどすると強固化してこびり付き、逆反応を起こせなくなります。
そのため、極板の反応面積(≒活物質)が減り、電解液中のイオンも減るため、性能劣化する事になります(※1)

なお、経年劣化等によりバッテリー端子の隙間から電解液が漏れ出たりすると、端子部分(これも鉛ですね)で極板と同じ化学反応が起こり、硫酸鉛の白い粉を吹くことがありますが(※2)、この場合は寿命ですから早めに交換した方が良いです。


(6)サルフェーションだけが悪者?

「サルフェーションさえ除去できれば、バッテリーは復活する」みたいな記事を最近よく目にしますが、バッテリーの劣化原因はそれだけではなく、例えば振動等で活物質(実際のバッテリーの極板は、例えばカルシウム合金製のグリッドに、ペースト状の鉛等を練りつけ乾燥させている)の脱落なども起きるため、仮にサルフェーションだけを完全除去できたとしても、バッテリーは元どおりにはなりません。

また、パルス充電等によってサルフェーションを除去、つまり硫酸鉛の結晶を剥がせる事ができたとしても、溶解したのは強固化した結晶の一部で、残りは沈殿するだけなので、極板の反応面積は広がっても電解液中のイオン濃度は低いままですから、効果は半分程度だと思っておいた方がいいでしょう。

更に、電解液中に沈殿した硫酸鉛が多いと、樹枝状の結晶(デンドライト)がセパレータを貫通して、端子間ショート(デンドライトショート)が起こる可能性もあるので、藪蛇になることも・・・


(7)サルフェーション除去グッズって効くの?

サルフェーション除去を謳う商品の中には、「リヴァゲインは第3のイオン溶媒和電子です。イオン電子を還元しバッテリーのサルフェーションを溶解・除去します」などとする商品もありますが、溶媒和電子という言葉はありますが、イオン溶媒和電子なんて言葉は聞いたことがありません(イオン電子も同じ。イオン電子マネー=ワオンなら知っているが)

因みにその原理をHPで見ると、なんでも「鉛と硫酸が結合する時に、放出される電子2個は、バラバラに放出されるのではなく、ペア電子として放出されます。フェルミ粒子の電子がペアを組むと、ボーズ粒子として振舞うという宇宙の法則が存在します。ボーズ粒子としての放電に対して、現状はフェルミ粒子の電子のまま充電しているため、硫酸鉛の結晶サルフェーションを解消することが出来なかったのです「リヴァゲイン」の主成分である(溶媒和電子)は、必ずペアで存在するという特性を持っていますので、電解液中に存在させることで、簡単にサルフェーションを解消出来ます(原文ママ)」だそうです。

さすがにこの説明では、よほどのSFマニア?ぐらいしか飛びつかないでしょうけど(笑)、有名な電撃丸なんかは「特殊硫酸化合物がバッテリー液に作用し、充放電能力を低下させるサルフェーションを分解&除去(原文ママ)」と、普通の消費者なら何となく納得しそうな事を書いています。

ですが、「化合物」って何かは高校化学で学んだと思いますが、100%の硫酸は化合物(純物質)ですが、何かが混じっていれば、それは混合物です(例:希硫酸)
特殊~の意味が解りませんが、100%の硫酸じゃないなら硫酸混合物ですし、逆に硫酸化合物なら凝固点が約10℃なので錠剤の訳がありませんし、そもそもそんな劇物は店頭では売っていません(笑)
・・・という訳で、電撃丸にも気を付けてください(※3)

正直、サルフェーションを溶解するという錠剤や、パルスで除去するという装置を買う金があったら、
早めにバッテリーを買い替える方がよほど得だと思う(精神衛生上も)


注釈
(※1)
ちなみに性能劣化の理由について、「サルフェーションは電気を通さないので、電気の流れが悪くなるため」と書いているサイトも多いですが、バッテリーの充放電の仕組み(酸化還元反応)を正しく理解できれば、電気を通すか否かという単純な話ではない事が解るでしょう(なお、硫酸鉛は不導体ですが、層が薄いので電気を通します)

(※2)
ネット上では、この端子に付く白い粉の事を「過充電により希硫酸が蒸発して吹き出し、その希硫酸の塩分が乾燥したもの」だと得意げに解説する(自称)専門家を名乗る者もいましたが、そもそも硫酸は沸点が337℃であるため、仮に蒸発するとすれば希硫酸ではなく、希硫酸中の水分です。

おそらく人伝に聞いた話を中途半端に理解したつもりになって、すぐに他人に吹聴したがるタイプの人なのでしょうが(落語に出てくる、長屋の八つぁんみたいな人)、冗談はともかく、塩(えん)と塩(しお)は別物であり、硫酸塩(えん)の一つである硫酸鉛に、塩分つまり塩(しお=NaCl)の成分が含まれている訳ではありません。

なお、同じように端子に付く粉でも、青緑っぽい粉は緑青(ろくしょう。毒性なし)で、これはバッテリーターミナルによく使われる銅が酸化して発生する錆、つまり酸化銅です(10円玉にも発生する。なお、古い車だとターミナルも鉛だったりしますが、バランスウエイトと同様に脱鉛化の流れで、今は銅だけではなく鉄にメッキというのも増えているようです)

ちなみに、整備士辺りでもその辺の違いを解っていない人が多く、サイトや動画を手広く運営されているMHOさんのように、緑青の事を硫酸鉛で有害だとする間違った情報を流す人も見受けられます。

(※3)
姉妹品で電撃ゲルマというのもありますが、「有機ゲルマニウムがバッテリー内の分極化現象を加えて自己放電を強力に防止します(原文ママ)」も意味不明で、分極現象という言葉はあるが(誘電分極のこと)、分極化現象って社会学か何かの用語では?
(このように勝手な造語を用いるのは、自ら疑似科学だと言っているようなもの)

なお、自己放電は、電解液の温度あるいは比重が高いことによって促進されますが(=化学反応が活発になるため)、電解液中に不純物(異種金属)があると、それが極板表面に付着し局部電池を形成することによって、自己放電が促進されるケースもあります。
(一般的には電食あるいは電蝕と呼ばれますが、JISによれば電食とは迷走電流腐食のことで、このような異種金属接触腐食はガルバニック腐食と定義されている)

もっともゲルマニウム自体は半導体だし、この手の商品はメーカー側も損害賠償請求とかされないように、害になるようなものは入れないのが鉄則なので、それほど心配する必要はないでしょうが(要は毒にも薬にもならない)、「バッテリーに蒸留水以外は入れるな」と言われているのは何故かを考えれば、余計な添加物は入れない方がいいでしょう(下手すりゃ百害あって一利なし)

Posted at 2025/03/11 16:58:36 | トラックバック(0) | 日記

プロフィール

「貼るだけで節電?【怪しい業者の見分け方】 http://cvw.jp/b/2036415/48620881/
何シテル?   08/27 11:33
ネット上には、車の情報に関する様々な誤解やデマ、更にはオカルトチューン (疑似科学)が大手を振ってまかり通っているので、本音で書きます 皮肉屋なので...
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