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LGtouringのブログ一覧

2026年05月14日 イイね!

スピーカーあれこれ


トヨタ某車のリヤスピーカー(16センチ)の音があまりにショボかったので、交換した。


メーカー不明(ベトナム製)、マグネット小さすぎ


重量:なんと240g

どうりで、ラジカセ並みの音しか出なかった訳だ・・・


ついでに、手持ちのスピーカーで色々計測してみた。




【重量】

上記スピーカー以外は磁力が強すぎて(針が触れて)測れず。
ちなみに、交換予定だったケンウッドのスピーカー(左下)は、メーカーHPによると650g。


【端子】

スピーカー端子(平型端子)ですが、基本はJISに基づく110,187,250のいずれかの組み合わせが使われますが、ケンウッドはなぜかプラス側(太い方)が205なので、配線加工等する人はご注意を。

基準幅(オス側、mm)
・110 2.8
・187 4.8
・205 5.2
・250 6.3


【スピーカー口径】

エッジ部分を含めた外径は以下の通り(単位:cm)
・公称17センチ(トヨタ純正) 14.0
・〃(パイオニア・コアキシャル) 13.4
・公称16センチ(トヨタ純正) 13.0
・〃(ケンウッド) 12.5
・〃(ケンウッド・コアキシャル) 12.3
・公称12センチ(アルパイン・コアキシャル) 10.0

因みに、16センチを例にすると、取付部を含めた最大外径が約16センチだった。
う~ん、スピーカーサイズって明らかに誇大だな。


真ん中の人(画像はJAROより)

Posted at 2026/05/14 16:38:54 | トラックバック(0) | 日記
2026年05月09日 イイね!

ナフサの話(本編)


今回は、主に石油化学製品の原料としてのナフサについて書きます。

ナフサ(ガソリン/ナフサ留分)はガソリン及び石油化学基礎製品として利用されますが、前者は燃料なので燃焼することが目的ですが、後者は熱分解して石化製品を製造するための原料となります。

ナフサは単一の物質ではなく、様々な炭化水素化合物が混ざり合った混合物だという事は既に書きましたが、更に重質ナフサや軽質ナフサ等に分留されます。

・軽質ナフサ
エチレン(C2)、プロピレン(C3)、ブタジエン(C4)
・重質ナフサ
ベンゼン(C6)、トルエン(C7)、キシレン(C8)の通称BTX
・C5留分
C5(シクロペンタジエン、イソプレン、ペンタン)
・メタン(C1)
これはナフサを熱する際の燃料として使うことが殆どのようです。

具体的に、石油化学コンビナート内にあるナフサ分解炉の工程を見てみます。

・熱分解
ナフサを 800°C 以上の高温で蒸気とともに加熱すると、パラフィンやナフテンなどの長い鎖状の分子が熱エネルギーにより分離し、バラバラになります。

・分留
バラバラになった分子(気体)を各蒸留塔で仕分けますが、それによりエチレン、プロピレン、ブタジエンなどのオレフィン系炭化水素、またベンゼン、トルエン、キシレンの芳香族(環)炭化水素まで様々な炭化水素化合物が抽出されます。
※オレフィンや芳香族のような二重結合になるのは何故かというと、大雑把に言えば余った手を繋ぎ合うから。


(画像は、石油化学工業協会のHPより)


この後、中間工場(石油化学誘導品工場)へ運ばれ、重合等が行われて石油化学誘導品に加工されます。
※エチレンガスのように、そのままガス製品として出荷されるものもある。

・重合
例えばエチレンガスに圧力や触媒を加えると、数千〜数万個の分子が鎖のようにつながりますが(ポリマー)、これによりポリエチレンが生成されます。
※工場でできあがったポリエチレンやポリプロピレン、PETなどは、ペレット(丸い粒)状の製品になります。

これらの工場は全て石化コンビナート内にありますが、この後コンビナート外にある関連産業工場へ運ばれて、プラスチック、合成繊維原料、合成ゴム、塗料、洗剤、医薬品、肥料、接着剤など様々な製品に加工されます。
※なので、「ナフサを(米と同じように)溜めこんでいる業者がいる」というのは嘘情報。


さて、世界的に見れば、石化産業の原料はナフサだけではなく、天然ガス等も使われています。

アメリカでは主にエタン(C2H6)や液化石油ガス(LPG)が主流で、中東など産油国でも、天然ガスから石化製品の生産が行われています。
※一方日本では、ナフサが大部分(95%以上)を占める。

なお、最近ではエタンシフトと呼ばれるように、シェールガスから得られるエタンを原料にする動きが強まっていますが、エタン(C2なので軽質ナフサの一種)からはエチレンは効率よく取れますが、プロピレンやブタジエン、芳香族などはあまり取れません。
※一方、日本の石化プラントで使われているナフサ(重質+軽質)からは、エチレンだけでなく多種多様な石油化学基礎製品を同時に作り出すことができるが、これが強みになっている。

但し、エタンは米国のシェールガス開発ブームにより安価な石化原料として存在感を高めており、米国内の石化プラント向けだけでなく、アジアなどへの輸出も拡大していましたが、ここに来てナフサ不足(高騰)が進んでいるので、更なる追い風になっています。

トランプのイラン攻撃の裏に、「米国産シェールガスの生産(輸出)拡大を狙う動きがある」と言ったら陰謀論だと笑われるでしょうが、中長期的に見れば、中東情勢の不安定化がMAGAを後押しする事になるかもしれません。
※そういう意味では、トランプは大統領ではなく商人(笑)


P.S.
前回は書きませんでしたが、メタだエタだと言うのは、炭素数を表しています。
1 メタ(モノ)
2 エタ(ジ)
3 プロパ(トリ)
4 ブタ(テトラ)
5 ペンタ(←)
6 ヘキサ(←)
7 ヘプタ(←)
8 オクタ(←)
9 ノナ(←)
10 デカ(←)
※1~4までは慣用名。()内は数を表すギリシャ語で、それ以外の時に使う。

有機化合物の名称は、IUPAC(International Union of Pure and Applied Chemistry)命名法に従っています。
命名法を細かく知る必要はないですが、教養としてある程度知っていると、昔の自分のように「オルガノポリシロキサン配合」なるコーティング剤に騙されずに済みます(笑)

参考)
ガラスコーティング、実はシリコーンコーティングだった?
https://minkara.carview.co.jp/summary/13664/

Posted at 2026/05/09 10:21:25 | トラックバック(0) | 日記
2026年05月07日 イイね!

ナフサの話(有機化学の基礎知識)


ナフサの話をする前に、今回は前提となる有機化学の基本(高校レベル)について、原油の成分を通じて書いてみます。
※化学に興味のない人はスルーしてください。


原油中の炭化水素は、主にアルカン、シクロアルカン、芳香族の3つです。
※このうちアルカンとシクロアルカンで、全体の8~9割を占めている。

つまり原油に含まれている成分の殆どがアルカンやシクロアルカンなど単結合の化合物(飽和化合物)であり、芳香族のような二重結合や三重結合を持つ化合物(不飽和化合物)はあまり含まれていません。

ここで、アルカンだ二重結合だという言葉が出てきましたが、炭素同士の結合が、すべて単結合である炭化水素を飽和炭化水素(saturated hydrocarbon)またはアルカン(alkane)、二重・三重結合を持つ炭化水素を不飽和炭化水素(unsaturated hydrocarbon)と呼びます。

以下、炭化水素(有機化学)の基本を簡単に説明します。
※構造式を考えながら(紙に書きながら)読むと、理解しやすいかも?

・アルカン
鎖状アルカンのうち、ブタン(C4H10)は4つの炭素原子が一列に並んでいるが、このようなアルカンを直鎖アルカン(straight-chain alkane)またはn-アルカン、一方、同じC4H10でもイソブタンのように途中で枝分かれしている炭素原子の並びのものを分岐アルカン(branched alkane)またはイソアルカンと呼ぶ。
※このように、構成原子の種類と数は同じだが、原子のつながり方が異なる物質のことを構造異性体(structural isomer)と呼ぶ。

また、飽和炭化水素で、炭素原子が環状につながっているもの(環状アルカン)をシクロアルカン(cycloalkane)と呼ぶ。

例えば、
①プロパン(C3H8)は、直鎖アルカン
②シクロプロパン(C3H6)は、シクロアルカン
③プロピレン(C3H6)は、シクロプロパンの構造異性体(直鎖アルケン)

・アルケン、アルキン
エチレン(C2H4)のように炭素-炭素二重結合を1つ持つ炭化水素をアルケン(alkene)と呼ぶ。
※同じ骨格を持つアルカンの名称の末尾の“ane”(アン)を“ene”(エン)に置き換えたもの。

プロピン(C3H4)のように炭素-炭素三重結合を1つ持つ炭化水素をアルキン(alkyne)と呼ぶ。
※これも、同じ骨格を持つアルカンの名称の末尾の“ane”(アン)を“yne”(イン)に置き換えたもの。

・パラフィン、ナフテン、オレフィン
これらは一般的な化学用語ではなく、石油化学業界で使われる呼び名。

鎖状アルカンは、パラフィンと呼ばれる(一般式:CnH2n+2)
※例として、上記①のプロパン(C3H8)

環状アルカンは、シクロパラフィン、またはナフテンと呼ばれる(一般式:CnH2n)
※例として、②のシクロプロパン(C3H6)

一方、アルケンはオレフィン(一般式:CnH2n)と呼ばれるが、原油中にはほとんど含まれていない(ナフサを熱分解することにより生成される)
※例として、③のプロピレン(C3H6)

なお、イメージとしては電場(物理学)のことを電界(電気工学)と呼ぶような感じだが、一方でパラフィン=石蠟、あるいは流動パラフィン=ベビーオイルのように、限定的な意味にも使われる。

・芳香族
芳香族は、ベンゼン環を持つ不飽和有機化合物のことを指すが、これも主にナフサを熱分解することにより生成される。
※一般に芳香性があるため、この名で呼ばれている(シンナーが臭うのはこのため)

ベンゼン(C6H6)は、6つの炭素原子が六角形の環を形成し、構造式では炭素間の結合は単結合と二重結合が交互に存在するように描かれるが、実際には全ての結合が等価で1.5重結合の性質を持ち、電子は環全体に非局在化している。
※単結合を挟んで、二重結合を共役していると言う。

この非局在化によりベンゼン環は常に安定しており、付加反応よりも置換反応が起こりやすい特徴があるが、ベンゼンにメチル基(-CH3)が1つ置換した化合物をトルエン、2つ置換した化合物をキシレンと言う。
※トルエンやキシレンはシンナーなどの成分に含まれていたが、最近では有機溶剤中毒を避けるため、TXフリーといってこれらを含まないものが増えている(マジックもよく見ると、これらが含まれていない旨の注意書きがされている例が多い)

・炭化水素基とアルキル基
炭化水素からから水素原子を一つ除いたものを炭化水素基と呼び、中でもアルカンから水素原子を一つ除いたものをアルキル基(alkyl group)と呼ぶ。

アルキル基は多くの有機化合物の部分構造となっており、分岐アルカンにおいて置換基と見做されるものは、すべてアルキル基のことを指す。
※代表例として、メチル基(–CH3)やエチル基(–C2H5)がある。

例えば、
メタノール(メチルアルコール)は、CH3OH
エタノール(エチルアルコール)は、C2H6O

・アルコール
アルコールは、炭素骨格に結合したヒドロキシ基(–OH)を持つ有機化合物の総称(一般式:R–OH。Rは炭化水素基)

1価アルコールは、ヒドロキシ基が1つだけ結合したもの(2価は2個)
第1級アルコールは、第1級炭素にヒドロキシ基が結合したもの(第2級は第2級炭素に結合したもの)
鎖長の短い低分子のアルコールは低級アルコール(長い高分子のアルコールは高級アルコール)
※昔の酒税法の特級とか1級とかとは別物。

まあ、こんな事考えながら酒を飲んでも、美味しくないでしょうが(笑)

Posted at 2026/05/07 17:02:25 | トラックバック(0) | 日記
2026年05月05日 イイね!

石油にLNGにナフサ・・・子供に聞かれて説明できる?


今日は5月5日の子供の日ですが、もし子供から「石油とLNGの違いって何?」あるいは「ナフサって何?」と聞かれたら、思わず内心冷や汗というお父さんも、意外と多いのではないでしょうか(笑)


【石油と原油の違い】

まず石油と原油の違いですが、ネット上には「原油を精製したものが石油だ」などと書かれているサイトもあります。
※確かに灯油を使うストーブのことを、石油ストーブと呼ぶ。

ですが、石油は液体の化石燃料を指す言葉で、原油は地下から採掘した石油からガスや水分などを取り除く処理をしたもの、更にその原油を精製したものが灯油やガソリン等になります。
※石油→原油→灯油やガソリン等(慣用的には全部をひっくるめて石油とも言う)


【石油と天然ガス(LNG)の違い】

石油や天然ガスは、ともに化石燃料と呼ばれるエネルギー資源です。

化石燃料は、太古の生物の死骸が地層の中で長い年月をかけて分解され、エネルギー資源として利用できるようになったもので、地下のたまりやすい地層がある場所に集まって油ガス田を形成しています。
※このうち液体のものを石油、気体のものを天然ガスと呼んでいる。

なお、LNG(Liquefied Natural Gas)は天然ガスを輸送や貯蔵を容易にするために、マイナス162℃まで冷却して液体化したものです。
※LNGは日本語では液化天然ガスと呼ばれるが、天然ガスの主成分であるメタン(CH4)の沸点はマイナス161.5℃なので、液化されることで体積は約600分の1に圧縮される。


【原油の精製手順】

石油化学コンビナート内の石油精製工場では、概ね以下の手順で精製が行われます。
(1)蒸留: 原油を加熱して沸点の違いを利用して各留分に分ける。
(2)脱硫: 各留分から硫黄分を取り除く。
※燃焼時に発生する硫黄酸化物(SOx)を低減させるため。
(3)分解:分子構造を変換(重油→ガソリン基材など)
(4)改質:化学結合を変化(異性化など)

まず最初の(1)で重要となるのが、沸点です。
※沸点は、一般に分子量が大きいほど大きな値となる(分子間力も大きくなるため)

従って、蒸留をすることにより、以下のように分離することが出来ます。
・石油ガス留分(炭素数が概ね1~4。以下、同じ)
・ガソリン/ナフサ留分(5~12)
・灯油留分(9~18)
・軽油留分(14~23)
・残油(18~)
※これを見れば、天然ガスの主成分がなぜメタン(CH4)なのかという理由も解ると思います。


画像は、(一財)日本エネルギー経済研究所石油情報センターのHPより引用。


【ガソリンとナフサは競合する】

ガソリン/ナフサ留分を分解改質するなどして、ガソリンや石油化学製品の原料が生産されます。

実は、ガソリンはこれ以外にも残油を分解改質するなどして製造していますが、基本的には石油化学製品と競合関係にあります。

日本の場合、国産ナフサだけでは足りないので約6割を輸入に頼っていますが、主に中東産(重質ナフサ)なので、ダブルパンチになっています。
※重質ナフサからは主に芳香族が取れるので、まずシンナー不足が顕在化したが、このナフサ不足を補うにはガソリンの需要を減らすしかないが、政府は人気取りなのか真逆の施策をしている。

我々の身の回りには石油化学製品が溢れていますが、例えばスーパーで売られている食材の殆ど(お惣菜、肉や魚、ペットボトル飲料、ポテトチップ他多くの加工品)も、包装は元を辿ればナフサなので、もし仮にナフサの供給が止まると、缶詰などの一部を除いて、中身は作れても包装が出来ない状態になります。
※それどころか、入院しても医療器具(これも今は使い捨てが主流)が足りないので手当てが出来ない、といった命に直結する問題も出てくる。

もっとも、現実にシンナーなどが品薄になっているのは、供給を絞った以上に仮需による買い占めが起きたせいであり、TBSのようなリベラル系メディアが「6月に日本は詰む」などと市場の不安を煽った面が大きいのですが、結果として起きてしまった流通の滞りを解消するために、政府が「ナフサは年を超えて確保できる」と表明するに至ったという次第です。
※余談ですが、過去のトイレットペーパー騒動も、あるスーパーがセール後に価格を元値に戻しただけなのに、それを毎日新聞が「定価が2倍になった」と悪意のある誤報を流したせいで、騒動が一気に全国に広がった。


しかし、政権(権力)批判をしたいがために、このように市場(社会)不安を引き起こすリベラル系メディアも問題ですが、古くはこのトレパ騒動や、最近では新型コロナ時のマスク騒動などを経験しているのに、国民も学習しないと言うか、相変わらずメルカリなどにもシンナーが一斗缶で大量に出品されているように、「楽して儲けよう」というテンバイヤーが増えすぎたのも問題かもしれません。

事実、エンジンオイルの主流である鉱物油までもが(ナフサではなく重油が主原料なのに)不足気味なのは、このように単に一時的な需給バランスが崩れたせいなので、
必要分以外は買わないようにしましょう。


以上がざっくりとした説明です。

次回はナフサの話をもう少し詳しく書きたいと思います。

Posted at 2026/05/05 09:23:18 | トラックバック(0) | 日記
2026年05月03日 イイね!

ハイオクは燃えにくいので、カーボンが溜まりやすい? 【ファクトチェック】


ネット上に「ハイオクは燃えにくいので、カーボンが溜まりやすい」という噂がありました。

で、その理由について「OEMの試験では、燃焼速度は速くなったというデータもあるようだが、ハイオクの成分の中のオクタン価を上げる安い機材は、決して着火し易いものではない」などと語っている(自称)技術者がいました。

技術者という肩書と、あとは何となくプロっぽい物言いなので、「へえ、そうなんだ」と納得しちゃう方も結構いるんじゃないかと思いますが、本当なのでしょうか?


【オクタン価とは?】

さて、ハイオクがオクタン価が高いガソリンを指しているのは、カーマニアなら殆どの方がご存じだと思いますが、オクタン価とは何なのでしょうか?

簡単に言うと、オクタン価とは自己着火(自然発火)のし難さの指標であり、もっと分かりやすく言えば、ノッキングの起こり難さを表します。
※ハイオク仕様の車だと圧縮比も高く設定されているが、圧縮比が高いと自己着火しやすいので、これにレギュラーを入れるとノッキングが起こって点火時期を遅らせる結果、パワーダウンする。

また逆に、ほとんど知られていませんが、セタン価という指標もあって、こちらは自己着火のし易さの指標です。
※なので、軽油はセタン価で評価する。


【ハイオクのオクタン価が高いのはなぜ?】

ガソリンの主成分は?と聞かれれば、石油じゃないの?みたいに答える人が大多数で、炭化水素(hydrocarbon)だと答える人は少ないと思います(注1)

一言で炭化水素と言っても様々ですが、燃料として捉えると、
・炭化水素の鎖長が長いほど自己着火性が高い。
・炭化水素の分枝が多いほど自己着火性が低い。
という特徴があります(鎖状アルカンの場合)

これは、言い換えれば「第一級炭素の比率が高いほど自己着火性が低下する」という事になるので、ハイオクはレギュラーに比べ、第一級炭素の比率が高い炭化水素が多いという話になります(注2)

なぜ第一級炭素の比率が高いほど、自己着火性が低下するのかについては、炭素と水素間の結合エネルギー(解離エネルギー)の大きさに起因すると考えられています。

なお、添加剤に関して言えば、市販ガソリンにはオクタン価向上剤として、バイオエタノールを原料とするETBEという、オクタン価117を有するエーテルが約7%混合されているそうです。

参考)
オクタン価とセタン価の違いがわかる!なぜ性質が真逆?燃料の分子構造から解説
https://engineer-education.com/octane-number_cetane-number/


【カーボンが溜まりやすいは昔の話】

ハイオクが燃えにくいだ、カーボンが溜まりやすいだのという俗説があるのは、自己着火しにくいという話を小耳に挟んだ人が、「ハイオクって実は燃えにくいんだぜ」と得意げに吹聴したせいで、これに尾ひれがついて都市伝説化してしまったからだと思います。
※落語に出てくる、ご隠居の話を半分しか聞かずに理解した気になって長屋を飛び出し、町内で騒動を起こす熊さんや八っあんみたいな迷惑な人(現代で言うなら、ネットで陰謀論を広めるタイプの人間)

そもそも昔のキャブ車ならともかく、各種センサー類を用いてECUで細かくエンジン制御している今時の車で、ノッキングもそうですが不完全燃焼する車など(故障でない限り)まずないので、「カーボンがー」と騒ぐこと自体がナンセンス。
※カーメディアは、「時々高速等で高回転まで回してあげるのが、愛車を長持ちさせる秘訣だ」という記事を定期的に配信しますが、読み手だけでなくライターも高齢化で昭和脳な人が多い?(笑)


【結論】

で、冒頭の技術者の「ハイオクの成分の中のオクタン価を上げる安い機材云々」の話に戻りますが、機材が基材の打ちミスなのか添加剤の事を言っているのかは不明ですが、「安い」という表現自体がおかしいし、また「着火し易いものではない」は誇張にも程があります。
※「自己着火し難い」はあくまでレギュラーとの相対評価。

よって、誤りと判定します。


(注1)
炭化水素とは何かというと、炭素と水素のみからなる有機化合物のことです。
※有機化合物は炭素を含む化合物の総称であり、炭素と水素以外に酸素や窒素などを含む化合物も含まれる。

よく、「天然系ワックスは自然由来のものだから車に優しく、石油系ワックスは石油由来だから塗装へダメージを与える」とか言う人がいますが、天然系ワックスだって石蝋(パラフィン)、つまり石油系ワックスと同じ成分が溶剤として混ぜられているし、それ以前にどちらも有機化合物が主成分です(笑)
※有名なカルナウバロウ(carnauba palm、通称カルナバロウ)とは、カルナウバヤシの葉および葉柄から得られるロウのことですが、主成分はエステル。

石油系だとか石油由来だと言うとなぜかイメージが悪いですが、石油だってそもそも天然由来なんですがね・・・(石油系ワックスも、分類上は天然ワックス)
※天然ガスと呼ぶのだから、石油も天然石油と呼んでいれば消費者のイメージも違った?

(注2)
昔のウイスキーじゃないので、一級=高級という訳ではなく(笑)、簡単に言うと炭素原子が何個の炭素原子と結合しているかを表している。

・第一級炭素(primary carbon)は、CH4(メタン)のように他の炭素原子と結合していないか、*CH3-*CH3(エタン)、*CH3-CH2-*CH3(プロパン)、あとは炭化水素ではなくアルコールの1種ですが*CH3-*CH2-OH(エタノール)の*印が付く炭素原子のように、他の炭素原子1個と結合している炭素原子のこと。

・第二級炭素(secondary carbon)は、*CH3-CH2-*CH3(プロパン)の真ん中の*印が付かない炭素原子のように、2つの炭素原子と結合しているもの。
※第三級、四級も同じ(なお、手が4つなので五級は存在しない)

よって、鎖状アルカンの場合、
・鎖長が長くなるほど、第一級炭素の比率が下がるので、自己着火性が高くなる。
・分枝が多くなるほど、第一級炭素の比率が上がるので、自己着火性が低くなる。

Posted at 2026/05/03 16:10:34 | トラックバック(0) | 日記

プロフィール

「スピーカーあれこれ http://cvw.jp/b/2036415/49084754/
何シテル?   05/14 16:38
ネット上には、車の情報に関する様々な誤解やデマ、更にはオカルトチューン (疑似科学)が大手を振ってまかり通っているので、本音で書きます 皮肉屋なので...
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