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2020年03月25日 イイね!

ラジエーターコック用Oリングを、よくある水道用で代用する(2)


→続き

(1)サイズの違い

JISのP規格(一般的なOリング)は、旧JASO F404規格も概ね包括されているので、サイズ的には(本物の旧車とかを別にすれば)問題なく選べるようです。
※使用済みのOリングは膨張・変形している場合があります。


(2)材料の違い

ホムセンなどで一般的に売られているOリング(主に水道用)の素材は、NBR(1種A)です。



簡単に言うと、NBRはEPDMに比べ、耐熱性でやや劣り、耐油性・耐摩耗性で勝ります。

いずれにせよ、エチレングリコール水溶液ならばNBRでも問題ないでしょう(なお、NBRはオゾン耐性が低いが、コックのパッキンに使う場合は殆ど影響はない)

つまり、耐熱性さえクリアできれば、使用しても問題ないようです。


(3)耐熱耐久性

気になるNBRの耐熱温度については、商品パッケージには~80℃あるいは~100℃と記載されていますが、1種AのNBRでもJISでは耐熱120℃での試験が定められており、仮に100℃を越えてもすぐに溶けたりボロボロになる訳ではありません(笑)
※NBRは耐熱温度100℃、耐熱限界温度120℃、耐熱安全温度80℃だそうです(前述のパッケージの耐熱温度の違いは、このうちどれを取るかによるものでしょう) 

で、次に気になるのは「ラジエーターコック付近の水温はどこまで上がるのか?」です。


一般に水温自体は100℃超に達する事もあるが、それはラジエーターに入る前の温度。
出口にあるコック付近の温度はもっと低いはず。

そこで、ラジエーターの出口温度がどれ位か調べてみたところ、いつもの如く役に立たない「いかがでしたか?」系のアフィブログしかひっかからない。



↑ 常識で考えれば、たった3℃ではおかしい?と気づくはずだが(笑)


色々調べたところ、JAFのオーバーヒート再現実験では、
「2つある電動ファンを強制的に止めた所、5分で水温は120.6℃まで上昇したが(オーバーヒート状態)、片方のファンを開始したところ、僅か2分で88℃まで下がった」とあるので、この時のラジエーターの入口と出口の温度差は、32.6℃以上はあるはず。

更に探していると、
「夏季に排気量2.5Lの乗用車を使用しての実験では、
(アイドル、市街地走行、高速走行の順)
入口水温 = 85℃,93℃,94℃
出口水温 = 50℃,60℃,65℃
交換熱量 = 10kW,22kW,26kW」というデータを発見。


つまり、普通の一層式ラジエーターでの入口と出口との温度差は概ね30~35℃であり、(オーバーヒートさせない限り)コック周辺の水温はせいぜい70℃、つまりNBRの耐熱安全温度の範囲内になります。


よって、答えは「水道用のOリングで、十分代用できる」です。



【注意事項】
ここで書かれた事を実践する際は、必ず自己責任でお願いします。


Posted at 2020/03/25 17:28:35 | トラックバック(0) | 日記

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「ブレーキのフェードはなぜ起こるか? http://cvw.jp/b/2036415/48482044/
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