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2024年04月01日 イイね!

バッテリーを補充電するなら、16Vでやろう(結論編)


続き

(5)均等充電した場合(※1)、その後に性能差は出るのか?

先に検証した2年経過のカオスは、半年前にこの方法でリフレッシュしていると書いたが、その効果の程はというと、2時間後のCCAは573なので、
573÷607✕100=94.4%
参考URL)https://minkara.carview.co.jp/userid/2036415/blog/47620897

一方、昔使っていたカオスは、約2年経過時のCCA(同じく2時間後)はグラフより335なので、
335÷361✕100=92.8%
参考URL)https://minkara.carview.co.jp/userid/2036415/blog/43826297/

というわけで、(このケースだけで判断するのも早計ですが)15.7Vで充電してセル間のばらつきを整えると、その後半年経過した時点においても2%弱の性能改善効果が残っていたと言えます。


つまり、昔から言われている「バッテリーの寿命を伸ばしたいなら、時々外して補充電すればよい」には理由があったのです。

それが、時間の経過とともにその理由を考える人がいなくなって、言葉だけが脈々と言い継がれてきた結果、自分も含め、
14V台という車上充電と同じ電圧で、意味のない補充電をする人が増えてしまったのです(※2)


(6)そもそも補充電したほうがいいのか?

ただし、均等充電による効果がどれぐらいかを考えると、仮に100%充電できたとしてもいずれは元に戻るし、通常の80%の充電を繰り返していて何か支障が出る訳でもありません。
また、寿命に関しても、半年後に2%程度の性能向上では、誤差の範囲内と言われればそれまでだし、それを半期毎に繰り返したとしても、最終的に大して影響はなさそうです(もちろん、繰り返すことにより効果が累積される場合もあるので、継続監視しようとは思っている)

特に、昨今の日本製バッテリー、それもカオスならば、経験上ほぼ乗りっ放しでも(仮に滅多に乗らなかったとしても)最低6年間はCCAが7割を切ることはないので、バッテリーの性能や品質の低かった昭和の時代ならともかく、
現代においては「時々外して補充電すること」自体に意味がないと思います(自分のような暇な趣味人は別として・・・)

ですから、表題の通り「バッテリーを補充電するなら、16Vでやる」方がいいけれども、「バッテリーあがりを起こした時でもない限り、あえて補充電する必要もない」というのが結論です。

ここまで引っ張って最後はそのオチかよという声が聞こえてきそうですが・・・


※注釈
(※1)GSユアサへ別件で質問した際の回答によれば、同社では自動車用鉛蓄電池に16Vで充電することを均等充電とは言わないそうですが、考え方としては合致していると思うのであえて使用した。
なお、公益社団法人日本電気技術者協会のHPには、均等充電について、以下のように書かれている。
『(3)均等充電
 蓄電池は多数個直列にして使用されるが、長期間浮動充電で使用すると、各セル間の電圧や比重のバラツキが生じてしまう。このバラツキをなくすために、3〜6ヵ月に1回均等充電を行う。均等充電は回復充電のときと同様に充電装置の出力電圧を上げて過充電を行う。』

(※2)「乗らずに放っておくのがバッテリーにとって一番良くないので、その場合は例え14V台でも補充電する意味はあるんじゃないか?」と考える方もいると思いますが、少なくともカオスに関しては「乗る頻度による耐久性に、違いは殆ど見られない」というのが、経験上得た結論です(参考:https://minkara.carview.co.jp/userid/2036415/blog/43826297/)

Posted at 2024/04/01 16:35:09 | トラックバック(0) | 日記
2024年04月01日 イイね!

バッテリーを補充電するなら、16Vでやろう(実践編)


続き

(3)16V出せる充電器はあるのか?

自分は当時2台の充電器を持っていましたが、片方は定格14.8V、もう片方は明示されていないものの、14.4Vのようでした。
いずれも安全性(例えば、車載したまま端子を外さずに充電する場合の電装品保護や、過充電になって電解液が減って最悪爆発等すること)を見込んでの設定のようです。

ただ、メルテックのRC50という昔ながらのトランス式の機種なら、唯一16V出せるようでした。

ただ、トランス式なので重いし、スイッチもなく、コンセントを差すと充電開始という昭和の体育会系な充電器だったので(笑)、結局買ったのはBALのNo.2704という機種。
これだと、アイドリングストップ車に対応しているため最高15.7Vで充電できるうえ、2時間で安全機構が働き自動停止するので、うっかり防止の観点からもオススメです。


↑ 電圧と充電電流と充電率を交互に表示してくれるスグレモノ


(4)車上(=オルタ)充電では、満充電になっていない?

BALのNo.2704で15.7VのISHモードを選択すると、最初は通常モードの14.4もしくは14.7Vで充電し、満充電となった時点で昇圧して更に充電されます(安全装置が働くので2時間が限度)

15.7Vモードに突入すると、ほぼ満充電だったはずのバッテリーにもガンガン充電されていきます。
最終的には、全てのセルから均等に泡が上がってくるので、目論見通りセル間の比重のばらつきは解消されているようです。

そもそも満充電と言っても絶対的なものではなく相対的なものであって、オルタの電圧が14Vと14.5Vの車では当然充電量は異なりますが、一般的な充電器による充電あるいは車上充電では、使用劣化したバッテリーのセル間のばらつきは解消されず、そのため新品時の7~8割程度までしか充電できないと考えるのが妥当のようです(※)


更に続く

※注釈
これも先の16Vの情報をくれたHPからですが、GSユアサで、使用劣化品を想定し新品バッテリーをわざと一度上げてからジャンプスタートさせ、その後数回に渡り走行するなどして充電したところ、新品時の7割程度までしか充電されなかったというレポート(Info-Mate vol.44)があるそうです。

ちなみに、カーメディアの中には「今時の車は充電制御が入っているから、常に満充電にはならず、通常バッテリーは8割程度までしか充電できない」などと解かったような事を書いている媒体もあるが、上記の実験は充電制御と非制御でそれぞれ検証したが同じ結果だったとの事から、充電制御が原因でないのは明白で、カーメディアがいかに当てにならない伝聞記事(炬燵記事)、あるいは脳内妄想記事を量産しているか・・・という一例だと思う。
Posted at 2024/04/01 12:33:44 | トラックバック(0) | 日記
2024年04月01日 イイね!

バッテリーを補充電するなら、16Vでやろう(導入編)


昔から「バッテリーの寿命を伸ばしたいなら、時々外して補充電すればよい」と言われてきました(自分が免許を取った40年近く前も、そう言われていた)

ですが、長年の疑問がありました。
それは、
・市販の充電器は定格14V台で、車上(=オルタ)充電と特に差異はない。
・補充電しても、結局乗らなければまた放電が進む。


そこで以前、ネットで調べたことがありますが、例えばトリクル充電がどうとかフロート充電がどうとか色々考察されている方のHPであったり、キャンピングカーのバッテリーについてあれこれ書かれている方のHPなどを見ても、参考になることは書かれていませんでした。


(1)JISには16Vで充電しろと書かれている?

ですが、ある時「JISでは充電時の電圧を16V前後にするよう書かれている」というブログが目に止まりました。
で、調べたところ、JIS(D5301)には、9に抜き打ち試験に関する記載があり、9.2にその際の充電方法について、定電流-定電圧方式でやる場合は16V±0.05Vでやれと書かれていました。

そこで、今度はバッテリーメーカーのHPを見たところ、国産メーカーは「充電器の取説に従って充電してください」などと当たり障りのないことしか書かれていませんでしたが、ACデルコのHPには、16Vでやれとはっきり記載されていました(ディープサイクルなど特殊なのは除く)



(2)産業用鉛蓄電池の均等充電とは?

そこで、更にネットを見ていてひっかかったのが、非常用電源などの産業用鉛蓄電池のメンテナンス、あるいは電動フォークリフトの充電等において、「均等充電」なる方法があるというものでした。

つまり、「鉛蓄電池を使用(放置して放電が進んだ場合も含む)していると、セル間の比重にばらつきが生じ、それにより性能劣化したり寿命が縮まるなどの悪影響が出る(※)」ために、均等充電といって高い電圧で強制的に過充電の状態にすることで、すべてのセルの比重を上げて性能を回復するというものでした。

これを読んだときに、目から鱗が落ちました(笑)
というのも、過去に補充電した際、満充電近くになっても泡が多く出ているセルもあれば、殆ど出ていないセルもあって、以前より不思議に思っていたからです。


続く


(※)
乾電池の注意書きにある「新旧の乾電池を混ぜて使わないでください」というのと同じ理屈。
言うまでもなく、車のバッテリーは2.1Vのセルが6個並んでいるので、いわば2.1Vの乾電池を6個並べているのと同じなので。




Posted at 2024/04/01 09:07:18 | トラックバック(0) | 日記

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