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2024年05月16日 イイね!

リアクターの不思議


散々オカルトチューニングの話題を取り上げてきましたが、よく知らなかったんですが、最近は「リアクター」なる新たな商品が流行っているようです(昔のアーシングブームの再来?)

で、こちらがそのうちの一つ。
↓↓
このパワーリアクターは、バッテリー端子(マイナス側)に取りつけるだけで、装置から大量のマイナス電子がボディアースを通じ流れ、エンジンやボディ、小さなボールベアリング1個に至るまで、摩擦抵抗により帯電したプラスの電子である『静電気』を中和し、抵抗が減少することでその車の持つ、本来のパワー・性能を甦らせます。
またトヨタが発表したように空気との摩擦により空気抵抗が生じ、その空気抵抗がさらに静電気を起こすことで空力特性が悪化するのですが、静電気を除電すると風切り音が驚くほど静かになり、空気抵抗も減少し、滑らかでスムーズな走りを体感できます!
↑↑


オッサンな私は、リアクターというとすぐにサーマルリアクターを思い出してしまいますが、リアクターとは「化学反応を起こさせる装置」だそうです。
で、こちらのリアクター、どんな化学反応を起こす装置か知りませんが、この説明を見る限り真面目に反論するのもアホくさくなりますが・・・


まず「バッテリー端子(マイナス側)に取りつけるだけで、装置から大量のマイナス電子がボディアースを通じ流れ」が間違っています。
何度も言ってますが、バッテリーは走行中は負荷ですから、電気はバッテリーのプラス端子からマイナス端子方向へと流れますので、電子の動きはその逆です。

それから、そのリアクターを取り付けた時点でボディとは同電位になるので、仮にボディが帯電したらリアクターも帯電してる訳で「装置から大量の電子が流れ中和する」とか意味不明です(もし電子を発生させる装置だとしたら、もはやノーベル賞もの)

あと、「摩擦抵抗により帯電したプラスの電子である『静電気』」と言ってますが、静電気を帯びた物質には、プラスに帯電したものと、マイナスに帯電したものとが存在します。
物質によってプラスに帯電しやすいもの、マイナスに帯電しやすいものがありますが(帯電列)、トヨタの言うように空気とボディの両方が摩擦によりプラスに帯電することなどあり得ません(電気量保存の法則)

・・・と、まあ解る人が見たら明らかに嘘と判る話をなんで平気で謳うのか、その心境がよく解りませんが、これもコンデンサチューンと同様に、
「電気や車の構造に詳しい人は買うな」というメッセージなのでしょう。


それから、シガーソケットに挿すだけの関連商品もあるようで、ホットイナズマとまるで同じなのは、もはや(藁)の世界です。
ニュースで特殊詐欺、投資詐欺、あるいはロマンス詐欺などの話を聞く度に、なんでこんなのに引っかかるのかと思いますが・・・

ただ、気になったのは「またトヨタが発表したように空気との摩擦により空気抵抗が生じ」以下の行。
こういう所に使われるから、どなたが音頭を取ったのか解りませんが、
トヨタ(森の象さん?)のお遊びも罪深いですよね・・・
(つまりは「桜を見る会」に出席し、首相との記念写真を宣材につかう連中と一緒)


ちなみにこのリアクター、ネット上で数万円で売られていました・・・
いくらでもお金が余ってる富裕層の方はともかく、そんなお金があったら、マジで、家族と一緒に美味しいものでも食べたほうがいいです。


P.S.
他にも、「プラスの電子」だとか、「空気との摩擦により空気抵抗が生じ、その空気抵抗がさらに静電気を起こす」とかも意味不明。
とにかく、物理なり電気なりを全く理解していない素人が書いたと一目でわかる出鱈目な駄文です。

Posted at 2024/05/16 18:02:33 | トラックバック(0) | 日記

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