• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+

LGtouringのブログ一覧

2019年06月26日 イイね!

最終回 時流に乗り遅れた?最終型ルーチェ


さて、シリーズで続けたブログですが、そろそろお開きに・・・
トリを飾るのは、私の最初のマイカーでもあった、最終型ルーチェ(HC)です。


最終型ルーチェは、従来型よりサイズアップし、ボディだけで4,620ミリ(セダンは4,640ミリ)という中型車クラスのボディを得ました。
また、発売当初は5ナンバーのみながら、ロイヤルクラシック(以下、RYC)という、ロイヤルサルーンやブロアムに相当する、リヤパワーシート&デュアルエアコンが標準のショーファーグレードも設定されました。

しかしながら、当時のメーカー広報の説明では、ルーチェの車格はあくまで従来と同じハイオーナーカー(=上級小型車)であるという話でした。
事実、カタログも別仕立てだったRYCを除けば、リミテッド(以下、LTD)系を実質的なトップグレードとして、マークⅡやローレルと競合するグレード展開&価格帯でした。


↑ カタログも、RYCは前期・後期とも別扱いになっていた(後期最終の'90モデルで、ようやく統合)

また、TVCMや新聞・雑誌広告には、(高級車の場合は特に)最上級グレードが登場しますが、ルーチェの場合は全てLTDでした。
それゆえ、カー雑誌の発売日を毎号楽しみにしているようなカーキチ(←死語)はともかく、一般ユーザーは、RYCの存在自体を知らなかったのではないでしょうか。

そのせいか、街中を走っているルーチェは9割方がLTDであり、RYCは数台見掛けただけでした(後期で廃止されたXV-Xは1台見ただけでしたので、それよりは売れていましたが・・・)


↑ 前期CM 車は最量販機種のV6(NA)LTD それにしても、なんて綺麗なお嬢様なのでしょう(でも、今ではもう50代半ば?)


また、海外向け929よりも更に遅れて、発売1年後にようやく登場した3000RYCについても、一切広告等を打ちませんでした。
そのため、'88年1月~8月の累計登録台数は、3ナンバー(つまり3000RYC)は399台、5ナンバーは17,264台の計17,663台で、3000RYCの販売比率は僅か2.3%でした(因みに、私は前期3000RYCの実車を一度も見たことがありません)

クラウン(13前期)は、同時期の3ナンバー比率が28.3%、更にデボネアV(前期)でも23.0%なので、広告すら打たなかったルーチェの3ナンバーの販売比率が、いかに低かったかがわかります。


↑ 後期&後期最終ではCMでも3000モデルが登場しますが、グレードはあくまでLTD&同グランツーリスモ なお、「グランツーリスモ」はY31のパクリではなく、Bigルーチェがオリジナル(丸4テールも、実はスカGではなくファミリアやカペラの方が早い)


一方、'88年9月のマイナーチェンジでDOHC化&3000LTDを追加し、更に4月の税制改正も影響した'89年1月~9月になると、3ナンバー3,379台、5ナンバー15,803台の計19,182台で、3ナンバー比率はようやく17.6%に上昇します。

それでも、クラウンの同時期の比率は35.3%なので、その半分でした。
おまけに、街中で見掛ける3ナンバーの殆どがLTDだったので、これもRYCに限定すれば、前期同様に数%止まりだったのではないでしょうか。


↑ よく広島ベンツと言われたが・・・むしろ当時のSクラスより、先々代に似たデザイン まあ、先々代もベンツマスクルーチェと呼ばれていましたが


当時の日本では、'84~'90年にかけて、実質年率4~6%台の経済成長が続き('87年のみ一時的な円高不況で2.9%)、高級車&高級グレードの市場が大きく伸びていた時代でした(俗に言うハイソカーブーム)

このように市場が拡大している時は、クラスアップした事を全面的にアピールし、新規顧客の取り込みを狙うのが王道のはずですが、マツダは従来のお客様(旧型ルーチェのユーザー)に配慮したのか、それとも元々(RYCを)自社系列と住友関連以外には売る気がなかったのかは不明ですが、このようにRYCを前面には出さず、ひっそり「裏メニュー」として扱うという販売政策を取りました。


↑ シーマやディアマンテの大ヒットは、新規顧客の取り込みに成功した側面が大きい もっとも、それ故にバブル崩壊後は瞬く間に「シーマ減少」してしまいましたが(笑)


タラレバですが、もしマツダが最初からRYCを前面に出して(しかも最初から3000ccを用意して)販売していたら、クラウンやセドグロなどの中型車クラスの顧客層も一定数取り込めたでしょうし、LTDを買う客に対しても、マークⅡやローレルよりクラスが上なのに安い、というお買い得感を与えることが出来るので、全体として、もう少し販売は伸びていたのではないかと思います。


そんなマツダも、その後ようやく「高価格車でも売れる」と気付いたようで、'91年には従来のルーチェユーザーを完全に見捨て、一気に大型化&高価格化したセンティアを発売。
その流麗なスタイルとともに、バブルの余韻もあって、当初は月5千台ペースで売れましたが・・・


↑ この頃のマツダデザイン(田中デザイン)は秀逸だった アラフィフのおっさんには、今のがいいとは思えない(新しいマツダ3のFBは「眠いのに叩き起こされた、不機嫌なカピバラ」みたいだし・・・)


そして、'89年デビューのLS400やQ45に対抗して(あやかろうとして?)、'93年には北米でV12・4Lのアマティ1000(日本ではユーノス1000)を発売する予定でしたが、バブル崩壊後の経営不振で、それどころではなくなってしまいました。

マツダの場合、イノベーション計画と称して、北米アマティだけでなく、国内5チャンネル化、クロノス9兄弟(プローブや後のカペラを含む)、デザインスタジオM2、ルマン関連への巨費投入etc.を行いましたが、そもそもイノベーション計画の発表が'88年と後手後手で、世間がバブルになってから慌てて「うちも乗り遅れるな」と始めた感が丸出しでした。

そして、それらが製品として具体化した頃には、バブルが崩壊していたという、最悪のパターンでした(完全にバブルに踊らされたクチ)


↑ アマティ1000&800について伝える外誌 DR誌でも'92年の秋頃にスクープされていた 写真を見る限り、ほぼ市販可能レベルまで開発作業は進行していた模様 なお、リヤテール周りのデザインは、後にトヨタ(クラウン17)にパクられる


それに比べると、トヨタなんぞは、まだ第二次石油ショックの影響が残っていた'82~'83年に、早くも次の時代を見越して、グランデツインカム24やらロイヤルサルーンGやらを次々に投入し、その後の市場をリードしていったのですから、三河商人は、昔から商売に対する目の付け所が違いましたね。


さて、話をルーチェに戻しますが、今回紹介するのは、中古車サイトからではなくオークションからです。


↑ 本革シート+CDオーディオなので、スペシャルエディションGでしょう


↑ ボディカラーは、'90モデルで加わったシャドーシルバーマイカ


↑ 本革シートはスレもないようです

グリルだけでなく、痛みやすいバンパーのメッキモールも綺麗なので、かなりの極上車には違いありませんが、落札価額はせいぜい20~30万ぐらいでしょうか。

一応売切りとありますが、過去に「ヤ○オクの不思議出品?」でも取り上げたスカGパサージュと同じ業者のようなので、即決に近い価額でないと流すと思います。
なので、興味のある方は、直接問い合わせてみたら如何でしょう?

P.S.

↑ 案の定、流されてました 予想より低かったですが、これが不人気旧車の現実?

まあ、この手の車はいくら極上車でも(中古外車に手を出すのと一緒で)買って終わりではないので、入札する側としては慎重な金額にはなりますね。
でも、何故最落設定しないのでしょう?
例えば、入札価額500千円で本気入札した人がいたとしても(競合者がいないと)131千円のままですし、こういうのを繰り返すと確実に信頼を失いますよ・・・


【おまけ】
前に紹介したHBルーチェ、28万円(総額43万円)に値下げされていました。
この機会に、どなたか救っていただけませんか??



※画像は一部借用。
Posted at 2019/06/26 16:34:08 | トラックバック(0) | クルマ
2019年06月23日 イイね!

いつかはクラウンに


本ブログも佳境に入ってきましたが(?)、今回取り上げるのは「いつかはクラウンに」で有名な、7Thクラウンです。
※TVCMのナレーションでは「いつかはクラウン」だったが、カタログなどの正式なキャッチフレーズは、最後に「に」が入る(←トリビア)


さて、「歴代クラウンで一番売れたモデルは?」と聞かれれば、誰もがバブルに重なった8代目を挙げると思います。
では、その次に売れたのは、どのモデルでしょうか?

いいえ、今回取り上げる7代目ではありません。
実は「不人気で有名」な9代目なんですね。


↑トヨタのHPより抜粋 バブルの余韻を引きずった9代目は、日産シーマに対抗しマジェスタを加えた効果もあり、出足は8代目より好調 最終的に歴代2位の売上を記録した クラウンと同年チェンジだったカローラ(左欄)も同様 


一般的には'91年と言われるバブル崩壊('90年3月の土地総量規制がきっかけとなり、同年10月には最高39千円だった株価が20千円を切る)ですが、急速に経済が悪化しデフレ不況へ突入した訳ではなく、しばらくは踊り場と楽観視する向きもありました。
※私は'91年に就職活動をしましたが、まだまだバブリーな「就職戦線異状なし(同年公開)」の時代でした。



↑ 個人のブログではなく、一応商業ページより・・・対価を得て書かれている割には、内容があまりに低レベル 特に赤線の部分は呆れる(若い連中は知らないだろうが、昔は逆によほどの不人気車でもない限り、4年でFMCしていた)


余談だが、イマドキの若者は、まだ井の中の蛙のくせに変な万能感を持っていて、他から学ぼうという謙虚な姿勢がないので扱いがやっかいだが、これも小さい頃から何かにつけ親が「あなたは優秀」だと褒めて育てたせいではないだろうか?

先日職場研修を受けたが、昨今の新人を指導するときは、まず10褒めてから、「でも、ここをこうすると、もっと良くなるよ」と言わないといけないらしい。
自分の時は結構厳しく指導されたし、でもそのおかげでそこそこマトモな社会人になれたと思っているのだが・・・日本の将来はどうなるんでしょうね?


全く話がそれましたが、このように9代目はライバルに負けるどころか、歴代でも2位となる売上を記録したにもかかわらず(因みに、4年間のトータルでセド・グロが勝ったのは230だけ)、後年になって不人気車の典型のように言われるのは、先代モデルがあまりに売れてしまったことや、ロイヤル系がまるで当時のコロナのようなデザインを採用して「クラウンらしくない」と評されたこと、更には、車好きの若者にはY32グランツーリスモの方が人気だったせいでしょう。

つまりは、世の中「真実よりも、イメージで語られることが多い」という訳です。


しかし残念な事に、昔と違い、現代のネットは誰でも投稿できるようになり、更に安易なまとめサイトやミラーサイトが増大したため、このような誤った情報が溢れてしまっています。



↑ 検索で、やたら上位に引っ掛かるバナーブログの例 トップは必ずフリー画像で、このような目次がつく いずれもミラーサイトで内容が薄いものばかりだが、最初のコピー元に誤りがあると、それがそのまま引き継がれる

(閑話休題)


前置きが長くなりましたが、7代目クラウンは、歴代で3位の人気を誇ったモデルです。

これは、ハイソカーブームという時代背景もありますが、当時は中古車市場だけでなく、新車でも20代などの若い世代からの人気が高かったことが、大きな特徴として挙げられます。

もちろん、それまでも中古を改造して乗る若いのは一定数いましたが、新車のクラウンを購入する若い層は殆どいませんでした。
※先代後期では、TVCMで「はじめてのクラウン」と称して、エントリーユーザーにもアピールしていましたが、キャラクターは村井国夫や森次晃嗣など、あくまで30代後半の年齢層を対象にしたものでした。


人気が高かった理由は、何と言ってもそのスタイリングでしょう。
先代クラウンは、重厚だが、その反面野暮ったいイメージでした。
一方ライバルの430は、若々しいデザインを採用&いち早くターボを投入したため、単月でクラウンを超えることも珍しくありませんでした。

そのため、トヨタとしては、セド・グロに負けないためには、新型クラウンにも430のようなスポーティなイメージが必要だと感じたのでしょう(偶然にも、Y30の方は重厚感を出しすぎて、失敗しました・・・お互いに、隣の芝は青く見えたのでしょうか?)

1年遅れのマークⅡ(71)も同じイメージで登場しましたが、これにより、ハイソカー市場はトヨタの独壇場となりました。



↑ 値段は20万円!


↑ シートですぐにグレードが判った方は、かなりなマニア


↑ リヤエンブレムはそのまま(ロイヤルサルーン仕様にされている個体が多いのですが)

この個体、画像で見る限りそこそこ綺麗だったので、1~2年前にメールで問い合わせた事がありますが、「後で回答します」とだけメールがきて、そのままだったので、遠方の客には売る気がないのかな?と思って、その時点で諦めました。



↑ ワイヤースポーク(ワイザー) 目立つサビも出ていないし、これだけオクで売っても結構良い値段になるのでは?

値段の方も、今年になって100万超えも珍しくない状況の中、値上げもしておらずかなり安いのですが、なかなか売れないようです。
北陸方面なので、お近くで興味のある方、如何でしょう?

※画層は借用(加工含む)
Posted at 2019/06/23 16:19:36 | トラックバック(0) | クルマ
2019年06月19日 イイね!

ギャラン・エテルナΣ HT V6


さて、もう一台三菱車を紹介したいと思います。
「トップを知った男のハードトップ。」こと、ギャラン・エテルナΣHTです。


↑ 今なら、ジェンダーフリーな方々からクレームが来そうなキャッチフレーズ


三菱は、’70年代前半、コードネーム「RD」と呼ばれる、大ヒットしたコルトギャランの上級機種(ギャラン版マークⅡ)を開発していました。
元ネタは25年位前のノスヒロで、該当号を処分してしまったので画像が紹介できないのが残念ですが、記憶によれば2ドアのHTと4ドアのセダンで、顔はステーツマン・デ・ビル風のロングノーズボディに、HTはカマロのようなルーフを持っていました。

しかし、当時の社会情勢等(オイルショック不況)から製品化は見送り。
その後、ニューギャランよりもグレードアップし、サブネームが付いた初代Σに、スーパーサルーンという上級機種を設け、マークⅡやローレルの一部グレードにも対抗しましたが、本格的に上級小型車のジャンルにデビューしたのが、このΣHTです。


↑ 初代Σスーパーサルーン 専用グリルにジャガード内装、更にはグレード名に至るまで、クラウンのパクリ←今風に言えばオマージュ・・・因みに、ロイヤルサルーンはトヨタの登録商標なので使えず、2代目以降の最上級グレードはただのロイヤルになりました


ΣHTは、機構的にはセダンと同じものの、当時の高級車に多かった6ライトのサイドウインドを持ち、エンジンは4気筒ながらすべて2000としていました。
また、最上級グレードのVRは、マークⅡやローレル等のライバルに先駆けて高性能エンジン(セダン・スーパーエクシード譲りのダッシュターボ)を積んでいました。
更に、デビュー時期も'84年の秋と、それらライバルのフルモデルチェンジに照準を合せていました。


デビュー当時、私はまだ中3でしたが、紺/シルバーのトーン・オン・トーンのVRは憧れの1台でした。


↑ グレードは、後期V6のCE

さて、今回紹介するモデルは、後期のV6エンジン搭載車で、'88年1月に一部改良された際にVSに代って登場した、最廉価グレードのCEです(なお、この際に1800を積む1.8CEも追加された)

デボネアV用のV6エンジンを流用したモデルですが、当時はブルーバードマキシマ、カムリプロミネントなど、他社もV6+FFの上級小型車を作っていました。


↑ 後期のリヤスタイルは凡庸


↑ 因みに、前期型の方がアバンギャルドで好み


↑ インパネは、ミラージュなどと同様に独自のサテライトスイッチが付く


↑ 廉価版といっても、フル装備のうえラグジュアリーシートをも備える


実は、教習所のAT教習車が、セダンのΣ(後期LXサルーン)でした。
MT車(うねりのギャラン)に比べ、実質的に旧型にあたるとはいえ、全てにおいて上質で、1クラス上の印象でした。
※自分が免許を取った当時は、AT限定免許はまだなかったが、北米の「AT暴走事故問題」が日本にも飛び火した影響で、所内&路上ともにAT教習が2時間ずつ義務付けられていた。


ところで、ΣHTとはどのような車だったのでしょうか。


↑ MM'86/12号の特集記事「2L-4DOOR SALOONS」より

試乗担当は、「雉か?」の名言で有名な伏木兄貴ですが、当時人気の高かったマークⅡGTが「途中で置いていかれる一体感のなさ。クルマは速ければいいというものではないのだ」とか、スカイラインGTS24Vターボ(HICAS)が「シャシがパワーに負けているような一体感のない走り、これはとても残念だ」などと辛口で書かれているのに対し、上記の通り、ΣHT・VRエクストラはかなりの高評価であると言えます。

また、今回改めて他の雑誌なども見返してみましたが、「Σ(セダン含む)はパワー、サス、重量がバランスした内容の濃い車」と、概ね高評価でした。


↑ youtubeで最近人気のウナ丼さんも、'80年代の三菱車を高評価?

暴露しますと、私もその昔、サスペンション形式だけで判断して、Σ(&デボネアV)って実は3リンクの安グルマなんだよな・・・と決めつけていた事を、恥ずかしく思います。


さて、この個体もため息が出るほどの極上車です。
値段の方は、もう少し安ければ手が出しやすいと思いますが・・・
強いて言えば、色が地味すぎる気もしますが、まあ元々目立たない車なので(良い意味でも)、むしろこれをさり気なく乗るのが粋かもしれません。


【おまけ】


↑ 3年ほど前に売られていた個体・・・たぶん同じ車(走行距離から、一度誰かの手に渡った模様)

※中古車の画像は借用。
Posted at 2019/06/19 18:39:08 | トラックバック(0) | クルマ
2019年06月13日 イイね!

番外編 カローラ70セダン


70系カローラが特別好きだったわけではありませんが、この時代のファミリーカーの代表格なので、番外編としてUPします。


↑ 角目の後期型 グレードは最上級のSE


マークⅡの項でも書きましたが、日本で高級グレードがバンバン売れるようになったのは、概ね'80年代中盤以降の話で、'80年代初頭までは、高級車も大衆車も関係なく、中級グレードが一番の売れ筋でした。


↑ 日本のGNP(GNI)の推移 '80年のGNPは今の半分未満 高度成長期と言われた'60年代や'70年代より、むしろバブルへ向かう'80年代の10年間の方が成長が著しかった


左派系メディアは、事あるごとに貧困問題や、またそれが少子化の原因だとか騒いで国や行政の責任を追求しますが、私に言わせれば、昭和の時代は日本全体が今よりずっと貧しく、それでも今の人々よりずっと逞しく生きていました。

(閑話休題)


↑ 007コロナのGXは、旧GLに相当する量販グレード 友達の家がまさしくこれでした


↑ フルファブリック(と言っても座面のみ)のシートに手巻きウインドが、当時の鉄板アイテム


殿下コロナ時代のCXに代わり、EXサルーン系が新しい007コロナの最上級グレードでしたが、この時代は、まだ上記のGXあたりが売れ筋でした。
この上のクラスのマークⅡでも、61系前期時代('80~'82年)、私の周りには4台の新車のマークⅡがありましたが、セダンの2.0グランデ、GLエクストラ、GT、HTのLGという構成で、街中でグランデを見掛けると、まだ「お、グランデじゃん、スゲー」という感じでした(笑)

因みに、グランデが他のグレードよりも目立つようになったのは、ハイソカーブームの火付け役となった61系後期からで、更に'84年登場の71系になると「殆どがグランデ(しかも白のHT)」という状況になりました。
これは、ちょうど'83年に、その後のバブル景気より一足早く内需拡大を後押しする形で、初回車検が3年に延長され、60回ローンが登場し、高い車を買いやすくなった事も大きく影響しています。


↑ DR '84/10/20より 試乗車はアバンテ(GE)、スーパールーセント、グランデターボ、グランデ(GE)、セダングランデと、いずれもトップグレードの5台のみ(1800&ディーゼルは1台も掲載されず) 


一方、カローラのような大衆車の場合は、マークⅡなどよりも数年遅れて高級グレードブームが来ました。
サニーでいえば、'85年にトラッドになってから、先代まで売れ筋だったGL系よりも、スーパーサルーンの方が街中でも徐々に目立つようになり、カローラも同時期の80系後期では、SEサルーンが珍しくなくなりました。
更に、'87年登場の90系になると、SEサルーンが一番の売れ筋になりました。


↑ DR '83/7/5より セダンではカローラが1500SEサルーン、1300GL、スプリンターが1300XLリセ、ディーゼルSEで、他にトレノでは1500XLリセ(所謂85)もあるなど、まだ万遍なく掲載されていた


そんな訳で、今回紹介する70系セダンで一番多く見掛けたのは、圧倒的にGLであり、(前期型でいえば)DXがこれに続き、そしてSE、極稀にGTという感じでした。

事実、ボーナス商戦等に併せた特別仕様車も、ベストセラーカーだけあって○○エクストラ、○○ビクトリーなど多種多様なものが発売されましたが、いずれもDXやGLをベースにしたものでした。
※後期にのみ、唯一SEがベースの「SEサルーン」があります(つい最近、ヤフオクで一度だけ現車を見た)


↑ 前期で一番見掛けたベージュのGL 1300GLにはまだ2ドアもあった(前期のみ)


↑ こちらがSE(樹脂キャップはOP)


物心付いた頃から「街角カーウォッチャー」だった私ですが、カー雑誌やカタログともまだ無縁だった小学4~5年生の当時、街中のカローラをウォッチして気づいた、SEの外観上の識別点は、
・グリル中央にSEのエンブレムが付く
・ミラーが高級なタイプになる
・ウレタンバンパーになる
でしたが、実は、最後のは誤りで、SEは標準はGLと同じ小型バンパーでした。


↑ SEとGTに標準のメッキ電動ミラー(マークⅡなどとの共通部品)

ただ、街中で見掛けるSEは、ほぼ100%OPのウレタンバンパー付きでしたので、SEはウレタンバンパーだと思い込んでいました。
※ディーラーで、ウレタンバンパーを愛車セットなどと一緒にセット販売していたため。

同じようなケースは、41後期のグランデでもありました(標準は前期と同じオーバーライダー付きだが、これも殆どが衝撃吸収バンパーを装着していた)


↑ コロナCXもウレタンバンパーがセット販売されていた 今でこそ車両本体価格で買う人が多いが、当時はセールス氏に言われるまま、殆どの人が店頭渡し価格で買っていたため


因みに、上のカタログはデビュー時のものですが、後に1800(ガソリン)が追加されています。
しかし、SEですらあまり売れない時代に、自動車税が高くなる1800はグレードに関係なく全く売れず、マイチェンであっけなく落とされました(時期尚早)


一方、後期では、1800が落ちた代わりに、かつてのSLに相当するスポーティグレードのSXが加わりましたが、こちらはSE以上に見掛けず、売れ筋は相変わらずGLでした。
但し、SEは1300を加えた事もあってか、前期よりは見掛ける頻度が増えました(逆にDXはあまり見かけなくなりました)


↑ 後期でも、カタログの最初の見開きと裏表紙は「売れ筋」のGLだった


さて、ウンチクはこれぐらいにして(笑)、該当車を見てみます。


↑ 後期のSEは、タコのSE(GSL)アベニューと同じく、大型ヘッドレストとモケットシートを採用し、ちょっと豪華になった

20万キロ超と言う割に、車の状態はかなり良いです。
でも、ちょっと高いよな~と思って見ていると、驚くべきオチを発見。


↑ なんと、後期で新たに加わった1800ディーゼルでした 因みに、70系ではディーゼルのみATが4速になります(デビュー時点では、まだ2速ATしか選べませんでしたが・・・)


オチは、1500(1300)SEではなく、ディーゼルのSEだったという話。
ご存知の通り、大都市部はディーゼル規制があるので、コレを買える人は限られます。。

これがガソリン車なら、グレードに関係なく改造ベースに買う層や、希少車あるいはオリジナル車に拘る極一部のマニア層がいるので市場がありますが、ディーゼルでは・・・第一ベースがこの価格では、ガソリン(&5速)への載せ替え前提で買う人もいないでしょう。
ハチマルなら何でも高値というブームに乗っている、悪しき例ですね。

※画像は借用です(雑誌やカタログを除く)

P.S.

↑ ヤフオクに出ていたSEサルーンの画像が見つかったので、upしておきます
Posted at 2019/06/13 17:33:45 | トラックバック(0) | クルマ
2019年06月10日 イイね!

デボネアV


連投です。
今回は、興味を持っている人も殆どいないであろう、デボネアVです。

そもそも、「ブームと言っても(ネットや雑誌を見て懐かしむ人はいても)本気で探している人は少なく、そのくせ異常とも言える高値傾向のため、ただでさえ長期在庫車が多い」・・・というハチマル中古車の中でも、不人気さでは断トツでトップクラスのため、何年も掲載され続けている個体が多いのが特徴です。

※以下、全て借用画像。


↑ いつ頃から出ているか、既に記憶にない車達・・・


また、それほど古くはないが、業販を繰り返し既に3店舗目に突入した個体もあります(渡世人ならぬ渡世車?)


↑ ○クヨンに出た車両らしいです 前期エクシードは僅か1年ちょっとの販売期間で、しかも特徴がないグレードのため、果たして何台売れたのだろう?


'88年8月の小変更で、個人向けグレードは新たにパーソナルシリーズとして展開されました。
従来のAMG、アクアスキュータムに加え、2000エクシード(NA)と同スーパーエクシード(SC)が登場しました。
また、'89年4月には、消費税導入に併せて3000ツーリングと同スーパーツーリングも加えるなど、メーカーも拡販に必死でした。

ですが、「デボネアVのナゾ」でも書いたように、売れ行きはさっぱりでした。

なお、'89年10月のマイナーチェンジで、パーソナルシリーズのうち、AMGとアクアスキュータムは3000DOHCとなり、エクシードとスーパーエクシードも3000化(前車にはSOHCもあり)して残りました。
なお、最後の小変更で、AMGとDOHCエクシードは消滅しました。


次に、比較的最近になって掲載された車からピックアップしてみました。
まず、中堅グレードのスーパーサルーン系です。


↑ スーパーサルーン


↑ スーパーサルーンEX

自分もそうでしたが、3000を買うなら基本ロイヤル系です(後期ならアクアスキュータムもあり)
どちらも、もっと安ければ売れるかもしれませんが・・・いっそ、LGのベンコラ車だったら、その手の車に拘るマニアに売れるかもしれません。


↑ 最上級ロイヤルEX

逆にエクストラ(もしくはAMG)だと、電子制御サスペンション(コイル+エアダンパー)なので、Y31VIPや13クラウンGと同様、個人的には故障が怖くて手が出しにくいですね。


で、今回紹介するのは、シリーズきっての希少モデル、ロイヤル150です。
ロイヤル150は、CGアーカイブによれば'90年10月に追加された特装車です(ただ、同誌には間違いも多いので、発売時期については正確かどうかは不明)
おそらく、リムジンよりも台数は少ないと思われます。

ボディは外部業者が架装(改造)したもので、オーテックが作ったY31のブロアム(VIP)Lと同様の手法で作られており、リヤドア部で150ミリ延長しています。
なお、オリジナルと違って、リアサイドウインドは分割(3角窓付き)になります。

また、改造車になるので、無事故でもY31と同様に「修復歴あり」になります。
Y31系は、ボディの剛性不足が原因なのか、延長したリヤのルーフやピラー周辺に塗装割れが発生している個体が多く、改造車ゆえの弊害が出ていますが、この車は大丈夫そうです。

因みに、架装した㈱アッスルという横浜の業者ですが、ネット検索でも見つからず、本社住所で検索しましたが、既に同地にはマンションが建っていました。


↑ ロイヤル150 現車(ネットですが)は初めて見た


↑ やたら長いドア 幻の後期最終ジャガード内装(ススキ柄)


↑ ただでさえノーマルでも広さ十分なのに、広すぎる後席足元

ご覧の通り極上車ですし、面白い選択ですが、100万以上出してコレを買う人もいないだろうなあ。。

でも、こうしてみると、デボネアVって、不人気だった割にはタマ数が多いですね(生存率の高さもトップクラス?)


【おまけ】


↑ ロイヤルアクアスキュータム? それ、前オーナーのエンブレムチューンですから~残念!(古)

最近でも、ハイエースにレクサスマークを付けている人が時々いますが、'80年代にも、上級グレードのエンブレムに付け替える人がいました。

そのため、この個体に限らず、グレードを間違って掲載している業者が時々いますが、高値で売る以上、その車の身元ぐらいはしっかり表示して欲しいものです。

※グレードは型式指定&類別区分番号で判別できますが(パーツリストなどに記載あり)、割と最近の車であれば、メーカーのHPに車台番号を打ち込むだけで検索できます(「メーカー名&グレード照会」で検索すれば出てきます)


【おまけ2】


↑ 某オクの、車選びドットコムからの出品車

本体95万円のこの車、以前に問い合わせた際には確か28万円でした。
理由は、ATが3速固定になっていたからとの事(三菱製ATに多いトラブル)
トランスミッション用CPを載せ替えて直ったらしく、この値段に。

ちょっと盛りすぎじゃないの~♪(コダイ)


【おまけ3】

いつ頃から出ているか、既に記憶にない車達・・・のうちの1台がこんな状態になってました。


撮影されたのは、このブログの半年ほど後のようです


アンテナ、ホイール、マフラーなどから同一車両ですね

こうなる前に、値下げしてでも(欲しい人がいれば)売ってほしかった

Posted at 2019/06/10 18:58:59 | トラックバック(0) | クルマ

プロフィール

「荷重移動を考えて走ろう(EBDの誤解) http://cvw.jp/b/2036415/48479188/
何シテル?   06/10 16:44
ネットを見てると、車の情報に関する様々な誤解やデマ、更には疑似科学であるオカルト チューンが大手を振ってまかり通っているので、本音で書きます 皮肉屋...
みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2019/6 >>

      1
23456 78
9 101112 131415
161718 19202122
232425 26272829
30      

愛車一覧

日産 セドリック 日産 セドリック
18年ぶりのY32 しかも、Ⅴ30E「グランツーリスモ」anniversary これでY ...
トヨタ クラウンハードトップ トヨタ クラウンハードトップ
 短命だったデボネアVに代わり、新たに戦列に加わりました。  13系では希少な前期の7M ...
三菱 デボネア 三菱 デボネア
【長所】  ボディ剛性は、この年式にしてはしっかりしてます(実際、Bピラーはかなり太い) ...
トヨタ マークII トヨタ マークII
 GX81でネオヒスに片足突っ込んだ後に購入。  当時はハチマルヒーローも創刊されておら ...

過去のブログ

2025年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2024年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2022年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2021年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2020年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2019年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2018年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2017年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2016年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2014年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
ヘルプ利用規約サイトマップ
© LY Corporation