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2024年12月26日 イイね!

古い50CCバイクの全波整流化?【番外編】


また、オーディオオカルトマニア界隈に限らず、バイカーにもバッテリーとコンデンサを混同した人が少なからずいるようです(中には、これらを整流装置だと言うショップまでありました)


バッテリーとコンデンサだけでなく、整流と平滑化をも同義に捉えた人が書いた図(出処不明)そもそも、このような図を書くこと自体、浮動充電の回路やその電気の流れを理解していない証拠


以下の文章は、「オーディオで良いとされている裏付けを計測し、数値化して判断することで、多くのオーディオファンの方に納得していただくように心がけている」という、一見するとマトモそうなマニア(ショップ?)のアフィブロからの引用ですが、

『車が安定している時は、バッテリーには電流は流れていません。電装機器にはオルタネーターから電力が供給されています。しかし、オルタネーターの電圧や電流は変動しているので、バッテリーが高速で充放電を繰り返し、この変動を抑える働きを行っています。』

・・・以上のように解説されておられましたが、こういう方には、
「ではバッテリーはいつ充電しているの?」と聞いてみたい(※)


いずれにしろ、車やバイクの電気の流れからしてよく解っていない方は、全波整流化だけでなく、電装品をいじったり、あるいはホームオーディオを語ったりするのは、控えた方が良いように思う。


注釈
(※)
その昔、日本TVのニュースショウで水素社会を取り上げた時、MCを務めていた(当時)読売TVのS坊アナが「水素は水を電気分解すれば、いくらでも作れるじゃないですか~」「夢の次世代燃料だ~」などと興奮気味に語っていましたが、それに対しコメンテーターをはじめスタジオにいる全員が、誰も異論を挟みませんでした。

まあ、文系の人は(自分も文系ですが)暗記物は得意でも、論理的な思考が苦手な人が多いので、「ではその電気はどうやって調達するの?」とは考えなかったのでしょうが、そのまま流すTV局も赤恥で、ガセネタだらけのネットと大差ない。


P.S.
「水素社会について(グリーン水素は本当に夢の燃料か?)」

現時点で太陽光から電気への発電効率が最高で約20%、電気分解による水素エネルギーへの伝達効率が同じく約80%ぐらいのため、0.2×0.8×100=約16%が太陽光発電によるグリーン水素の熱交換率ですが、これは将来的には技術革新で20%ぐらいにまで上昇すると言われている。

一方、燃料電池の発電効率は最高で約60%であり、最終的にグリーン水素を再び電気として使う段階までを含めると、0.2×0.8×0.6×100=約10%が現状の数字で、技術革新で熱交換率が20%に上がっても、12%に留まります。
ちなみに、太陽光発電で得た電気をリチウムイオン電池に溜めて使った場合、クーロン効率を95%としても0.2×0.95×100=約19%で、99%なら約20%とほぼ倍です。
電気→水素→電気と余計な段階を踏まず、電気のまま溜めて使った方が効率が良いのは、小学生にも解かる事です。

効率以外にも、水素製造・貯蔵施設の大型化が必須な事や、流通性・利便性なども考えれば、グリーン水素は太陽光発電の余剰電気の貯蔵方法と考えても非現実的としか思えません。
特に欧州のプラントから輸入する場合、燃料電池タンカーを使わない限りCO2排出量がゼロにはならず、各国の自国主義が激化し紛争危機が高まっている現在では、安全保障上の問題も常に付き纏います。

現状リチウムイオン電池には、安全性や容量、寿命面での課題がありますが、それらを克服した全個体電池が実用化されれば、水素社会は更に非現実的な夢物語になると思いますが、それに邁進する日本政府は大丈夫なのか?(そもそも過去に政府が音頭を取って成功した例は殆どない)


朝日のような左派系マスコミは、下記のような「まずグリーン水素ありき」の環境活動家(S坊さんと同じ文系人)の記事を掲載して読者をミスリードするが、そういう姿勢だからオールドメディアなどと批判される訳で。

朝日新聞SDGs ACTION!
https://www.asahi.com/sdgs/article/14677144?msockid=03452dc6a0e862740e9339f8a192633e#h119sl5wim2rc100yrpz14dmp3u11d4vfx

大手メディアたるもの、もっと多角的に分析検討した記事を掲載し、読者の考える力に判断を委ねるべきだと思う。
もっとも、そうした記事を書ける記者やジャーナリストがいるかは別問題だが・・・

Posted at 2024/12/26 10:27:04 | トラックバック(0) | 日記
2024年12月26日 イイね!

古い50CCバイクの全波整流化?【後編】


更に用語の整理を続けます。

(1)ジェネレーターとは、AC発電機です。

(2)次に、レクティファイアとは、整流装置です。

ダイオードを使った整流(以下、デンソーサービス技報より引用)


ブリッジダイオードによる三相全波整流




(3)そして、(ボルテージ)レギュレーターとは電圧を調整する装置です。

バイクの場合、一般的にはレギュレートレクティファイアとして2と3が一体化しているようですが、車のオルタネーターとは異なりジェネレーターは永久磁石を使っているため、励磁電流を調整している訳ではなく、三端子ICで出力電圧を調整します(大型バイクなどでは電磁石を用いたタイプもある)

電磁石を用いた場合


因みに、80年代以前の原付とかだとレギュレーターなしが普通で、その場合「バッテリーが電圧を調整していた」なんてサラリと言う人がいるが、要は元々発電能力の低いジェネレーターが、バッテリーへ充電電流が流れる事で良い具合に負荷が掛かり、発電電圧が上がり過ぎる事なく抑えられていたというだけで、バッテリーがレギュレーターのような電圧調整機能を持っている訳ではありません(※)


そもそもバイクの場合は、メーカーや年式、排気量等によってこれらのパーツや回路が様々なので、まずは自分のバイクがどうなっているかを見定める必要があり、ほぼ同一構造である車よりもハードルが高い。

なので、きちんとした知識がなく回路図にも不案内な人が、なぜこのような回路になっているのかを深く考えず、ネットで得た情報だけで安直にパーツを交換したり、配線を繋ぎ変えると、予期せぬ不具合を起こす可能性があります(負波になった時にジェネレーターのアースとバッテリー側のアースでショートするなど)

↓詳しくは、こちらに書かれてあるとおり。
https://www.tyfactory.jp/column/030.html
「充電系回路(半波整流)の考察」TYファクトリー


注釈
(※)
意味が解っていて言っているならいいですが、中には「バッテリーを介して負荷へ電気が伝わるので、その際に電圧が調整される」と思っている人もいるようです。そういう人は、まずは浮動充電の回路がどうなっているか(電気がどう流れるか)から勉強しましょう(笑)

なお、レギュレーターがないバイクは高回転時には9V(12Vなら18V)以上になってしまうので、バッテリー液のメンテは欠かせませんし、シールド型バッテリーを載せるのは避けた方が良いと思う。

Posted at 2024/12/26 08:19:58 | トラックバック(0) | 日記
2024年12月25日 イイね!

古い50CCバイクの全波整流化?【前編】


ようつべやみんカラなどで、ネットで拾った知識だけで「1相半波整流の単車(50CC)を、全波整流化した」という動画等を見掛けますが、原理原則を知らずにやると、下手するとバイクを壊します。


まず、整流っ何?ですが、バイクのジェネレーターが発電した交流を、充電等の回路に流すために直流にすることです(なお、車と違って、古いバイクはヘッドライト等は交流のままが多い)

で、半波整流とはダイオード1個を用いて負波を除去し、正波だけの直流に整流、つまり半波だけ整流します。
一方全波整流は、ダイオードをブリッジ状に繋ぎ、負波を正波にして直流に整流、つまり全波を整流します。

・・・そのぐらい知ってるよと言われそうですが、では仕組みがどうなっているかと聞かれれば、きちんと説明できない人の方が多いかもしれません。



全波整流と半波整流(ROHMのHPより引用)

Posted at 2024/12/25 16:27:38 | トラックバック(0) | 日記
2024年12月19日 イイね!

過充電による鉛バッテリーの爆発!?


稀に過充電による爆発事故とかありますが、ネット上では原因について変な事を書いているサイトも散見されます。

では、なぜ爆発するのか?ですが・・・

満充電になっても高い電圧を掛け充電電流を流し続けると、充電即ち極板物質の酸化還元反応ではなく(=もはやその余地がないので)、
電解液に含まれる水の電気分解に使われます。

つまり、水素と酸素(いずれも気体)が大量に出ると同時に、電解液が減ります。
水素は可燃性ガス、酸素は助燃性ガスなので、火気があると容易に引火爆発します。
なので、過充電で爆発する危険性がある(冬場は静電気にも注意)


なお、ネットを見ると「充電制御じゃない昔の車は過充電になるので気を付けろ」などと言う人もいますが、電気や充電装置について正しく理解していない素人の意見です。

というのも、オルタは充電制御であろうがなかろうが、定電圧方式(浮動充電時の電圧は通常14V台前半)なので、満充電になると微小電流しか流れず、過充電にはならないからです(厳密に言えばいくらか過充電の状態にはなっていますが、それが問題になるほどではない)

また、一般消費者向けに市販されている充電器でも、過充電にはなりません。
なぜなら、これも定電流-定電圧(CC-CV)方式で、殆どの機種は定格電圧がオルタと同じだからです(電流値を設定できる機種が多いことから、定電流で充電していると思っている人が多いが、これも間違い)

更に言えば、大抵の機種には終止電流値が設定してあり、充電電流の減少を検知して自動で電源OFFになります。
なので、通常は過充電によって爆発するかも?などと気にしなくても良いかと。


ただ、ネット上には、そもそも充放電の仕組みすら知らない人が「死にかけたバッテリーをパルス充電器で復活!」なんて動画を意気揚々と上げてるケースも多いので、安易に真似して充電すると危険です。

つまり、過充電にはならなくとも、電解液が減った状態で補充電すると・・・


電池工業会の資料より

パンフにあるように、引火・爆発する危険性があるので注意が必要です。


もっとも、これはトラックなどの業務用車両向けのパンフであり、昨今のMFバッテリー(カルシウムバッテリー)を自家用車で適正に使う分には、寿命末期でもLOWレベル以下にまで減ったりすることは滅多にありませんが、寿命末期というか、死にかけたバッテリーを充電する場合には色々と注意が必要です(※)

そもそも、バッテリーの劣化原因はサルフェーションだけじゃないのに、「サルフェーションさえ除去すれば復活できる」などと、1か0かのデジタル思考で安易に考える人(≒ネットで真実な人)が多い昨今の風潮は、困ったものです。


注釈
(※)
過充電により水の電気分解が起こると、その際に生じる熱でバッテリーの温度が上昇しますが、劣化したバッテリーに充電する際にも異常発熱する事があります。
高比重と高温が重なった場合、電解液中の硫酸イオンと水素イオン等が反応し、多量の硫化水素が発生する危険性があります(SO42⁻+10H⁺+8e⁻ → 4H2O+H2S)

硫化水素は「卵の腐ったような」臭いがありますので大抵は気付くはずですが、高濃度の硫化水素だと死に至ります(草津白根山の殺生河原とか箱根大涌谷とかが有名ですが、必ず立ち入り禁止エリアがあります)

以前から、バッテリーの不適切な使用による硫化水素の事故はありましたが、何年か前に上信越道で道路パトロールをしていた男女2人が、駐車していた車の中で意識不明の状態で見つかり、その後死亡が確認された事故がありました。
これも、室内に積んでいたバッテリーから硫化水素が発生したせいです。

以上より、死にかけたバッテリーを安易に充電したり、バッテリーを本来の目的以外で使う事は避けてください。

この事故を踏まえて、BOSCHなど、バッテリーメーカーでも注意喚起を出しています。
https://ap.boschaftermarket.com/jp/ja/news/latest-news/regular-battery-checks

こちらは、硫化水素が発生する具体的状況についても記載しています。
https://naturalsky.net/wp-content/uploads/2022/06/dee9b6c36bdc8fec8c0ff4ba5a045373.pdf
Posted at 2024/12/19 16:12:56 | トラックバック(0) | 日記
2024年12月18日 イイね!

デジタルオシロで、電源リップルを測ろう(2)


で、早速手近にある3台で測定してみました。
画像はUSB経由でPCに取り込んだものです(※)

なお、プローブではなく、50㎝長の同軸ダイレクトを使用しました(低電圧&周波数なので)


A車(三菱製)


B車(デンソー製)


C車(デンソー製)


この中ではもっともロートルであるA車(平成4年車)が、一番きれいな波形でした。
ちなみに、B車とC車がリップルの周波数が高いのは、暖機運転中でエンジン(オルタ)の回転数が高いからです。

なお、B車とC車の電圧が変動していますが、負荷電流に応じレギュレーターが動作しているからで異常ではありません(三菱の修理書を見ると、補助ダイオードオープンでも似たように変動するようですが、その場合はチャージランプが点灯します)

参考までに、オープンだショートだと言いますが、前者は断線等で抵抗値が無限大になることを言い(off=電流が流れない)、後者は短絡等で抵抗値が極小になることを言います(on=電流が無限大に流れる)
たまにショート=断線と考える人がいますが(ヒューズが溶解して切れるから?)、大電流が流れたから溶解した結果、断線状態になっただけです。


あと、これは余談ですが、スイッチング方式のバッテリー充電器に近づけただけで、凄い高周波のリップルノイズを拾っていました。


(※)
こちらの製品、同様にPCと繋いでファームウェアのアップデートも可能です。
見た目の品質や使い勝手も非常に良く、これで1万円少々だなんて、(少し前まで粗悪品のイメージだった)中国メーカー製品の進歩の早さには驚くばかり。

Posted at 2024/12/18 09:29:34 | トラックバック(0) | 日記

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「旧車ブームに踊らされるな!【初心者向けアドバイス】 http://cvw.jp/b/2036415/48679463/
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ネット上には、車の情報に関する様々な誤解やデマ、更にはオカルトチューン (疑似科学)が大手を振ってまかり通っているので、本音で書きます 皮肉屋なので...
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