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2025年02月24日 イイね!

80年代のカーライフ(オカルトチューニング?)


家の片付けをしていたら、中高生の頃(80年代中頃)に買ったカー雑誌が何冊か出てきました
片付けそっちのけで(笑)中身を見てみると・・・

ネットのなかった当時は、カー雑誌の投稿欄が今でいうSNSみたいなもので、愛車レポートから意見欄、個人売買、更には雑誌によっては恋人募集コーナーまであり、後者だと氏名や細かい住所だけでなく、電話番号まで載っていたりして。
物騒な事件の多い昨今に比べ、昭和は今思えば平和な時代だったんですね・・・


で、ついつい興味を持ったのが、オカルトチューン(笑)
実はこの手のチューンって、80年代当時は今よりも流行っていたように思う。

というのも、自分もこの時代の車が好きでハチマルやキューマルを所有していますが、キューマルは今乗ってもそれほど違和感がないけど、ハチマルはブレーキや加速性能が明らかに低く、イマドキはおばちゃんの乗った普通の軽にも煽られるぐらいなので(笑)
裏を返せば、まだ日本車が発展途上だった時代であり、それゆえに少しでも性能UPしたいというユーザー心理があったのだと思う。


まず定番なのは、ハスコーのガンスパーク(画像はカーアンドドライバーより)


「ノーマル比3倍のスパーク」がウリですが、多くの人が誤解していますが、そもそもスパークが強くなってもパワーアップなどしません。

というのも、スパークの強さと火炎核の成長過程に因果関係はなく、火炎伝播速度は専らシリンダー内の渦(乱流)に依存するため、スパークが強くなったからと言って火炎伝播が速くなることはないからです。
つまり、正常に引火さえすれば、その後の燃え広がる早さは一緒だということ。

また、百歩譲ってスパーク強化で火炎伝播が早まったとしても、優秀なメーカーの技術者が設計した最適バランスを崩し、かえってノッキング等を起こすだけで、何も良い事はありません。
もしノッキングが起これば、ノックセンサー(振動センサー)の信号により点火時期を遅らせることになるので、むしろパワーダウンします。
(教訓:下らないチューニングをするより、ハイオクでも入れた方が良い)


但しコレ、完全なオカルトパーツではなくて、失火が当たり前だった60年代以前のポイント式の車にはそれなりの恩恵があった商品でした・・・(接点式だとアークにより1次コイルの電流を完全に遮断できず、2次コイルの電圧が昇圧しきらない状態で放電が始まって失火する事があったため、それなりに効果があった)

しかしながら、80年代当時は10年以上経過した車に乗っている人は殆どおらず(60年代どころか70年代の車でもガタが来るのが早かったので、10年経たずに廃車されていた)、既に過去の遺物でした。
それにもかかわらず「クルマはつねに失火をしています」などと出鱈目を書いて、さも全ての車に効果がある様に謳っていたのだから、これも立派なオカルトパーツ。

おまけに各誌に毎号のように宣伝を載せるなど、大々的な販促活動を行っていたので、(理屈を知らずに)当時の現行車に装着していた人が多くいました。


この手のスパークを強化するという化石のようなパーツは、今でもしつこく売られていて、たとえばホットワイヤーなる商品は「スパークをノーマルの約330倍まで高めることができ、混合気を燃やしきる完全燃焼を実現する」とか書いてますが、こういう文言に騙されるのは「火花の強さに比例してパワーが上がる」と単純に考える人、あるいは自然発火現象を知らない人、例えばノッキングという言葉は知っているが、その意味をよく解っていない人でしょうか。



同じハスコーからは、ラクールというのもありました(画像はモーターファンより)


こちらは加速時にエアコンのコンプレッサーをOFFにする装置で、オカルトパーツではなく実用パーツです。
ちなみに、現代の車なら廉価車でもコンプのオンオフ制御ぐらいはやっていますし、上級車では可変容量式のコンプが当たり前のように採用されています。

当時の車はカタログ性能はそこそこでも、実際にはエアコンを付けるとパワー(特に低速トルク)不足が顕著だったので、このラクールによってパワーアップ効果をかなり体感できたのではないでしょうか?

Posted at 2025/02/24 08:45:59 | トラックバック(0) | 日記
2025年02月05日 イイね!

電気はプラスからマイナスに流れる?


先日、ガラケー(ガラホ)を使っている知人から「バッテリーが3.6Vなのに、今使っている充電器(AC/DCアダプター)はよく見たら5Vだった。ネットでいくら探しても3.6Vの充電器が見つからないが、このまま使っていて燃えたりしないか?」と聞かれた。

そういえば、以前ネット上で「市販されているカーバッテリー充電器の定格電圧は、一般に14V台だ」と書いたら、素人が出鱈目をいうなと(販売関係者を名乗る、自称プロの方から)怒られた事がある。
この人も、「カーバッテリーは12Vなのだから、充電器も当然12Vだ」と思っていたのでしょう。

いずれにしろ、「電気は電位差がないと流れない(→だからオルタの発電電圧はバッテリーより高い)」ことを知っていれば、そういう発想にはならないハズですが・・・という訳で、今回は電気(電流)にまつわるウンチクを。


(1)電気はプラスからマイナスに流れる?
これは電気(電流)の正体がまだよく解っていなかった時代に、概念としてそう考えられただけで、後の時代になって、実際は電子(自由電子)がマイナスからプラスへと流れている事が解りました。

(2)自由電子が多い物質ほど、導電率が高い。
たとえば銅の場合は、最外殻にある1つの電子(価電子)が自由電子となります。
価電子は光や熱の影響で軌道を外れやすく、それが自由電子となりますが、これが多い物質ほど導電率が高くなります。
なお、金属結合とは、この自由電子が原子同士をつないでいる状態です。
一方、共有結合は価電子を手放すことがないので、不導体です。

(3)電気の流れる速さは、光速(30万km/s)と同じ?
ですが、実はその自由電子の移動速度はわずか0.1mm/s以下です(電子の動きそのものは光速の1%ぐらいと速いが、原子に衝突を繰り返しながら徐々に進むため)
ではなぜ電気の速さは光速と同じかというと、電子がトコロテン式に押し出されるからで、つまり電気が流れる速さなのではなく、伝わる速さなのです。

(4)その昔、マスコミにも持て囃された超伝導(超電導)って何?
原子は熱振動をしており、それが物体の持つ熱の正体であると同時に、そのせいで自由電子が余計に原子に衝突することで流れが妨げられますが、これが抵抗の正体です。
また、この衝突のせいで熱が発生し温度が上昇すると、更に抵抗が増えます。
一方、絶対零度(摂氏-273.15℃)では理論上は熱振動がなくなるので、電子が比較的スムーズに動けるようになりますが、これが超伝導という訳です。


・・・と、ここまで理解できれば、「製造時にマイナス196度の液体窒素で凍らせる事で、金属原子の並びが整頓されて電気の流れがスムーズになる」などと謳うアイスヒューズなりアイスワイヤーなりが、典型的な疑似科学だと解ると思います(そもそも本当に凍らせているんだか・・・)
Posted at 2025/02/05 16:27:43 | トラックバック(0) | 日記
2025年01月28日 イイね!

クランプメーターで充電電流を測る(Bサイズ編)


前回、クランプメーターでDサイズバッテリーの充電電流を測りましたが、小型のBサイズバッテリーだと充電電流に違いは出るのでしょうか?


早速ですが、測定したのは長く乗らないためマイナス端子を外していたB19サイズ(36Ah)のバッテリー。
暗電流では放電分を推測できないため、端子間電圧を測定したところ、12.6V台のため殆ど放電していない状況であった。



ちなみに、クランプメーターは電線に電流を流すと生じる磁力線の向きと大きさを測っています


エンジン始動後10秒程度ではDサイズと同様に10~11Aが流れていましたが、1分後には2~3A程度まで落ちました(もっと放電していれば、より多くの電流が流れたはず)
つまり、結論的には、Dサイズと比較して充電電流には差は出ないようです。

ちなみに、内部抵抗は以前の計測値で5~6mΩとほぼ同じ、オルタネーターの発電電圧も両車とも14.2Vでした(シガーソケット読み、冷間時)
なので、「充電電流は電位差(と内部抵抗)で決まる」という原則通りの結論で、サイズ差は関係ないようです。


という訳で、「補充電するときは、バッテリー容量の1/10の電流で」と充電電流を厳守するように言うバッテリーメーカーが多いですが、(車上充電ではサイズに関係なくもっと流れるので)補充電の時だけ厳守してもあまり意味がないと思う。


Posted at 2025/01/28 18:53:52 | トラックバック(0) | 日記
2025年01月14日 イイね!

マスコミが言わない(環境に良いグリーン水素を使った)燃料電池車の問題点


前々回のブログに書き足した、(グリーン水素を使った)燃料電池車の話ですが、文章ばっかりで誰も読む気がしないと思ったので、丁度よい図表が見つかったので紹介します。




出所:Transport&Environment


図のとおり、効率で言えばFCVはEVに比べ半分以下です。

つまり、燃料電池車の最大の問題点は、コストとかインフラ整備の問題以前に、
そもそも非効率で、エコじゃないって事です。


トヨタが特許を無償公開したのに、どのメーカーも追随しないのは当たり前です。
そのトヨタ自身、全個体電池の開発に舵を切っていますし。
たぶんMIRAIは2代で終わりを迎える事でしょう。

それでも水素社会に固執する政府(経産省など)は、大丈夫なんでしょうか?
そもそも政府が舵を取って成功した例って、(補助金の無駄使いばかりで)あまり記憶にないんですが・・・


P.S.
そもそも燃料電池車って、燃料となる水素が改質等で容易に入手可能で、エネルギー変換時に排気ガス(CO2も)を出さないという事が内燃機関車に対するメリットだったはず・・・(ベストではないがベターな選択)

それを環境活動家かあるいはマスコミか、それとも企業や政治家のせいかは解りませんが、(改質水素に対し)やれグレー水素だ何だと余計な足かせをしたせいで、本質を見失ってしまったような気がするのは自分だけ?

Posted at 2025/01/14 17:21:48 | トラックバック(0) | 日記
2025年01月02日 イイね!

クランプメーターで充電電流を測る(Dサイズ編)


オシロのリップル測定のおまけで

使用機種はKAIWEETSのHT206D、その昔アマゾンで4千円ぐらいで買った奴です。
安物のため精度は低いので、反対側にして使うと絶対値で1割ぐらいの誤差は出ますが、素人DIYユースには十分です。


テスター機能付きで、熱電対プローブも付くのでお得


で、2週間乗らなかった車で測定してみました(D23バッテリー)
アシスタントなしで一人で測定したので、始動直後の電流は測れず、始動10秒後くらいでは約10Aが流れていましたが、1分後ぐらいには約6~7Aに落ち着きました。


充電器による充電時の電圧・電流のイメージ(BALのNo.2704の取説より引用)


なお、車上充電による場合は充電器のような上限電流がないので(正確にはオルタの発電限界まで)、端子間電圧もすぐに上がり、その分充電電流も多く流れます。


(1)どれだけ放電していたか?

暗電流は測ってませんが、整備書の基準値が20mAで2週間放置した車両なので、20mAとして0.48Ah/日✕14日=6.72Ahが放電。
(始動及び自然放電分は大したことないので無視)

ちなみに、5時間容量率が56Ahのバッテリーなので、前回走行後に満充電(オルタ充電なので、真のバッテリー容量の80%)であったとすれば、残容量は約68%となります。


(2)どのぐらいで回収できるか?

これに、75%までを平均6Aで充電したとして、10分で1Ahが充電されるので、エンジン始動して(アイドリングでも走行でも)40分くらいで、約4Ahを回収。
更に、残りの80%までを平均2Aで充電したとすれば、ざっくりとした計算ですが、約1時間で満充電となります(※1)


言い換えれば、週末にしか乗らなくても、土日で買い物や家族の送り迎えなどで計30分~1時間も乗れば、概ね(80%の)満充電は保たれます(※2)

なので、週末にしか車に乗らない人で、充電器を買った方が良いかどうか悩む人がいますが、
わざわざ充電器など買う必要はないでしょう。
(弱っていれば、バッテリーを買い替えた方が良い)


注釈
(※1)
計算根拠などは、こちらの過去ブログをご覧下さい。
https://minkara.carview.co.jp/userid/2036415/blog/47600001/
(オルタによる車上充電が80%というのは、GSユアサのレポートに基づくもの)

(※2)
どこかのバッテリーメーカーが「性能維持のため1週間に2時間は走れ」などと書いていますが、どういう計算根拠か不明です。
もっとも、この会社は「バッテリーを換えればカーオーディオの音が変わる」とか宣伝しているような会社ですが、そもそもたかがバッテリーのために無駄な走行をするのは、本末転倒では?

Posted at 2025/01/02 10:37:08 | トラックバック(0) | 日記

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「旧車のブレーキテストから見えること http://cvw.jp/b/2036415/48493216/
何シテル?   06/19 08:41
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