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ラガーあきのブログ一覧

2021年12月26日 イイね!

オフ会 外苑銀杏並木・辰巳PA・大黒PA

オフ会 外苑銀杏並木・辰巳PA・大黒PAおおよそ3週間前のことになるでしょうか。
銀杏並木の紅葉は見頃を過ぎておりましたが、落ちた葉が歩道に降り積もり、黄色い絨毯が敷かれているようにも見えました。
この日、私にとって待ち望んでいたぼー&ぼーさんの愛車である450SLCとの初対面が実現します。
しかも、同乗させていただけるとのことで、楽しいひと時を過ごすことになります。



お父さんと一緒にと希望されたお子さまたちはリアシートへ。
助手席に座り続けてしまいましたが、リア席の乗り心地は機会があれば確認してみたいと思います。



走り出した450SLCはとても勇ましい排気音を轟かせ、最高級のメルセデスベンツに乗っていることを忘れてしまうほど。
街中での僅かな加速でもトルク感が伝わってきます。



考えてみれば、70年代前半に4.5ℓのV型8気筒エンジンを搭載したクルマとなるともはやスーパーカーの世界であり、一線級のスポーツカー並みの動力性能を備えていて不思議はありません。



強力なエンジンパワーを路面に伝えつつも、足回りのしなやかさとシートの程良い柔らかさでタイヤへの入力に対していなしが入るので、剛柔併せもつ何とも不思議な乗り味。



ツンデレという言葉と一緒に頭の中で何かがグルグルと回り始めます。
当時のお金持ちはこれに乗っていた・・・



当日は308のプチオフ会が開催されると聞いていましたが、プジョーだと思っていたというのはここだけの話です!
ぼー&ぼーさんの愛車遍歴を考えれば、当然にフェラーリですよね。



308GTBといえば、子供の頃に憧れたスーパーカーの中の1台。
スーパーカーのカードや消しゴムはたくさん収集しました。
ノック式ボールペンのノック部分をスーパーカー消しゴムに当てて、芯をしまうときにノック部分が勢い良く戻る力を利用して相手の消しゴムが机から落ちるようにぶつけ合ったり、コースを決めてゴールまで競い合う、とか。
メンコで勝負したりもしていましたね。



エンジンが横置きという情報は当時からあったように記憶していますが、V8エンジンだとか、ミッドシップだとか、クルマの構造や仕様に興味があったのか定かではありません。
最高速252km/hというスペックは覚えていたように思います。



当時はインターネットのような便利なツールで欲しい情報が簡単に手に入る時代ではなかったので、子供心にリトラクタブルヘッドライトのフェラーリは格好良い、という程度だったのでは、と思います。



308GTBに続いて208GT4が止まっています。
ディーノシリーズのラインナップ拡張のために用意された2+2。
ミッドシップのクーペは、206、246、308とピニンファリーナで丸みのある造形に特徴がありますが、こちらはベルトーネ社のマルチェロ・ガンディーニが得意としたウェッジシェープでデザインされています。



3ℓのV型8気筒エンジンを搭載したディーノ308GT4に対し、イタリアの税金対策のために2ℓのV型8気筒エンジンを搭載した208GT4。
1,991ccで8気筒なので製造にお金を掛けた豪華なエンジンといって良いでしょうか。
1975年から1980年の間に840台が製造されているようです。



スーパーカーの風格を存分に漂わせるフェラーリ365GT4BB。
ランボルギーニカウンタックと双璧をなす人気のクルマという印象は残っています。
格好良いカウンタックに対して美しいBB。



当時、365BBと512BBは双子の兄弟のように見分けが付きませんでしたが、今でも見分けられる自信はありません。
365BBを512BBの仕様に換装されてしまうこともあるようですが、オーナーさまがこのクルマは365BBと話しておりました。
三連灯のリアランプが365BBであると主張しています。



デッサンしたら良い絵になりそうです。
いつまでも眺めていたくなります。
最高出力380PS/7,000rpm、最大トルク44.0kgm/3,900rpmを発揮する自然吸気のV型12気筒DOHCのエンジンで最高速302km/hとされています。



最高速に関して議論はあります。
最近のスポーツカーとの比較で考えても、車両重量1,450kgに対して最高出力380PSで300km/hに到達させるには厳しい気もします。
高速域になるとフロントリフトも避けられず、現実の姿も色々と知ることとなります。



個人的には、当時の乗用車の性能を考えると、300km/hと謳うことができる要素を兼ね備えていることで充分。
このクルマは今でも強いオーラを放ち、多くの人を周りに惹きつけることこそスーパーカーの王様であり続けている証と言えるのではないでしょうか。



365BBから始まるV12ミッドシップの流れにある512TR。
512BBiの後継モデルとして登場したテスタロッサを改良した512TRは走りが良くなったと聞きます。
しかし、次のF512MでV12ミッドシップの製造が打ち止めになったことから、高性能のモデルを製造し続ける難しさに直面していたのではないでしょうか。



テスタロッサシリーズは存在感あるリアのデザインに大きな魅力がありますが、リアの横幅が197cmというスペックは造形のためというより駆動系の制御という観点からの苦労の現れではないかと思わずにはいられません。



512TRは、テスタロッサから動力性能に加えて運転性も大きく改良されたと言われますが、外見の違いは小幅です。
前方からでいえば、フロントグリルの形状が一番の識別ポイントになるでしょうか。
テスタロッサより小さくなっています。



クラシカルなクーペの持つ優雅で美しい姿を伝える最も象徴的なクルマといえば、ジャガーEタイプでしょうか。
流れるような造形がクルマの速さを連想させますが、機能美に満ちている最近のスポーツカーとは目指している方向が違うと感じます。
もちろん、FRのスポーツカーをデザインするのであれば、一度はこのクルマを意識することになるでしょう。



1961年に製造が開始されたシリーズ1は、ライトカバーのかかったフロントライトがボディにしっかりと埋め込まれ、スッキリとしたフェイスに仕上がっているのが大きな魅力です。



93の後継モデルとして登場した96。
丸っこくて可愛いらしい外見ながら、RACラリーやモンテカルロラリーで優勝する実績を誇るラリーに強いクルマです。
96は1960年から1980年まで製造された息の長いモデルになりますが、フロントグリルの形状からこのクルマは1965年の意匠変更を受けたモデルのようです。



私が子供の頃、父親が117Coupeの次に選んだクルマがSAAB 900 Turbo S。
117Coupeで用事が済まないとき、借りて乗っていました。
FFの左ハンドル、しかもドッカンターボで癖はありましたが、ターボの過給でキューンという音が離陸するときの飛行機そのもの。
運転が楽しく今でもハンドルを握りたくなります。



そして、今ではこのブランドが消滅してしまいましたが、特別な思い入れがあります。
ルーフからトランクリッドに流れるフォルムが柔らかくて何とも素敵です。
リアフェンダーとのバランスも良く、テールランプやリアバンパーとも絶妙な組合せに思います。



すぐ後ろに止まっていた通称ヨタハチ。
1965年からトヨタ自転車で製造していたスポーツ800。
パプリカをベースに開発したスポーツカーなのでサイズも小型ながら、愛嬌のある外見です。
一方、車両重量は580kgと軽量ながら、最大出力45PSの790cc 2気筒OHVエンジンで最高速155km/hと見かけによらない実力があります。
Eタイプが世に出る頃にヨタハチの開発が始まったと思うと、先人たちが欧米に追いつけ追い越せと一生懸命に取り組んだ結晶のように思えてなりません。



そのライバルのホンダS800。
愛称はエスハチとヨタハチの仲間にも聞こえますが、こちらは小柄ながら端正な顔立ちに見えます。
車両重量は755kgとライバルより175kgも重いものの、最大出力70PSを発揮する791cc 直列4気筒DOHCエンジンで最高速160km/hと僅かに上回っています。
800ccのエンジンで小型スポーツカーを作って国内の需要に応えていたというのは、商売のためというより国産メーカーの意地のようにも思えます。



アストンマーティンV8 Vantage Zagato。
目に飛び込んできた瞬間からどこに止まるのか思わず注目しておりました。
初めて実車を目にしてあの個性的なデザインを近くで見てみたいという想いが湧き出してくるからです。



V8 Vantageをザガート流儀に仕立てたというより新たに設計された独創的なデザインです。
ただ、アストンマーティンのアイコンとも言える凸型に空いたフロントグリルは、デザインの一部としてしっかり取り込まれています。
ザガートといえばルーフのダブルバブルですが、このクルマは目立つほどの抑揚になっていないようです。



1986年から4年間製造され、クーペ52台、ヴォランテ37台とかなり希少なクルマです。
エンジンは車名のとおりV8 Vantageと同じ、最高出力430hpを発揮する5.3ℓV型8気筒エンジンを搭載しています。
リアからみると、ジョルジェット・ジウジアーロが設計したアルシオーネSVXを思わせます。
私の感性の問題なのか、何らかの必然性があるのか。



外苑銀杏並木がお開きの時間を迎える頃、ランボルギーニミウラが登場しました。
このクルマの存在がなければ、スーパーカーというジャンルが生まれていなかったかもしれません。
もちろん、多くの方々が一目見ようとこのクルマの周りを取り囲むように集まってきました。



ベルトーネ社のマルチェロ・ガンディーニが設計したボディを架装して1966年のジュネーブモーターショーに出展されましたが、そのときにコンクール・ド・エレガンスを受賞したのがのちに117クーペとして市販されることとなる117スポルトです。



また、ガンディーニの前任がギア社に移籍したジウジアーロ。
最も遠い存在のはずのミウラに最も繋がりを感じるという不思議な気持ちになります。



450SLCの本当の実力を少し堪能しませんか、と辰巳PAに連れてきて頂きました。
ブラインドテストしたらアメ車だと感じるのだろうかと思いながら山の手トンネル内で音と振動を楽しみました。
ドイツ車はカッチリとしているというイメージがあるので、とても良い経験になります。



お隣にフォードGTが止まっていました。
フォード創立100周年を記念して2004年に発表されたGT40のリメイクモデルのようです。
2006年までに1,500台が生産されています。



GT40は映画『フォード vs フェラーリ』により知名度を大きく上げたと思います。
そればかりか、このクルマに纏わる物語に触れ、多くの観客がこのときばかりはケン・マイルズがんばれ、フェラーリなんかに負けるなと応援したことでしょう。



給油口は右側Aピラーの付け根のボンネット後方にあります。
存在感ある給油口なので、ガソリンスタンドにある給油機の細いノズルではなく、フォーミュラカーで使うようなクイックチャージで給油したくなりそうです。



リメイクモデルは、ミッドシップレイアウトにスーパーチャージャー付きの5.4ℓV型8気筒DOHCエンジンを搭載しています。
こういうクルマに乗る方は気にしないと思いますが、燃費がどれくらいなのかとても気になります。



もう少しクルマを楽しみましょう、と大黒PAに向かいました。
いつもより多くのスカイラインが集結しているように見えました。
その中で最も目立っていたのがRB26DETTの専用エンジンを搭載したいわゆる第二世代のGT-Rと呼ばれるモデルです。
1989年に登場したR32型スカイラインGT-R。
ガングレーメタリックはイメージカラーです。
2桁ナンバーだったので、オーナーさんは長く大切に乗られているのでしょう。



R33型GT-Rは並びから離れた場所に1台停まっていました。
ドリキンの一言から曰くつきになったVスペック。
ボディが大型化されたことが災いしてケンメリGT-Rから16年ぶりの登場に沸いたR32型GT-Rと比べて盛り上がりは大きくありませんでした。
エンジンの最高出力は当時の自主規制枠一杯の280PSと同じではありますが、幾つもの改良を加えて走行性能は上がっています。
アメリカのオークションでR33型GT-Rに良い価格が付いたとニュースになっていたので、市場価格もこれから上昇していくのかも知れません。



1999年に登場したR34型GT-R。
エンジンの最高出力は280PSですが、最大トルクはR32型GT-Rより上がったR33型より更に引き上げられています。
R33型への批判に応えるようにクルマが小さくなったこともあり、評価は高まりました。
スカイラインのグレードの1つのGT-Rは、このR34型で終止符を打ち、2002年にVスペックII NürとMスペックNürの1,500台の販売で終了。
主に国内市場向けの第二世代GT-Rは、今では海外から注目を浴び、アメリカの新車販売から25年経過により輸入が解禁されるといういわゆる25年ルールにより、この最終モデルが特に狙われ青田刈りされているようです。
走行距離10kmの未登録VスペックII Nürが、7月に国内のオークションで6,050万1円で落札されたのには驚きました。



ランボルギーニ社がスポーツカーを制作するための会社を設立した1963年にちなんで世界限定63台制作されたSVJ63。
アヴェンタドールSVJと走行性能は変わりませんが、通常モデルよりカーボンパーツを多く使用しているようです。
艶消しピンクの外装色が目を惹きます。
ステアリングやヘッドレストにもピンクが採用されているので、好きな色に囲まれて楽しく運転されることでしょう。



そのお隣にはフェラーリF12tdf。
テーラーメイドプログラムでカスタマイズされた1台でしょうか。
近くで鑑賞していた親子のお父さんがSVJ63に惹かれる小さな息子さんに向かって、こっちはtdfだからもっと凄いぞと声を掛けていましたが、シザードアのランボルギーニは真のスーパーカーだったと子供の頃の自分に重なりました。



前後のディフューザーやサイドスカートはブルーのカーボンパーツが奢られています。
こういうオプションが幾らするのか予想もできませんが、この世界のクルマを購入する方たちの話を聞いていると、価格も確認せずにオーダーしていることが多いように思います。
オプションだけで高級外車が一台買えるのではないでしょうか。



他にも色々と気になるクルマはありますが、このあたりでブログを終了します。
最後までお読みいただきありがとうございます。
年の瀬も押し迫り、新年に向けた準備を始める時期を迎えています。
皆さま良い年をお迎えください。
Posted at 2021/12/26 21:17:15 | コメント(2) | トラックバック(0) | オフ会 | クルマ
2021年11月23日 イイね!

オフ会 大黒PA

オフ会 大黒PA久しぶりの大黒PA。
調べてみると2018年8月以来で訪れたのは何と3年2か月ぶり。
近いうちにと思って過ごしてきましたが、3年という年月はあっという間に経過してしまうものなのですね。
(ブログアップはさらに1月後となってしまいました!)
みん友さんからのお声掛けがなければ、どうなっていたことやら。
クルマを走らせる絶好の機会とばかり117Coupeで出動することにします。



とはいえ、交通量が多いうえに路肩の退避ゾーンも少ない首都高速を現代のクルマのような信頼性を持ち合わせない古いクルマで走るプレッシャーは計り知れません。
首都高速を走行中、スロットルペダルを踏む足裏に稼働するエンジンから伝わってくる微細の振動が消えたらと想像すると、右車線を走っているときはもちろんのこと、長いトンネル内ではここで止まったら大変だから出口までは駆け抜けてくれと祈りにも近い気持ちが芽生えます。



ところが、そんな不安な気持ちをよそに、ローダウンしてオリジナルから乗り心地が大きく悪化した117Coupeはうねりと段差の絶えない路面と格闘しつつも順調に走り続けます。
ここ数年は定番となったHEATランプの警告灯も一度も点灯せず、神奈川県内に入ります。



多摩川トンネルで後方から近づく4灯ライトは川崎航路トンネルに入る頃には射程圏内に迫り、早目に道を譲ります。
暫くして、接近するのは白いハコスカだと分かり、大黒PAまで後ろを走行しようかと思い立ちましたが、トンネル内に低音を響かせながら抜かれたと思ったら一気に置いていかれてしまいます。



大黒PA に入り駐車スペースを探していると、ぼー&ぽーさんの誘導があり、良い場所に止めることができました。
お向かえの駐車スペースに停まっているのは先ほどのハコスカのようです。
エンジンのバラしと吸排気の見直しでもう20馬力アップなんて昔の夢がふと頭を過りましたが、このクルマには優雅に走り続けてもらわなければなりません。
オリジナルからもう一点だけ変更を許容するならタコ足でしょうか。
今後も基本的にレストア中心で維持していきたいと思います。



さて、みん友さんの愛車を拝見に伺います。
a_z(エージー)さんのアルファロメオ 4C Spider 33 Stradale Tributo。
4Cの最終モデルです!



外装の随所にカーボンパーツを採用しており、スペシャリティモデルに仕上げられています。ボディカラーも専用色が使われているとのことで、国内15台限定の最終モデルはファン羨望の1台だと思います。
発売当初のモデルより直進性が安定して高速道路が安心して走れます、とのインプレッションを頂きました。



続いて、@ひこさんの愛車はポルシェ911GT3RS(Type 997)。
クルマ好きには説明無用の1台です。



ボディカラーは専用色のオレンジでしょうか。先月、もう一台の愛車である真っ赤なフェラーリF430のMTを見せていただきました。
サーキット走行も想定した組合せとしてベストな選択肢を教えていただいた気がします。



久しぶりにお会いしたofcさんの206。
少しタイヤが左に切られていて良い感じの写真になりました。
ライトカバーのある黄色いディーノだったのでいらっしゃることは確かであると、クルマの写真を撮りつつもご本人を探してしまいました。



117Coupeはルーフが長く伸びていますね、と感想を聞かせていただいたので、比較しようとリアからもじっくりと拝見させていただきました。外装は緩やかな曲線で成形され、優雅なクーペに思います。
伸びやかなリアフェンダーにスパッと切り裂いたようなテールが印象的です。



白いロータスエスプリといえば、映画『007 私を愛したスパイ』を連想します。
ジェームズ・ボンドは白いエスプリで敵地から逃走中、敵のヘリコプターから機関銃で攻撃を受けて海中に逃げ込みエスプリを潜水艇に転換します。
海上でホバリングするヘリコプターに向かって潜水艇からミサイルを撃ち込み撃破すると、海中から現れた次なる敵を退け、浅瀬に向かって浮上します。
浜辺のスロープでエスプリに再び転換し、人で溢れる砂浜に姿を現します。
007シリーズのボンドカーとして、最も格好良く描かれている場面だと思います。



エスプリはジウジアーロがデザインしたクルマとしても有名です。
左リアクォーターパネルに「ESPRIT 3」とあるので、S3なのでしょうか。
ほぼ同時期にデザインしたと言われている、マセラティブーメランと類似しており、BMW M1やデロリアンも同じ系統に入ると思います。
直線とエッジを基調とした理想的なスポーツカーをデザインすると、ウェッジシェイプに辿り着くのでしょうか。



シルバーのロータスエスプリといえば、映画『プリティーウーマン』を連想します。
エドワードを演じるリチャード・ギアが道に迷い、ストリートガールを演じるジュリア・ロバーツを助手席に乗せて道案内してもらいます。運転を交代してドライバーになったジュリア・ロバーツはエスプリを見事に乗りこなすと、リチャード・ギアは興味を抱き、二人の物語が始まることになります。



第二世代のいわゆるニューシェイプモデルは、ジウジアーロモデルとは全く違うクルマに見えることがあります。
エスプリのアイデンティティであったエッジを削り、シャープで平べったいイメージだったものが丸みを帯びてふっくらした印象に変化したことによるものだと思います。



しかしながら、落ち着いてじっくりと観察していると、共通性を感じる部分も多くあります。デザインしたロータス社のピーター・スティーブンにちなんでスティーブンスモデルとも呼ばれていますが、オリジナルのプロポーションを変えずに見直しに留めたのではないかと思います。



007を話題にしたので、繋がりでいうと最新作『No Time To Die』に登場するアストンマーティンDBS Superleggera。
予告編を見る限り、本作ではダニエル・クレイグが演じるジェームズ・ボンドが運転するボンドカーとしてではなく、ボンドが引退したMI6のダブルオーエージェントに新たに採用された黒人女性に支給された車両として登場するようです。
このあたりの設定は、今の時代の流れを反映したものになっているようです。



エンジンは5.2ℓV型12気筒ツインターボを搭載しており、最高出力725PS/6,500rpm、最高トルク900Nm/1,800-5,000rpm。
ただし、1、2速ではメカニカルな負担を抑えるためトルクも抑えてあるようです。



DBS Superleggeraには、世界限定25台の007 Editionなる特別仕様が存在します。
英国本国で認定中古車が1台売りにでています。こちらの車両はボディにデカールを貼った通常モデルのようです。
アストンマーティンの広報車でドライバーはディーラーの営業マン。
大黒PAにクルマ好きがたくさんあつまるので、アピールのために車両を持ち込んだようです。



アストンマーティンのラインナップの中でGTシリーズの中核に位置付けられていたDB9。
エンジンは、伝統の自然吸気6ℓV型12気筒が搭載されています。
2004年からマイナーチェンジを繰り返しながら、DB11にその座を譲るまでの14年製造された息の長いモデルです。
このクルマは2008年以降の中期モデルになります。
フラグシップのV12 DBSや第二世代のVanquishとは異なり、エアロパーツを奢ることなく、シンプルで美しさが引き立っています。
また、中期モデルまではヘッドライトの形状に丸みがあり、エレガントな印象を強く抱かせます。
近年のアストンマーティンのコンセプトを最も具現化しているように思います。



ボディカラーはライトニングシルバーに見えます。
青白く光るボディカラーがDB9の造形にマッチしています。
リアはふっくらした作りにダックテールを組み合わせて実に上手く纏められています。
後期モデルでなければ手頃な価格になってきたので、ちょっと贅沢気分を味わいつつ気負わずに乗るクルマとして欲しくなります。



自然吸気のV12といえば、美しいエキゾーストを轟かせるフェラーリがすぐに思いつきます。
FFはスポーツカーの中心的な存在ともいえるV8ミッドシップモデルのシャープなデザインとは一線を画し、ふっくらとして落ち着いた印象を与えます。
裕福な人たちが乗るフェラーリと言われると、そんな気がしてきます。
右ハンドルを選ばれた点にゆとりを感じます。



発売当初はシューティングブレークに目に馴染まず、ボリューム感のあるリアが重たく見えてフェラーリのラインナップとして違和感がありました。
とはいえ、走りに妥協している訳ではなさそうです。
ちょっと見ただけでも、4本出しマフラー、リアディフューザー、リアフェンダーのエアアウトレットと只者ではない雰囲気。
エンジンは、6.3ℓ自然吸気V型12気筒が搭載されており、最大出力660PS/8,000rpm、最大トルク683Nm/6,000rpmを発揮し、0-100km/h加速3.7秒、0-200km/h加速11.0秒とかなり俊速です。



フェラーリの現行フラグシップともいえる812スーパーファスト。
エンジンは、6.5ℓ自然吸気V型12気筒が搭載されており、最大出力800PS/8,500rpm、最大トルク718Nm/7,000rpmを発揮します。
そのオープンモデルである812GTSは、クーペモデルより車両重量が75kg増加するものの、よりクリアーなエンジン音と0-100km/h加速3.0秒以下、0-200km/h加速8.3秒という驚異的な加速を楽しめるようです。



何よりも目を惹いたのがこのボディカラー。
ソリッドなグレーはアストンマーティンのチャイナグレーを想起させます。
デモカーを見たとき、数多くの選択肢の中から1つと言われて選ぶには思いっ切りが必要かなと思いましたが、マクラーレンのシケイン、ポルシェのクレヨンと他社メーカーもラインナップ。
それぞれ675LT、911GT3RSで塗装された個体を目にすることもあり、スポーツカーに選ばれるカラーになりましたが、華やかなフェラーリのフラグシップである812GTSに選ぶとは恐れ入りました。
内装を茶系にして組み合わせるあたりはお洒落な方は違うともはや脱帽しました。



ミッドシップV8フェラーリの起点のモデルともいえる308。
ピッコロフェラーリの系譜を作ったディーノと比べると、かなりシャープなラインでデザインされていることに気がつきます。
ランボルギーニがミウラとカウンタックで大きくイメージが変わったように、1960年代後半と1970年代半ばにかけて、デザインに大きな変化があったのでしょうか。
スーパーカー世代としては、512BBと同様、リトラクタブル・ヘッドライトのフェラーリとして憧れのクルマです。



茶系メタリックに塗装された308を初めて目にしました。
当時の経緯など、オーダーされた最初のオーナーに話を聞いてみたいと思わずにはいられません。
いずれにしても、フェラーリもクラシックの部類に入ってくると人気色やイメージカラー以外の色のほうが雰囲気があって良いのかな、と。



スーパーカーや旧車が多く止まっているゾーンから離れた場所に止まっていた488ピスタ。
綺麗なブルーメタリックに塗装されたフェラーリに強く惹きつけられましたが、内装は赤で纏められていて、とても格好良い。
かなり思い切った色合わせをしたと感心してしまいましたが、スペチアーレモデルなら少し派手な組合せをしても似合ってしまいますね。



このクルマはF12dtfでしょうか。
フェラーリのスペシャルモデルをきちんと見分ける知識を持ち合わせていないので断言できないのですが、エアロダイナミクスを採り入れたカーボンパーツで武装されたF12ベルリネッタであることは見分けられます。



F12ベルリネッタより110kgも軽量化され、同じ6.3ℓ自然吸気V型12気筒エンジンながら最高出力は40PS引き上げられて780PS。
799台限定で希少価値も高いですが、車両価格はF12ベルリネッタのほぼ4倍と高額に設定されているようです。



スーパーカー世代としては、ランボルギーニカウンタックの流れを引くアヴェンタドールの前を素通りすることはできません。
しかも、500台限定のSVロードスター2台が並ぶとなるとじっくりと眺めたくなります。



アヴェンタドールの販売台数が、ランボルギーニ社の歴代V12モデルの累計販売台数を超えたというニュースを少し前に目にしました。
製造開始から10年経過していますが、車両価格が5,000万円前後もするスーパーカーが1万台以上も売れたことに驚きます。



イオタが車名に入っていると話題を集めたアヴェンタドールSVJ。
ニュルブルクリンク北コース6分44秒97という性能には驚きました。
アヴェンタドールはライバル社の2世代先を行くと、最高出力700PSの6.5ℓ自然吸気V型12気筒エンジンを搭載して登場し、改良を重ねてSVJでは最高出力は770PSに到達。



SVJロードスターが最後のスペシャルモデルになるかと思っていましたが、ウルティメがアヴェンタドールのファイナルモデルとして発表されました。
SVやSVJのような固定式のリアウィングは付いていないアヴェンタドールSに近い外観に仕上げられるようですが、最高出力はSVJより10PS引き上げられて780PS。
自然吸気V型12気筒モデルの系譜はどのように引き継がれるのかも注目しています。



このマクラーレン600LTを見かけた瞬間にボディのあちこちをチェックしてしまいました。Vanquishを買うのか、600LTを買うのか、迷っていた時期があり、オプションの設定は頭の中に入っているからです。
そして、外装は知っている限り、オプションのカーボンパーツが選択されています。



車名のとおり、600は最高出力600PS、LTはロングテールを意味します。
同じスポーツシリーズに分類される540Cや570Sとは異なり、テールエンドを伸ばしてエアロダイナミクスをより追及したデザインになっています。
特に、エンジンフードから上方に突き出すマフラーエンドから排気ガスを流して整流するという発想を採り入れているあたりはロードカーの領域を遥かに超越した設計のように思います。



メルセデス・ベンツ190E 2.5-16も停まっていました。
エアロパーツで完全武装しているおかげでかなり強面に見えます。
メルセデスAMGも厳ついですが、63シリーズにも引けを取らない迫力を感じます。
フロントリップが低く張り出しているので、段差やスロープには気が抜けないのではと心配になります。



Evolution Ⅱの純正リアウィングは3倍は大きいでしょうか。
世界限定500台のEvolutionⅡは米国のオークションで2,000万円を超える価格で取引されているほどの人気があり、国内でもかなり高値で売買されるようです。
人気が高くて良い値段が付くというと聞こえが良いですが、値上がりを期待した投資が目的で収集の対象になっていることが高値の主因だとすると複雑な気持ちになります。



国産車でいうと、マツダRX-7が良い値段が付いている1台と言えるでしょうか。
格好良い造形の2代目FCに対し、曲線で美しさが加わった3代目FDはJDMとして人気が高いのか値上がりが大きく、1,000万円以上の車両価格が付けられているものもあります。



黄色いFDといえば、イニシャルDで登場する高橋啓介が操るマシーンが思い浮かびます。
漫画の中では、エンジンや足回りはもちろんのこと、エアロパーツを採り入れ、ヘッドライトも開閉式から固定式に換装した完全なるチューニングカーでしたが、このクルマはオリジナルを守りながら乗っているように見えます。



国産のスーパーカーといえば、初代NSXが最初に思い浮かびます。
リトラクタブル・ヘッドライトを採用している前期型が端正な顔立ちで格好良いと思います。
和製フェラーリなどと表現されたりしますが、フロントから見る限り本家を超えていると言ったら言い過ぎでしょうか。



発売当時はバブル最盛期だったこともあり、1,000万円近いのにオーダー待ちになってプレミアムが付いていたと記憶しています。
スカイラインGT-Rの2倍ほどの価格ということからもかなり高額だったことが伺えます。
空力的な安定性を追及したことから長く見えてしまうリア。
少し重たく見えてしまうのが気になります。
今の技術を持ち込むのであれば、リアディフューザーを上手く取り込んで、シャープな仕上がりにしたのではないかと想像してしまいます。



さて、ここから国内外の旧車の世界へと考えておりましたが、ブログも長くなってしまいました。
紹介したい名車がまだまだあるのですが、今回はここまでとします。
最後までお目通しいただきありがとうございました。
Posted at 2021/11/23 15:48:28 | コメント(5) | トラックバック(0) | オフ会 | クルマ
2020年10月16日 イイね!

オフ会 西伊豆ツーリング

オフ会 西伊豆ツーリングこのメンバーでのツーリングは4年ぶりになります。
コース選定は前回と同様、シゲルビッチさんに全てお任せ。
事前に下見までして頂いています。
それなのに、私は遅刻してシゲルビッチさんと0239さんをお待たせさせてしまいました。
刻々と迫りくる集合時間に逸る気持ちが裏目となり3度もUターン。
集合場所の大観山パーキングは集合時間までは晴れて富士山も見えていたようですが、私が到着する頃には真っ白く霧がかかって辺りが見えなくなってしまいました。
ということで、一枚目の集合写真は箱根を下山してからとなります。



前回は、オープン前から行列ができる真鶴の「みなと食堂」でランチしました。
不思議なのはこのメンバーに共通点が見当たらないこと。
シゲルビッチさんと0239さんは、アルピナとポルシェのオーナーを経験していますが、私はMモデルのみ。
年齢差は上と下で34歳もあり、中も上下と離れています。
仕事の業種に関連もなく、共通項は大括りでクルマ好きというだけです。
当日の服装も、真っ白な半袖Tシャツの0239さん、アロハシャツのシゲルビッチさん、ピンクの長袖シャツの私。
みんカラの繋がりは面白いです。



今回は西伊豆に向かって一般道をひた走ります。
後ろを走る0239さんの黒いボクスターをルームミラーで確認しながら、先頭のシゲルビッチさんのB3BiTurboを追いかけます。
3台が常に連なることを心掛けて走っていたので、街中でも一体感があります。
駿河湾に抜けて海沿いを走る沼津土肥線の県道17号線を南下していくと、ところどころ細く、アップダウンしながら曲がりくねっています。
見晴らしの良い天望スポットにも立ち寄り、暫しの休憩。



ランチはシゲルビッチさんが前から気になっていたという戸田にある「魚重食堂」へ。
刺身天ぷら定食はすべてを満たしてくれます。
シゲルビッチさんはご飯大盛りと・・・
私は普通盛りです。
0239さんは限定のとんかつ定食。
お店の方に出来上がるのに少し時間がかかりますが良いですか、との問いかけに対して大丈夫ですと即答していました。
優しい好青年、芯はしっかり通っています!



土肥まで南下したところで折り返します。
3台の並びが固定していたので、B3BiTurboのお尻を追いかけた1日となりました。
これが最高の1枚です!
ボクスターのベストショットがなく申し訳ありません。



自分のクルマに乗って運転している時間が長いので、話せることはそれほど多くありません。
それでも、クルマから出るときはマスク着用を徹底していたお二方に心遣いを感じました。
そう、帰りは東名に一番先に上がって一足早く駆け抜けてしまいました。
ツーリング前にクルマを綺麗に磨いておきたかったのですが、前日までの雨で計画が立ちませんでした。
洗車で汚れを落としてイベント終了です。



人との接触を避けるべく、社会のオンライン化が進みつつある中、やはりリアルの世界は楽しいと実感しました。
何より海と富士山を見ながら、仲間とツーリングするのはリフレッシュになります。
次は遅刻しないようにいたします。
機会を見つけて、またお声がけしたいと思います。
Posted at 2020/10/16 20:46:25 | コメント(3) | トラックバック(0) | オフ会 | 日記
2018年01月16日 イイね!

オフ会 Alpina B5S VS BMW M6

オフ会 Alpina B5S VS BMW M66〜7年ほど前に探し求めていたアルピナグリーンのB5S Supercharge。
内装はクリームベージュで右ハンドル。
もし、このクルマが現れていたら現オーナーは私だったかもしれません。
そして、アルピナフリークに磨きをかけ、Mモデルの魅力を知ることはなかったと思います。



最初に興味を持ったのは、クルマのデザインが気に入っていたE39をベースにしたB10 V8S。
限定モデルということもあり、1年以上待っても程度の良いものが出できません。
そんな状況を見透かしたかのように、B5Sの魅力を訴えるインプレッションがインターネット上に1つだけ存在しました。
インパクトのあるこのブログがお気に入りで、当時、何度も読み返しました。
私のクルマ選びに少なからぬ影響を与えています。
また、このブログに出会っていなければ、みんカラに登録することもなかったかもしれません。
今回、そんなきっかけをいただいたアルピニストさんにお会いする夢が叶いました。



待ち合わせ場所に指定した辰巳PAに向かいますとの連絡が入り、もう間もなく到着というタイミングで、B8 4.0が入場してきました。
B8 4.0はかなり珍しいなあ、今日はアルピナ2台も見られるなんてラッキーだなあ、もしやアルピニストさんがB8 4.0のドライバーさん、などと色々なことが頭の中を駆け巡っていると、アルピナグリーンのB5Sが続いて見えてきました。
B5S をM6の隣の駐車スペースに誘導し、クルマから降りてきたアルピニストさんと挨拶を交わします。
振り向くと、一人の紳士から117クーペのラガーさんですよねと。
何と、オフ会で2度お会いしているOh茶無さん
クルマ抜きの飲食会でお会いしていたから思い至らなかったというのは言い訳でして、世界で5台しか製造されていないというB8 4.0のオーナー様であることまで知っていたのに大変失礼しました。



しかし、こうなるとB8 4.0に注目が向かいます。
話の流れでエンジンルームを見せていただくことになりました。



よりハードなスペックな4.6ℓエンジンのモデルが存在するとはいえ、V8 4.0ℓエンジンでもスペース一杯に詰め込まれている印象です。
97年製のこのクルマのエンジンスペックは20年経った今でも十分なレベルです。
最高出力:315ps/5,700rpm
最大トルク:41.8kgm/4,500rpm
20年前に最大出力が300馬力を超えていたという素晴らしい性能のエンジンですが、自然吸気で40kgmを超えるトルクは流石といった印象。



アルピナ・ブルーⅡはアルピナ・ブルーⅢより濃い色合いなのでしょうか。
ゴールドというよりブロンズに近いデコレーションと似合っています。
フロントリップのALPINAロゴの周りは空力を意識しているのか、一部開いています。



クラシックⅡホイールがE36のデザインと相まってオシャレに見えます。



そんな品評を続けていると、今度はB5SやM6はどうなっているのだろうという話になります。



M6のエンジンフードにはMロゴとV10バッジが取り付けられています。
スペックは以下のとおりで、高回転域になるほど輝きを増すエンジンであることは回してみると良く分かります。
最高出力:507ps /7,750rpm
最大トルク:53.0kgm/6,100rpm
BMWが市販車に搭載する自然吸気のV10エンジンとしては、このS85B50Aという型式が最初で最後というのが残念でなりません。
次期モデルのF系でこのエンジンを進化させて採用することができたら、かなり硬派なMモデルが誕生していたのではと思うことがあります。



これに対し、ALPINAは、ご存知の通り、V8 4.4ℓエンジンにスーパーチャージャーを組み合わせ、スペックはMモデルを軽く凌駕したクルマを販売しています。
最高出力:537ps /5,500rpm
最大トルク:74.0kgm/4,750rpm
スーパーチャージャーに繋ぐ吸気口、筋肉質なボディを連想させるエンジンフードなどは、ただならぬ雰囲気です。



ボンネットインシュレーターが付いていないのが、エンジンルームにぎっしりと詰まっている証拠といえると思います。
滑らかな形状になるはずのエアダクトの形状を変えているくらいなので、本当にギリギリのところで納めているのでしょう。



タイヤ幅はB5SとM6とも前245、後285と同じですが、扁平率はB5Sが前35、後30とM6より5%小さく、サイズは20インチと1インチ大きなものを履いています。
これだけ見るとB5SのほうがM6よりスポーティに設定されているように見えますが、ブレーキディスクがMモデルのようにドリルドタイプではなくソリッドになっていることから、ハードな加減速を繰り返すような走行は想定していないように思えます。



3台の鑑賞会が落ち着いた頃、外気温はかなり下がって寒くなっており、Oh茶無さんとのお別れの時間を迎えます。
B8 4.0のエキゾーストは低く、子供の頃に耳にしたE34 525iや535iの排気音を思い起こさせてくれました。



B5SオーナーとなったアルピニストさんにMモデルの印象が当時と変わらないか、もう一度確かめていただきたいと乗り比べを提案します。
土曜日の夕刻ともなると、首都高速はかなり混み合っており、大半が流すような走り方しかできずにM6の良さを引き出す領域には遠く及びませんが、それでもあのブログ当時とは印象が違っていたようです。
詳細は、ブログに綴っていただけることを期待したいと思います。



続いて、私がB5Sのステアリングを握ることになりました。
コンフォートシートに腰を下ろすと座面に革シートの柔らかさを感じ、背中を背面に付けると革のソファーに座ったときのような心地良さを感じます。
シートに張りがあり、サイドから体をしっかりと支えてくれるM6のスポーツ・シートとは方向性が全く異なります。
第一印象としては、このクルマは上質なドライビングを楽しむクルマであり、積極的に攻めていくことを狙っていないのだろうなあと。



イグニッションをオンにしてもエンジンは静かにスタートし、アイドリングですら低音のエキゾーストが響き渡るM6のような獰猛な印象もありません。
走り出しは実に滑らかで、スロットルペダルを徐々に踏み込んでいくと、これに完全に呼応するようにタイヤが回ってクルマの速度が上がっていくのが分かります。
B5 Superchargeでも以前に全く同じ感覚を経験しており、久しぶりにアルピナを運転しているという気になります。
流れに乗って走る分には気持ちを荒立てず、アルピナ社がセダンをリムジンと呼ぶ意味が分かる気がします。



ところが、スロットペダルを床まで踏みつけると、キックダウンして座面の下から蹴られたような衝撃とともに、ヴォ〜〜ヴォ〜ヴォ〜ヴォウォ〜ウォウォウォ〜〜とまるでマセラティ グランツーリズモのような官能的なエキゾーストを轟かせてグイグイと加速します。
4,000rpmを超えたあたりからレブリミットまでタコメーターの上昇スピードが加速していく印象を受けるM6と比べると、出足が強烈なだけにむしろ等速で回転数が上昇する印象のB5Sはレブリミットの6,000rpm付近までしっかりと引っ張ってシフトアップするにはタイミングが取りやすいと思います。
M6のようにヘッドアップディスプレイとにらめっこしなくても、ステアリングの裏にあるスイッチトロニックを使って上手くシフトアップできます。



M6で加速しようとすれば、2速か3速のシフトダウンは必要です。
シングルクラッチ式なのでツインクラッチを採用しているセミオートマチック車に比べるとシフトチェンジによる明らかな途切れは感じますが、一呼吸おけばエンジンがパワーバンドに乗るので、スロットルペダルを踏み込めばエキゾースト音の高まりと相まってクルマは加速を始めます。
7,000rpmを超える頃になると、スロットルペダルからエンジンパワーが振動となって伝わってくるような気がします。
また、エキゾーストよりV10特有のエンジン音が強くなり、思わず聞き入ってしまいます。
V10エンジンを搭載したカレラGT、LFA、R8、M5、ガヤルドなどのサウンドを集めた動画がYoutubeにアップされていますが、低音域ではエキゾーストの音質が違っても高回転域ではどれも良く似通っています。
V8ともV12とも異なるサウンドがV10にあります。



B5Sのステアリングは適度な軽さがあってクルージングするには快適です。
緩い高速コーナーを駆け抜けるときにドライバーに緊張が走らないように穏やかな操舵感に仕上げているといえるかもしれません。



一方、M6のステアリングは切れば切るほど重みが増し、フロントタイヤの接地感や向きなどが手のひらに伝わってきます。
ハイペースでコーナーに突入すれば、ステアリングから伝わる操舵感が緊張感となって体で受け止めながら運転することを強いられます。
ただ、ややタイトなコーナーでもタイヤやクルマの向きが手のひらで分かるので、安心してステアリングを切っていける感じがします。



このような乗り心地や操作性の違いから、アルピナとMモデルをスペックで比較することにあまり意味はないと思っています。
アルピナの哲学やクルマは今でも好きですが、Mモデルを運転して飽きがこなくてこんなに楽しいクルマと感じることになるとは思いもよりませんでした。

今回、B5S Sperchargeという貴重なクルマのハンドルを握らせていただいたアルピニストさんには大変感謝しております。
また、機会があれば、アルピナとMモデルの乗り味を研究してみたいと思っています。
Posted at 2018/01/16 00:31:35 | コメント(8) | トラックバック(0) | オフ会 | 日記
2017年02月03日 イイね!

オフ会 Boxster GTS VS M6

オフ会 Boxster GTS VS M62017年も早いもので1か月が過ぎ、二十四節気でいうと明日から立春です。
気がつけば前回のブログから2か月も経過してしまいました。
みんカラを始めて最初の1~2年は共感できるお友達を多く持ちたいという想いから、懸命にブログを書いて情報発信していたように思います。
イイね!をもらうことからスタートして、気になったブログを通してコメントの遣り取りをして、お友達として登録してもらって。
その後、オフ会にお声掛けいただいたり、辰巳PAや大黒PAなどで偶然にお会いして、直接お話することができるみん友さんが少なからずできました。
そうした環境の変化によって、楽しいカーライフを過ごせるようになり、何かあってもすぐにブログを書こうとしなくなってしまったのかなあと。
次はいつブログを書くのだろうと思うと、逆に書き終えてはいけないのではという思いに駆られます。



さて、今回は少し温めていた構想が実現したのでブログをアップしたいと思います。
みんカラを始めた頃、スパグラさんが書かれたレポートに惹き込まれ、コメントを書き込んでいる中でお友達の登録をしていただきました。
クルマのインプレッションをグラフにして可視化しようと試みるユニークなブログを書かれるので、いつも気になっていました。
本来なら文章を書くのが苦手な自分が目指す姿なのではないかと。
ブログにコメントする機会は多く、実際にニアミスしたこともありましたが、お会いするには至りません。
そこで、いつか時間を合わせてお話する機会は作れないかと思いながら少しずつ距離を縮め、今年に入って何とか実現への道筋をつけることができました。
そして、その日が先週ついに訪れ、オフ会は辰巳PAで午後からスタートしました。
定刻に到着すると既に白いBoxsterが止まっており、隣の駐車スペースにM6を滑り込ませて簡単にご挨拶を済ませると先ずは記念撮影しましょうと。


<Photo by Mr.スパグラ>

こんなに見事にインテルラゴス・ブルーが写り込んだ写真をスパグラさんからプレゼントしていただきました。



GTSといえば赤いブレーキキャリパーでしょうか。ポルシェのブレーキといえば定評がありますが、このクルマのブレーキディスクは気持ち小さくみえます。1,360kgと軽量なので過度に大きくする必要がないことや、GTSは標準より1インチ大きい20インチホイールを履かせていることが影響しているのかもしれません。
何れにせよ、車重を受け止める十分な制動力が備わっているのであれば異論は挟むことではありません。



内装に目を向けるとカーボンパネルとアルカンタラが奢られたダッシュボードと革とアルカンタラのツートンのスポーツシートに目が惹かれました。
スパグラさんにそのことを投げかけると、この仕様に決めるに至った経緯を説明していただけました。その経緯を知って、やはり研究熱心な方だと頭が下がります。



運転席からの視界はこんな雰囲気になるのでしょうか。
慣れない左ハンドルのMT車を運転することは謹んで辞退を申し上げましたが、助手席に乗せていただいたBoxster GTSはE63M6の2周りボディが小さく軽快に駆け抜ける印象です。
E63M6がコーナーに突入すると、四輪が突っ張って車両のバランスをガッチリと取っている感じがシートの座面から伝わってきますが、Boxster GTSは進行方向に頭をクルリと向けて難なくこなしているみたいで軽快な動きをします。
慣れたクルマを運転していることもあるのでしょうが、シフトアップ・ダウンとステアリングで車間を抜けるときはすばしっこいなあと。



3,436ccの水平対向6気筒DOHCエンジンは3,000rpm付近からスポーツ走行するための実用域に入るように思えました。タコメーターの高回転域が助手席からは見えませんが、エンジン回転数は許容回転数まで等速で上がっていくような加速感を感じました。
 最高出力:330 ps /6,700 rpm
 最大トルク:37.7kgm/4500-5800rpm
 0-100km/h加速:5.0秒
 最高速度: 281 km/h

ふと、E46M3のハンドルを握ったときの印象を思い出しました。気になってスペックを確認してみたら、粗い比較ではありますがE46M3と似ていますね。
 最高出力:343 ps /7,900rpm
 最大トルク:37.3kgm/4,900rpm
 0-100km/h加速:5.2秒



ただ、Boxster GTSにはスロットルオフ時にバリバリと過激な音を発して気分を高揚させてくれスポーツ・プラスモードがあります。屋根のない開放感のある車内でリアから響くバリバリ音を楽しみながら、ギアとスロットル操作ができるのは大きな醍醐味だと思います。
シートヒーターを入れると座面から暖気が上がってきてとても暖かいです。風の巻き込みもなく寒さを感じることもありません。



初対面なので、どんな話をすると盛り上がるのだろうなんて心配は無用でした。
オープンカーに興味はありますかとスパグラさんが問い掛けるので、こちらのエンジンが掛かってしまいました。
それにV8 Vantage N430がどんな特徴のクルマなのか説明することになって・・・・



ご飯でも食べながらでもと大黒PAに向かい、Vanquishのリアがいかに格好良いかを力説することとなります。百聞は一見に如かずですが・・・



それに、このApple Tree GreenのVanquishにも話題を広げます。
発売当時に本国で何台か生産されていることは認識していたのですが、日本でオーダーする方は恐らくいらっしゃらないのではないかと。
ところが、偶然にも自宅の近くの中古車販売店で出てきたので、期待一杯にして実車を見に行きました。
メタリックグリーンの濃淡がボンネットの複雑なデザインを引き立たせ、その深みがボディや曲線に合わせて変化していきます。
見る角度や光の当たり方で色は刻々と変わっていき、見ていても飽きることがありません。出るのはため息ばかりです。
内装も白とグリーンのツートンカラーで纏められ、見事でした。
最近、さらに走行性能を高めたVanquish Sが発表されましたね。
オフィシャル動画以外にちょっと長めのインプレッション動画が1本出てきましたが、音を聞く限りミッションの繋ぎが大幅に速くなり、メカニカルなエンジン音が引き立つスポーティな雰囲気に変わっているようです。



次に話題をさらったのがWraithです。
Rolls-Royceは雲の上にいるような方たちが愛するクルマであり、自分が惹かれることはないと思い込んでいたからです。
実際に2ドアクーペが発表されたときも、写真で実車を見たときも気に留めていません。
だからこそ、このSalamanca Blue MetalicのWaithが目に入ったときは衝撃的でした。
太陽光の下でも紫がかった濃いメタリックブルーはとても美しい。



ルーフからなだらかなラインで作られたリアは迫力があって実に見事なデザインです。
クーペという分野ではスポーツカーとは一線を画したデザインですが、異端ではなくむしろオーソドックスさから出る造形は他を圧倒するオーラを放ちます。



内装も高級スポーツカーとは異なる座標軸で設計されています。
そして、天井のスターライト・ヘッドライニングが魅力をさらに引き立てます。
恰幅の良い紳士がオーナーならベストマッチです。



最後に、究極的な走行性能で魅力をもつ650S Spider。
とても扱いきれるような性能ではありませんが、スーパーシリーズのスポーツカーに乗れたらどんなカーライフを過ごすことになるでしょうか。



こんな話を延々とすること7時間。
心優しいスパグラさんはその大半が聞き手になってしまいました。
そして話に耳を傾けているうちに、Aston Martinにも少し興味を抱いていただいたようです。
これからスパグラさんは研究を積み重ね、色々と教えていただくこと日も近いのではないかと思っています。


<Photo by Mr.スパグラ>

このオフ会で楽しく時間を共有できるみん友さんを新たに勝ち得たことが何よりです。
そして、スパグラさんがどんなブログを作られるのか楽しみです。
数枚いただいた写真の中の1枚を紹介して完了とします。

最後までお読みいただいた皆さま、ありがとうございました。
Posted at 2017/02/03 23:39:25 | コメント(12) | トラックバック(0) | オフ会 | クルマ

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自分が子供の頃に父親が購入したいすゞ117Coupeに乗っています。 この車なら悪くないし譲って貰えるならと免許の取得とともに軽い気持ちで乗り始めたのが私のカ...
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