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ラガーあきのブログ一覧

2018年01月25日 イイね!

訪問記 大黒PA (旧車会) 後編

訪問記 大黒PA (旧車会) 後編前編は国産車を中心に取り上げたので、後編は欧州車にフォーカスします。

小学校に入学した頃、親にスーパーカーの展示会に連れていってもらい、ランボルギーニ、フェラーリ、ポルシェ、ランチャ・・・と広場に止められたクルマを憧憬の念を抱きながら見ていた記憶があります。
スーパーカーは走るために造られたクルマという枠組みから超越しており、日常からかけ離れた憧れの世界に存在するものだったと思います。
日本が当時よりも経済的に豊かになったことの証なのか、日常において超高級車を見かける機会は増えましたが、それでも当時のスーパーカーと巡り逢うことはまずありません。
ところが、この旧車会に来れば、かなりの確率で512BBに遭うことができます。



このクルマを見るたびに、カウンタックLP400の300km/hに対し、512BBの302km/hという最高速の競争を思い出します。
クルマはともかく、運転免許すら持っていないのに、どっちが凄いクルマなのかという論争をするときの指標の一つだった気がします。
実車のスペックや実測から最高速は270km/hほどと言われたりしますが、そんな事実を突きつけられたところで当時のスーパーカーの魅力が変わるわけではありません。



正直なところ、格好良いフェラーリの原型がこのクルマで育まれたこともあり、最近のモデルにはなかなか馴染めません。



このクルマのオーラはどこからくるのでしょうか。



最新のスポーツカーをも打ち負かす走行性能が備わっていると言われれば、当然のようにも思えてしまいます。



白いF40を初めてみましたが、迫力満点のこのクルマが高貴にも見えます。



この逆スラントノーズのフロントマスクが何とも言えません。
当時、実家の近くに6シリーズに乗っている方がおり、うちにも6シリーズが来ないかなあと。
もし、実現していたら、私は今ごろE24とE63の6シリーズ2台体制になっていたのでしょうか。



今でもこのクルマに乗りたくなることがあります。
サイドウィンドウが大きく、室内にたくさんの光を取り込み、明るく快適な空間を予感させます。
センターからの2本出しも質実に見えます。



両親の中ではXJ-Sが1番人気だったようです。
もちろん、父親は現実を見極めていたので、購入は考えたこともないと言っていましたが、母親は強く望んでいたようです。
小学生の私にはこのクルマの良さが全く分からなくて・・・



久しぶりに実車を目の当たりにすると、味があって何ともいえません。
外装色のメタリックグリーンも渋みがある良い色で、ジャガーの高級車クーペをさらに引き立ているように見えます。
そう感じるのは、両親の血を引いているからでしょうか。
いわゆる2桁ナンバーだったので、オーナーさんはこのクルマを長く維持して乗られているのでしょう。
凄いという一言に尽きます。



この日は、ケンケン1028さんと奥さまにご挨拶するという大きなイベントが控えていました。
コメント欄に気の赴くままに好き勝手なことを書き込んでいたので、人物像に興味を持たれてしまったみたい・・・
ドライブシャフトの交換が終わったあっちゃん(Alpina B3)を迎えに行く途中に、えっちゃん(Audi RS4)で大黒PAに立ち寄ってもらい、お会いするという段取りです。
ご挨拶して、少し話をするとお人柄というのがにじみ出てきます。
研究熱心で一途なケンケンさんに、やるべきことを一つ一つ確実にこなしていく奥さま。
ご夫婦でクルマに、ゴルフにと同じ方向を向いて充実した生活を過ごされていることが伝わってきました。
お別れに際して不覚を取ってしまい、えっちゃんにご挨拶するのを失念してしまいました。
そのうち、ドライビングレンジでご一緒にという構想は実現するでしょうか。



折角なので、お別れした後にもう少し見ていこうと。
真っ赤なE-Typeのスパイダーと聞いただけでもオシャレな感じです。
お隣のスペースにはトヨタS800が止まっていたのですが、ほぼ同年代に販売されていた2台の対比はとても興味深いものでした。



ブルーメタリックのあまりの美しさに目を奪われました。
クルマの名前は・・・
Yagi911さんのブログでシムカ1200Sであることを知りました。
調べてみると、このクルマは何とジウジアーロの設計。
良く見れば、ルーフからリアウィンドへのラインの流れ、トランクリッドへの繋がりやリアエンドの曲線、リアのサイドパネルの曲面などは117クーペに通じるものがあります。



真っ黒なMP4-12Cは珍しいと近づいて見ました。
遠目に見たときは全てブラックの塗装で統一したのだろうと思っていたのですが、カーボンパネルが多様されています。



リアディフューザー、リアウィング、エンジンカバー、サイドエアインテーク、フェンダーミラーキャップ、・・・
サイドエアインテークにはMSOを表すロゴがあります。



フロントスポイラーの形状が通常のモデルと異なるので、締まった表情にみえます。
もちろんMSOで手掛けた専用のカーボンパネルです。
フロントガラスの上部にはマクラーレンのステッカーが貼られています。
このクルマは、クーペとスパイダーでそれぞれ50台限定の40周年記念モデルのようです。



格好良いホイールもMSOのようです。
このクルマを見ていると、あまりの魅力に暗黒面(ダークサイド)に取り込まれそうになります。



自然吸気の6.0ℓ V12エンジンを搭載するヴァンキッシュSです。
こちらもフルオプションといえるくらい、たくさんのオプションが盛られていることが見て取れます。
アストンマーティンは、一昨年の11月に従来のヴァンキッシュを進化させたヴァンキッシュSを発表しましたが、その僅か1年後に世界限定175台のアルティメットを発表して生産打ち切りとなりました。



この流れるような美しいリアの造形がヴァンキッシュの大きな特長ではないでしょうか。
テールパイプもヴァンキッシュSになって4本出しになりました。
リア・ディフューザーにグラフィック・ペイントできるのはヴァンキッシュSのオプションです。
フロント・スプリッターとサイド・シルにも同色のペイントが施されます。



アストンマーティン特有の乾いたエンジン音を奏でる最後のモデルかと思うと残念でなりません。
当初の6速ATモデル、8速ATモデル、Sの8速ATモデルとそれぞれ音質が異なり、ヴァンキッシュSは自然吸気のV12エンジンの特性を十分に生かしたスポーティーな音を奏でています。



色々と格好良いクルマを見てきましたが、この117クーペのリアも負けていません。
オーナーからの贔屓目でいえば、ジウジアーロが設計した流麗なデザインのクルマとしては完成形に近いのではないかと思っています。

次の旧車会ではどんな名車に出逢えるか楽しみです。
Posted at 2018/01/26 22:21:29 | コメント(6) | トラックバック(0) | 訪問記 | 日記
2018年01月23日 イイね!

訪問記 大黒PA (旧車会) 前編

訪問記 大黒PA (旧車会) 前編先月に続いて旧車会に行ってきました。
とはいえ、旧車会のメンバーではありませんので、正しくは見に行ってきたというべきでしょうか。
前日に117クーペが始動するか確認したところ、バッテリー上がりもなくエンジンが動いたので支障はなさそうです。
当日、湾岸線は鶴見つばさ橋での車線規制により下り車線は手前からかなり渋滞していたので、横羽線で向かうことにします。
大黒PAに10時少し前に到着すると、いつもより混みあっていて駐車スペースがほとんど見当たりません。
SAやPAの駐車場といえば、一般的に建物に近いほうが混んでいますが、このPAは例外です。
オフ会は建物から離れた場所に集合場所ができたりするので、近いところが穴場となります。
建物からみて2列目に何とか駐車スペースを見つけてクルマを止めました。



この日は色々なオフ会が重なっていたようで、いくつかの集団が見られます。
旧車が多く止まっているゾーンに向かおうとすると、赤の328GTBが目に止まりました。
もしかすると、みん友さんのクルマかとナンバーを確認しましたが、陸運局が違うかなあと。
普段はフェラーリなんてあまり見ることありませんし、328GTBともなればほとんどないので、ちょっと期待してしまいます。



遠目からでも目立っていて、思わず引き寄せられたのがデトマソ・パンテーラ。
この赤黒のツートンカラーはインパクトがあります。
昔はどこか邪悪なイメージを抱いていましたが、今は格好良いという印象が強いでしょうか。



希少な国産車も色々と集まっています。
コスモスポーツは50年近く前に僅か1,200台弱しか生産されていないクルマです。
そのうちの1台がここに止まっていると思うと、喜びもひとしおです。
マツダのロータリーエンジンはこのクルマからスタートしています。



旧車のスカイラインは高値で取引されています。
程度の良いハコスカGT-Rは、20数年前に比べて2倍近い価格が付いています。
このクルマは2桁ナンバーだったので、オーナーさんは長くお乗りになっているのでしょう。
また、いわゆる3ナンバーなので、L20型エンジンをボアアップさせて搭載しているのかもしれません。



L型エンジンを搭載した代表選手といえば、初代フェアレディZの240ZGでしょう。
Gノーズとライトカバーが取り付けられたことによりフロントがすっきりして精悍な印象です。



希少性という点ではZ432に軍配があがります。
初代フェアレディZは国内で約8万台が製造されたようですが、Z432はそのうち419台。
名前の由来は4バルブ、3キャブレター、2カムです。
240ZGのイメージカラーがマルーンと黒のツートンとすれば、Z432のイメージカラーはオレンジと黒のツートンでしょうか。



ハコスカとケンメリのGT-Rに採用されたS20型エンジンが搭載されています。
最高出力160馬力といえば、当時最強だったでしょうか。
今と違ってボディが小さいからなのか、直列6気筒とはいえ縦にかなり長く見えます。



S800は何とも愛嬌のあるデザインです。
街中を走ったら若い女性から可愛いと受けるのではないでしょうか。



ホンダS800は軽快に走ってくれそうです。
大黒PAに向かう途中、前方を走る2名乗車のクーペモデルが後方から近づく117クーペに気が付いたのか車線変更して前に出てきましたが、これが思った以上に速い。
2本のテールパイプから白い煙が渦を巻きながら吐き出し良いペースで走るので、60年代のスポーツカーとしてはなかなかの走行性能だと思います。



2代目スカイラインは厳かな雰囲気。
プライベートカーというより役員専用の社用車といっても通用しそうです。
これに比べると、次のハコスカはかなりすっきりした印象なのではないでしょうか。



MR2は国産車初のミッドシップカー。
サイドのデカールからスーパーチャージャーが搭載された最上位のモデルになるでしょうか。



こちらは2代目 MR2。
当時、このクルマのデザインを見たときにとても気に入りました。
初代と違ってターボモデルが発売され、最上位は200馬力を発揮するツインカムターボ。
地元の坂道を117クーペでそれなりのペースで駆け上がっていた時、後方から徐々に近づくMR2に気が付きパスさせようと左ウィンカーで合図するとあっという間に抜かれ、全く追随できなかったという記憶が鮮烈に残っています。



初代プレリュードも今ではかなり珍しいのではないでしょうか。
アコードとシビックを足して2で割った感じに見えます。
これまた当時、4代目プレリュードが女性にも人気があり、隣に乗せた女子がプレリュードは格好良くて良いよねと言ったのを覚えています。
117クーペのほうが美しくて良いと思ったのですが・・・



エスプリといえばオリジナルの設計がジウジアーロなので気になるクルマです。
117クーペと同じ人が設計したとは思えない、見事なウェッジシェイプデザインです。
潜水艦にトランスフォームして敵から逃れたエスプリが、再びクルマに戻って海岸の浜辺に上陸するシーンは、ボンドカーが活躍する数ある場面の中でも印象深いと思います。



DB9を久しぶりに見て、思わずカメラを向けてしまいました。
グリルが5本なので中期型です。
センターコンソールパネルが初期型より進化したデザインになっています。
自然吸気のV12エンジンが途絶えてしまったのが残念でなりません。



マルニのオフ会も開催されていたようです。
当時の雑誌によると、BMW2002の新車価格は117クーペの約2倍。
ハコスカGT-Rが150万円、117クーペが172万円で、当時の初任給が現在のほぼ10分の1。
R35 GT-Rの新車価格を考えれば、計算は概ね合いそうです。
つまり、BMWは現在の貨幣価値に換算すると3,000万円以上。
しかも、今のようにクルマが普及していない時代でしたし、何より日本人全体がそんなにお金持ちではなかった時代です。



Mモデルに乗っているものとしては、E30M3に憧憬の念を抱きます。
最近のMモデルとは異なり、誰でも通常のモデルとは異なることが見分けられると思います。



最新モデルのM4CS。
通常のM4より29馬力アップの460馬力。
0-100km/h加速も0.2秒アップの3.9秒。
日本には60台限定と発表されているので、希少車ということになります。

長くなりそうなので、残りは後編へ。
Posted at 2018/01/23 21:38:26 | コメント(7) | トラックバック(0) | 訪問記 | クルマ
2018年01月16日 イイね!

オフ会 Alpina B5S VS BMW M6

オフ会 Alpina B5S VS BMW M66〜7年ほど前に探し求めていたアルピナグリーンのB5S Supercharge。
内装はクリームベージュで右ハンドル。
もし、このクルマが現れていたら現オーナーは私だったかもしれません。
そして、アルピナフリークに磨きをかけ、Mモデルの魅力を知ることはなかったと思います。



最初に興味を持ったのは、クルマのデザインが気に入っていたE39をベースにしたB10 V8S。
限定モデルということもあり、1年以上待っても程度の良いものが出できません。
そんな状況を見透かしたかのように、B5Sの魅力を訴えるインプレッションがインターネット上に1つだけ存在しました。
インパクトのあるこのブログがお気に入りで、当時、何度も読み返しました。
私のクルマ選びに少なからぬ影響を与えています。
また、このブログに出会っていなければ、みんカラに登録することもなかったかもしれません。
今回、そんなきっかけをいただいたアルピニストさんにお会いする夢が叶いました。



待ち合わせ場所に指定した辰巳PAに向かいますとの連絡が入り、もう間もなく到着というタイミングで、B8 4.0が入場してきました。
B8 4.0はかなり珍しいなあ、今日はアルピナ2台も見られるなんてラッキーだなあ、もしやアルピニストさんがB8 4.0のドライバーさん、などと色々なことが頭の中を駆け巡っていると、アルピナグリーンのB5Sが続いて見えてきました。
B5S をM6の隣の駐車スペースに誘導し、クルマから降りてきたアルピニストさんと挨拶を交わします。
振り向くと、一人の紳士から117クーペのラガーさんですよねと。
何と、オフ会で2度お会いしているOh茶無さん
クルマ抜きの飲食会でお会いしていたから思い至らなかったというのは言い訳でして、世界で5台しか製造されていないというB8 4.0のオーナー様であることまで知っていたのに大変失礼しました。



しかし、こうなるとB8 4.0に注目が向かいます。
話の流れでエンジンルームを見せていただくことになりました。



よりハードなスペックな4.6ℓエンジンのモデルが存在するとはいえ、V8 4.0ℓエンジンでもスペース一杯に詰め込まれている印象です。
97年製のこのクルマのエンジンスペックは20年経った今でも十分なレベルです。
最高出力:315ps/5,700rpm
最大トルク:41.8kgm/4,500rpm
20年前に最大出力が300馬力を超えていたという素晴らしい性能のエンジンですが、自然吸気で40kgmを超えるトルクは流石といった印象。



アルピナ・ブルーⅡはアルピナ・ブルーⅢより濃い色合いなのでしょうか。
ゴールドというよりブロンズに近いデコレーションと似合っています。
フロントリップのALPINAロゴの周りは空力を意識しているのか、一部開いています。



クラシックⅡホイールがE36のデザインと相まってオシャレに見えます。



そんな品評を続けていると、今度はB5SやM6はどうなっているのだろうという話になります。



M6のエンジンフードにはMロゴとV10バッジが取り付けられています。
スペックは以下のとおりで、高回転域になるほど輝きを増すエンジンであることは回してみると良く分かります。
最高出力:507ps /7,750rpm
最大トルク:53.0kgm/6,100rpm
BMWが市販車に搭載する自然吸気のV10エンジンとしては、このS85B50Aという型式が最初で最後というのが残念でなりません。
次期モデルのF系でこのエンジンを進化させて採用することができたら、かなり硬派なMモデルが誕生していたのではと思うことがあります。



これに対し、ALPINAは、ご存知の通り、V8 4.4ℓエンジンにスーパーチャージャーを組み合わせ、スペックはMモデルを軽く凌駕したクルマを販売しています。
最高出力:537ps /5,500rpm
最大トルク:74.0kgm/4,750rpm
スーパーチャージャーに繋ぐ吸気口、筋肉質なボディを連想させるエンジンフードなどは、ただならぬ雰囲気です。



ボンネットインシュレーターが付いていないのが、エンジンルームにぎっしりと詰まっている証拠といえると思います。
滑らかな形状になるはずのエアダクトの形状を変えているくらいなので、本当にギリギリのところで納めているのでしょう。



タイヤ幅はB5SとM6とも前245、後285と同じですが、扁平率はB5Sが前35、後30とM6より5%小さく、サイズは20インチと1インチ大きなものを履いています。
これだけ見るとB5SのほうがM6よりスポーティに設定されているように見えますが、ブレーキディスクがMモデルのようにドリルドタイプではなくソリッドになっていることから、ハードな加減速を繰り返すような走行は想定していないように思えます。



3台の鑑賞会が落ち着いた頃、外気温はかなり下がって寒くなっており、Oh茶無さんとのお別れの時間を迎えます。
B8 4.0のエキゾーストは低く、子供の頃に耳にしたE34 525iや535iの排気音を思い起こさせてくれました。



B5SオーナーとなったアルピニストさんにMモデルの印象が当時と変わらないか、もう一度確かめていただきたいと乗り比べを提案します。
土曜日の夕刻ともなると、首都高速はかなり混み合っており、大半が流すような走り方しかできずにM6の良さを引き出す領域には遠く及びませんが、それでもあのブログ当時とは印象が違っていたようです。
詳細は、ブログに綴っていただけることを期待したいと思います。



続いて、私がB5Sのステアリングを握ることになりました。
コンフォートシートに腰を下ろすと座面に革シートの柔らかさを感じ、背中を背面に付けると革のソファーに座ったときのような心地良さを感じます。
シートに張りがあり、サイドから体をしっかりと支えてくれるM6のスポーツ・シートとは方向性が全く異なります。
第一印象としては、このクルマは上質なドライビングを楽しむクルマであり、積極的に攻めていくことを狙っていないのだろうなあと。



イグニッションをオンにしてもエンジンは静かにスタートし、アイドリングですら低音のエキゾーストが響き渡るM6のような獰猛な印象もありません。
走り出しは実に滑らかで、スロットルペダルを徐々に踏み込んでいくと、これに完全に呼応するようにタイヤが回ってクルマの速度が上がっていくのが分かります。
B5 Superchargeでも以前に全く同じ感覚を経験しており、久しぶりにアルピナを運転しているという気になります。
流れに乗って走る分には気持ちを荒立てず、アルピナ社がセダンをリムジンと呼ぶ意味が分かる気がします。



ところが、スロットペダルを床まで踏みつけると、キックダウンして座面の下から蹴られたような衝撃とともに、ヴォ〜〜ヴォ〜ヴォ〜ヴォウォ〜ウォウォウォ〜〜とまるでマセラティ グランツーリズモのような官能的なエキゾーストを轟かせてグイグイと加速します。
4,000rpmを超えたあたりからレブリミットまでタコメーターの上昇スピードが加速していく印象を受けるM6と比べると、出足が強烈なだけにむしろ等速で回転数が上昇する印象のB5Sはレブリミットの6,000rpm付近までしっかりと引っ張ってシフトアップするにはタイミングが取りやすいと思います。
M6のようにヘッドアップディスプレイとにらめっこしなくても、ステアリングの裏にあるスイッチトロニックを使って上手くシフトアップできます。



M6で加速しようとすれば、2速か3速のシフトダウンは必要です。
シングルクラッチ式なのでツインクラッチを採用しているセミオートマチック車に比べるとシフトチェンジによる明らかな途切れは感じますが、一呼吸おけばエンジンがパワーバンドに乗るので、スロットルペダルを踏み込めばエキゾースト音の高まりと相まってクルマは加速を始めます。
7,000rpmを超える頃になると、スロットルペダルからエンジンパワーが振動となって伝わってくるような気がします。
また、エキゾーストよりV10特有のエンジン音が強くなり、思わず聞き入ってしまいます。
V10エンジンを搭載したカレラGT、LFA、R8、M5、ガヤルドなどのサウンドを集めた動画がYoutubeにアップされていますが、低音域ではエキゾーストの音質が違っても高回転域ではどれも良く似通っています。
V8ともV12とも異なるサウンドがV10にあります。



B5Sのステアリングは適度な軽さがあってクルージングするには快適です。
緩い高速コーナーを駆け抜けるときにドライバーに緊張が走らないように穏やかな操舵感に仕上げているといえるかもしれません。



一方、M6のステアリングは切れば切るほど重みが増し、フロントタイヤの接地感や向きなどが手のひらに伝わってきます。
ハイペースでコーナーに突入すれば、ステアリングから伝わる操舵感が緊張感となって体で受け止めながら運転することを強いられます。
ただ、ややタイトなコーナーでもタイヤやクルマの向きが手のひらで分かるので、安心してステアリングを切っていける感じがします。



このような乗り心地や操作性の違いから、アルピナとMモデルをスペックで比較することにあまり意味はないと思っています。
アルピナの哲学やクルマは今でも好きですが、Mモデルを運転して飽きがこなくてこんなに楽しいクルマと感じることになるとは思いもよりませんでした。

今回、B5S Sperchargeという貴重なクルマのハンドルを握らせていただいたアルピニストさんには大変感謝しております。
また、機会があれば、アルピナとMモデルの乗り味を研究してみたいと思っています。
Posted at 2018/01/16 00:31:35 | コメント(8) | トラックバック(0) | オフ会 | 日記

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