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ラガーあきのブログ一覧

2020年03月10日 イイね!

Nostalgic 2day 2020 後編

Nostalgic 2day 2020 後編 さて、後編です。

白鳥のように両扉を広げて美しい姿を披露していたのが、ジャガーE-type ロードスター。
1974年式のシリーズⅢで、フロントに格子状のグリルが埋め込まれ、ホイールアーチにフレアが付いているあたりが見分けるポイントになるでしょうか。
当初のシンプルなデザインの良さが失われたと人気の面ではシリーズⅠに譲るようですが、パワフルなV型12気筒エンジンが積まれているという魅力があります。



この時代の国産車に革張りの内装は望めません。
分厚いサイドシルにも革が張られ、とても豪華に見えます。
ATのシフトノブの長さが優雅さの象徴のようにも思います。
国産旧車との当時の価格差で考えると、販売価格1,320万円はお買い得な気がします。
クーラーがどれくらい効くのか気になりますが、オープンカー乗りには関係ないですかね。



2000GTのオープンカーといえば、日本が舞台となった「007は二度死ぬ」で登場したクルマです。
映画用に2台が用意され、劇中で実際に使用された車両はトヨタ博物館に所蔵されています。
こちらはプロモーション用に使用された車両です。
一時期は行方不明になっていて、かなり痛んだ状態で発見されたもののレストアしてピカピカにしたようです。



2000GTの試作車という位置付けであり、市販するクーペの屋根を外したオープンモデルという設計ではないようです。
フロントガラスはクーペより寝ているみたい。



ホイールは映画車両と同様、マグネシウム製のオリジナルではなく、スピンナット式のワイヤーホイールに入れ替えられています。
5月にはRMサザビーズのオークションで左ハンドルの赤い2000GTが出品されるそうですが、果たしていくらで落札されるのでしょうか。



サーキットの狼ミュージアムからの展示車両であるロータスヨーロッパスペシャル。
原作者の池沢早人氏の監修も受けた主人公が操る愛車の風吹裕矢仕様です。
赤いストライプには29個の撃墜マークが入れられています。



特にGTウィングにはこだわって製作されているようです。



ルーチェロータリークーペはかなり希少ではないでしょうか。
どことなく117クーペを思わせるデザインですが、ジョルジェット・ジウジアーロが在籍していた時代のベルトーネ社がデザインしたルーチェを原型に社内デザイナーが手を加えて仕上げたようです。
ロータリーエンジンを積んだ前輪駆動の市販車といえば世界でこのクルマだけではないでしょうか。
エンジンは、コスモスポーツやファミリアを大型化し、最大出力126PS/6,000rpm、最大トルク17.5kgm/3,500rpm、最高速190km/h、0-400m加速17.1秒となると、当時の国産スポーツカーに匹敵する性能です。
カタログのキャッチコピーは「ハイウェイの貴公子」。



1969年当時の発売価格は、スーパーデラックスが175万円、デラックスが145万円と、ハコスカGT-Rや117クーペとほぼ同水準。
展示車は屋根が革張りになるスーパーデラックスです。
残念ながら販売は振るわず、生産は3年で打ち切られ、生産台数は僅か976台。
滅多に目にできないはずなのに、思いの外、通り過ぎる方が多いような気がして哀愁を感じてしまいます。



通路を隔てた「表紙を飾ったクルマたち」と銘打たれたひな壇のようなスペースのほぼ向かいにハンドメイド117クーペが飾らせています。
ボディカラーの影響もあるのかもしれませんが、ハンドメイドを見るとボディの曲面やプレスラインに量産丸目型より柔らかさを感じます。
SOHCエンジンの廉価モデルの追加もあって2,458台が販売されており、量産丸目型や角目型より高値で取引されているとはいえ、当時の販売価格からするとかなり手頃な価格で手に入ると思います。



真っ赤なコスモスポーツはとても目を惹きます。
トヨタ2000GTもそうですが、白のイメージが強過ぎて、スポーツカーには赤が似合うという方程式が成り立ちません。
少し大げさにいえば、真っ白なコスモスポーツとは別のクルマに見えます。
一方、ハンドメイド117クーペはスタンダード5色、オプション9色の14色がカタログにラインナップしており、昨年に開催された117クーペ生誕50周年記念イベントで集まった35台は色とりどり。
イメージカラーはカタログカラーの薄いイエローになるのでしょうか。



スカイラインRSターボも並びに飾られていました。
R30専門店がミッションのオーバーホールとボディのレストアを手掛けた珠玉の一台は699.8万円。
地道に作業してかかった費用を加算していくと、こういう販売価格になってしまうのでしょう。
メーカー供給が止まり現品を補修するので新品へ交換するより高くついてしまうというケースが増えているようです。
ちょっと乗ってみたい人向けではなく、RSターボに乗り続けたいと強く願う人がオーナーになるのでしょう。



西部警察の繋がりでいえば、石原裕次郎が扮する木暮課長専用車の初代ガゼール。
ドラマでは、白と黒のツートンカラーのクルマの白いボンネットにガゼルが描かれ、特別仕様のオープンカーになっていました。
小暮課長が片手をついてドア越しに飛び乗る姿は、2000GTのドアを開けて乗り込むジェームズ・ボンドより決まっているかな、と。
グリーンのクーペは味があってとても良いと思います。
欲しいとなると、198.8万円であれば即決できてしてしまうかもしれませんね。 



ヨコハマを舞台にした刑事ドラマといえば、あぶない刑事でしょうか。
舘ひろしと柴田恭平が共演で鷹山と大下という刑事役で捜査車両として乗り回すのが、2代目レパードのアルティマ。
展示車はオリジナルのパールツートンから劇場車と同じゴールドツートンに塗り替えられています。
走行距離も17.5万kmと国産高級セダンの中古車としては嵩んでいるほうですが、車両価格は737万円と高値が付いています。
ちなみに、アルティマとは、英語で究極を意味するUltimateから派生した造語で、レパードの最上級モデルに付けられたグレードです。



2台先に並べられた同型の1986年式アルティマもパールツートンからゴールドツートンに塗り替えられたようです。
こちらは後期型からサンルーフを移植し、より豪華仕様になっています。
走行距離14.6万kmで車両価格は755万円。
あぶない刑事シリーズが放送されるたびに古き良き時代のクルマとして改めて注目を惹くのに、当時は対抗車のソアラのように販売面では振るわなかったこともあり、稀少車となって価格形成に有利に働くのでしょう。



このお店の社長個人が所有するのは日産自動車で1台のみ生産されたアルティマ グランドセレクション。
その隣には社長と同じボディカラーにとのお客さまの声に応えてワインレッドにペイントされた1台が飾られていました。
レパードの専門店として、マニアに満足してもらえるレベルのいわゆるコンクールコンディションを目指してフルレストアするとなると、こういう販売価格になるのも当然なのかもしれません。



当時の対抗車のソアラ。
こちらは2代目なので、厳密にいえば、ライバルは2代目レパードでも後期型になります。
ワンオーナーの1988年式3000GTリミテッドは走行距離1.9万km。
車両価格318万円は安いように思えてしまいます。



今でもお気に入りのA70スープラ。
初めて車雑誌で目にしたときに惹かれました。
展示車は後期型3.0GTターボリミテッドで230万円。
デザインに溶け込んだブリスターフェンダーも過度な誇張にならずに自然と決まっています。
発売当時のスープラはソアラと並んでトヨタが誇る高級車だったこともあり、ホワイトの外装色でも自然に受け入れられましたが、グループAのホモロゲーションモデルであるターボAの登場もあり、高性能スポーツカーというイメージが強く残る今となっては、清潔感ある上品なクルマに見えます。
個人的には、2.5GTツインターボエンジンを搭載し、ダークグリーンマイカという専用色が塗られたターボRが理想です。



ロールスロイス カマルグは1977年式で走行距離は3.2万km。
カマルグは、南仏プロヴァンス地方の高級リゾート地で海塩の産地でも有名なカマルグに由来しています。
デザインは、ロールスロイス社からピニンファリーナに「最高級の名に相応しい威厳を保ちつつ、決して古臭くならないデザインを持つ4シータークーペ」というリクエストで依頼したようです。
日本で最初に販売されたときに設定された価格は4,500万円。バンパーは1本もので、バブル当時にディーラーに交換をお願いしたら見積が500万円だったと紹介しているブログもありました。



シートの革に柔らかがあり座り心地が良さそう。
藍色かかった色目は目を惹きますが、ボディカラーに合わせられていて納得いきます。
この時代の高級車にウッドパネルは鉄板ですね。
ステアリングが左にオフセットしているように見えるのが気になります。



世界一高価な乗用車といわれたカマルグは、生産期間13年で僅かに525台しか販売されていないようです。
全長は5mを超え、横幅は192cmと現在の高性能スポーツカーと変わらないサイズにも驚きます。
この超高級車が車両価格880万円で購入できるのであればお買い得に思えてしまいます。
今回のイベントで欲しいクルマNo.1です。
ただ、身の丈に合わないクルマは手元にあっても使う場面が全く思いつかないという実用性からの課題を克服しなければなりません。
駐車スペースを探すだけでも一苦労しそうです。



その隣には1976年式マツダカペラロータリークーペが並べられていました。
コンパクトなボディサイズでも、外装色がオレンジなのでインパクトがあります。
走行距離3.7万kmで880万円とカマルグと同じ価格。
中古車の評価とは難しいものだとこの2台を何度も行き来して品定めしまいました。



フォードGT40が会場に現れて所定の展示場所までゆっくりと移動する後ろを多くの方が付いて歩いていました。
爆音を響かせるような脚色はなく、タンタンタンタンとメカニカルな音が場内をこだましてるのが印象的でした。
運転席のある右側のドアはルーフから開くようになっていますが、助手席になる左側のドアは普通に開くようになっています。



内装が赤に統一され、革シートが採用された1981年式117クーペリミテッドエディション。
クラシカルな印象の強いハンドメイドと比べると、後期型の角目は近代的にモディファイされていることを感じます。
販売開始の1968年12月から12年以上も後に販売されたクルマなので、自動車メーカーからすると現代流にデザインを見直すのも必然なのかもしれません。
とはいえ、2度のマイナーチェンジを経たといっても、オリジナルのデザインから大きくは変わっていません。
普段から117クーペに気楽に乗りたいと考えるのであれば、後期型は賢い選択だと思います。



117クーペの後継モデルのピアッツア。
このクルマもジョルジェット・ジウジアーロがデザインして1981年5月から販売が開始されています。
オリジナルに忠実な初期型は、半開きの2灯のセミリトラクタブルライトが採用されており、フロントマスクは眠たげな表情にも感じますが、ヤナセが販売したピアッツア・ネロに採用された角型4灯はシャープに見えます。



また、販売当初はフェンダーミラーでデザインに溶け込んでいない印象でしたが、1983年3月の解禁を受け、5月のマイナーチェンジから採用したドアミラーになってラインがスッキリとしました。
チューニングメーカーのイルムシャーが足回りに手を入れたイルムシャー仕様のホイールは、ボディカラーとお揃いの独特なものが装着されています。
好みのホイール形状ではないのですが、真っ赤なボディと相まってオシャレに決まっています。



最後に紹介するのは、同じ赤つながりでアウディクワトロ。
遊び心を感じる真っ赤なボディに精悍な印象を与える角張ったデザインが相乗効果となって、とても格好良く見えます。
写真では捉えきれませんが、どの角度から見てもバランス良く見える造形が秀逸です。
そして、何と言ってもフルタイム4WDを採用した世界初の乗用車という意味で、歴史的な価値があるクルマだと思います。



最高出力200馬力のインタークーラー付きターボチャージャーの2,144cc直列5気筒SOHCエンジンはオーバーハングより前のエンジンベイぎりぎりの前輪より前に搭載されています。
これは、当時タイヤのグリップが弱くて自重も軽かったので駆動輪である前輪に重さをかけて空転を防ぐという目的があったようです。
その一方、このままではアンダーステアが強くてコーナリングで不利になることから、強大なエンジンパワーを使い切るには四輪駆動にせざるを得なかったという推察も成り立ちます。



いずれにせよ、アウディクワトロはWRCで成功を収め、ラリーで四輪駆動が主流になったのはご存知の通りです。
このクルマの魅力に惹かれて何度か行ったり来たりしましたが、アウディを所有するような機会があったら、このクルマも手に入れたくなるだろうと感じさせられました。

まだ紹介したいクルマはあるのですが、長くなってきたので、2回に渡って取り上げたnostalgic 2daysのブログは終了します。
最後まで目を通していただきありがとうございました。
Posted at 2020/03/10 20:20:24 | コメント(5) | トラックバック(0) | 展示会 | クルマ
2020年03月01日 イイね!

Nostalgic 2day 2020 前編

Nostalgic 2day 2020 前編このご時世なら中止もあり得ると思っていましたが、2日目のオープンに合わせて会場に向かうと入口には300名以上が並んでいたでしょうか。
開場前から並んだ人たちの多くはマスクをして会場入りしていました。
その着用率は、中高年齢の男性が多い割にはかなり高めです。
私も普段はしませんが、エチケットと思い手持ちのものを着用して会場入りします。
この騒動は早く収束してくれると良いのですが、まだ先が見えない感じですね。



入口を潜るとトヨタ2000GTが恒例のお出迎え。
イメージカラーはなんと言ってもホワイト。
価格応談とありますが、一時期の高騰は落ち着いたのでしょうか。
旧車で有名なY社は毎年良い展示スペースを確保しているのでしょう。



1台挟んで真っ赤な2000GTは前期型。
昨年は入って1台目だったので、かなりの注目を浴びていましたが、今年は後期型に主役を譲った印象です。



新型スープラがダブルバブルルーフを採用してルーフ形状でも注目を浴びましたが、50年前の国産スポーツカーでも採用していたとは少し驚きです。
当時の世界最高速記録の樹立に少なからず貢献したのだと思います。



全幅は1,600mmと極細なのに、少し離れて後ろから眺めると2000GTのリアは今でも第一線級のスポーツカーに負けないドッシリとした造形です。
しかも今までのクルマにはない柔らかな曲線美を兼ね備えたデザインと言えるのではないでしょうか。



2000GTの後ろにピッタリとコスモスポーツが並べられています。
こちらも皆さま熱心に撮影されていました。
車両を見ても前期型か後期型か分からないと仲間と話されているのが聞こえてきました。
フロントグリルが大きく口を開けているのが後期型の特徴ですし、69年式との表記があったので後期型だと思います。



その後ろが510ブルーバード。
70年式の1600SSSの走行距離は5.5万km台で、中級セダンとして販売されていた当時から50年も経過していることを考えるとかなり低走行と言えるのではないでしょうか。
通常350万円のところ特価315万円で販売されていました。
フルオリジナルで程度も良さそうなので、決して高い買い物ではないのかなあ、と。



正面に回り込むと赤い2000GTの隣に濃緑色のダルマセリカが並んでいました。
グリーン系は初代セリカではよく見る気がします。
フロントグリルのGTというエンブレムがDOHCエンジンを搭載した最上級モデルであることの証し。
73年式のフルオリジナルで、398万円が358.2万円とこちらも10%割引されていました。



白いフェアレディZは目立たない感じがしました。
軽く流そうとパネルを覗き込むと432と記されています。
ご承知のとおり、ハコスカやケンメリのGT-Rと同じS20型エンジンを搭載した最上級モデルであり、4バルブ、3キャブレター、2カムに因んでいるのは有名です。
Z432といえば、オレンジと黒のツートンの印象が強いので、ちょっと意外な感じ。
ハコスカGT-Rの新車価格150万円に対し、生産台数417台のZ432は185万円とさらに高額だったようです。
フルオリジナルでフルノーマルのこの1台も価格応談。



そのお隣はKPGC10。
ハードトップの2ドアGT-Rです。
今まで見たハコスカの多くがシルバーなので、Z432と同様、少し大人しく高貴に見えてしまいます。
こちらも価格応談と表記されていました。



旧車になるといすゞ車も光を放ちます。
その代表格は117クーペになるでしょうか。
初期型でDOHCエンジン搭載モデルといえば、当時172万円とハコスカGT-RやZ432に負けない高額車両でしたが、同じ価格応談と表記されていても現在では4分の1ほどでしょうか。



初代シルビアはどこか優雅さが漂っています。
オリジナルのグリーンメタリックはもう少し薄くてくすんでいる印象がありますが、初代シルビアらしさが感じられる良い色に思います。
内装もしっかりとレストアされていて、新車みたいにピカピカでした。
当時の価格が120万円と高額であったことから販売は振るわず、生産台数は僅かに554台のみ。
今やその価格は10倍になっているようです。



初代ジェミニの外装色はグリーンに見えましたが、ブラック系のようです。
DOHCエンジンを積んだZZシリーズではないようですが、4ドアセダンで落ち着いて当時の雰囲気を楽しむには良い選択かもしれません。
8.2万kmでツーオーナー、車両価格が160万円となると良いオーナーさんが見つかるでしょうか。



赤と黒のツートンに塗装されたスカイラインといえば高性能の証でしょうか。
4バルブのツインカムにターボを組み合わせたエンジンを搭載し、190PSの史上最強スカイラインは子供心にカッコいいな、と。
前期型を西部警察のマシンRSに模して乗られる方は当時からのファンでしょう。
後期型は、グリルレスに細くなったフロントライトの組み合わせはまさに鉄仮面。



インタークーラー付となり、16VALVE DOHC TURBOエンジンのパワーは205PSにアップ。
6気筒でないエンジンが搭載されたモデルにGTは名乗らせられないとの意向があったにせよ、一代限りのRSという称号は今でも輝いていると思います。



ハイソカーブームに影響されたのか、R30より大きくなったR31の評判は、必ずしも良くなかったと記憶しています。
その中でも、RB型の6気筒エンジンを積んだスカイラインへの期待は大きく、グループAのホモロゲーションモデルとしてGTS-Rを800台限定で販売します。
もちろん、GT-Rの復活を待望していた方も多かったでしょうが、210PSのRB20DETエンジンは専用のものではないと見送られたようです。振り返ってみれば、限定のGTS-Rというクルマが当時の世相を表していてスカイラインの歴史を語るのに欠かせない1台という気がします。



R32を初めてみたとき、角が丸いツルんとしたデザインに格好良さを感じませんでした。
ところが、ケンメリ以来となる待望のGT-Rは、フロントにグリルが設置され、大きな吸気口を備えたフロントバンパーがアグレッシブな印象を与え、前後とも全体的に膨らませたブリスターフェンダーとトランクリッドに取り付けられたリアスポイラーで雰囲気を一変させました。
イメージカラーはガンメタリックですが、明るいボディカラーにステッカーを貼れば競技車両そのもの。
自主規制で抑えたとはいえ、RB26DETTが発揮する最高出力280PSというスペックをみて、遂に愛車の117クーペの2倍のパワーをもつ国産車が現れてしまったなあ、と。



筋肉質を思わせるボディのR32GT-Rに比べると大きくなったR33GT-Rはアウトラインも穏やかな印象で、もう少しアグレッシブな感じが欲しいかな、と。
何だかR31が発表されたときに重なり、デジャビュに感じました。
エンジンはR32GT-Rと同型のRB26DETTで、最大トルクは僅かに1.5kg・mアップしたものの最大出力は280PSと変わらず、大きくて重くなったことを考えると見劣りします。
それでも、サーキットタイムで考えると走行性能は向上しており、GT-Rは進化したと言えるのではないでしょうか。
また、R32GT-Rの時代には聞こえたターボ化や4駆化に対する反対意見は、R33の時代にはほとんど聞こえなくなっていました。
イメージカラーといえばメタリックパープルです。



続くR34GT-Rも同型エンジン。
最高出力は280PSのままですが、最大トルクは2.5kg・mアップ。
ボディを削って小さくして吊り目の顔はシャープに。
車体下部に流れる空気をディフューザーで整流するあたりは、もはやストリートカーではなくサーキットカーだなあ、と。
VスペックやMスペックで低走行車ともなると、現行のR35GT-Rの新車価格を軽く上回ります。
イメージカラーはメタリックです。



4世代のスカイラインに4灯のテールランプを向けているのがマルティニカラーのフェラーリ308GTB グループ4グループ仕様です。
リアのオーバーフェンダーはオリジナルデザインを崩しかねないほどの力強さがあります。
ホイールはストラトスに採用されているものと同じようです。



室内はロールゲージで乗り降りしにくそうなうえ、フロアにはマットが敷かれておらず、金属板が剥き出しです。
トグルスイッチが並ぶ黒い機器パネルはシンプルでまさにコックピットそのもの。



ボディラインは308GTBのオリジナルデザインの美しさを感じますが、ライトの並びだけ見ているとストラトスを思わせます。
また、ラリー仕様らしく、ドアミラーはステーでしっかりと固定されています。
ボディはFRP製で強度アップと軽量化を図っているようです。



1964年5月に鈴鹿サーキットで開催された第2回日本グランプリGT-Ⅱレースにおいて、式場壮吉氏が搭乗するカレラGTSを生沢徹選手のスカイラインGTが抜いたシーンを再現するブースがありました。
予選はスピンしてノーズを大破させ、スカイラインに後塵を拝したカレラGTSは、1,966ccの水平対向4気筒エンジンから最高出力180PS/7,200rpm、最大トルク20.5kgm/5,000rpmながら650kgと軽量ボディを生かして最高速260-262km/hを記録します。
決勝ではその性能を生かし優勝します。



これに対するスカイラインは、「小型セダンに大きなエンジンを載せれば速くなる」とフロントを200mm延長して1,988ccの直列6気筒OHCエンジンを詰め込んでいます。
最大出力150PS/6,000rpm、最大トルク18.0kgm/4,800rpmとはいっても、車重980kgの4ドアセダン。
応急修理して決勝に駆け込んだ手負いのカレラGTSにスタート直後に抜かれ、その性能差は歴然となります。
ところが、先行するカレラGTSが周回遅れの処理に手間取っている間にゼッケン41番の生沢徹選手のスカイラインがパスしてトップでホームストレートに戻ってきます。
スカイライン神話はここから始まり、ハコスカGT-Rが生まれることになります。
善戦したとはいえ、櫻井眞一郎氏が胴長のダックスフンドが銀色で地べたにへばりついたエイなんかと競争できるわけがないとは言い得て妙だなあ、と。



隣の展示スペースにはホンダRA271が飾らせています。
4輪車事業へ進出する足掛かりにモーターレーシングの最高峰F1に狙いを定め、1962年にプロジェクトを始め、1964年に実戦投入されたモデルです。
1,495ccの水冷横置きV型60度12気筒48VALVEエンジンは220PSを発揮し、最高許容回転数は11,500rpm。
車両重量525kgのマシーンはゴーカートのようにも見えてしまいます。
このRA271は参戦全3戦リタイアという記録ですが、翌年のメキシコGPにRA272で初優勝に結びついています。



日本国旗が掲げられたグロリア・デラックス。
1964年東京オリンピックで公用車として使用されていたものを現オーナーがレストアしたようです。
オリンピック協賛車両に使われた特別専用色のソリッドの水色が当時の思わせるなんとも言えない良い色合いです。



レモン色かかった黄色いホンダ クーペ9 S。
1970年2月9日に発表した車両価格は72万円。
1,298ccの直列4気筒SOHCエンジンは、最大出力110PS/7,300rpm、最大トルク11.5kgm/5,000rpmと車両重量900kgのボディで楽しむスペックとしては十分だったと思います。

ここまでお付き合いありがとうございます。
ちょっと長くなったので、残りは後編に回します。
Posted at 2020/03/01 15:17:55 | コメント(5) | トラックバック(0) | 展示会 | クルマ

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