2010年10月29日
インフルエンザワクチンのお話
寒いのか暖かいのかよく分からないのに台風が来ている今日この頃、いかがお過ごしでしょうか。かたのくりこです。
10月も残りわずか。月曜日からは11月になりますね。
冬という言えば、インフルエンザが流行る季節になってきました。
去年、あれだけ騒いでいたのがウソのように今年は静かですねぇ。
そろそろ、インフルエンザワクチンの接種が始まりますね。
医療現場の人間は、早々に打っています。ポチポチ、インフルエンザも出始めています。医療者から患者さんに感染させる訳にはいきませんからね。
昨年は、新型インフルエンザワクチンと季節型インフルエンザワクチン(従来のワクチン)の2種類を打たれた方が多かったと思いますが、今年のワクチンは、1種類になりました。
インフルエンザワクチンは、3価ワクチンといって、3つの異なる方のインフルエンザウイルスが入っているワクチンです。
従来のインフルエンザワクチンは、Aソ連型(H1N1)、A香港型(H3N2)、B型の3種類で作られていました。
しかし、昨年の新型インフルエンザの流行があったため、今年は若干内容が変更になりました。
Aソ連型が新型に変更されています。
Aソ連型と新型は同じH1N1という型なので、それを入れ替えた訳です。
新型(H1N1)、A香港型(H3N2)、B型という内容になっています。
なので、今年は1種類のワクチン接種で新型と従来型双方を網羅する形になっています。
ただ、インフルエンザは予防接種で感染を100%防げる訳ではありません。
じっくり話すとかなり難しい内容になってしまうのですが、簡単に説明すればインフルエンザはH1N1と呼ばれるような型の中にさらに株というものが存在しており、同じ株のワクチンなら感染を防げるのですが、株が異なると感染してしまうという現象がおきます。
なので、インフルエンザワクチンを打ったにも関わらず、感染をしてしまう人が出てくるのは、そのためです。
じゃぁ、その株を全部網羅すればいいじゃんとお思いでしょうが、この株はものすごく多く存在し、それらを全て網羅するのはコスト的にも製作的にもかなり難しい問題です。
なので、毎年、どの株が流行するかを統計的な部分などを考慮し、決定されています。
100%防げないのでは打っても意味無いじゃんという方もおられますが、そうではありません。
ワクチンを打っていれば、感染する確立は低くすることができますし、感染したとしても軽症で済みます。
特に喘息など持病をお持ちの方は、インフルエンザ感染で重症化してしまうことがありますので、ワクチン接種をお勧めします。
もちろん、ワクチン接種だけでは100%ではないので、手洗い・うがいをキチンとされることは言うまでもありません。
むしろ、手洗い・うがいがとても重要です。何も特殊な石鹸やうがい薬を使う必要はないです。普通の石鹸と普通のうがいで十分な効果がありますので、これからの季節、ご家族で手洗い・うがいを十分に行ってインフルエンザを予防しましょう。
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Posted at
2010/10/29 21:54:53
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