2008年10月27日
最近、胃の調子がすこぶる悪いかたのくりこです。
先日、脳出血で無くなった妊婦さんのご主人が厚生労働省で記者会見を開きました。
これを読んで、涙が出ました。
「妻の死をきっかけに赤ちゃんが安心して産める社会を作ってほしい」
夫として父として、本当は怒りのやり場をどこに向けたらいいのか分からないはずだったでしょう。
このような気持ちにさせたのはいったい何だったのでしょうか。
現場の医師や看護師・救急隊の人たちは、本当に一生懸命にやっていると思います。マスコミで取り上げられていることは、決して東京都だけの問題ではなく、日本全国で起こっている事実です。しかし、それは現場レベルの医師・看護師・救急隊の問題ではありません。それを如何にも現場レベルの人間がどうであったか、誰が悪かったのかのような表現。いったい、なんなんでしょうか。
こんな報道ばかりしていたら、日本の医療者はみんな辞めてしまいますよ。
しまいには、厚生労働大臣と都知事の責任になすりあいのような発言。
あきれて、何もいえませんよ。
このご主人の言葉を良くかみ締めてください、大臣・都知事!
医者が足りない?看護師が足りない?
そんなこと、今更な問題ではないでしょ。
うわものばかり立派にして、肝心の医師・看護師の思い、患者・家族の思いをないがしろにしてきたのは誰ですか?
現場の医療者ですか?救急隊ですか?違いますよね。くだらん論議をしている「先生方」でしょうが!
そして、マスコミの皆さん。論点、間違っていませんか?
どれだけ日本の医療を理解していますか?
病院は無限ではありませんよ。ベッドが足りない現実をご存知ですか?
入院を受け入れたくても受け入れる事が出来ない病院の現実をご存知ですか?
どれだけ現場レベルの医療者が苦労して、患者を治療しているかご存知ですか?
不眠不休で働いている医師や救急隊がどれだけいるかご存知ですか?
「たらいまわし」を報道するのではなく、「これだけがんばっているのに受け入れられない現場」を報道したマスコミがありますか?
問題は、誰が悪かったのではなく、何が必要だったのかなんですよ!
この妊婦さんのご主人は、それを訴えているのですよ!
先生方がきちんとこのご主人の訴えに、耳を傾け、「約束」を誓ってくれる事を強く望んでいます。
Posted at 2008/10/27 22:56:16 | |
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医療問題 | 日記