今日は6速DSGトランスミッションの話。
センターコンソールにあるセレクターはAT(トルクコンバータ式オートマチックトランスミッション)と同様です。
パーキング(P)、リバース(R)、ニュートラル(N)、ドライブ(D/S)の刻印があります。
セレクターの見た目はATなんですが、構造は全く違います。
構造的にはMT(マニュアルトランスミッション)に近く、物理的にクラッチが切れたり繋がったりしてギヤチェンジ(変速)が行われます。
ただ、MTと決定的に異なるのは奇数段用と偶数段用にクラッチが2つあること。
MTでの変速(2速から3速へのシフトアップ)を手順で示すと以下の通りです。
(MT.1)クラッチペダルを踏むと同時にアクセルから足を離しながらシフトレバーを2速から抜く
(MT.2)シフトレバーを3速へ入れる
(MT.3)クラッチペダルを繋ぎつつアクセルを踏む
所要時間は0.5秒~1秒程度でしょうか。
MTで致命的なのは、加速しようとしているのにアクセルから足を離さなければならないこと。
次にDSGでの自動変速(2速から3速へのシフトアップ)を手順で示すと以下の通りです。
(DSG.1)3速に繋がった奇数段用クラッチが半クラッチになり自動的にエンジンの回転数が下がる
(DSG.2)2速に繋がった偶数段用クラッチが切れると同時に3速に繋がった奇数段用クラッチが完全に繋がる
(DSG.3)コンピュータが加速時と判断すれば偶数段用クラッチに4速が繋がり次のシフトアップに備える
所要時間は0.03~0.04秒。
エンジンの回転数が自動的に下がるのは、2速と3速のギヤ比の違いにより回転を合わしていることが理由なので、DSGでの変速時にはMTのようなエンジンのトルク抜けはなく加速が途切れることはありません。
運転者はアクセルを踏んでいれさえいればいいわけです。
セレクターのドライブに刻印されている「D/S」のSはスポーツモードを表します。
「D/S」の下(手前)に引くと「D(ドライブモード)」と「S(スポーツモード)」が切り替わります。
このスポーツモードがまた凄い。
ドライブモードは気が付かなければダイレクト感が強いATと錯覚するかもしれませんが、スポーツモードはMT丸出しです。
2速での長い加速、減速時のブリッフィングによるシフトダウン、強烈な加速。
燃費が明らかに悪くなるのが唯一の欠点です。
さらにさらに、ドライビングプロファイル機能をスポーツモードにして、セレクターもスポーツモードにした「S&Sモード」(当ブログ命名)にしてアクセルをぐっと踏むと、燃費なんてどうでも良くなります。
Posted at 2013/12/01 19:44:50 | |
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