連日の雨で(休日が雨天とも言う・・)洗車が出来ない上に、台風が近づいており何ともこうモヤモヤ
した休日にふと想い出す悪しき記憶。人は様々な経験をし成長していくものだが、中にはしなくても良いあわよくばしないほうが良かった経験もある事だろう。
当時20代中盤であったおいらはまさにその渦中あり、この苦境を越えた先に眩く光る未来を信じて
ひたすらポジティブに考えていたものだ。今ほど情報が簡単に手に入る時代では無かった事も有り
自分で体験するか又は知人の体験から知るしかなく、回り道と喪失感は否めない。
そんな忘れる事の出来ない年月を費やしたSHOPとの付き合いの始まりはこうだ。愛車180SXのエンジンをブローさせ、修理先を模索するも近所の知り合いのおっちゃんが営む修理工場ではいかんと頭を悩ませていたおいらは、某車雑誌に広告を載せていたそのチューニングショップに何故か親近感が沸き、どんな遠方でも愛車を傷付けぬ様当時まだ少なかったフルフラットローダーで、即座に引き上げますとそんな文面からすぐ連絡を入れたところ、その日の夕方には埼玉某所からおいらの住む東京まで駆けつけてくれたその熱さに感動し、その後の付き合いにおいてもこのSHOPオーナー兼チューナーを信じすぎたが故に、様々な経験をする事となる。
元々ゼロヨンで多少名を馳せていたそのSHOPは、当時加熱傾向にあったドリフトに移行しつつあり
それに向けたパーツやエンジンチューン等が当たったようで、急成長とともに店も拡大、移転しその頃からデモ車とそのドライバーに対しては労力を注ぐも、一般の客(おいら含む)からはお勧めのチューニングコースのパックでローンを組ませ、その後は何だかんだ言い訳をしながら納期を延々伸ばされる犠牲者は頻発した。
おいらもその一人なのだが、店が大きくなって来た背景も見てきたのと、やはりこのオーナーを信じたかった事でズルズルと約2年半!!2年半ですよ、今考えるとどう考えてもおかしいのだがその時は明日を夢見て、明日こそは来週こそは来月こそは・・・いや、来年こそは!と信じるにも程があるくらい時間が経ってしまった。
当然2年半の間ずっと家で待っていた訳ではなく約週一くらいで顔を出し、納期を少しでも早くする為自分で出来る作業は少しでも行った。その間、オーナーはやれエンジンのWPC加工に際し業者がレースがある為受け付けてくれない等もっともそうな良い訳をあれこれ出して来、やっとの事で納車となった2年半後にはおいらの鋭気はすっかり無くなり、残ったのは走りたい時期に走れなかった虚しさと、オーナーに対する失望感だった。
すべてはおいらの甘っちょろい性格が招いた悲劇だったのかも知れないが、これが2ヵ月半だったら結果はまた違ったものになったのかと今でも思う時がある。いずれにしろこの2年半の代償は大きかったのは事実であり、勉強にもなった。この後、もうチューンドはこりごりと専門の業者に確か60万程で買い取ってもらった資金を元に新車のボクスターを買った。ポルシェに巡り会う為の2年半だったと
自分に言い聞かせるには無理があるかも知れないが、何処かでこのブログを読んだ方が同じ目にあう事を回避出来たらそれに越した事は無いでしょう。
さておきこの出来事から数ヵ月後、同じ境遇にあった仲間から連絡が有り、このSHOPは火事に合い
(起こした説も・・・?)経営もままならなくなっていた事から、廃業したとかしていないとか。その時の写メを見て延々と燃え上がる炎に包まれるあのSHOPの画像に、おいらが費やした2年半は走馬灯のように脳を駆け巡ったのだ。
※写真は納車後の走行会のモノで、最後の写真・・・。
Posted at 2014/10/05 22:36:55 | |
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