
いつかはカレラ、なんて想いで左MT、NA6発の911をちらちら見始めたのは一年程前。その時、センス良いオプション選択の997.2の素カレラが1台出現するも、すぐに行動に移すほどの強いモチベーションはなかった。価格的にも全くもって衝動買いできるレベルじゃなかったし・・
それ以来、それに敵うカレラにはお目にかかれてない。素カレラのMT車は希少なのかもしれないし、そもそも掲載前に取引されてるのかもしれない。
最近、997カレラSに乗られていたみん友さんから「6番シリンダー問題」の件を教えてもらって、それが視野を広げる起点に。(トラブルに見舞われたオーナーさんの経験値は説得力がある)
そこで、「シリンダー問題」とか「Bore Scoring」と検索すると、出てくる出てくる・・ 997、987ともに前期「Sモデル」の発生率が高い、とか、寒い地域の方が熱拡張の幅が大きく発生率が高いとか、IMS/インタミ問題よりも深刻な様相。
一方で「987.1 ベースモデルは未だに影響を受けずにいる」とか、
M96/7エンジンについての記事には、

「2.5Lと2.7Lエンジンは平均して8-9mmの壁面厚があるが、3.8Lエンジンではボア拡大によって7mmまで薄くなってしまい、3.8Lエンジンが最も楕円変形を生じやすい」とか、
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追記:
Porsche Club of AmericaのYoutubeチャンネルに、"What bore scoring is & why it can happen to 1999-08 Porsche 911s, Boxsters, & Caymans | 1 of 4" と題して、あれこれ解説している。その中で「シリンダーの素材や形状」についても議論されており、そこでの興味深い主張は「フォージド・シリンダーに問題がある」というもの。皮肉にも廉価版の鋳造シリンダーのエンジンにはスコアリング問題はほぼ無いという説明。
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これはもしや、
小排気量でボア拡大がされていないベースモデルは狙い目か?
前期でもエンジン型式がABAのはどうか?
なんて考え始める。
中古車検索すると、ベースモデルの987前期ボクスターは997後期カレラの半分から1/3ほどの車両価格で出てる。
これなら何かあっても受け入れられるだろう・・
「ボクスター(987)」「左MT」「2008年式以上」で絞り込んでみると、
”新着NEW”で掲載されたばかりの2008年式ボクスターが目に飛び込んでくる。
前期2.7Lだけどエンジン形式はABA。これは!と早る気持ちで、一気に購入モード。週末直前に現車確認を敢行。

内外装のコンディションはまずます。
シートのヘタリ、タバコ臭もなくエアコンも問題ない。
クラッチの踏み具合も適度な弾力で重すぎず良好な感じ。そしてシートヒーターはナイス!

ホイールはグロスブラックの19インチで見た目はグッド。
想定外は4本とも溝たっぷり、N承認のP ZEROが装着されてる!
さらにベースモデルなのに「スポーツクロノパッケージ」付きとはラッキー☆
純正のデュアルテールパイプのエキゾースト装着も当たり♪
LEDテールランプも上手くフィットしてる。
まさに、中古車から宝を掘り当てるような醍醐味。
そして肝心のエンジン。
始動からしばらくアイドリング、そして試乗するも「排気が青い」とか「タップ音」が聞こえるとか言われるシリンダー問題の兆候は見られない。この場の確認では、よほど進行してないと分からないのかもしれない・・

エンジンへの懸念を気にするなら後期モデルだろう。でも前期のクラシカルなヘッドライト、シンプルなフロント周りのデザインは自分好み。
もうこの自分好みの美しい車を目の前にして理性を失ってる。
このポルシェを迎い入れたい高揚感ばかり強くなって、懸念材料は些細なことになっていく。
そして1日考える時間をもらい、覚悟を決めて購入。
小排気量のベースモデルなら大丈夫だろう、きっと。
ただM96/7エンジンの構造上の問題はつきまとう。
ひょっとすると、別の不具合にも悩まされるかもしれないし、納車の帰り道で、あれっ・・なんてなるかもしれない。こればかりは、しばらく付き合ってみないと分からないだろう。
正直、今は納車して無事に自宅に到着できることを願うばかり。あのフロントフェンダーぎりぎりの19インチを擦らずに(笑
(長々と失礼しました・・987前期を検討中の方の参考となれば幸いです)
Posted at 2022/04/23 22:12:32 | |
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