
【前回からの続き】
無事に夕飯にありつけた我々でしたが、この日の太平洋沖は低気圧の影響により、やや時化ているとの事前の情報があったこともあり、結構揺れました。
バイキング形式のため、プレートを持ちながらあちこち食事を取りに歩き回るのですが、船が揺れるたびにフラフラと危なっかしい動きになります。
船に強い私でも若干クラクラしたぐらいだったので、船に弱い人にはかなりキツイ環境だったのではないでしょうか。
席に着き、いざ食べ始めると、先に酒を飲んで出来上がっていたおっさんが、プレートを返却するために立ち上がったところ、船の揺れに対応できず、プレートを持ったまま転んで、残飯を辺り一面にブチまけていました。
私の席のすぐ後ろでやらかしてくれたので、乗船からレストランまでのドタバタ劇に追い打ちをかけるような出来事を目の当たりにし、夕飯の味も何もあったもんじゃありません。
しかも、かみさんが酔い止めを飲み忘れていたため、食事中に「結構きついかも…」と漏らし始める始末…。
かみさんは、新婚旅行で沖縄に行った際、ホエールウォッチングをするために乗った船でゲーゲー吐きまくって、肝心のクジラを全く見ずに終わったという苦い経験があるため、とっとと食べ終えて、客室へ戻りました。
部屋に戻ると、かみさんは酔い止めを飲んで、そのまますぐにベッドで横になって寝てしまいました。
私も、自宅から大洗までのドライブで疲れていたので、その日は、そのまま横になって休むことにしました。
しかし、なかなか寝つけません。
聞きなれない船のエンジン音、揺れによる縦方向や横方向への重力変化、隣の部屋から聞こえる赤ちゃんの夜泣き…etc.
睡眠を妨害する様々なファクターにより、ウトウトしては目が覚めての繰り返しで、全く寝た気がしませんでした。
そんなことを繰り返しているうちに外の様子が気になり、窓から外を覗いてみたところ、すでに夜が明けてきていました。
ふと、前日の船内アナウンスで、「明日の日の出は5:20頃です。」と言っていたことを思い出し、退屈しのぎにカメラを持って日の出を撮りに外へ出ました。

まだ、日が昇る前の水平線です。もう、太陽がすぐそこまで来ているのがわかります。

太陽が出てきました。光が強すぎてカメラの露出設定が慌ただしくなります。

太陽が昇りきったところで、たまたま船が太陽の下を通っていました。レンズ越しでは全く目に入らないぐらい小さいシルエットなので、家で拡大するまで気付きませんでした。

晴れていたこともあり、結構、他の乗客も日の出を見に来ていました。まぁ、私と同じくよく眠れなかったという人も多かったでしょうね。

夜は不気味だった甲板も、その全貌をようやく見ることができました。

さんふらわあのトレードマークと朝陽。

反対側に目を向けると、朝霧の中に陸が見えました。この時間帯は岩手県宮古市辺りを航行中でした。

なんか、シルエットが良い感じだったので撮ってしまいました。
日の出を撮影した後、朝食まで時間があったので、昨晩、ゆっくり見て回れなかった船内を散策してみました。

夜明けのプロムナードの様子です。大部屋の人でしょうか?ソファで寝ている人がいました。

キッズランドという幼児用のプレイルームです。

6階のプロムナードの様子。朝陽が直撃するので、この時間帯は眩しいでしょうね。

我々が宿泊した部屋と同じ5階にある「コンフォート」という、カプセルホテル風な宿泊施設に繋がる廊下です。
自室に戻った後、出発前に、兄から「さんふらわあの大浴場は良いよ」と勧められたことを思い出し、朝食の前に一風呂浴びることにしました。
大浴場は「
展望浴場」という名称で、朝は6:30から利用できます。
風呂場の窓から朝陽が差し込む中、水平線を見ながら湯船に浸かっていると、何とも贅沢な気分になれました。
展望浴場、オススメです。
風呂から出た後は、朝食を取るためレストランへ向かいます。

この日の私の朝食です。野菜が全く入っておりませんが、気にしないでください。
念のため、誤解のないように説明しますが、バイキングのメニューの中に野菜がないわけではありません。私が自主的に取らなかっただけです。何せプレートの面積には限界がありますからね…、フフッ。

朝食を取った後、一人寂しくペットルームで過ごしているロッタを解放すべく、ペットルームへ向かい、ドッグランに連れ出しました。

慣れないところでしたが、意外とすぐに大きい方をしてくれたので助かりました。本人もすっきりしたようです。

ロッタと少し遊んであげた後、自室に戻り、下船までの時間を過ごします。スマホの電波は、船が陸地に近づくと受信しますが、陸地から離れるとすぐに電波がなくなってしまうため、あまり使えませんでした。
やることがない上に寝不足だったこともあり、居眠りしては起きてを繰り返しているうちに、下船の案内をするために船員が我々の部屋を訪ねてきました。
「苫小牧港の到着は13:45を予定しています。お客様は一番最初に降りていただきますので、苫小牧到着の30分前までにエレベーター前にお集まりください。」とのこと。
間際でドタバタするのも嫌なので、早めに荷造りをして待つことにしました。
しばらくすると、別の船員さんが来て、「そろそろご準備お願いします。」とのこと。

まず、ロッタをペットカートに押し込みます。このままエレベーターで車を駐車したデッキまで下ります。

周りのトラックの運ちゃんたちも同じタイミングで下船の案内をされていたため、運ちゃんたちに混ざって各々自車へ乗り込みます。

乗船したときは積まれていなかったトラックが後ろにビッシリ積まれていました。

車に荷物を積んだら、そのまま案内があるまで車内で待機するよう指示があるのですが、下船の案内用の紙に「指示があるまでエンジンをかけてはいけません。」と書いてあるため、暑くても窓を開けるぐらいしかできません。車載デッキはエアコンがないため、窓を開けても暑さは変わらず、結構辛かったです。
10分ほど経ってから周りのトラックが動き出し、続いて我々もランプウェイまで案内してもらいました。

降りる際も作業員の方が丁寧に誘導してくれ、無事に北海道上陸!
画像の奥にさんふらわあの後ろ姿が見えます。

この日の宿泊先は富良野のペンションだったので、そのまま富良野へ直行します。十数年振りの北海道ドライブです。相変わらずの真っ直ぐな道で走りやすかったです。(スピードの出しすぎに注意!)

今回、富良野の拠点にさせてもらった「
ランドマーク」さんです。苫小牧を14:00頃出発して、ここに着いたのが17:00ちょっと前でした。

さっそくロッタをドッグランに連れ出します。ここのペンションは、部屋からドッグランが直結しているのが売りになっており、ちょっとした運動をさせるのには便利でした。

我々が泊まった部屋は2人用の部屋なのですが、このぐらいの広さがあります。なお、テレビ等の娯楽設備は何一つありませんので、自分で暇つぶし用の何かを持ち込まないと退屈するかもしれません。

風呂と洗面所とトイレは共用です。ホテルというよりは合宿所っぽいですね。

他の部屋は最大4名まで泊まれる部屋もあるようです。この日は、おじいちゃんから孫まで3世代で利用している家族も泊まっていました。
夕飯は18:00と決められているので、その時間に合わせてダイニングへ移動します。この日は、他のお客さんは外へ食べに行ったらしく、ダイニングを利用しているのは我々だけでした。

次の日も移動距離が多いので、夕食を食べ終えたら風呂に入ってすぐ就寝。ロッタは「またよくわからないところで一晩過ごすのね…」と不安そうですが、我慢してもらいます。
次回に続く!