
【前回からの続き】
北海道3日目の美瑛観光の後、富良野にあるスーパー食料品店ベストムで遅い昼食を取り、その足で帯広へと向かいました。

帯広は、ペットと泊まれる宿泊施設が少ないため、ビジネスホテルではありますが、ペットとの宿泊もOKの「
グランディⅡ」に泊まりました。
これは昼間の写真ですが、到着したのは19時過ぎだったと思います。

ホテルの中には、節電の張り紙が貼ってありました。
こういう貼り紙を見ると東日本大震災のときを思い出します。
コンビニなどでも、流通の復旧が遅れていることによる品不足の張り紙を貼っているところがあり、まだ地震の影響が残っていることが伺い知れました。
長距離移動で疲れていたので、夕食は近くのコンビニで買ってきたお弁当で済ませました。
その後、翌日のスケジュールを確認して、早めに就寝しました。

明けて、北海道4日目の朝です。ホテルの周辺で朝の散歩を済ませます。

我々の朝食が終わるのを待つロッタ。
この日は、今回の北海道旅行のメインイベントである「襟裳岬で記念写真を撮る」ことが目標です。

北海道に上陸してから、ここまで約576km走りました。この日は、
約133km離れた襟裳岬へ向かいます。

ホテルを出発して2時間30分ほどで襟裳岬に到着。

襟裳岬の案内板です。パネルの左側が1/3ほど剥がれてしまっています。

さっそく展望台へ。晴れていて気持ち良かったです。

襟裳岬の看板です。これを撮りに北海道へ来たのです。随分、遠くまで来たんだなぁ。

左手に見えるのは、襟裳岬の突端へと続く道です。
我々は、この後の移動時間のことを考慮して突端までは行きませんでした。

襟裳岬と言えば森進一。今まで気にしたことがありませんでしたが、作曲が吉田拓郎なんですね。
カテゴリー的には演歌だと思っていたのですが、実はフォークになるのかな?

となりに島倉千代子版の襟裳岬の歌碑もありました。
この歌の存在をここで初めて知りました。本当は、島倉版の方が先に出ていたらしいのですが、これまで聴く機会がありませんでした。
まぁ、森進一版も、とんねるずの憲さんがやっていた「ひとりものまね紅白歌合戦」を見なければ聴いていなかったと思いますが(笑)

襟裳岬を眺めるロッタ。陽に当たっていると暑いぐらいの気温でした。

展望台のそばにある襟裳岬灯台です。

灯台のライトです。こんなに近くで灯台を見たことがなかったので、なんだか新鮮です。

襟裳岬は難所なんですねぇ。知りませんでした。

逆光が印象的だったので、ハイコントラストの白黒で撮ってみました。

灯台って、もっと高い建物のイメージがありますが、そうでもないんですね。

帰り際、駐車場にある「
えりも岬観光センター」でお土産を買った後、昼食をどうしようか悩んでいたところ、お店の人が「ワンちゃんも一緒にどうぞ」と言ってくれたので、お言葉に甘えてここでお昼をいただくことにしました。

お店のお品書きです。なかなかいいお値段ですが、漁業がメインの町だけあって魚の鮮度が高いんでしょうね。

お寿司もあります。

サーモンが好きな私は「時鮭トロ丼」にしました。
「時鮭」は「ときしらず」と読むそうで、鮭の中でも時期限定でしか獲れない貴重な鮭なんだそうです。
そんなことは知らずに注文しましたが、トロという割には脂っこくなく、とても美味しかったです。

かみさんは海鮮丼を食べていました。美味しそう。

特に「ペットOK」と謳っているわけではないので、普段はペット同伴は許可されていないのかもしれませんが、地震の影響でお客さんが減ってしまったせいか、ロッタも中に入れてもらうことができました。
お陰様で、昼食難民にならずに済みました。ありがとうございました。

襟裳岬に別れを告げ、次はかみさんが行きたいと言っていた「幸福駅」を目指して移動します。

襟裳岬から広尾町という町を結ぶ海岸線の道路は「黄金道路」と呼ばれているそうです。
これは、工事に莫大な費用が掛かったことが由来とのことで、ぱっと見、ブラックジョークかと思うようなネーミングですが、それだけ費用がかかるほどの難工事とだったということもあり、工事で命を落とした犠牲者も多くいたそうです。
犠牲になられた方々のお陰で、今、我々が快適に走れているわけですから、感謝の念に堪えません。

黄金道路の石碑です。この場所はちょっとした展望台になっています。

遠く海を見つめながら、当時の難工事の様子に思いを馳せるロッタ。(嘘)

帯広市内へ戻ってくると空が怪しい雰囲気に。

途中で道に迷いながらも「
幸福駅」に到着。駅周辺は公園として整備されています。

帯広市の全体図と現在地が表示されている地図が設置されていました。
こうしてみると、襟裳岬のすぐそばまで帯広市なんですねぇ。大きいなぁ。

幸福駅のホームです。車両も展示されています。奥の車両の手前にあるベンチに座って記念撮影ができます。

この車両はキハ22形という車両なんだそうです。

訪れた人たちが記念撮影をする幸福の鐘です。鳴らすと結構な音量でした。

「
恋人の聖地」というプロジェクトで設定された聖地の一つになっているようです。
まぁ、カップルにとって縁起のいい駅名ですからねぇ。

天気の良い日にここで結婚式を挙げたら、良い思い出になるでしょうね。

駅舎にはグッズとして売られている乗車券のポストカードが貼り付けられまくっています。

訪れた人たちが記念に貼っていくんだそうです。神社の絵馬状態ですな。

展示されている車両は中にも入れるようになっており、幸福駅がまだ現役だった頃の写真など、駅の歴史を知ることができる資料が展示されていました。

車窓から外を楽しそうに眺めるロッタ。

窓越しですが、運転席の様子です。

結構、ボロボロでした。メーターの表示だとMAXで120km/hまで出たようですね。
思ったよりスピード出るんですね。

幸福駅を満喫した後、「愛の国」こと「愛国駅」にも行ってみることにしました。

こちらが「
愛国駅」です。

ここも恋人の聖地に設定されているようですが、幸福駅に比べると盛り上がりに欠けるのか、人があまりいませんでした。
「愛国」という単語は「国を愛している」という意味になりますので、カップルには響きにくいかもしれませんね。

ここは駅と一緒にSLが展示されています。

9600形蒸気機関車「19671号機」というそうです。カッコいいなぁ。

運転室の様子です。錆止め塗装されているような感じですね。

大友克洋の映画「スチームボーイ」を彷彿させるバルブ類がひしめいております。

個人的には幸福駅より盛り上がりました。

当時の雰囲気を表現するような写真を…。

こっちの方がそれっぽく見えるかな?

愛国駅の後は、職場へのお土産を買うため、柳月の本社に立ち寄りました。

夜は、帯広名物「豚丼」を食べるために帯広駅へ。

駅前に市営の駐車場があるのでここに車を停めました。便利です。

ガイドブックに載っていた、豚丼発祥の店「ぱんちょう」へ。

メニューは豚丼と味噌汁しかなく、肉の量に応じて「華・梅・竹・松」が設定されています。
華が最も肉の量が多く、松が最も少ないとのこと。
せっかくなので華を注文しようとしたのですが、かみさんに「もう歳なんだから、やめなさい。」と止められ、泣く泣く梅にしました。
その梅でも、蓋から肉が飛び出すほどです。

蓋を開けると、思っていたよりも厚い豚肉が載っていました。
これまで、豚丼というと、都会にあるファーストフード店で提供される、薄い肉に濃いめの甘辛のタレがかかっているようなやつしか知りませんでしたが、このぱんちょうの豚丼は肉がとてもリッチです。
お味は、思ったよりも濃くなく、さっぱりした感じです。
炭火焼きで余計な脂が落ちているからでしょうか。
胸焼けするかな?と思いましたが、そんなことにもならず、最後まで美味しくいただけました。
「わざわざ北海道まで来て食べるほどか?」と訊かれれば「う〜ん」となりますが、これが本来の豚丼であることを知るには良い機会となりました。
まぁ、他人の食レポほど当てにならないものはないですからね。
でも、食べたことがない人には、一度、食べてもらいたい一品ではあります。
この後、ガソリンを入れてからホテルに帰り、翌日の早朝出発に備えて早めに休みました。
次回に続く!