
友人からの誘いで秋深まる嬬恋・奥軽井沢へ1泊の旅行を楽しんできた。
土曜日の午前に友人宅に出かけ、私の車を彼のガレージに納めた。
軽い昼食後、彼の997型ポルシェ・カレラ911ティプトロに同乗した。
三連休の初日とあって関越道は渋滞、仕方がない。
渋滞すれば軽もポルシェも関係ない。ノロノロと進むだけ。
上信越道に入ってからグンと車の数が減り快調に走れた。
このポルシェ、乗り心地のよさはS204以上だ。荒れた路面でもミシリともしない。
碓井軽井沢インターで降り一般道に出て運転を交代する。
私がポルシェを運転するのは20数年ぶり、ちょっと緊張。
一般道の流れもよく気持ちよくドライブできた。
ティプトロをドライブレンジからマニュアルに変更。
ワインディングではちょっとだけペースをあげる。
グリーン・プラザ軽井沢には予定よりも少し遅れて到着。
露天の温泉を楽しんだ。料理はバイキングだがイマイチといったところか。
翌朝5時に朝練。まだ暗い峠道を楽しんだ。
yutaさんお勧めのとっておきのワインディングロード。
この道を何度も往復、お互いに運転を代わりつつポルシェを堪能した。
このポルシェにはオプションのPASM(ポルシェ・アクティブ・サスペンション・マネージメント)が装備されており、減衰力がソフトからハードまでオートマチックで連続に可変する。
乗り心地がよいだけではなく、コーナリング中はアウト側の減衰力を高めロールを抑える。RR独自の加速時にリヤが沈むのを踏ん張って抑え、かつフロントの浮きをストロークが伸びて接地感を失わせない。
ブレーキング時にはつんのめるのを防止しリアの接地を助ける。だから車体の動きがあまり変化しない。
また、PSM(ポルシェ・スタビリティ・マネージメント)がコーナリング時のリアの流れを押さえ込み、出口で安心してアクセルが踏める。流れ出そうとしたときにアクセルや個々のブレーキでコントロールする。
一度PSMをオフにして攻めてみたら、簡単にテールが流れた。が、これも面白い。
でも友人の大切なクルマなのであまり無茶はできないよね。
タイヤはコンチネンタル・スポーツコンタクト2で、相当速いコーナリングでも根を上げない。スキール音は皆無に等しい。フロントに235/40/18、リアには265/40/18を履く。太いタイヤだがドタバタした感じがない。
寿命はリアが7000キロ、フロントが15000キロとのこと。
ボディサイズもSと大して変わりがなく左ハンドルでも全然苦にならない。
特筆すべきはブレーキである。ブレンボとの共同開発でアルミ・モノブロック4ポッド、ドリルドベンチローター。とにかくどんなに酷使してもその強烈な効きは変わらない。絶対の信頼感がある。
オプションでセラミックローターがあるのだが、ノーマルでも十分。
エンジンは水平対抗自然吸気6気筒をリアに積む。325馬力370Nm、車重1440キロ、Sとさほど変わらないが (?) パフォーマンスは別物。回転の上昇が滑らかで素早い。
中間加速は舌を巻くほど。エンジンの音もいい。Sはマフラーがうるさいけど・・・
荒れた路面を○○○Kmで走れる。異次元の速度だが全然怖くない。
むしろリラックスできる。だから疲れない。Gだけが強烈に襲い掛かるだけ。
これは何なんだろう?
ボディはミシリともいわない。軽やか。思ったまんまに走れる。
ブレーキはSよりもはるかに奥。ちゃんと止まる。
減速Gがたまらない。シートベルトが肩を締め付ける。痛い。
剛性とか、強度とか、フレキシブルとか、パワーとか、言葉では言い現せない。
ただ言えるのは、以前乗ったポルシェ (930型) とは別のポルシェだった。
これは何なんだ?
8時、ホテルに戻り朝食。10時チェックアウト。
往きと同じ有料道路。やや雲が多く、今日も浅間は見えなかった。
タリアセンで昼食、2時過ぎに帰ることにした。
帰りは意外と空いておりやや速めのペースで流す。
気持ちよい疲れで不覚にもナビシートで眠ってしまった。
渋滞や朝練、高速走行で燃費は驚きのリッター8.5キロ。面玉が飛び出る。
いわく、ポルシェは速く走ったほうが燃費がよいとか。
140キロで巡航すれば2桁台だという。ウ、ウ、ウソだろ~!
友人宅を後にして自分の車を転がす。
Sがオモチャに思える瞬間だった。
ポルシェと比較するのは無粋な話だが、比較せざるを得ないものがあった。
4駈とRR、ターボとNA、2000ccと3600cc、そして480万円と1200万円。
値段の差は明らかにあった。
残念ながらSは足元にも及ばない。打ちのめされた。
でも・・・
だけど・・・
オレはSが好きだ。
(Pも好きだけどね)
SでPをブチ抜けたら・・・
Posted at 2006/10/08 22:18:36 | |
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