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2015年06月25日

【クルマ史探索】軽自動車その歴史と現在 《1》

【クルマ史探索】軽自動車その歴史と現在 《1》 ◆軽自動車の誕生

日本に「軽自動車」という規格が登場したのは1949年のこと。ここから、軽四輪と軽二輪の区別の導入、そして軽四輪の排気量拡大などの小変更を経て、1955年に、エンジンはその種類(4サイクルか2サイクルか)を問わず、360ccまでということになった。ここで軽自動車のレギュレーション(軽規格)がひとまず安定し、この範囲の中で、“原付四輪車”といった風情の少量生産・軽四輪もいくつか生まれた。

この1955年とは、通商産業省=通産省(当時)が「国民車構想」なるプランを公表した年として、歴史に記録されている。しかし、こうした省庁からの呼びかけに呼応して、各社がミニカーや小型車を作ったわけではなかった。この「構想」公表の2ヵ月後に、わが国初の本格的な軽乗用車として、鈴木自動車(現・スズキ)の『スズライト』が登場するが、同社の軽四輪の研究と試作は1953年に既に始まっていた。

この『スズライト』に少し遅れて1958年に、富士重工から伝説の『スバル360』がデビューする。先発『スズライト』が市場の要求から、ライトバンをメインにする路線で成功していたのに対し、このスバルはリヤエンジンのため、商用車への転換がしにくかった(後に『コマーシャル』というモデルが加わる)が、スバルのそんな“純・乗用車”路線は、逆にアコガレの対象ともなった。これはバン&商用車がシリーズ中にないことで人気を得た、後年の『レガシィ・ワゴン』のケースと、ちょっと似ていたかもしれない。

この『スバル』は、モノコックボディの採用などで今日でも評価の高い名車だが、価格としては40万円以上であり、まだまだ庶民にとっては高嶺の花だった。その意味では、ひょっとしたらクルマというものを買えるのではないか!……と一般ピープルに思わせたモデルとして、1960年に、31万円という価格でデビューした『マツダR360クーペ』は重要である(タイトルフォト)。そしてこれは、「軽&AT」という組み合わせも選べた、先進のミニカーでもあった。この『クーペ』の成功をベースに、軽自動車の『キャロル』と小型車の『ファミリア』で、三輪車で出発したマツダ(当時・東洋工業)は四輪乗用車メーカーへと脱皮していく。

(「カーセンサー」誌、2001年10月。軽自動車特集より加筆)

♯タイトルフォトは、トヨタ博物館にて撮影。

(つづく)
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Posted at 2015/06/25 04:34:05

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