長い長い話になります。
犬を飼い始め、親バカ全開で犬専用アカウントを作り、せっせと犬の画像を投稿してました。
twitter歴は中断しつつも10年を超える古参でもあります。
しかしながら油断というよりも国際ロマンス詐欺を知らなかったために、とんでもない人物とDMする羽目に。
犬画像のアカウントにフォローされ、こちらもフォローバックしましたがなにか変。

このアカウント、画像投稿だけでテキスト入力がありません。おかしいなぁと思っていたらDMが届き、翻訳ツールで変換したそのまんまの文章が表示されました。
内容的には「あなたと友達になりたい」と。何通かやり取りしたあとに、面倒だから「英語でメッセージくれよ」と送ると、「英語が通じるとは嬉しいです。LINEアカウント教えて」との返事。
どうしてガラパゴスなLINEなのか分からず、連絡先を抜き取られるのも困るので、欧米圏ではメジャーなwhat's appへ誘導。
その後のやり取り内容は、「自分はスペイン系アメリカ人の医師で名前はファビアン、3月に日本に移住する予定。今はWHOの仕事で内戦中のイエメンに派遣されて医療従事している」とのこと。
何しろお金はたくさんあるので日本で土地を買って家を建てたいから不動産会社を紹介しろ、車を買いたいからシボレーかベンツを買えるようにしてほしい、とまぁコロナ禍で外国人が日本に来るのが難しいことを棚に上げ、自分は日本で病院を作ると言い始めました。
もちろん日本では日本で医師免許がない限り医師にはなれません。相手は「すぐに日本語をマスターして医師免許も取得するよ」と楽勝な反応を示しました。いやいや、日本語能力検定の難しさを知ってるので馬鹿言うんじゃないと思いながらも、怪しい正体の人間にそんなことを伝える必要はありません。
「車は何を乗ってるの?」という質問には正直に回答するもその後の反応が何もなく、スバルが流通してない国ではないかと疑念がわきました。アメリカ本土でスバルを知らないことはないでしょうから。
「日本に着いたら自分と息子を載せて案内してくれよ」
断る。
映画の話になり、香港俳優を日本人と間違えるという凡ミス、そしてtheaterのスペルがイギリス式のtheatreになっていたりと不可解なことは続きます。
アメリカ軍人のくせにcoast
guardの単語が分からないとかあり得ませんね。
メッセージのやりとりがしつこく、忙しい医師とは思えない暇さ。そしてこの変な画像。
(ここから文章が汚くなります。)

いや、いらんしキモい。
「あなたの英語は素晴らしいですね。どこで学んだのですか?」
学校と夢の中。
ここで新しい人物が登場します。息子のケルビンは9歳でイギリスのボーディングスクールの小学校に在学中。
おや?、と思ったのは3月に退校するならそろそろ準備しないとはまずいのでは?。
日本の唯一のボーディングスクールを紹介しても、その後の食い下がりが弱すぎる。
「ケルビンはすぐに日本語を習得できるから大丈夫」
残念だが、言語をそつなく吸収するゴールデンエイジは終わってる。
極めつけは、息子にはイエメンからメールできないからかわりにメールでやり取りしてほしいと言うので、ちょっと面白いなとケルビンとファビアンの中に入ってメールしてました。「絵を書いたよ」と送ってきた画像2枚の食い違いがひどい。不透明水彩絵の具の絵に透明水彩のパレットはいかがなものか。
メッセンジャーが使える、twitterも使える、なのなメールが使えないって矛盾分かってるのか?。twitterにはメールアカウントが欲しいはず。
ほほう、と思っていたらケルビンからのメールが何日か途絶えたので、理由をケルビンに尋ねると「体育祭の間に倒れて病院に搬送された」というメールを最後にケルビンからのメールは途絶えました。代わりに出てきたのがレイモンド医師。
「ケルビン君は膝に重傷を負い、膝関節置換手術が必要です。そのためにはお金がこれだけかかります。」
おい、なんでGmailなんだよ。しかもその金額は健康保険と生命保険で賄えるだろ。
父親のファビアンは「今はイエメンだから送金できない。だから立替えてくれ。日本に行ったら払うよ」
そんなこと信じるわけないだろ。アメリカの外交ルートを使って何とかしろ。
その金額は一般的な貧乏な日本人には到底支払えない額だし、ローンを組むにしても審査してる間にケルビンの手術は待てないだろう。
完全に振り込め詐欺の様相を呈してきたので、ここで細かいことをきいてみることに。
ファビアンには「ケルビンの学校はどこ?」と投げかけると「アシュフォード大学だ」との返事。
調べてみるとロンドンにある大学でボーディングスクールの併設はない。アシュフォード大学の頭文字はAだから手っ取り早く調べたのだろう。ネットが通じてるではないか。アメリカ軍のセキュリティがザルだ。
所属部隊を聞いてみたけど、所属部隊の単語が理解できなかったようだ。
一方、Gmailでメールしてくるレイモンド医師の病院名を尋ねるとアシュフォード病院。グーグルマップでストリートビューを見ると、存在はするものの中規模病院のレベル。ご丁寧に内視鏡での膝の手術の写真を添付してきたが、膝置換手術は膝関節を入れるから内視鏡レベルではおさまらないだろう。
あまりにもツッコミどころが満載だったので、全てブロックしました。
犬のアカウントのtwitter、やりとりしていたメッセージでの画像は全てネット上のコピーです。犬の話なんてフレンチブルドックの話しかしていません。コピーを防ぐには投稿画像に細工が必要だと思われます。