Kannonthalのブログ一覧

今日はお昼の気温が32℃で湿度が55%でしたが、日差しが弱かったので自転車で近所を軽く散歩。猛暑を警戒してか公園は空いていました。
今日乗ったのはGary FisherのHoo Koo E Koo。このフレームのジオメトリーの良さを改めて感じます。1999年モデルで、Genesis Geometryの初期型ですが、前年のモデルと比べてトップチューブが5cmほども延長されています。Genesis（創世記）というのは大げさなネーミングですが、当時としては革新的なジオメトリーだと思います。MTBでは2000年前後のCannondaleも好きですが、Cannondaleもこんなジオメトリーだったらもっと良かったのにと思います。











南房総に前回行ってから1か月ほど経ちました。今日の館山南部の最高気温は28℃ですが、海辺は湿度が高いので体感的にはどうでしょうか。

私のHolksは未使用と思われるフレームを中古店から購入したものですが、58cmサイズで1513gとスチールフレームとしては非常に軽量です。ブレーキブリッジやシートステーにあるHolksの刻印は1985年以降のタイプでありながら、シフトケーブルがBBの上側を通るという1970年代的な特徴もあり、不思議な雰囲気のフレームです。

Holksは横尾双輪館のフレームですが、この個体についてメールで問い合わせてみました。するとフレーム番号で確認して頂けて、TOEIで1994年に製作されたフレームということでした。

1925年創業の横尾双輪館は1970年代からDE ROSAを販売している老舗で、1955年創業の東叡社は国内で最も高い評価を受けるフレーム製作工房ですが、今年は横尾双輪館が創業100年で、東叡社が創業70年になるようです。

スチール製ロードフレームの重量のメモ。

重量, 年式 車名, パイプ銘柄, パイプ径, フレームサイズの順。

1513g, 1994 HOLKS, 石渡015, STD, ST580 TT555.

1638g, 1998 DE ROSA Neo Primato, COLUMBUS GENIUS, OS, ST575 TT555.

1681g, 2003 DE ROSA Corum, DEDACCIAI EOM16.5, OS, ST570 TT545.

1745g, 1997 DE ROSA Primato, COLUMBUS EL, OS, ST575 TT555.

1754g, 1978 COLNAGO Mexico, COLUMBUS RECORD, STD, ST575 TT560.

1870g, 2010 COLUMBUS Zona, COLUMBUS ZONA, OS, ST580 TT555.

1960g, 1993 DE ROSA SLX-NEW, COLUMBUS SLX-NEW, STD, ST575 TT555.

1968g, 1991 DE ROSA SLX, COLUMBUS SLX, STD, ST575 TT555.

1983g, 1992 DE ROSA SLX, COLUMBUS SLX, STD, ST575 TT555.

1985g, 1993 EDDY MERCKX Strada, COLUMBUS STRADA, STD, ST570 TT555.

2081g, 1992 DE ROSA TSX, COLUMBUS TSX, STD, ST575 TT555.

2116g, 1989 DE ROSA SLX, COLUMBUS SLX, STD, ST580 TT560.

2158g, 1985 ROSSIN Ghibli, COLUMBUS SLX, STD, ST580 TT560.

1978年のCOLNAGO MEXICOは、オーバーサイズの薄肉ニバクローム鋼パイプEL-OSを使用したDE ROSA PRIMATOと同程度のフレーム重量。1970年代のスチールフレームとしてはMEXICOは軽量。乗り味が最も好きなDE ROSA SLX-NEWと比べるとMEXICOは200gほど軽量。
石渡015のHOLKSはもっと軽量だけれどフレーム剛性に差がありそうな印象。
フォーク重量を加えるとカーボンフォークのDE ROSA CORUMがこの中では最軽量。

参考値（カーボン）
1180g, 2003 TREK 5200, OCLV 120, OS, ST560 TT560.

参考値（チタン）
1434g, 1994 DE ROSA Titanio, COLUMBUS HYPERION, OS, ST565 TT540.

参考値（アルミ）
1490g, 1998 DE ROSA Planet, COLUMBUS ALTEC, OS, ST570 TT550.

先日入手したCOLNAGO MEXICOのフォークコラムを見るとCOLUMBUSの刻印がありました。左右両方の翼が描かれた古いタイプのロゴです。



イタリアのAngelo Luigi Colomboが鋼管製造業を始めたのは1919年で、その鋼管は家具、自転車、バイク、車などの用途で成功し、Moto GuzziやFerrariなどにも採用されたそうです。その自転車用の鋼管の販売に使用されたブランド名がColumbusで、1953年頃から鳩のロゴマークが使用されています。この会社の自転車用鋼管部門を独立させて1977年にできたのがColumbus Tubiという会社で、創業者の息子Antonio Colomboが引き継ぎました。この頃にロゴマークの鳩の形が変更されたようですが、左右の翼が見える形から左の翼だけが見える形に変更されました。この図柄は現在まで使用されています。





このロゴマークになった後も暫くは全ての銘柄のパイプセットで同じステッカーが使用されていました。やがてSLXなどの銘柄名が記されたステッカーになっていきますが、元々は銘柄ではなくブランドを示すステッカーでした。
1970年代のCOLNAGOなどのレストア用デカールセットに銘柄名が入ったCOLUMBUSのステッカーが含まれていることがありますが、時代考証的には誤りということになります。趣味としては好きなものを貼ればいいという考え方もありますが。

1970年代のCOLNAGO MEXICOにはCOLUMBUSのRECORDが使用されていますが、以下のタイプではなく上のようなパイプ銘柄が入らないものが本来貼られていたステッカーです。



コモディティとも思える鉄パイプをブランド化して技術的価値以上の付加価値を与えてしまうのはイタリア人ならではの才能だと思います。

1975年から1979年までのCOLNAGO MEXICOの年式による違いを備忘録として整理。オーダーによる仕様変更もあるので判別できない場合もありますが。

1975年
リアエンドが旧タイプ。フォーククラウンの刻印はクローバーのみ。





1976年
リアエンドがショートロードエンドに変更。フォーククラウンにCOLNAGOの文字の刻印が追加。





1977年
フォーククラウンの後ろ側に浅い肉抜きが追加。



1978年
ブレーキブリッジとフォーククラウンのブレーキ取付部が標準で沈頭ナット対応に。1977年以前でも沈頭ナット仕様がオーダーできたようです。





1979年
通常モデルは変更無し。フレームを金メッキしたものが当時のローマ法王ヨハネパウロ2世に贈られる。



なお、1975-1979年のSUPERとMEXICOの違いはフレームパイプの銘柄とフレーム重量ですが、外観上でもチェーンステー内側の形状に違いがあります。

SUPERはチェーンステー内側を潰し加工してタイヤクリアランスを確保。



MEXICOは薄肉のパイプを使用しているせいか、内側には潰しを入れず軽く楕円加工。右の外側はチェーンリングの逃げのために潰し加工されていますが、潰し量には個体差があり、潰していない個体もあるようです。