
ベンツのカーナビデータの更新は、コマンドシステムとして更新することが必要です。
このコマンドシステムはNTGといい、年式によりバージョンが違ってきます。
W204の前期までは4.0、後期は4.5。最近のはまたバージョンが新しくなっています。
同じ時期に売られていた別のクラス(EとかAとか派生車種とか)でも同じシステムを使っているケースがあるようです。※詳細はそれぞれの車で確認が必要です。
私のW204後期は2013年9月に新車購入したもの。
購入当初は古いナビデータが搭載されていたのですが、購入時にサービス価格で当時の最新版であった2013年版にアップデートしてもらっていました。
すでに丸6年が経過して流石に載っていない道路も多く、ちょっと不自由さが目立っていました。
ディーラーでのコマンドシステム更新は工賃込みで約3.5万円程かかり、ちょっと高額です。
最近はスマホのナビも併用していたのですが、やはり使い勝手が宜しくなく、後付け感がスマートじゃありませんし、ハイタッチドライブとか同時に使えなくなります。
社外ナビへの入れ替えも考えましたが、統合されている機能に支障が出ること。
また、W204はまだ事例も少なく、車検をお願いしている整備工場でも「お勧めしません」と言われてしまいました。
そこで、純正のナビを使えるように出来ないか?
最悪ディーラーでの更新も視野に色々情報収集してみたところ、海外サイトでインストール用のデータを購入し、自分でインストールするという方法を試してみることにしました。
データを販売している海外サイトはこちら NaviExpert というサイトでまずはユーザー登録します。
※サイトはロシアのサイトで、全て英語で記載されています。ブラウザの翻訳機能を使えば大体の内容は理解できますが、心配な方はやめたほうが無難です。私はチャレンジ精神でトライしてみました。
ここでは以下のデータが掲載・販売されていました。
* FSC
* BMW
* Mercedes-Benz
* Mercedes-Benz Garmin SD card
* Porsche
* VAG
Mercedes-Benz の中でNTG4.5を選択し、NTG4.5 Japan v10 (Latest) $119.99 をカートに入れて購入します。*この時 Map data + activation code というのを購入します。
するとNaviex Ltd.というところから注文完了のメールが届き、そのあと支払い承認のメールが届きます。
さらにその3時間後くらいでしょうか、Order Update **** (←*は注文番号)というメールで 出荷されました という内容とダウンロード先のリンクとアクティベーションコードが連絡されてきます。※ダウンロードはメール到着から48時間だけ有効と記載されています。
早速リンク先フォルダから すべてのファイルをダウンロードするを選択します。
私の場合 14.3GB ほどあって、自宅の回線(catvの一番遅い契約)で2時間くらいかかりました。
ダウンロードしたのは以下の7つのデータ。
Example - SD Card 1.jpg
Example - SD Card 2.jpg
Instruction.txt
NTG4.5_Japan_V10.part1.rar
NTG4.5_Japan_V10.part2.rar
NTG4.5_Japan_V10.part3.rar
NTG4.5_Japan_V10.part4.rar
この中の Instruction.txt というファイルに以下の記載がありました。
※訳:はGoogleの翻訳で追記
ーInstructionの記載内容ー
1. Download 4 files with the archive:
NTG4.5_Japan_V10.part1.rar
NTG4.5_Japan_V10.part2.rar
NTG4.5_Japan_V10.part3.rar
NTG4.5_Japan_V10.part4.rar
2. Unpack the archive using WinRar (free):
https://www.win-rar.com/download.html
訳:WinRarを使用してアーカイブを解凍します(無料):
3. After you have unpacked all 4 archives, you will receive the folder "NTG4.5_Japan_V10".
訳:4つのアーカイブをすべて解凍すると、フォルダー「NTG4.5_Japan_V10」が届きます。
4. The contents of the folder "NTG4.5_Japan_V10" write to the root of the SD card (FAT32).
First you need to write the contents of the folder SD Card 1 to the root of your SD card, then repeat the procedure with the folder SD Card 2.
訳:フォルダ「NTG4.5_Japan_V10」の内容は、SDカード(FAT32)のルートに書き込みます。
訳:まず、SDカード1フォルダーの内容をSDカードのルートに書き込む必要があります。次に、SDカード2フォルダーで手順を繰り返します。
5. Insert the SD card into the car, enter the activation code and perform the update.
訳:SDカードを車に挿入し、アクティベーションコードを入力して更新を実行します。
ーここまでー
.jpgデータが2つありますが、画像は同じもののように見えました。
※多分Disc1と2の内容の違いをリストのキャプチャで説明するための画像なのでしょうが、解凍して出来上がるフォルダで判るので気にしなくて大丈夫です。
そして.rarファイルは圧縮されているようで、指示の通りWinRar(体験版:有期限で無料)をダウンロードして解凍します。
WinRarをインストールして、NTG4.5_Japan_V10.part1.rar をダブルクリックするとpart1からpart4まで続けて解凍してデータを構成してくれます。
追記:.rar形式の圧縮ファイルはWindows用のフリーソフト Lhaplus や 7-Zip で解凍できます。WinRarは基本的に有料なので、次回使うことがあったらこちらを使うことにします。
解凍されたフォルダ NTG4.5_Japan_V10 の中に SD Card 1:7.76GB と SD Card 2:6.57GB というフォルダができるので、それぞれをSDカードにコピーしておきます。(SDカードは16GB、8GB各1枚が必要)
◇ここからは実際の更新作業です。
まず、車はアクセサリーONの状態です。
※バッテリーの電圧変化が気になる(バッテリーが弱っている)方はエンジンをかけた状態(走行状態は推奨されていない)とか考慮する必要があるかもしれません。
私のW204は9月で丸6年、バッテリー無交換ですが何もせず大丈夫でした。
まず、ディスク1のSDカードを挿入すると
この画面で現在のバージョンと更新するバージョンが確認できます。
「はい」を選択すると
アクティベーションコードの入力を求めてきますので、購入時にメールに記載されてきたコードを入力
ほどなく更新が始まります。
25分くらいするとディスク2を入れろと指示されますので、指示通り入れてみると
ディスク2は30%位から始まりました。ここからは1時間くらいかかりました。
もしかすると使えるデータは上書きしないのかもしれませんね。
5:02 ディスク1開始
5:27 ディスク2開始
6:26 終了
無事コマンドシステムの更新が終了して、ナビのデータも最新になりました。
かかった費用は $119.99 + 手数料 $4.2 の合計$124.19 でした。
他に16GBと8GBのSDカードが各1枚が必要ですが、今回は手持ちの中から使用しました。
更新作業にかかった時間は約1.5時間、費用はだいたい13,000円くらいで済んだ計算になります。
ロシアのサイトというのが少々心配ですが、以上でまた暫くナビが使えるようになりました。
※2020/5/22 追記
昨日NaviExpartからメールが届きました。
新しいデータがリリースされたようです。

画像はNaviExpartのサイトから
約1.3万円ですね。
毎年リリースされてこの値段なら2〜3年おきには考えても良いと思います。