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スバルSVXのミッションは、ATしか用意されていません。日本市場だけでなく、海外向けの仕様でもATしか設定されていない、他社に比べてMT比率の高いスバル車としては珍しい車種です。

「SVXの水平対向６気筒を MTで操りたい…」

そう思ったユーザーもいたはず。いや、今でもそう思う人はいるでしょう。

SVXに搭載されている水平対向６気筒は、NAでありながら、非常に気持ち良く廻り、SVXの車両コンセプトとは違った、スポーティな印象を受ける仕上がりのエンジンなのです。それだけに
「なぜATだけなの？」と思った人もいたと思います。

実はアメリカで、このスバルSVXを「4AT→5MT」をコンバージョンするキットが売られています。
すごいですね。需要があるから作ったのでしょうけど、ミッションを換えてしまうキットが売っているとは･･･。
このMTコンバージョンキットを日本のユーザーが輸入＆装着したという話も聞きます。
SVXのサイドスカートを賛同者の皆さんと作った時も、賛同者のひとりがMT化したSVXでしたし。やはりスバル車であるSVXをMTで乗りたい人はいるのですね。


･･･と、前置きが長くなってしまいましたが、とある知り合いのSVXユーザーからメールを頂き
「家を建てたいのですが、訪れた工務店がcloudさんの家を建てた工務店で、担当営業さんからcloud邸の話を聞いて･･･」
と。
けっして数が多くないSVXユーザーが、たて続けに足を運ぶ工務店って･･･。（苦笑）
その工務店の建てた家を見てみたいとの事で、家族揃って我が家へ見学しに来ました。
「まるで美術館のよう」と感想を頂きながらも、約２時間、我が家を隅々まで見て頂きました。
そのオーナーの奥様は、某有名ハウスメーカーの方だったので、この工務店のしっかりした作りが確認できて安心したとか。
個人的には、なぜその勤めているハウスメーカーで家を建てないのか疑問に思いましたが･･･。（苦笑）


一通り、我が家を見てもらい、マイホームの話で盛り上がったあと、SVX談義＆試乗会となりました。
実はそのSVXユーザーは、先程のアメリカ製のコンバージョンキットで５MT化されていました。
ミッションの中身は同じスバルの「レガシィ」の物を流用しており、ファイナルがまだエンジンとの組み合わせだとローギアなので、高速走行だとエンジンが高回転となってしまう為、まだまだ完成ではないそうです。
オーナー曰く、ファイナルギアの変更、もしくは先代インプレッサの６MTへ変更を計画しているそうです。

このコンバージョンキット、日本のSVXユーザーの中でも、ネット上で大分前から存在は知られていましたが、私は
「メーカー純正ではない物＝どうせ信頼性も質感も低いもの」
という考えでいました。

ところがどっこい。実際に運転してみて、とても良く出来ていて驚きました。
乗り込む前は、アイドリングも低い回転位置で安定しており、メーカーが普通に売っているMT車のよう。ミッションがコンバージョンされているとは思えない。
運転席に座っても、後付けされたクラッチペダルに合わせ、ブレーキペダルの位置も変更されており、まったく違和感のないペダル位置により普通のMT車のまんま。ベースがAT車とは思えません。へたな右ハンドルの欧州車に設定されているMT車よりも、違和感を感じないのはお見事です！
シフト廻りは、コンバージョンキットに付属されていた専用ブーツが綺麗に収まり、後付けとは思えない、見た目も普通に「MT車」になっていました。

運転してみても、「フォン！フォン！」下から軽く吹き上がる為、まるでポルシェのようにとても楽しい！
（５年前に後輩と借りた９６３ポルシェカレラを運転した時の興奮が蘇る！？）

最近、某雑誌でも「SVXのエンジンを○○（他の車種）に乗せ換えて６００ps･･･」なんて記事が出ていて気になっていましたが、実はSVXのエンジン、ATではもったいなかったのかも！？

写真は我が家の見学に来た、MT化されたSVX。