【その他】～アルピナB3Sというクルマ（サスペンション編）～

アルピナをアルピナたらしめてる要素としては、大きく３つあると思います。

①エンジン、②サスペンション、③デザイン

そのうち、私がクルマに求める優先順位は上記の順番ですので、前回までの「エンジン編」が長編になってしまったのも頷けますね！（←言い訳している）

そして今回の「サスペンション編」。

アルピナのサスペンション・チューニングの「奥深さ」については、私なんぞには全く底の知れない深～い世界のようなので、どつぼに嵌ってしまわないように、このテーマはできるだけあっさりとした内容にすることを目指します。

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私がB3Sを購入したときの走行距離は、既に36,000km。
一般的に、普通のBMWのショックの賞味期限は概ね50,000kmくらい、アルピナだと40,000kmくらいって感じですから、乗り始めた頃はもう賞味期限の終わりかけ、本来のパフォーマンスは失われつつある時期だったと思います。

それでも、前に乗ってたクルマE39の525iMspから乗り換えた最初の印象は、「大変乗り心地の良いクルマ」。

まぁ、525iは13万kmでサスペンション無交換でしたからね。それと較べると乗り心地良く感じるのは当たり前です。

新品のPS3の影響も大きかったと思いますけど、通常の走行では固すぎず柔らか過ぎず、滑らかな走行感が印象的でした。

B3Sに一年乗って感じたのは、アルピナが設定したB3/B3Sのサスペンション・セッティングは、「街中ではゆったりと、高速ではそれなりの巡航スピードで、クネクネ峠道やサーキットでしゃかりきに攻めたりは、間違ってもしない！」みたいなドライビング・パターンをイメージしてるんじゃないか、ということ。

アルピナのサスペンション・チューニングの手法は、実際に乗ってみてサスの動きをイメージしてみると、比較的軟らか目のスプリングをベースとしているように感じます。

それに硬めのダンパーやブッシュを組み合わせて、サスペンション・システム全体でのチューニングを施すことで、ああいう高速度域のフラット感とかコーナリング時の路面追随性を出しているんじゃないか、と。

アルピナ・サスペンションのスプリングはアイバッハ製で、これだけはアルピナ専用部品のようです。スプリングレートは、調べてもよくわからなかったんですが、恐らくノーマルのBMW330CiとMスポーツの間くらい、例えば4kg/mmくらいではないか。（←これは私の想像なので、正しい数値を知ってる方がいたら教えてください！）

これを減衰力の強いダンパーで締め上げて、高速走行でも安定した「フラットライド感」を実現してるんじゃないかって、想像しています。

真相はわかりませんけど、不思議なのは、アルピナが特段のスペシャルパーツを使わないでどうしてあの「乗り味」が出せるのか、逆にいうと、同じパーツを使えるBMW量産車ではどうして出せないのか。

結局、私には未だに答えが見出せないこの疑問が、アルピナのサスペンション・チューニングを「マジック」と言わしめる所以なんだなぁ、って思います。

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《追記》
私は色々考えた末に、サスペンションをスプリングレート8kg/10kgの車高調に換装しました。

もし私のクルマが、洗練度・完成度の高い「B3リムジン」であれば、アルピナが企図した「ラクシュリー」とか「コンフォート」方向のままで良かったかも知れない、って思います。

でも、私のクルマはせっかくの「B3Sクーペ」。

「S」のハイチューン版エンジンとクーペボディには、より「スポーティ」な走りが相応しい（はず）と考えて、換装に踏み切った訳です。

で、結果はどうだったのか？

これはもう、ほぼ狙い通りの効果があったと思っています。

サスペンションを換えることで、よりアグレッシブな走りが楽しめるようになったし、やっぱりハード寄りの足回りの方が、B3Sのエンジン特性にはよりマッチしているって思うんですよね。