TV2サンバーのブレーキキャリパーOHその1
目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
  中級 |
作業時間 |
3時間以内 |
1
サンバーのブレーキのOHをします。本当なら経歴不明の車を手に入れたらブレーキOHは早い時点でやるべきでしょうが、特に不具合を感じなかったので引っ張ってしまいました。しかし、最近フロントが重いので重い腰を上げました。メニューとしてはシール、ブーツ類の交換とローター研磨です。
2
サンバーのキャリパーの構造はちょっとだけ私が触ってきたモデルと違いました。片押し1ポットですが、スライドピンが貫通一本ボルトではなく、分解式になっています。錆などなく異例なほど健全なのは定期整備の賜物かこの構造の差なのか分かりませんが、キャリパーを外すのはやりやすいです。パッドは意味不明な針金がついてます。ウォーニングでもないだろうしリターンっぽくもなく、あっさりはまるかと思えば抵抗して入らなかったりと、何かがおかしい感じ。
3
次、パットを外してキャリパーサポートとバックプレート?っぽいのを外します。17㎜で結構重かったのですが、なんとか。プレートのおかげで作業がしづらい。これでローターが外せますが、当然固着しているのでM8ボルトで引っぺがします。このローター、長距離使ったためパッドが当たらない部分に「耳」が出来ており、あたりも不均一のレコード盤になっています。サンバーは比較的社外品に恵まれているので5000円も出せば新品に出来ますが、試したい事があってやってみます。それがローター研磨。
4
本来はローター研磨は旋盤にローターを付けてバイトで切削する作業です。専用の機械もあります。が、古いローターごときを再生しても新品にはならないくせに新品価格並の工賃が発生して納期もかかるため、余程高いか絶版かでなければやりません。で、ネットを見ていたら、ローターをターンテーブルに置いてベビーサンダーで削るという荒技を発見しました。精度に関して当然不安に思いますが、その動画では公差の範囲に収まってました。幸いうちにもターンテーブルもサンダーもあるので研磨というか切削します。
5
ここでまず反省点ですが、耳がある面を下にすると平行が分からないので、まず裏面から削るべきでした。こっちはハブ面と平行に削れるので、こっちを仕上げてから表面にいけば平行を出しやすいはず。また動画ではターンテーブルが景気良く回って切削出来てましたが、軽自動車のローターは小さいからかなかなか回りづらいです。あるいは砥石の番手を上にするとかで変わるかも。強く押しつければ回りますが、それだと平行かどうか不安になるので。
最初はなかなか削れないので心配でしたが、段々平滑になってきて、最終的に新車状態みたいに荒らした感じの表面になりました。
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次はキャリパーのOHでしたが、今回はかなーり苦労しました。サンバーのキャリパーはピストンが大きくアゴとのクリアランスが小さいし、ピストンが長いのかアゴとのクリアランスも狭い。その方が強度が出ていいはずですが(あくまで、個人的な感想です)。ピストンはやや固着気味で油圧で出しましたが、一見すると内部は結構綺麗でした。ゴミもまあまああるけど、錆などは無い。ピストンは磨いて再利用でキャリパーは溝清掃をします。
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ここでブレーキキャリパークリーニングツールを投入したのですが、結果から言うと失敗でしたこれ。溝が斜めである事が分かってないというか、錆が全く取れない。錆が取れたと思って組んだらえらく硬くて、再び抜くのに苦労しましたが、死角の錆は結局ピックツール最強でいくらでも汚れが出てきます。清掃後はピストンの動きが見違えるほど軽くなりました。
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で、一番苦労したのがダストブーツです。キャリパーに組んでおくとピストンが絶対入らず、ピストンに組んでから後から入れるのは無理でした。普通はエアブローとかでふくらませればピストンが入るんですが、えらくきつい。その分ピストンは健全だったので、全般的に整備製悪いけど耐久性があるって印象ですが、ピストンが入らず四苦八苦。結局先にピストンの先に入れておいて「おちょこ」にして溝にはめて組む事で成功しました。一個やるだけで半日仕事とか勘弁してくれ・・・あとマスターシリンダーも中に網があってフルードがすぐに入らないというへんな構造してます。容量あるだろうと注いで溢れさせてしまいました。
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