ちょっと肌寒い風が吹く日曜日でしたが、暖かな日差しの下、谷保旧車祭を楽しんで来ました。境内は予想以上の人出でビックリしましたが、とても楽しめました。
先ずはこの旧車会のルーツとなった、有栖川宮親王様の記念碑を探しに梅林を奥に進むと、ヒッソリと梅林奥の片隅に佇んでいました。碑の裏面には、「明治41年8月1日」と記されていました。
今から108年も前に、この場所で日本のクルマオフ会が始まったのです。
碑の横には、当時ここで行われた昼食会の写真と説明看板が。
写真を良~く見ると、背景に梅林がうっすらと写っています。
今も同じ様な梅林の風景が・・・・。何とも不思議な気分です。
さて、旧車会会場に足を向けると、途中で軽やかなエンジン音とオイルの香りが・・・・。
ズラッと並んだこの機械達、一体何だか判りますか?
私は今日生まれて初めて見ました。
「発動機」という動力装置だそうです。
大正から昭和初期に活躍した、主に農作業を機械化する為の動力源で、数馬力が出るそうです。灯油を燃料にし、オイルは上のガラス瓶からドロップさせる方式。
真ん中にピストンとクランクが剥き出しになっていて、前後に動いています。
ピストン上にはラジエター代わりに水を貯める凹みがあり、そこから湯気が出てます。
ピストンとバルブカムの動作音がとてもリズミカルで、心地良い響きがします。
ここまで全部が剥き出しだと、エンジンの基本構造が一目で判ります。
こっちは、オリジナルそのままに再現している当時の使用例。昭和25年製。
奥のタンクとベルトで繋がっていて、タンクに入れた米を精米します。
動画でも是非どうぞ。
今日は、各地の発動機愛好会の方々が持ち込まれた約50台位の発動機が、一斉に唸りを上げてました。
で、会場へ行くと、境内には外車、国産車が所狭しと無造作に並んでます。
なにこれ?、凄いっ!
セドリック、しかもバンです。
こちらも珍しいパプリカのバン。
懐かしい「有鉛シール」が貼られてました。
♪ゆっくり走ろう~、おぉ~ローレル♪
サニー。
小学二年生の時、家族初のドライブ旅行で熱海に行く際に、父が友人から借りた個人的にとても懐かしいクルマです。
当時所有していたスバル360では、熱海方面の山道は登らないかも?と父が心配して借りたのでした・・・・。
ジアジアーロデザインと言われるスズキフロンテクーペ。
リア搭載の2サイクルエンジン音と独特の排ガス臭、記憶に残っています。
ダイハツの軽トラ。この顔、懐かしいなぁ~
ホンダはT360がいるかなぁ~?と期待しましたが、さすがにいませんでした。
Alfaも勿論います。
このオーナーさんは、レース勝利の為にgtvをかなり気合入れて仕上げたそうです。ルーフに置かれたトロフィーも納得。
公道走行だけじゃなくて、Classic Alfaでレースするのって、どれだけ気持ち良いのでしょう!!!!、しかもOpenで・・・・。
美しい顔です。
珍しい英国車、ローバーV8。
英国車には、小さいボディに大きな丸目が似合います。
このケツのライン、そそられますなぁ~。
TVシリーズ1のルパン三世が乗ってました・・・(笑)
夕方5時台のNTVでの再放送は、「巨人の星」との入れ替わりで、何度も見てました。
絵馬とOldメルセデス、不思議な組み合わせ・・・・。
CGTVの初期オープニングでは、燃料をギコギコと送っていて、この針が振れてましたね。
書体がアンティーク時計の様です。
境内だけでは収まりきれず、別会場にも多くのクルマ達がいます。
「5」ナンバーのコロナ。
その名の通り、飛行機のコックピットそのものです。
ダルマセリカ。
2000GTは全部で3台も居ました。
こっちの会場にもAlfaは居てくれました。
室内換気用にホンのちょっとたったこれだけですが、電動で開くのだそうです。
二灯だと、顔は若干シンプルになりますね。
Fiat124スパイダー、初めて見ました。
美しいボディライン・・・・。
アメ車は少なかったです。
この旧車祭りの面白いのは、会場直ぐ横の道路を走行するクルマ達の姿も見られる点です。コンパクトなエリアを何度も行き来してくれるので、一か所にいるだけで、多くのクルマ達の走行とエンジン、排気音が楽しめます。
てんとう虫が「ブォーン」と独特の大きな排気音を出して、頑張ってます。
同じくスバルのREX、昔近所にいたなぁ~
車名、判らず仕舞い。。。。。ブルーバード?
どのAlfaも低速なのに、良い音を響かせてました。
(動画無くてゴメンナサイ、メモリーが一杯一杯だったので・・・)
勿論、他のクルマ達も良い音してました。
なにより、動く実車を見られるのが何より最高です。
でも特にこのヒーレーは、一番好みの音でした。
巨大なボディを優雅に少し傾けて、ゆっくり曲がって行きます。
2000GTのエンジン音、初めて聞きました。
マフラーからは大きな音をさせていましたが、エンジン音そのものはとても軽やかで「シューン」と乾いた感じの音でした。
フランス車も少なめでした。
これは見た事も無く、車種は判別不能でした・・・・・。
ボンネットエンブレムは「S」でした。何だろう?
オーナーさんの笑顔が印象的でした。
観音ドアのトヨペットクラウンが走るのを見たのは、初めてです。
結構小さいボディで、軽やかに走ってました。
弟分のコロナ。
このクラスでも立派な面構えです。
今日は200台参加との事ですが、ブログにはとても全部は載せられません。
ゴメンなさい。少しでも今日の雰囲気がお伝え出来れば良いのですが・・・・・。
今日は沢山の旧車を拝見する事が出来ました。
各オーナーの皆様、本当にありがとうございました。
今日何よりも一番印象的だったのは実はクルマじゃ無くて、「発動機」の音と匂い、でした。
「トヨタや日産、ダイハツ等は、クルマ製造の前には皆~んな発動機を作っていたんだよ~」と、愛好会のお爺さんから教えて頂きました。
昭和初期のピーク時には、大小合わせて300社の「発動機」メーカーが日本には存在していたそうです。
その中から数社が、戦後日本経済の柱となる自動車産業を担う巨大企業へと成長して行ったのは、何より興味深い裏話、でした。
長いブログになりました。
お付き合い頂き、ありがとうございました。