
(前回からのつづきです)
冷やかしで来たつもりのアバルトディーラーにて500試乗後、まんまと595コンペティツィオーネも試乗。
25HPアップしたエンジンと足回りと排気系アップグレード、セミバケット付きの車体だ。
同じコースの周回に出ます。
最初の感想はこのバケットの硬さ、そしてこのMTAのシフトショックが大きく長く感じます(あくまでAT車に乗り慣れてない個人の感想です)。
でも25HP、2.6kgm/rpmの差はこのクラス、この車重のクルマでは大きい。
500とは違う分厚いパワー。おまけに「レコードモンツァ」という名の排圧可変バルブ式半直管4本出しマフラー。
3000rpm超えたあたりの旧アバルトをはじめとする往年のクラシックスポーツを彷彿させる音が琴線に触れまくりです。これは楽しい。
サスペンションも500より確実にスパルタンなフィーリング。更にバネは硬くなるが、500のとは味付けが変わるKONI製FSDショックで跳ねている感が何とか抑えられている感じです。ブレーキもちょびっとだけ効きが良いみたいだ。
Mモードのパドルシフトは慣れていませんでしたので、エンジンブレーキにしか使いませんでした。
500、595乗った感じはマニュアル、オートマ関係なく500の方がバランスが良い感じがしました。
595はあくまで若干の犠牲が伴っちゃっているパワーチューンという感じでしょうか?
500→595は
パフォーマンス→大幅向上
テイスト →向上
ハンドリング →やや改悪
乗り心地 →やや改悪
という印象。
悪い所はテクニックやその時使わなかったTTC機能と気合いで何とかなる部分ですが、個人的にはそういうの、大好きです。
あと、どうしても言いたい事があります。
…500、595、双方に言える事なのですが、魔法にかかったのか思うくらい小回りは効きません。
「やっぱりMTがいいな。」
「すみません、595のMTはもう少しまっていただかなければ(※当時の話です)」
「ないの?」
「はい。しかし同じパッケージの車を用意する事はできますよ。シャシーだけは無理ですが。」
「乗っていて剛性に不安を感じるんだったら後付で補強するからいいよ。セミオーダー?」
「はい。500(※当時はMTモデルのみ)にesseesseキット(木箱に入っている所がくすぐるね)を組み込み、オプションでレコードモンツァとサベルトバケットシートを組み込めばコンペティツィオーネ仕様になります。」
「レカロ付けたいからサベルトはいいや。」
「ではサベルトシートを抜いて見積もり作成致します。」
「よろしく」
ただ冷やかしのつもりがイイ車に出会いました。
運転するのもイジルのも楽しく、他人よりオーナーに猛烈アピールしてくる個性と意外性。
クルマ好き以外の方から見れば、何て声かければいいかわからない「正体不明の外車」、クルマ好きの方が見れば、「アンタも好きねぇ」という車。
見積を作成してもらい、最後になって、ちょっとイジワルな事を聞く。
「昔々アバルトで酷い目に遭いました。」
「現車は絶対とは約束できませんがそこまではなりません。信頼性は格段に上がっています。」
「根拠は?」
「3年間または走行距離100,000kmまでのメーカー修理保証が付きます。本当に信頼性の低い車でこれをやったら、メーカーは破産です。」
「なるほどね。」
その危うさ(度を越えてなければね)に「個性」と「楽しさ」が打ち勝てばアリです、僕としては。
というわけで、500MTにesseesseキット、レコードモンツァ付けて購入。
赤になったのは娘のコンセンサスを得る為です。何と言っても家のクルマですから。
「新生アバルト」は当然技術、信頼性、装備的には良くも悪くも今のクルマです。
しかし、まるで時代に逆らうというか、我が道行くというようなコンセプトのクルマ作りだと思います。もっと言うと、このアバルトの「個性」は諸刃の剣で、昨今エコ(エコノミー)重視のAセグのクルマを題材にトンデモナイテイストとトンデモナイコストの天秤に仕立て、顧客に突き付け試しているかのようです。
アバルトの真の姿はスポーツモードボタンの向こう側にあり、絶対的な楽しさがそこにあると思います。
個人的には「こんなもん」作っといて何でスポーツモードをノーマル、ノーマルをエコモードにしなかったのか、アバルトのポリシーを鑑みると理解に苦しみます。その楽しさのユーザーニーズが今となってはマイノリティの範疇だからスポーツモードなんて形容するのでしょうかね。。少し悲しいですな。
ディーラー曰く試乗せずに購入する方が沢山いるそうです。アバルト一択の粋人の方はそれでいいと思います。
しかし、他に選択肢がある方は必ず試乗されて、こんな小さな車にここまでお金かけていいか?ご自身が感じた魅力的な部分を候補の車を徹底的に比較検討される事をお勧めします。
性能やコスト、快適性を考えると、この車は他に負けます。
しかしこの車の魅力がご自身の感性にハマれば、世界規模で「無双」です。
長文失礼しました。
Posted at 2014/05/17 06:20:38 | |
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