続けていきます。
“トヨタタコⅡ”。
今回、取り上げるのは平成2年9月に登場したタコⅡL40系ですが、ターセルとコルサは4代目、カローラⅡは3代目へとそれぞれ発展しつつも、先代L30系はライバルの自滅、バブル期突入とベーシック/女性向け/ファミリー向け/若者向けスポーティという幅広いユーザー層に訴求するグレード展開で3兄弟計で約12万台を売り上げた成功作、下級スターレットより豪華であり上級カロスプよりも若々しいトヨタらしい絶妙な味付けが売りだったのに対し、この新型L40系ではバブル期設計に伴って、決してカロスプを上回らない範囲ながら高級志向に振られ価格は先代と大差ないものながらも作りは好景気の恩恵を最大限与えたプライス<クオリティが特徴でした。
“外観”。
新型は自ら個人的には好意のあるスタイルに。
いわゆるクルマ的には角張りに次ぐ好意のあるスタイルごとく、この時期の当社のトレードマークといえるオーバルフォルム=曲線基調のものに変えられ、先々代L2系の角張りスタイルを先代L30系で各部に曲線を取り入れながらも、そして新型L40系で一気に丸味帯びたモノへと改め、時代のトレンドを巧妙に取り入れては、同当社の他車種では歴代モデルのイメージや固定ファンの存在を考慮しここまで激変したスタイリングアイディンティがとれなかったものを、歴史の浅いタコⅡだからこそ思い切ったこの時代のトヨタ・スタイリングを如実に示せたモデルだったそうです。
3兄弟とも主にグリルデザイン、テールランプの細かな意匠違いでターセル=ビスタ店、コルサ=トヨペット店、カロⅡ=カローラ店扱いは伝統を守りシャーシは先代からをキャリーオーバーするもボディサイズは幅、全長とも若干拡大されています。
“ボディバリエーション”。
ハッチバック系 タコⅡ
先代L30系までの5ドアがカタログ落ち、3ドアのみの構成となる。
セダン系 タコのみ
先々代20系以来、約1世代ぶりに新型ハッチバック系ベースに発展する。
“モデル概要”。※一部項目を網羅している。
(エンジン)
4E-FE型水冷直4 ハイメカDOHC16バルブ 1300cc EFI-D 100ps
5E-FE型水冷直4 ハイメカDOHC16バルブ 1500cc EFI-D 105ps=FF 100ps=4WD
5E-FHE型水冷直4 ハイメカDOHC16バルブ 1500cc EFI-S 115ps
1N-T型水冷直4 OHC1500ccディーゼルターボ 67ps
※psは全てネット表示
※型式:4E-FE搭載車=EL41型 5E-FE搭載=EL45型 5E-FHE搭載=EL43型 1N-T搭載=NL40型
(駆動)
エンジン横置き式FWD/フルタイム4WD
(ミッション)
4速MT/5速MT/3速AT/2ウェイOD付4速AT
(脚回り)
Frストラット式/Rrトレーリングコイル式
(ボディ)
3ドアハッチバック(全種)/4ドアセダン(ターセル/コルサ)
(バリエーション)
ターセル :VC/ジョイナス・同4WD/アベニュー・同4WD/VE/VS・同4WD/VX・同4WD/VZ
コルサ :TX/モア・同4WD/AX/ソフィア/AX-X・同4WD/VIT-X・同4WD/VIT-Z/SZ/SX・同4WD
カローラⅡ:TX/ウィンディ・同4WD/ライム/SR・同4WD/ZS
上記にて大幅に変わったのは外観以外で駆動面と機動面が先代30系とは異なっている。
それは
4WDのフルタイム化「当社「トヨタ」ではフレックスと称する」。
ガソリンエンジンユニット機種のツインカム16バルブEFI化「ハイメカツインカム」。
であります。
フルタイム4WDはシリーズにして初採用。というよりも、先代まで先々代20系のセダンのみに中期型で用意された4WDがパートタイム式だったことから、それを最も発展させて進化させたことでしょう。
そのフルタイム4WDはセダンのみならず、このモデル機種でハッチバック系にも初採用されました。
ハイメカツインカムガソリンエンジンユニット機種は当社「トヨタ」の小型クラスにしては90系カローラ&スプリンター、80系スターレットに次いでの採用であり、80系スターレットとは同機種ながら、それとは差があり、それは
キャブレター仕様と自然吸気NAのEFI-S仕様の有無です。
例えば80系スターレットにはキャブレターが存在するが、自然吸気NAのEFI-Sは存在しない、L40タコⅡにはキャブレターは存在しないが、自然吸気NAのEFI-Sは存在するというわけなんです。
しかしながら、80系スターレットは平成4年1月のマイナーチェンジモデル機種でガソリンエンジン機種はすべてEFI化されてしまい、キャブレターはここで終焉してしまいます。
また、L40系ではターボ仕様がない代わりに自然吸気NAのEFI-Sがそれに取って代わったことも。
“モデル改歴”。
平成4年4月
特別限定枠にて所謂お買い得モデル機種に位置付けたグレード機種を追加。
ターセル『HBジョイナスエクストラ』『セダンVXサルーン』
コルサ『HBモアスペシャル』『セダンAXスペシャル/VIT-Xリミデット』
カロⅡ『スーパーウィンディ』
自分自体にはカロⅡのスーパーウィンディ、コルサのモア、AXスペシャルを推薦機種とする。
平成4年8月
マイナーチェンジ
3兄弟とも前後デザインの意匠変更、バンパーの大型化をはじめ、内臓化されたサイドインパクトビームの採用といった安全面向上が図られていました。
自分が気になるのは3兄弟のテールランプのデザイン。
いずれバックアップランプの位置、コルサのハッチバック系のガーニッシュ内臓に若干奇妙。
平成4年12月
再度、お買い得グレード機種を特別限定枠としてラインナップ。
自分はカロⅡのスーパーウィンディを推薦機種の財産とするが、同機種を元センター学園女子保母作業係長がかつて乗られていました。
平成5年8月
初の小変更。全機種に新冷媒化されたエアコンを採用したほか、一部グレード機種にはカラードドアミラーや後席3点ベルトの装備がなされていた。
新冷媒化されたエアコンの採用は当時の他メーカーの乗用機種にも採用しています。
シノピーからとグレード機種の該当化へ続く
Posted at 2017/03/22 19:10:38 | |
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