ラリージャパン レグ2 ソルベルグが激走を見せるも、ポンスがコースアウト
ラリージャパン初日が厳しい結果に終わったSUBARUワールドラリーチーム(SWRT)は、母国ラウンドでの優勝が絶望的となったが、ペター・ソルベルグとコ・ドライバーのフィル・ミルズは再びステージに登場、この日のレグ2の競技では速さを見せつけた。厳しいコンディションとなり数々のアクシデントが続出、前日のリザルトでのトップ3のうち2名がリタイアするという大混乱の中、ソルベルグは4本のステージウィンをマークしてみせた。
ギアセレクトのトラブルによりレグ1を撤退したソルベルグとミルズは、SUBARUインプレッサWRC2007に新しいギアボックスを装着して、この日の朝を再スタート。ステージの走行順が一番手となり大量のルーズグラベルや泥と格闘する中、序盤はグリップ獲得に難航したが、午前のループ終盤に近づくにつれて調子を上げ、ベストタイムを連発。難コンディションの2日間、好タイム獲得を目指してハードプッシュを見せたクルーは、SS14、15、16、18でステージウィンを獲得。チームはもちろん、ステージに詰めかけた何千人ものSUBARUファン、ソルベルグファンを沸かせた。
チェビー・ポンスはこの日、SUBARUインプレッサWRC2007に好フィーリングを得ながらスタート、総合7位を守っていたが、この日2本目のステージ(SS12)でフロントサスペンションが破損し、低速コーナーでの横滑りにつながった。ポンスのマシンは柔らかい地面にはまり、コ・ドライバーのチェビー・アミーゴと共に力を尽くしたが、コースに復帰することができなかった。ポンスはレグ2から撤退となったが、競技最終日となる日曜日のレグ3には再スタートを行う。
チームのコメント
SUBARUワールドラリーチーム・マネージングディレクター、リチャード・テイラー
「残念なことに、今日も悔しい思いをすることになり、チェビー・ポンスがこの日まだ2本目のステージでレグ撤退を喫することになった。その他のほとんどのクルーが戦略的な走行を見せている中で、ペターがこの日ベストタイムを4回もマークしたことは、チームにもファンの皆さんにとっても励みになった。明日もペターとチェビーはSUBARUファンの皆さんのために走行を続け、さらにいいパフォーマンスを見せるためにプッシュしていく」
ペター・ソルベルグ
「今日の4回のステージウィンは、我々にベストタイムをマークする力があることの証とも言え、我々にもSUBARUにとっても非常に重要な成果だ。残念ながら昨日のトラブルで、ポイント圏内でフィニッシュすることが難しいポジションまで後退してしまったが、今の我々のペースにはこれまで以上にハッピーだ。今日の午前はマシンのフィーリングがあまり良くなかったが、いくつか変更を行ったことで格段によくなった。ハードなプッシュを続けていくことは、ファンの皆さんにとっても大切なこと。この週末は具体的なリザルトを獲得することはできないが、我々は決してあきらめてはいない」
チェビー・ポンス
「午前のSS12でコースオフしてしまい、午後のステージを1本も走ることができなかったのは、本当に残念。僕にとっては悔しい日となったが、明日は再スタートして、最終レグでSUBARUのためにいい走りを見せていく。そして 、このコンディションでのマシンの経験を積んでいくよ」
LEG THREE
ラリージャパン レグ3 SWRT、苦難のラリーを終える
ラリージャパン最終日の競技を終えて、SUBARUワールドラリーチーム(SWRT)で残ったペター・ソルベルグ/フィル・ミルズ組、チェビー・ポンス/チェビー・アミーゴ組の2台は、それぞれ17位、36位でのフィニッシュとなった。この日設定された最後の97kmのステージで、両クルーはSUBARUの母国ラウンドでの応援にかけつけたファンの前で好走を見せ、来月に開催されるウェールズ・ラリー・GBで予測されるものとよく似たコンディションで走行する機会を活用した。
ソルベルグはファンの前で好走を披露することに意欲を燃やし、トップ4タイムを3回マーク。金曜日のレグで総合65位にまで後退したソルベルグとコ・ドライバーのフィル・ミルズは、この日ハードなプッシュを見せて猛挽回、総合17位までポジションアップを果たし、SUBARUにマニュファクチャラーズポイント2をもたらした。
ラリージャパン初参戦に挑んだチェビー・ポンスにとっては、トリッキーなグラベルでの経験を積むことが必須であった。スペインのポンスはいい滑り出しを見せたが、SS22の序盤でスピンを喫しマシンのリアウィングを失った。しかし、ステージには復帰。これで、午前残りのステージでは、サービスに戻るまで特に高速セクションでの慎重な走行を余儀なくされた。その後、午後のループはトラブルなしで走り切り、総合36位でフィニッシュを果たした。
チームのコメント
SUBARUワールドラリーチーム・マネージングディレクター、リチャード・テイラー
「非常に難しいラリーで、このリザルトはSUBARUにも我々を応援してくださる皆様にとっても残念なものとなった。ペターがベストタイムを5回獲得し、チェビーも好走を見せた場面があったが、ここジャパンでの目標を達することはできなかった。これから全チームスタッフは、今年最後の2ヶ月で我々のパフォーマンスを向上させるために、これまで以上にハードなプッシュを行っていく」
ペター・ソルベルグ
「ベストは尽くしたが、結果は明らかに目指していたものとはほど遠い。今日はできること全てを行ったが、それでもグリップが不足してスピードを上げることができなかった。これ以上言えることはない。ラリーGBに向けて、また懸命な作業を続けていく」
チェビー・ポンス
「この週末は、やさしくはなかった。初めてのジャパン参戦で、非常に難しいラリーだったけれど、僕たちにもトラブルが多かった。今日は、マシンのフィーリングはよかったけれど、週末のほとんどでハンドリングのバランスに苦しみ、時にはアンダーだったり、オーバーだったりと悩まされた。今日は、ラリー・GBのためのテストも少し行ったが、まだフィーリングは完璧ではないね」
SS27 1.35km
P.ソルベルグは+0.2秒の2番手タイム。
X.ポンスは+1.1秒の5番手タイム。
優勝はM.ヒルボネン。
SS27 終了時
暫定総合結果
1位M.ヒルボネン(F)
3:23'57.6
2位D.ソルド(C)
+37.4
3位H.ソルベルグ(F)
+4'33.7
4位M.ウィルソン(F)
+6'37.9
5位L.P.コンパンク(F)
+6'40.4
6位M.ストール(C)
+7'04.3
7位F.ヴィラグラ(F)
+11'15.3
8位田口勝彦(M)
+20'40.1
--
P.ソルベルグ(S)
+26'28.2
X.ポンス(S)
+54'11.6
第15戦ラリー・アイルランドは11月16日スタート予定。
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Posted at 2007/10/28 21:40:22 | |
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