leg1
コルシカでの競技初日を終えて、SUBARUワールドラリーチーム(SWRT)のペター・ソルベルグ、クリス・アトキンソン、チェビー・ポンスのSUBARUインプレッサWRC2007は、それぞれ5位、7位、8位につけた。
ソルベルグは、午前のループではコルシカのツイスティな道でグリップに苦戦しながらも、この日トップ5タイムを連発。SS3では4番手タイムをマークし、日中サービスまでに、舗装スペシャリストのフランソワ・デュバルまでの差をわずか0.8秒に抑えた。両者は激しいバトルを展開し、午後にマシンのフィーリング向上を得たソルベルグはSS4終了時点でデュバルとの差を0.2秒にまで短縮。SS5のスタートラインではストールに見舞われこの日のターゲット達成はならなかったものの、4位まで5.3秒差でレグ2のスタートを迎える。
アトキンソンはこの日順調な滑り出しを見せ、午前の2SSを終了した時点で総合6位につけた。マシンのバランスには満足していたアトキンソンだが、スムースな路面では思うようにプッシュすることができなかった。チームメイトのソルベルグに1.8秒遅れでスタートしたSS4では、サービスで行ったセッティングが合わず、7位に後退。スムースセクションでの自信不足を伝えてきているため、セッティング変更を行い、このラリーの最長レグとなるレグ2のスタートでは、状況が好転するはずだ。
チェビー・ポンスは午前のループを総合8位で終えたが、多くのドライバー同様、独特のコルシカの舗装でグリップに苦戦。9位につけるヤン・コペッキーに対し50秒近くの差をつけてこの日を終えたが、最終サービスではSUBARUインプレッサWRC2007のハンドリングに変更を行い、明日の6本のステージに向けて自信を高めることを狙う。
leg2
SUBARUワールドラリーチーム(SWRT)、3台のSUBARUインプレッサWRC2007は、この日6本のステージを走り終えて、全車が総合順位でトップ7に食い込んだ。ソルベルグはヤリマティ・ラトバラとの激しいバトルの末に5位、アトキンソンとポンスはそれぞれ6位、7位に入った。
ソルベルグはラトバラに対し3.3秒の差を築いてレグ2をスタート、開幕ステージで好走を見せてこの差を広げた。グリップとの格闘となったツイスティなロングステージのSS8、ソルベルグは最後の10kmでマシンのフィーリングが低下し、ラトバラの先行を許した。SS10では後半苦戦を強いられ、このステージ10終了時点で両者のギャップはわずか1.3秒ながらラトバラとの差を広げられた。SS11前にマシンへの変更を行ったソルベルグは、このセクション2回目の走行でマシンへの自信を取り戻し、5番手タイムをマーク。この流れを維持し、この日最後のステージではサードベストタイムをマークした。最終ステージでは調整を行って、最終レグに向けてさらなるポジションアップを目指す。
前日、フィーリングの不調感じていたアトキンソンは、この日最初のステージでは自信回復に勤しんだ。午前のループ最後のステージとなったSS9では、マーカス・グロンホルム、セバスチャン・ローブに続くサードベストタイムをマークする好走見せた。ステージの路面がルーズになっていく中で、SUBARUインプレッサWRC2007のハンドリングやバランスへの自信が向上したアトキンソンは、午後のループでトップ6タイムを連発し、ポイント圏内の順位を固めて、最終レグとなる明日のレグ3を迎える。
チェビー・ポンスは、トリッキーなSS7を6番手タイムでフィニッシュとこの日上々の滑り出しを迎えた。前日よりもさらに典型的なコルシカ的なステージとなったレグ2のタイトでツイスティなコースに、さらに高い自信を持って臨んだポンスは自身のパフォーマンスにもマシンのバランスにも満足。SS8ではフロントタイヤに石をひっかけてパンクに見舞われ、マシンフロントからの振動を引き起こすなどのアクシデントもあったが、この日を通してヤン・コペッキーとの差を広げるためにプッシュを続けた。この日の出来に満足を見せたポンスは、明日の走行でポイント圏内でのフィニッシュを目指す。
leg3
最終レグとなるレグ3は、SUBARUワールドラリーチーム(SWRT)にとって幸不運入り混ざった日となったが、2台がトップ6でのフィニッシュを果たした。フォードのヤリマティ・ラトバラと激しいバトルを展開したソルベルグは5位でフィニッシュ、アトキンソンとポンスはそれぞれ6位、8位でのフィニッシュとなった。
この日の滑り出しでラフなアスファルトでのSUBARUインプレッサWRC2007のアドバンテージを活かしたソルベルグは、4位につけるラトバラとのギャップを縮め、残るステージでも両者は僅差のバトルを展開した。ナローでツイスティなセクションからロングでワインディングなコーナーと、状況が刻々と変化するステージで、ソルベルグとフィル・ミルズのクルーは、この日を通してペースの向上を見せ、SS15ではサードベストタイムをマークした。
レグ2の終わりに自信をつかんだチェビー・ポンスだったが、この日の滑り出しは不運に見舞われ、開幕2ステージのそれぞれでパンクに見舞われた。SS13のスタート付近では停車してのタイヤ交換を余儀なくされ、この結果3分以上のロスとなり、総合8位に後退となった。SS14でもパンクに見舞われ、スペアタイヤがなかったために破損したラバーで走行を続けなくてはならず、このステージの終わりまでにはホイールのみでの走行となってしまった。このため、日中サービスでは1分半近くの遅れの8位となった。午後は復調したものの、順位を取り戻すには既に大きすぎるギャップがついてしまっていた。
クリス・アトキンソンは、この日トラブルなしの1日で総合6位を堅守。コルシカの独特の道で、一層の経験を積んだ。レグ2終了時点で前後とは大きな差がついていたことから、アトキンソンは午後の走行ではマシンを無事にフィニッシュさせることに専念し、この2週間で連続のポイント獲得に努めた。
SUBARUワールドラリーチーム・マネージングディレクター、リチャード・テイラー
「3台全車がこのコルシカでポイント圏内でのフィニッシュを達成し、チームは喜んでいる。ペターとクリスは共にトップ3タイムをマークしたが、2007年型マシンのポテンシャルをフルに発揮してレギュラーでポティウムを獲得する強さを取り戻すために、まだまだ作業が残っていることはハッキリしている」
ペター・ソルベルグ
「今日はマシンの調子はよくなったし、ドライビングもしやすくなったので、いい進展が得られたと考えている。速さはまだ充分ではなく超フラット路面では苦戦を強いられている。我々にとってはあいにくなことに今日はほとんどがフラットだったので、ヤリマティ・ラトバラを捉えることはできなかったが、最終ステージまでいいバトルができた。総合的にこの週末はチームにとっていい内容となり、僕もマシンへの自信が高まっている。これは、次戦のジャパンに向けて非常に重要なことだ」
クリス・アトキンソン
「この週末は、期待していた内容とはいかず、リザルトは目指していたものには届かなかったが、ここでもポイントを獲得したし、ジャパンに向けてチームもデータを収集できた。昨日はSS9でサードベストタイムもマークし、マシンがいいペースを出せるポテンシャルを持っていることが分かったが、それでもまだ本調子ではない。手がけなくてはならない最も大きな部分は、スムース舗装でのマシンに対する僕の自信を得ること。3つのレグを通してのここの路面は、バンピーからスムースまでとても多様で、いいリズムを築くことはとても難しかった」
チェビー・ポンス
「今日に関してみれば僕たちにはいい日にはならなかったが、この週末全体を通してはハッピー。マシンはトラブルがなく、これはとても重要なことだし、マシンの変更を気にかけることなく自分のスタイルを構築することに専念できたので、とてもありがたかった。レグ1は僕たちにとってはハードで、昨日はよかった。今日の午前はまたラフだったが、午後は格段によくなった。チェビー(・アミーゴ)と僕はこのマシンでのスタイルを確立しているところなので、選手権ポイントを獲得できたことはとても ポジティブな結果だよ」
WRC Rally France 2007 - Highlights
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Posted at 2007/10/18 16:04:11 | |
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