2008年12月31日
2008年の撤退 その2
撤退 その2 (スズキ&スバル)
WRCから スズキ と スバル が撤退してしまいました。
スズキ は今年から本格的に参戦したにも関わらず、参戦した年で最後に
なってしまいました。
スズキに関しては 満を持して の参戦だったはずなのに・・・。
理由はいくつかあると思いますが、経済情勢は何もスズキに限った話では無いし、
そもそも軽自動車が主力のスズキには、他メーカーよりは影響は少ないと思いますが?
大株主のGMが株を売りに出したりと、マイナス要因は有りますけど。
07年からスポット参戦して実戦でのテストを繰り返して本格参戦したものの、
トラブル続きで満足に走れず、その最中チーム代表が帯同しない等々、チームそのもの
の活動体制には疑問点も多かった。 スズキワークスとはいえ、モンスター田島氏に
マル投げ? 結局、満足に戦える目処が立たなかった上での撤退だと、個人的に
思ってます。
スバル 撤退に関しては、スズキより影響も衝撃も数段上でしょう。
私も、この撤退はショックでした。
欧州では、撤退発表が新聞やニュースのトップで扱われた所も有ったようです。
ホンダF1撤退よりも大きい扱いです。
これは現在のWRCのマニュファクチャラー(以下MT)がワークスといえる
チームがスバルの撤退で2つになってしまうことも大きな理由でしょう。
ワークスがシトロエンとフォードだけ、と言う状況で成立するのか?
もっとも、スバルの場合、実際の運営はプロドライブ(以下P)にお任せ状態
に有ったわけで、本当の意味のワークスと言えるかは微妙ですが。
P社の車造り、運営も、ここ数年は陰りが見え、特にダンパー系の問題を解決
出来ないまま数年を過ごした事から、能力に疑問があります。
(ダンパーはザックスからOHLINSへの変更が予定されていたが)
スバルともドライバー能力や開発に関して意見の相違があって、巧く運んでいなかった
様です。
(P社はクリス、スバルはペターを尊重して方向性が異なる)
そんな中でも、09年は
サブチームの発足、M.グロンホルムと契約 等々、
来年の動向については発展的な内容の報道もされていました。
特にM.グロンホルムは、スバルからのオファーを公式に認めクリスマス頃には
契約か? と言われており、サブチームからの数戦エントリーもしくは、クリス
とチェンジしてペターとSWRTからエントリーするとも言われいました。
(この件は12/15発売のWRC+誌にも掲載されています)
契約ドライバーのペターやクリスは、まだ契約が残っているはず。
ペターに関しては、インプレッサの開発に期待して、契約延長したはず。
こんな時期に契約解除されても、タダでさえシートが少ない中、次の
シートが見つかるのだろうか?
WRCファンクラブも、当然、来年も続ける予定だったのでしょう。
ESPNで放送しているWRC番組でも、会員募集を続けていました。
会員宛の案内でも、前々から決まっていたようなそぶりは見えませんでした。
もともと2010年以降の活動は、WRCのルール問題やプロドライブとの契約が09年で切れる関係で、どうなるか不明でしたが、09年は継続する予定だったはずです。
それを前倒しせざるを得ない程の経営状態だったのでしょう。
スバルにとってWRCは特別な存在だったと思います。
でなければ、記者会見で社長が涙ながらに語る なんて事にはならないでしょう。
WRCを走るインプレッサを見なければ、私もインプレッサに乗ること無かった。
こういう方も多いのでは?
とにかく残念としか言いようがありません。
来年のWRCは開催地も色々変わってモナコが無い、その上スバルが走らない
WRCには魅力を感じないので、見る機会も減るでしょう。
PWRCへのサポートは続ける様ですし新井さんがインプレッサで出場する限り、
PWRCは見ると思います。
ただ、撤退した今、ESPNのスポンサーを続けるのか不明ですし、スポンサーを
下りたら番組そのものも無くなる可能性があります。
(ESPNの WRC番組はスバル1社提供、PWRCはスバルとTEINの提供)
WRCも大幅な変革時期になっています。
最大の目標は参戦コストを抑えて参戦台数を増やすこと。
となると、市販の4WDターボ車を持たない欧州メーカーが参加しやすい規定になる
のは明白か?
現在の大まかな車両価格は
WRカー 約1億円
S2000車両 約2600万 (S2000をWRカー化すると約3000万)
Gr.N車両 約1800万
10年以降の規定が言われているようなS2000規定になるので有れば、
インプレッサやランエボの存在意義自体が問われそうです。
Gr.Nにも参戦の余地はありそうですが、その場合、S2000マシンに150kg程度の
バラスト積まないと同等タイムで走れないそうなので、この辺りも不透明です。
S2000規定は、車体はともかくエンジンはレーシングエンジンそのものですから、
この場合、スバルの手持ちエンジンでは難しいでしょう。
スバルもスズキも、他メーカーに比べれば規模は小さいメーカーです。
あの規模でWRCを戦っていたのが奇跡なのかもしれません。
F1もWRCも1度撤退してしまうと、再参戦は難しいでしょう。
今後、日本のモータースポーツはどうなっていくのか心配です。
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WRC | 日記
Posted at
2008/12/31 14:59:46
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