ランサー・FデフO/H (トラブル編)

前回のO/Hから1年半ほどでFデフがズルズルになってしまいました。
Fデフはプレートが片側6枚で、根本的に容量不足ですからO/Hサイクルは早いです。リアはまだガチガチなんですけどねぇ～。

暑い時期はやる気がしなかったので、放置してたら年を越しました。
もうシリーズが始まっちゃうよ～。焦りながら作業開始…。
作業内容は前回とまったく同じです。
Fデフ脱着　http://minkara.carview.co.jp/userid/221367/car/169546/639133/note.aspx
FデフO/H　http://minkara.carview.co.jp/userid/221367/car/169546/1698619/note.aspx
今回はインナーシャフトが両方ともトランスファー側に残りました。
いつもこうなってくれればいいのですが…。

右のインナーシャフトを取ってACDユニットを外し、鉄棒を使って左のインナーシャフトの内側を叩いて外します。
万一のことを考えて針金で脱落防止の対策をしましたが、そこまでしなくても大丈夫のようです。

あとはサクサクっと分解し、プレートを選択して仮組み。
ここまでは順調でしたが…。

イニシャル調整をしていてキャップポルトを締めている時、なんかイヤな感触が…。
でもまだ規定トルクまでかけてなかったので、もう少し締めようとするとパチっと音がしました。

あ～あ、ボルトを折ってしまいました。

ボルトはこんなふうに折れました。

セオリーどおり、最もストレスのかかるネジ穴の表面近くで破断しています。

折れてないボルトもチェックしてみると…

ちょっとわかりにくいですが、頭から4山目を中心に痩せていてボルトが伸びています。
これは完全にオーバートルクですね～。

このボルトの締付トルクはクスコのカタログに掲載されています。

これを信用してたのになぁ～。

とにかく、折れたボルトと同等のものを調達しないと…。

キャップボルトなんで、頭の刻印からメーカーと強度区分が簡単にわかります。
このボルトの販売元はTRUSCOで、品名は「六角穴付ボルト(SCM435) 半ねじ B30-0635 160-2845」です。

早速、MonotaROにオーダーしました。
40本で643円…O/H時は毎回交換できますな～w

さて、このボルトの締付けトルク値なんですが…

KTCカタログの降伏締付けトルク値参考資料によると18.56N/m。
誤差を考慮すると1.7kあたりが妥当と思います。

ラリーアート製Fデフも同様のボルトを使っていて、ネジロック併用で締付けトルクは1.7 N/mでした。
これに早く気付けばよかった…。

とにかく予想以上に時間がかかってしまい速攻で組み立てましたが、肝心なチェックを忘れていました。

「プレッシャーリングの方向確認」…

それに気付くのは半年後に実走した時でした。嗚呼…。